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映画『カーズ』評価は?ネタバレ感想考察/カーレース優勝より大切な事?仲間と成長

映画カーズ

『カーズ』あらすじ概要

ピクサーのアニメ映画。自信過剰な新人レースカーのライトニング・マックイーンは、決勝戦へ向かうつもりが田舎町で裁判にかけられ、しばらく滞在することになる。そこで始めて親友や恋しい人ができるが、脱出するためにレースする..(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 カーズ
平均評価★★★★★75私の評価↓は含まず)
原題/英題Cars
日本公開日 2006/7/1 [予告↓]上映時間 116分
映倫区分USA G
製作国アメリカ
映画監督ジョン・ラセター、ジョー・ランフト
キャスト
出演者
オーウェン・ウィルソン、ラリー・ザ・ケーブル・ガイ、ポール・ニューマン、ボニー・ハント、トニー・シャルーブ
配給/製作/画像©ブエナビスタ/Pixar Animation Studios
シリーズ/関連ピクサー製作映画 続編 >
日本興行収入22.3億円年間19位
世界興行収入4.6億USドル [出典]
製作費1.2億USドル

『カーズ』予告動画

ネタバレ感想『カーズ』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、ピクサー製作映画一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★60/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

『カーズ』ネタバレ感想の総評

『トイ・ストーリー』『ファインディング・ニモ』などで大ヒットしたピクサーの7作目のアニメ映画です。おもちゃ、昆虫、海の生物などを擬人化してきたピクサーが今度は、車や乗り物を擬人化します。やはりまったく違和感がないのはさすがです。

ただ、車が主人公で最終目的が「レースで優勝」というのは、ピクサーにしては深みがないように感じます。そこへ至るまでの物語も、ありきたりで予想の範囲内なので少し残念です。キャラクターも、メーターとドック以外はそれほど魅力的ではなく、マックィーンの成長も唐突すぎて感情移入しにくいです。

ラストの展開も素晴らしいのですが、あんなことをしてもらったキングにとっては、ずっと重荷になるような気もします。また、ラジエーター・スプリングスに移住することに決めたマックィーンについても、その理由が明確ではないのが残念です。サリーと暮らしたいから、と言い切った方が納得感あります。

テーマはマックィーンの成長以外のはわかりにくいのですが、町の繁栄やドックの過去から「栄光は長続きはしない」ので「おごるべからず」ということでしょうか。成功は1人の実力だけでなく、多くの関係者によってなされるもの、というのもあるのでしょうか。

そんな気になる点はありますが全体を通すと、マックィーンの成長ぶりや、ドック・ハドソンの正体が判明する時や、サリーと恋人になっていく過程や、メーターの良い友達っぷりや、チームの仲間たちと協力して優勝を目指す展開などは、わくわくできたり楽しく感じられるので、ピクサーだからとハードル上げずに見るのがおすすめです。

映画カーズ

『カーズ』おすすめ8ポイント

  • ピクサー上質アクションアニメ
  • 定番ストーリーで安心
  • 冒頭レースシーンは迫力
  • マックィーンの成長物語
  • 田舎町の再生物語
  • なんでも1人ではできない
  • チームプレーの強さ
  • 子どもや家族と一緒に楽しめる

『カーズ』少し残念5ポイント

  • スポンサーの話わかりにくい
  • 迷いこんだ町も仲間も魅力なし
  • 町の再生が住民から起こらない
  • マックィーンの成長が唐突すぎ
  • 1週間だと短すぎる
  • ストーリーが単純すぎる

『カーズ』ネタバレあらすじと感想

自動車や乗り物が擬人化されて生きている世界の話です。ライトニング・マックィーンは、自信過剰で仲間を大切にせず名声のことしか考えていませんが、ピストン・カップシーズン最終レースのダイナコ400で、史上初の新人チャンピオンを目指す若きレーサー、というか赤いレーシングカーです。

レースのライバルは、今シーズンで引退の伝説のキングことストリップ・ウェザースと、ベテランだけど毎回2位のチック・ヒックスです。マックィーンは有利にレースを進めるが、タイヤ交換の助言も聞かず、ゴール前でパンクしてしまいます。なんとか舌を出して3台が同着となり、1週間後に決勝戦が行われることになります。

他の2台より先に決勝地カリフォルニアへ着きたいマックィーンは、今のスポンサーのサビ取りクリーム会社「ラスティーズ」とのやりとりもテキトーにして、疲れてるから休みたい、という移動トレーラーのマックにも「自分も寝ないから一緒に行こう」と強引にお願いして出発します。

しかしマックィーンはすぐに眠ってしまい、マックも居眠り運転で誤操作して、トレーラーからマックィーンを降ろしたのに気づかず走り続けます。マックィーンは高速道路で置き去りにされたと気づき、マックを探しますが、ルート66の旧国道沿いのラジエーター・スプリングスという小さな田舎町に迷いこんでしまいます

そこの道路を破壊したマックィーンは裁判にかけられます。自分は有名なレースカーだと主張しても誰もマックィーンのことを知らないため、破壊した道を修理したら町から出てもいいと判決が出されます。マックィーンは仕方なく道路の舗装をはじめますが、田舎町の車を馬鹿にして仲良くなろうとはしません。

冒頭のレースシーンは見ごたえあります。主人公のライトニング・マックィーンは性格が悪くて好きになれませんが、そういう者が改心していく物語は、ピクサーやディズニーのお得意だと思います。スポンサーの件はわかりにくいです。マックィーンとマックという似た名前も混乱しそうです。

素早く舗装を済ませたマックィーンですが、道路状態はさらに悪くなり、町のリーダーであり車の医者(整備士)であり判事でもある、ドック・ハドソン(声:ポール・ニューマン)は、レーサーだと主張するマックィーンとレースして、マックィーンが勝てば町を出てもいいと提案します。

マックィーンはなめてレースにのぞみますが、未舗装のダート道での走行には慣れてなくて、崖に落ちてリタイヤとなり、道路舗装を続けることになります。一方で負けたくやしさから、ダート道路に慣れるためのトレーニングもはじめ、陽気なサビたレッカー車メーターと仲良くなり、ポルシェのサリーにも恋心をいだきます

都会から移住してきた弁護士サリーは「ラジエーター・スプリングスは、昔はもっと活気があり多くの客が訪れる町だった」と言います。マックィーンは、ドックが昔のピストン・カップの強者伝説レーサーのハドソン・ホーネットであることも知り、なぜレーサーをやめたのか聞くと、過去の大事故が原因だと語られます。

道路舗装を終えたマックィーンは、ラジエーター・スプリングスを昔のように活性化させようと、店で買物したり、自分の外装もなじませたものにして、夜は電球で明るい町を演出します。そこへ、マックやマスコミがマックィーンを探して連れ戻しに来て、決勝戦に間に合うよう、別れの言葉も言うひまなく町を出発します。

実はマックィーンの居場所を連絡したのは、ドックです。マックィーンはドックにレースで負けた悔しさで成長したり、自分を見つけなおしていきます。しかし1週間にしては、その変化が早すぎて、冒頭の過信ぶりからは想像できません。決勝戦までの日程は2ヶ月くらいに設定すべきだと感じます。

あと、マックィーンが仲良くなる町の住民は、サリーやドックなど、この町に流れ着いた者ばかりなのは気になります。メーター以外の、この町出身者ともっと仲良くなるシーンが観たかったです。サリーの存在はマックィーンの成長に欠かせませんが、サリーがマックィーンを好きになるのも都会の匂いがしたからと感じてしまいます。

『カーズ』ネタバレ結末/ラストシーン

カリフォルニアに着いたマックィーンはレースに間に合いますが、ラジエーター・スプリングスの仲間たちのことが頭からはなれず集中できません。キングとチックに引き離されて、もう優勝は望めないとあきらめかけた時、「おまえの実力はそんなもんなのか?」とドックが来て、ピット・チーフクルーをつとめてくれます。

伝説のハドソン・ホーネットの50年ぶりの登場で会場もわきます。そのそばには、メーターやラジエーター・スプリングスのみんなも応援に来てくれ、ピットクルーをつとめてくれます。彼らの協力でやる気を取りもどしたマックィーンは、レースを挽回していき、優勝も目前です。

しかしゴール直前で、キングがチックにぶつけられてクラッシュします。マックィーンはそれをドックの事故と重ねて考えて、ほっとけなくなり、自分はゴールせずキングに「最後までレーサーであるべき」と後押ししてゴールさせます。優勝したチックにはブーイングが浴びせられ、マックィーンとキングは賞賛されます。

優勝は逃したものの好印象を与えたマックィーンは、希望どおりダイナコ石油からスポンサー契約がきますが断ります。そしてメーターの夢であるヘリコプターに乗せてあげます。マックィーンは、チームの本拠地をラジエーター・スプリングスにすることにして移住し、町は昔のように活気づきます

マックィーンの頭から離れなくなるほど、ラジエーター・スプリングスの魅力を感じられないため、優勝をあきらめるのは言い訳にしか聞こえないのが残念です。ドックや仲間たちが駆けつけてからの挽回シーンは気持ちが上がりますが、さすがにあの時点からの挽回はありえない気もします。

ラストの「勝つことよりも大切なことを見つけた」という展開も、好みですがありきたりだと感じます。ピクサー映画にしては脚本が浅い印象を受けます。この後に制作された『トイ・ストーリー3』『インサイド・ヘッド』などが奇跡なのかもしれませんが、2017年公開の『カーズ3 クロスロード』の出来具合は少し心配です。

アニメ映画ではほぼ失敗作のないピクサー製作なので、映像も音楽もキャラクターも水準以上だし、ストーリーも単純ですが面白いです。3作目も公開されるので、2作目と合わせて、ぜひ1度は観ることをおすすめします!

続編前作や関連映画は、ピクサー製作映画一覧もご参考に。

『カーズ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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