ピクシーン
映画ランキング/興行収入/ネタバレあらすじ評価と感想
更新を購読できます

映画『この世界の片隅に』ネタバレ感想・あらすじ評価!天然娘に笑い泣き!戦争の生死の分かれ道

  • ドラマ
  • 歴史/時代/西部
  • マンガ/コミック原作
更新 シェアボタン
この世界の片隅に
(C)東京テアトル、GENCO、MAPPA
目次[非表示]
2016映画興行収入ランキング!日本おすすめベスト20

映画名
(↓クリックで開く)
興収日本
[億円]
興収世界
[億$]
100点
評価
20ジャングル・ブック22.19.6674
19映画 聲の形23.0-80
18この世界の片隅に25.0-84
17シビル・ウォー キャプテン・アメリカ26.311.5382
16インデペンデンス・デイ: リサージェンス26.63.8955
15アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅27.82.9964
14映画 暗殺教室〜卒業編〜(第2作)35.2-65
13オデッセイ35.46.3078
12映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生41.2-73
11バイオハザード: ザ・ファイナル41.83.12-
10ペット42.48.7566
9ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー45.110.5578
8信長協奏曲46.1-66
7ONE PIECE FILM GOLD51.8-74
6名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)65.3-78
5ファインディング・ドリー68.310.2876
4ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅73.08.1475
3ズートピア76.310.2382
2シン・ゴジラ82.50.7778
1君の名は。249.43.5484

『この世界の片隅に』あらすじ(ネタバレなし)や概要

第40回日本アカデミー賞でアニメ作品の最優秀賞を受賞。第ニ次世界大戦下の昭和19年、広島市で家族と暮らし絵を描くのが好きな18歳の少女すずは、日本海軍の拠点のある呉市へ嫁いだ。戦争が長引くに連れ様々な物資が不足するが、すずは工夫をこらして家族の食事を作り、笑いの絶えない食卓となる。しかし戦況が悪化するにつれ空襲が増え、身近で大切なものが失われていき...

この世界の片隅にの予告動画

『この世界の片隅に』興行収入や評価や情報

原題/英題:
In this Corner of This World
製作国:
日本(2016.11.12公開) 上映: 128分
映画監督:
片渕須直
主な出演者:
のん、細谷佳正、尾身美詞、稲葉菜月、小野大輔、潘めぐみ、牛山茂
配給:
東京テアトル
製作:
GENCO、MAPPA
製作費:
約3億円
興行収入[日本国内]:
25.0億円
映倫区分:
G(日本国内)
レビューサイト評価:
★★★★★ 84 /100(7サイトの100換算の平均評価)

この世界の片隅にを含むランキングやアカデミー賞

『この世界の片隅に』ネタバレあらすじ評価と感想

★★★★★ 83点/100

『この世界の片隅に』ネタバレ感想の総評

一般の人からもクラウドファンディングで出資金を集めて制作された映画で、最初は上映館数も少なめでしたが、SNSや口コミで話題になり結果的にはロングランの大ヒット作となりました。2016年のランキング系でも上位をしめた、この年を代表する映画です。個人的にも全日本人だけでなく、世界中の人に見てほしい作品です。

『この世界の片隅に』は太平洋戦争時代が舞台ですが、生々しさや反戦についてのストレートな表現は少なめです。苦しくて非合理的な時代だからこそ、戦争と正面から向き合うのではなく、日々を明るく前向きに暮らし長持ちさせようとする人々が描かれています。ぼっーとしとるすずも、実は戦争を無視できてなかったことが、ラスト近くの号泣でわかります

映画好きな人には、モノローグ(思いや状況を語ること)が多すぎると批判する人もいるようですが、私は『この世界の片隅に』でも他の映画でも、モノローグには肯定的ですし、特にこの映画ではモノローグなしでは、ここまで素晴らしい作品にならなかったと思っています。

絵とすずの声(のん)については、見始めはかなり違和感がありました。ディズニー・ピクサーやジブリを見慣れてると、映像美や声の入れ方が昔風に感じました。しかし見終わった今は、制作費の関係もあったでしょうけど、この作品にはこの見せ方が最もあうような気がしています

そしてコトリンゴの音楽や歌も作品世界にぴったりです。同じ年に観て大好きな『あやしい彼女』と重なる曲が流れたことも親近感がわきました。物語はシンプルに感じますが、意外と情報量や伏線が多くて、2〜3回めにも新たな発見があるので複数回視聴もおすすめです!

『この世界の片隅に』おすすめ10ポイント

  • 戦時中のリアルな日常生活
  • 深刻になりすぎないのが良い
  • 笑って笑って泣ける感動作
  • シンプルだが情報量や伏線多い
  • すず(のん)が魅力的すぎる
  • 晴海がかわいい
  • 歴史を知る者ほど先がこわい
  • すずの成長と秘めた思い
  • 生死を分けたわずかな差
  • 子どもや家族と一緒に楽しめる

『この世界の片隅に』少し残念5ポイント

  • 当初の上映館数が少なすぎ
  • 芸能界やTVの、のん八分が残念
  • リンの話があるバージョンも見たい
  • 絵と声の入れ方が最初気になった
  • 重要セリフがさらり(2回見よう)

『この世界の片隅に』ネタバレあらすじと感想

広島市江波の海苔作りの浦野家で、長男の要一、次女のすみの間の長女として生まれ育ったすず(のん)は、ぼぉ〜としておっちょこちょいな性格です。9歳の時、市内へ海苔を届けに1人で出かけますが、道に迷い大きな怪物のカゴに入れられ、そこで出会った男の子は、人さらいだと言いながらのんきな顔してます。

人さらいは夜になると大変だと言ったので、すずは海苔に月や星を描いてバケモノに見せると夜だと思って眠ってしまいます。男の子は「ありがとな。浦野すず」と行って去っていきます。その怪事件をすずは得意の絵に描いて、妹すみに説明しますが、恐い兄には叱られてしまいます。

兄は「鬼いちゃん」と呼ばれるくらい乱暴で恐い存在です。すずとすみは似た性格なので、とても仲良し姉妹です。すずは家族にもぼぉ〜とした性格を心配されていて空想癖もあるため、彼女の視点で見える出来事はどこか現実離れしてて笑えるけど、それが過酷な時代を生きるために必要な能力なのかもしれません。

翌年の昭和10年8月、兄妹3人は大潮が引いた海を歩いて、親戚の家へスイカを届けに行きます。が、3人とも顔から転んで泥まみれです。両親とも合流して皆でスイカを食べた後、子供3人は昼寝しました。すると天井から汚れた服を来た少女が降りてきて、スイカの食べ残しをかじりはじめます。

それに気づいたすずはスイカを持ってきてあげますが、少女はすぐいなくなります。大人に話すとそれは座敷わらしだろうと言われます。すずは座敷わらしのために着物を置いていくと兄に叱られます。座敷わらしを見た人は幸せになるとも言われますが、すずと他の浦野家の人々の将来を暗示したような恐ろしい出来事です。

昭和13年、鉛筆を失くしたすずは、おこづかいの日までかなり短い鉛筆を削って使います。学校の図画の課題は得意なのですぐ帰れたすずは、海辺で同級生の男の子の水原哲が、海軍の事故で死んだ兄のことを思って描けずにいるのを見つけます。そしてきれいな海とウサギ型の白波を描いてあげ、その絵を水原は提出します。

水原はその絵を気に入り「この絵を見ると海が嫌いになれんじゃろ」と言い、ほぼ新品の鉛筆と椿(つばき)の花をすずに渡して去っていきます。7年後に明らかになりますが、この時すずが描いたウサギ白波の絵は、広島の絵画大会で評判になり、実際には描いてない水原は気まずい思いをしたそうです。

昭和18年、すずが18歳の時に縁談の話がきます。嫌なら断ればいいと言われても、嫌かどうかもわからず、翌年には浦野家が広島の呉の北條家へ行き祝言をあげます。すずは椿の花を髪にさし、椿柄の着物を着てます。椿の花は水原を連想させますが偶然でなければ、すずの未練を感じます

すずは、嫁ぎ先の名字も住所も覚えてなかったり、みんなの目の前でもんぺを脱いだりと「ぼーっとしとるけぇ」の天然ぶりを嫁ぎ先の家族にもさっそく披露します。初夜では、傘のかけあい後、2人で干し柿を食べ、周作に昔会って口元のほくろも覚えてたと言われキスされます。

すずは覚えてませんが、出会いは人さらいのカゴの中ですね。翌朝からすずは北條家の嫁として早朝から働きます。配給当番もします。隣組の人らと焼夷弾の講習も受けます。かついだバケツでバランスを崩して3人のおばさんを倒すシーンはジャッキー・チェンみたいで笑えます

昭和19年3月、北條家の長女で、モガ(モダンガール)の径子が娘の晴海と帰省してきます。径子は嫁ぎ先とうまくいってなくていらいらし、のんびりしたすずの家事や服装にダメ出しします。ついには広島へ帰れば、と言いますがすずも北條家の皆も里帰りのことだと思い、久しぶりに広島へ帰ってだらだらします。

すずは呉へ帰る日、広島をスケッチしすぎて汽車の切符を買えず、仕方なく浦野家へもどってまたあきれられ、「ありゃあ」な顔します。寝る前に妹すみに10円ハゲ(円形脱毛症)を見つけられたすずは、北條家へ戻ってからも気落ちしてると、広島が恋しくなったと誤解され、バレた後は晴海が墨をぬると言い出します。

鈍感なすずも環境が変わってストレス感じてたことがわかります。すずは畑でおかず用の雑草を取ってると、周作が帰ってきて、海軍の船の説明をします。ちょうど呉の軍港で建造された、戦艦大和が戻ってきた日でした。2,700人以上の乗員が乗り込んでると聞いたすずは「その人数の食事や洗濯は〜?」と驚きます。

5月、太平洋戦争の状況悪化で配給も少なくなります。すずは野草をつんだり近所の人に聞いたりして、工夫して食事をつくります。まな板を肩にかついでバイオリン弾きのように切った野菜を鍋にいれたりもします。楠木正成直伝の楠公飯(なんこうめし)は米が水を吸いすぎて、家族に「うすい〜」と言われます。

6月、呉も空襲による火災が広がらないよう建物疎開という間引きがはじまります。径子は夫を亡くし、店が建物疎開となったため、嫁ぎ先の家族は下関へ行くことになり、離縁して呉の北條家へ晴海を連れて戻ります。径子の息子は下関へ連れて行かれます。

7月、北條家でも防空壕を作ります。径子の店の木材も役立ちます。すずは掘り出した土を畑へ運ぶと、晴海が軍港の大和や武蔵を眺めてて、兄に教わった知識を披露してくれます。お礼にすずは、かなとこ雲という大雨を呼ぶ雲を指差すと、すぐ大雨が降ってきて防空壕へ避難します。

かなとこ雲の形と突然の大雨は、後のきのこ雲と原爆の伏線になってるのでしょう。防空壕の入口で、すずと周作がキスしてると、中から北條の両親がでてきて、気まずい思いをします。

ある日、すずが畑から軍港をながめてスケッチしていたら、憲兵に見つかり北條家の義母サンと径子の前でスパイ行為だと叱責されます。申し訳なさそうに聞いていた2人でしたが、憲兵が帰り周作が帰ってきたとたん、我慢できなくなり大爆笑します。ドジっ娘すずがスパイに疑われたのですから。

晴海「なんかわからんが、つられておかしうなってきた」。すずも笑いたかったけど「すなおに笑えんのは、うちだけか..」と。その前にサンが「みんなが笑って暮らせれば、ええのにねぇ」と言ってたことが実現したのはよかったですね。

8月、砂糖の配給がとまります。アリの行列をたどった晴海とすずは、貴重な砂糖に群がってるのを見つけて、砂糖壺を水おけに浮かべて予防を試みますが、誤って水の中にこぼしてしまい「ありゃあ」となって、闇市に買いに行きます。そして物価の高騰ぶりに驚きます。

帰り道で迷い子となったすずは、地面に落書きしてると、「スイカ、キャラメル、、」と喜んで絵を見てくれるきれいな女性リンに出会い帰り道を教えてもらえます。実はこの辺りは遊郭で、リンも身売りに出されたのです。リン「うちは貧乏やったけど、いっぺん親切されてスイカの赤いとこ食べたねぇ」と言います。

すずは忘れているようですが、おそらくリンは昔スイカをあげた座敷わらしの正体です。あの時の親切がめぐりめぐって、道案内になったのでしょう。ちなみに漫画原作では、リンは周作と男女関係があったほど重要人物ですが、映画ではほぼカットされているので、気になる人は漫画も読んでみてください。

すずとリンの出会いの象徴であるスイカの横に描いたキャラメルは、実はすずと周作の出会いの象徴でもあります。2人が出会ったカゴを背負う人さらいのバケモノを、すずが見事に眠らせた時、人さらいも夕食がなくなって大変だねぇと言ってすずが、人さらいの手にキャラメルを持たせたのです。

9月、周作はすずを呼び出して映画館でも行こうと思いますが、ちょうど軍艦が入港してごった返してたため、2人でぶらぶらします。すずは幼なじみの水兵(おそらく水原)に会うのが恥ずかしくて、周作の後ろに隠れます。周作「過ぎたこと、選ばんかった道、終わらんかった夢と変わりゃせん。すずさんを選んだんは最良の選択じゃ」。

周作はすずを見た時「顔が白いなぁ」と言ったのは、おしろいをぬりすぎたせいでしたが「やせたなぁ」、すず「最近食が進まんな..」で妊娠を疑い、北條家では2人分の食事を出してもらえます。しかし診療所での検査の結果、妊娠してなかったので、夕食は1人分に減らされて「ありゃあ」となります。

12月、軍艦の青葉が入港し、すずの同級生だった水原哲が外泊許可を利用して北條家を訪ねます。「すずはただのボンヤリじゃけ、遠慮のう言うて下さりゃ連れ帰りますわい」と言う水原の頭を、すずは灰皿で軽くなぐります。水原はすずの家事ぶりを眺めて「すずは普通じゃのう」とうれしそうです。

そんな2人のやりとりを見た周作は、水原には納屋の2階で寝てもらい、すずにも語り明かして来いと言って締め出してしまいます。これは普段見せないすずの別の顔を見た、周作の嫉妬心の現れと優しさの入り混じった複雑な感情だと思います。

水原は南の海で青葉に落ちてきた鷺(さぎ)の羽をすずにお土産として渡し、すずは羽ペンに仕上げ、ノートにさぎを描きますが、憲兵事件以来?久々で上手く描けません。白波うさぎの絵の後日談を語った後、水原はすずの顔にキスして抱こうとしますが、すずは「こういう日を待ちよった気がする。でもほんまにごめん」と言ってこばみ、明け方に水原を見送ります。

昭和20年2月、すずの兄「鬼いちゃん」こと要一の戦死の知らせを聞いて、すずと周作は広島の浦野家へ里帰りします。遺骨箱には小さな石1つしか入っておらず、妹すみは「お兄ちゃんの脳みそ?」と言うほどです。家族に実感はわかず、しかも戦死で涙を流すと非国民扱いされるブラックな時代です。

呉への帰り道、すずは周作に水原と語り明かせた件につきお礼を言うと同時に「夫婦ってそんなもんですか?」と問い詰め、周作「わしには見せん、あげな怒り顔」と言うと、本格的に夫婦げんかがはじまります。駅員には「そりゃ今せなあかん、けんかかね?」と言われ2人で「ありゃあ」となります。これで本当の夫婦になれたんでしょうね。

3月から5月、呉でも初空襲がはじまり、識別のため色付けされた対空砲火が、きれいな水彩画のように見えますが、実際には多くの破片が降ってきて命の危険さえあります。それからは空襲警報が朝昼晩、食事中でさえ続き、晴海は「もう飽きた」と言います。すずは洗濯中に飛行機雲を見つけますが、当時は最も高く飛べるB29爆撃機でしかできなかったので不穏な空気です。

空襲警報時のすずの点検ぶりが、のんびりすぎて深刻なのに笑えます。義父の円太郎は広島の飛行機工場で働いていて空襲後、行方不明となります。周作もついに海軍へ徴兵されて、訓練で3ヶ月は帰れなくなります。すずは口紅をして、「ほんまに、こまいなぁ」と言う周作を送り出します

6月、義父の円太郎が広島の海軍病院で目を覚ましたと知らせがきて、径子がお見舞へ行きます。円太郎は戦艦大和が沈んだことなどを聞いて呉も危ないと感じ、腕時計の修理を口実に、径子と晴海に下関の元嫁ぎ先(時計店)へ行くようすすめます

径子はさっそく切符を買うため広島の駅で並び、その間にすずと晴海には円太郎のお見舞へ行くよう言います。病院を出た後、空襲警報がなったので近所の防空壕へ避難させてもらいます。恐がる晴海にすずは落書きを見せて落ち着かせます。B29の爆撃が終わると、防空壕から出ます。

すずと晴海が手をつないで歩いてると、下にクレーターのような穴が見え、すずは講習で聞いた時限式爆弾のことを思い出し、晴海とつないだ右手をひっぱりますが、全てが手遅れでした。すずは暗闇からいろんな夢を見て目覚めると、頭と右半身は包帯だらけで右手と晴海を失ったことに気づきます

径子「人殺し!晴海を返して」義母サン「あの子も本気で言うとりゃせん。あんたが助かっただけでも良かった思うとるよ」すず「(そうかな?)」。その後も空襲警報は続き、北條家にもB29からの焼夷弾(ナパーム弾)が屋根を突き抜けて床に落ちて火がつきます。最初ぼーとしてたすずは布団を被せて、水をかけて布団ごと外へ放り出します。

その日、呉の町は燃え広がりました。高い位置にある北條家へは多くが逃げてきます。周作が戻ったのを見て、すずは緊張がとけて倒れこみます。すずは晴海と右手をなくし家事もこなせず厄介者となり、少し精神も病んでます。皆が「よかった」と言うが「どこがどうよかったのか、うちにはさっぱりわからん」と思うのです。

妹のすみが様子見に来てくれ、好きな将校さんの話などしながら、焼け野原の呉の町まで歩くうちにすずも元気になってきます。翌月8月6日は江波の祭りだし、鬼いちゃんもいないから、広島へ戻っておいでといわれ、北條家では足手まといなので、すずもその気になります。「鬼いちゃんが死んで良かったと思うのは、ゆがんどる」と思いながら。

7月下旬、空襲が続く中、すずは鷺(さぎ)を追いかけて山へ逃がします。たぶん水原のことを思い出したのでしょう。それを見つけた周作は、間一髪ですずと溝へ隠れて命拾いします。すずは広島へ帰ると告げると、周作はすずがいる生活は楽しいと言って引きとめようと抱きしめると、すずも手を周作の背中に回します。

昭和20年8月6日。空襲警報が解除された後、周作は仕事へ出かけます。すずは今日の祭りに間に合わせるため、先週末に広島へ帰るつもりが、病院に引き継ぎ書を書いてもらったりするための予約が、たぶん空襲の負傷者が増えてるため、この日しか取れず、まだ呉にいました。周作の引き止めも、すずの心を動かしたのかもしれません

径子は裁縫でもんぺを作ってくれ、片手のすずが着やすいようにゴムひもを通してくれました。そして先日、晴海が死んだのをすずのせいにした件をわびます。そしてすずの居場所は呉でも広島でもどちらでもいいので、自分で決めなさいと言ってくれます。その時、外でピカッと光ります

すずは径子の優しい言葉を聞いて、「やっばり、ここへおらしてもらえますか?」と径子に寄りかかります。その時、軽い衝撃波がやってきます。それから少したった後、広島の方に巨大な、きのこ雲がわき上がってるのが見えます。すずは晴海に話した、かなとこ雲の後の大雨を思い出します

昭和20年8月6日午前8時15分、広島にピカドンこと原子爆弾が投下されたことは、もう少し後にならないとわかりません。広島の情報はラジオも新聞も止まって、新型爆弾が落とされたらしいという噂だけです。広島市の回覧板が爆風で呉にまで飛んできたそうです。

すずはすぐ実家に戻りたかったけど、結果的には放射能被爆せず助かります。そもそも8月6日の祭りに間に合うよう広島へ帰ってれば、原爆に巻き込まれた可能性すらあるので、ラッキーが重なったと言えます。幼いころにたった1人だけ、座敷わらし(実は遊女リンですが)を見た幸運のおかげかもしれません。

『この世界の片隅に』ネタバレ結末/ラストシーン

8月15日、回覧板で重大なラジオ放送が通知され、大日本帝国民は初めて天皇陛下の肉声を玉音放送で聞きます。日本敗戦と太平洋戦争の集結宣言です。径子は隠れて「晴海〜」と泣きます。すずは「最後の1人まで戦うんじゃなかったんかね。外国の米や大豆でうちはできとるから暴力に屈するんかね。なんも考えへん、ぼっーとしたうちのままで死にたかったなぁ」と畑で大泣きします。

それまで、すずからは戦争の悲惨さや深刻に考える様子は見られなかったのですが、この時はじめて思いが明らかにされます。戦時中は泣くことも意見をのべることも制限されてたので、すずも径子も晴海の無駄死にを感じて我慢してた涙が一気にふきだしたのでしょう。日本が暴力で抑えてた韓国の朝鮮太極旗も上がっています。

夕食は灯火管制も解除?され、明るい食卓で、白米を混ぜものなしで食べます。呉のあちこちで町明かりが灯ります。しばらくすると進駐軍もやってきて、すずと径子は残飯の雑炊?をもらい、紙くずも入ってましたが「うま〜」と満足します。すずは米軍にもらったチョコレートの一切れを晴海の死に場所に供えます。

北條家も食料が足りず、すずは結婚衣裳の晴れ着と物々交換します。隣組の刈谷さんは息子の服をたくさん交換します。息子は広島で原爆にあい、呉の隣保館の横まで戻ったところで行き倒れました。その姿を見ても息子だと気付かなかった刈谷さんは悔いています。その死に跡が原爆を象徴するように映画でも出てきます

海辺では「すずはこの世界で普通でおってくれ」と言う水原とその乗艦の青葉の幻覚が見えます。すず「晴海さんはよう笑うてたので、笑うて想い出そうと思います。うちは笑顔の入れ物なんです」と言うと、刈谷「そうよ〜泣いてばっかじゃ、もったいない。塩分がね〜」と言いながら笑います

昭和21年1月、すずは久しぶりに広島のスイカを食べた親戚の家へ行きます。妹すみはそこで寝ていました。被爆して手に放射線障害の皮膚炎が見えます。8月6日、母は祭りの準備で町に出てて行方不明になり、父とすみが探し回っても見つかりませんでした。10月には、おそらく放射線被爆で父がなくなりました。

広島では歩いてると、まだ多くの人が家族を探してて、いろんな人違いで声をかけられます。すずは軍港があり空襲の多い呉で、さきに右手を失いましたが、結果的には浦野家でただ1人の生き残りになりそうです。幼いころ、1人だけ座敷わらしを見た幸運かもしれないし、晴海が犠牲になってくれたのかもしれません。

広島市で働く周作と出会った橋で合流したすずは「この世界の片隅に、うちを見つけてくれて、ありがとう」と言います。後ろを人さらいのバケモノが歩いていき、カゴにはワニのお嫁さん?がいます。それは妹すみに話した「鬼いちゃんがワニのお嫁さんと南の島で暮らす」という冒険記からの幻覚でしょう。

すずと周作は汽車を待つ間、原爆で母親を亡くした女の子になつかれます。女の子の母親は、右腕を失くして右側にガラスの破片が刺さってたので、おそらく左手で女の子を守ったのでしょう。そして、母と同じく右手のないすずに親近感を持ったのだと思います。

すずと周作は女の子を連れ帰って、呉の北條家で一緒に暮らすことになります。径子は晴海の服を女の子に着せます。エンドロール中、すずが女の子に裁縫を教えて、女の子は径子に洋服を縫ってあげて、すずの服にもワンポイントとして同じ生地をセンスよく縫い付けてくれます

エンドロール後、『この世界の片隅に』のクラウドファンディングに出資してくれた大勢の団体や一般の方の名前が流れます。その下では、すずが口紅で描いた風に、リンの幼い頃から遊女になる物語が描かれます。すずとの出会いの座敷童子とスイカの話も出てきます。ラストはすずが失くした右手が、バイバイしてくれます

戦争時代の映画ですが、笑えるシーンの方が多いし、直接的に悲惨な表現はほぼないので、できるだけ多くの人におすすめしたいです。そして気に入ったら、他の人にもおすすめして、口コミやSNSでも広めてほしいと思っています!

スポンサーリンク

新作映画のネタバレあらすじ評価と感想もチェック!

パワーレンジャーネタバレあらすじ評価と感想

パワーレンジャー上映中感想あり

★★★★★ 2017.7.16更新

ライフ(2017)ネタバレあらすじ評価と感想

ライフ(2017)上映中感想あり

★★★★★ 2017.7.8更新

ジョン・ウィック チャプター2ネタバレあらすじ評価と感想

ジョン・ウィック チャプター2上映中感想あり

★★★★★ 2017.7.7更新

ハクソー・リッジネタバレあらすじ評価と感想

ハクソー・リッジ上映中感想あり

★★★★★ 2017.7.11更新

LOGAN ローガンネタバレあらすじ評価と感想

LOGAN ローガン上映中感想あり

★★★★★ 2017.7.11更新

メッセージネタバレあらすじ評価と感想

メッセージ今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.14更新

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックスネタバレあらすじ評価と感想

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.14更新

ワイルド・スピード ICE BREAKネタバレあらすじ評価と感想

ワイルド・スピード ICE BREAK今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.5更新

美女と野獣(2017)ネタバレあらすじ評価と感想

美女と野獣(2017)今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.11更新

グレートウォールネタバレあらすじ評価と感想

グレートウォール今年!感想あり

★★★★★ 2017.6.28更新

ゴースト・イン・ザ・シェルネタバレあらすじ評価と感想

ゴースト・イン・ザ・シェル今年!感想あり

★★★★★ 2017.5.19更新

キングコング 髑髏島の巨神ネタバレあらすじ評価と感想

キングコング 髑髏島の巨神今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.21更新

パッセンジャーネタバレあらすじ評価と感想

パッセンジャー今年!感想あり

★★★★★ 2017.5.5更新

SING シングネタバレあらすじ評価と感想

SING シング今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.5更新

モアナと伝説の海ネタバレあらすじ評価と感想

モアナと伝説の海今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.14更新

ラ・ラ・ランドネタバレあらすじ評価と感想

ラ・ラ・ランド今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.14更新

トリプルX 再起動ネタバレあらすじ評価と感想

トリプルX 再起動今年!感想あり

★★★★★ 2017.7.6更新

ドクター・ストレンジネタバレあらすじ評価と感想

ドクター・ストレンジ今年!感想あり

★★★★★ 2017.6.5更新

マグニフィセント・セブンネタバレあらすじ評価と感想

マグニフィセント・セブン今年!感想あり

★★★★★ 2017.6.15更新

アサシン クリードネタバレあらすじ評価と感想

アサシン クリード今年!感想あり

★★★★★ 2017.5.11更新

湯を沸かすほどの熱い愛ネタバレあらすじ評価と感想

湯を沸かすほどの熱い愛昨年!感想あり

★★★★★ 2017.6.5更新

何者ネタバレあらすじ評価と感想

何者昨年!感想あり

★★★★★ 2017.5.24更新

ジェイソン・ボーンネタバレあらすじ評価と感想

ジェイソン・ボーン昨年!感想あり

★★★★★ 2017.7.11更新

怒りネタバレあらすじ評価と感想

怒り昨年!感想あり

★★★★★ 2017.4.9更新

映画 聲の形ネタバレあらすじ評価と感想

映画 聲の形昨年!感想あり

★★★★★ 2017.6.20更新

シン・ゴジラネタバレあらすじ評価と感想

シン・ゴジラ昨年!感想あり

★★★★★ 2017.4.3更新

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーネタバレあらすじ評価と感想

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー感想あり

★★★★★ 2017.5.31更新

ワイルドスピードシリーズ興行収入ランキングや時系列順番まとめ(8作目アイスブレイクまで)

ワイルドスピードシリーズ興行収入ランキングや時系列順番まとめ(8作目アイスブレイクまで)

2017.5.4更新

マーベル・シネマティック・ユニバース興行収入ランキングや評価一覧・見る順番・ストーンまとめ

マーベル・シネマティック・ユニバース興行収入ランキングや評価一覧・見る順番・ストーンまとめ

2017.7.16更新

パイレーツ・オブ・カリビアン・シリーズ興行収入ランキングと評価一覧や見る順番

パイレーツ・オブ・カリビアン・シリーズ興行収入ランキングと評価一覧や見る順番

2017.7.16更新

最近更新の映画ランキングやネタバレ感想

この世界の片隅に関連のネタバレあらすじ評価と感想