映画『恋人たち』評価は?ネタバレ感想考察

『恋人たち』あらすじ概要
アツシは、数年前に愛妻を通り魔殺人事件で失い、今は橋梁点検の仕事をしながらも、健康保険料も支払えず、裁判に奔走するが理解者も得られず、社会に恨みを抱きつつある。瞳子は理解のない夫と姑と3人暮らしで弁当屋でパート中。皇室と小説書きが趣味で現実逃避している。弁護..(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | 恋人たち |
日本公開日 | 2015/11/14 [予告↓]上映時間 140分 |
映倫区分 | 日本 PG12(小学生指導必要) |
映画監督 | 橋口亮輔 |
キャスト 出演者 | 篠原篤、成嶋瞳子、池田良、光石研、安藤玉恵 |
配給/製作/画像 | ©松竹ブロードキャスティング、アーク・フィルムズ/松竹ブロードキャスティング |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新(興行収入ランキング) |
平均評価★★★★★75(私の評価↓は含まず) |
『恋人たち』予告動画
ネタバレ感想『恋人たち』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『恋人たち』は、現代に生きるマイノリティ(とも言い切れないが)の人々が、様々な問題を抱えながら、交差していき、苦悩しながら、それでも生きていかなければならない様子を描いた人間ドラマ映画です。
オムニバス調の感じは悪くないのですが、それぞれの物語が独立していても、ラストへかけて深く交差していき、それが救いになっていくような物語なら、もっと評価できたと感じました。
この映画のおすすめ、6つのポイント
- 様々な恋人や夫婦の抱える問題を見せてくれる
- 愛妻を通り魔に殺害されたアツシの絶望感が苦しい
- 瞳子の不幸は、行動の軽率さゆえ
- 四ノ宮の不幸は、人の心を理解しない言動
- 世の中、心ない人だけでなく、救ってくれる人もいる
- 現状を好転するには心の持ち方や言動を少し変えるだけでいい

少し残念?つっこみどころ、3つのポイント
- アツシの特殊技能があれば高給も望めるのでは?
- アツシの裁判は他の被害者や協力者はいない?
- オチの薄い3本の短編映画みたい
この映画で登場する恋人たちや夫婦などを列挙してみます。
- 愛妻を通り魔に殺害されたアツシ
- 理解のない夫と姑と暮らす瞳子
- 恋人と別れて親友に恋する同性愛者の四ノ宮
- 弁当屋のヒステリーな妊娠中の女性と夫?
- 麻薬中毒の弘とスナック経営の晴海
- 皇室詐欺で捕まった晴海と麻呂
- 離婚を考えている高飛車な女子アナ
- 四ノ宮と学生時代からの親友の聡と妻と子ども
通り魔殺人事件で唯一?の理解者であった愛妻を殺害され、市役所や弁護士にも恵まれず、社会に対する不満だけがたまっていくアツシの言動は、見ていて重く感じました。役所の対応は仕方ない気がしましたが、リリー・フランキー演じる先輩?の話は聞かない方がいいでしょうね。
リアルでも普段は死刑極刑に反対する人たちも、自分の身内が殺された時に、その犯人に対して同じ気持ちを保てるのか、ということを考えさせられました。人の気持ちがわからない先輩から紹介された弁護士が、さらに心のない四ノ宮なのは妙に納得できました。
四ノ宮は冒頭で女子アナの別れたい話を聞きながら、彼女のエリート意識に疑問を感じたように見えましたが、あれは努力して弁護士になった自分に対し、容姿のみで女子アナの座を勝ち取ったように感じたからでしょうか。それとも自分の欠点は見えてないからでしょうか。
四ノ宮を突き飛ばしたのは、別れ話をいい加減に聞いていた四ノ宮に対して腹を立てた女子アナだと思ったのですが、結局犯人は不明のままで終わりました。四ノ宮のあの対応なら、多くの敵がいたことは想像できますが。
瞳子は理解のない夫と姑にかこまれてかわいそうだと思いましたが、その後、言葉たくみな弘にひかれていったり、晴海の言葉を信じて美女水を購入して顔につけたりと、人の言葉をすぐ真に受けすぎな性格が災いしているのだとわかります。
夫が職場で言った言葉にも感銘を受けて、それがもとでつきあい結婚までしてるのですが、それがそもそも現状に結びついているのです。良く言えば純粋なのですが、悪く言えば「自分がなくて」軽率で考えずにすぐ行動にうつしてしまうようです。
そんな瞳子も王子様だと感じた弘が実は麻薬中毒者であるという現実を知り、平凡な日常も悪くないと思って、夫と仲良く人生を歩む決心をします。その瞳子が作った弁当を持ってきた優しい黒田と話したアツシも、青い空を見て前進しようとします。
四ノ宮は想い続けている親友の聡から、子どもにいたずらされそうだと言われて電話をきられ、相手のいない電話に向かって告白する。以前相談された女子アナの、よりを戻すという話を聞いてる時、心が良い方向へ変化していくのが感じられました。
このようにいろんな問題を抱えて、それでも生きていく男女の関わり合いが楽しめる映画ですので、ぜひ1度は観ることをおすすめしたいです!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『恋人たち』含む映画ランキングや映画賞
- 宇多丸ランキング歴代(2008-2022)
- 映画ブルーリボン賞(1990-2023)
- 映画秘宝ベスト(1998-2022)
- 日本アカデミー賞(2006-2023)
- キネマ旬報ベスト(2010-2023)
- 2015年興行収入ランキング日本
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