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映画『ダラスバイヤーズクラブ』評価は?ネタバレ感想考察/非認可エイズ治療薬を密輸の正義の男

映画ダラスバイヤーズクラブ

『ダラスバイヤーズクラブ』あらすじ概要

実話ベース。1985年、アメリカ南部テキサス州で、電気技師ロンは酒・女・ドラッグにおぼれた生活をしていたが、HIV陽性で余命30日と診断される。エイズについて調べるうちに、米国では許可された治療薬が少ないことを知り、メキシコや日本へ買いに行き、トランスジェン..(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 ダラス・バイヤーズクラブ
原題/英題Dallas Buyers Club
日本公開日 2014/2/22 [予告↓]上映時間 117分
映倫区分日本 R15+(15歳以上)USA R
製作国アメリカ
映画監督ジャン=マルク・バレ
キャスト
出演者
マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レト、ジェニファー・ガーナー、ダラス・ロバーツ、グリフィン・ダン
配給/製作/画像©ファインフィルムズ、フォーカス・フィーチャーズ(USA)/Truth Entertainment、Voltage Pictures
日本興行収入公表後すぐ更新(興行収入ランキング
世界興行収入0.5億USドル [出典]
製作費0.1億USドル
平均評価★★★★★80私の評価↓は含まず)

『ダラス・バイヤーズクラブ』予告動画

ネタバレ感想『ダラスバイヤーズクラブ』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。

私の評価 ★★★★★62/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

『ダラス・バイヤーズクラブ』は、それまで欲望のままに生きて差別的だった男ロンが、エイズで余命30日と宣告されて、今度は差別される側になり、自分自身で生き延びるために違法の治療薬を密輸しだすという、実話ベースのヒューマンドラマ映画です。

この映画のおすすめ、7つのポイント

  • 多くの人生を救った実話が基
  • 当時のエイズへの偏見
  • アメリカのエイズ対応の遅さ
  • 差別した側からされる側へ
  • 出演俳優の演技が高レベル
  • 女医イヴの心境の変化
  • ロンとレイヨンの友情
映画ダラス・バイヤーズクラブ

少し残念?つっこみどころ、3つのポイント

  • 淡々と進むので中盤は退屈
  • 大半がうまくいきすぎ
  • 助かった人をもっと見たい

『ダラス・バイヤーズクラブ』ネタバレ感想の総括

映画を見る前はよくある闘病ものだと思っていましたが、実際は自分の寿命をのばすために勉強して、当時のアメリカでは非認可だったエイズ治療薬を密輸するというサスペンス要素があったり、笑えるコメディ要素もある映画です。

主人公ロンの発病前のキャラはやんちゃすぎて好きになれなかったのですが、HIV陽性と知られてから仲間たちに冷たくされる状況には同情しました。それまでゲイなどを差別してたロンがトランスジェンダーのレイヨンと仲良くなり、かばうシーンも好きです。

主演のロン・ウッドルーフを演じたマシュー・マコノヒーは、マッチョ俳優なのにあんなにやせてて本当の病気じゃないかと心配になりますが、最後の命の輝きを演じきってました。レイヨン(ジャレッド・レト)も、難しいトランスジェンダーを見事に演じていました。

エイズ対策は先進だと思ってたアメリカが、実はかなり遅れていたという歴史を知ることができた貴重な映画です。ただ、感情移入しやすいキャラがいなかったことや、エピソードの積み重ねに見えたので、あまりのれませんでした。

『ダラス・バイヤーズクラブ』あらすじ解説やネタバレ感想

ロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)はアメリカのテキサス州で電気技師をしながら、カウボーイ姿でロデオの博打やドラッグやアルコールや女遊びなど欲望のままに生きていました。エイズ感染者をゲイだと見下してもいました。この頃のロンは人間的に好きにはなれません。

ある日事故で病院に行き、血液検査をするとなぜかゲイかと聞かれ否定します。なんとHIV陽性で余命30日だと宣告されます。当時エイズは同性愛者がかかる病気だと考えられてたので、ゲイではないロンは検査結果を気にせず普通に暮らそうとします。

「この俺を30日で殺せるものなどねぇ」ってまさに中二病をこじらせてますね。しかし仲間たちからはエイズだゲイだと差別され孤立します。空気感染の可能性も考えられていた時代ですし。自業自得な面はありますが、ギャップが大きくてかわいそうです。

やがて体調の衰えやケガの治りにくさを疑問に思い、図書館で調べるとエイズは異性やドラッグなどからもうつることを知り、アメリカ国内では有効な治療薬がまだ認可されていないことを知ります。

アメリカは先進国の中でも医療が進んでるイメージがありますが、当時のエイズに関しては、同性愛者を嫌う政権があまり対策に意欲的ではなかったようです。だから治療薬の認可にも時間がかかったようで、各地で密輸治療薬が売買されていたそうです。

ロンは主治医イヴ・サックス(ジェニファー・ガーナー)にエイズ治療薬のAZTをもらいに行くけど、まだ治験中なので全員には渡せないことを告げられます。ロンは病院勤務の男に金を渡して、AZTを横流ししてもらいます。

しかしAZTを服用しても余命のせまるロンは弱っていきます。横流しも監視が厳しくなり止められます。男を殴ろうとしたロンが、弱りすぎてて倒れてしまったのは驚きのシーンでした。

運ばれた横のベッドのレイヨン(ジャレッド・レト)は治験者なので、AZTを分けてくれるよう頼みますが、他の人の分だと断られます。レイヨンはトランスジェンダーなので、かつてロンが差別してた人種ですが、命がかかってるので差別意識はなくなっています。

ロンはわらをもつかむ思いでメキシコの医師を訪ねますが、すでに死にかけ状態で、医師にペプチドTやビタミン剤などを処方されて生きながらえます。こんな簡単な治療法で余命30日をくつがえしてしまったのには驚きました。医師はAZTやドラッグは免疫低下をまねくと注意します。

日本の映画やドラマなどでも医師がアメリカ留学するので、かなり医療が進んでる国だと思っていましたが、当時のエイズ治療に関してはメキシコの方が数倍進んでいたということでしょうか。そんな事実を知れただけでも、この映画を見た価値はあります。

ロンはすっかり元気になり、転んでもただでは起きないの精神で、メキシコ医師からエイズ治療薬を大量に購入してアメリカへ密輸することをたくらみます。国境の検問で牧師のふりをして、大量の薬は自分用だと言い張って通してもらいます。

アメリカ国内にはエイズなのに、ほぼ為す術なく死んでいった人たちがたくさんいたようです。だからロンが仕入れた薬を売りはじめると、またたく間に噂が広まります。レイヨンも来て、ゲイにも売りました。ロンとレイヨンは非合法組織「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立しました。

会員費は月額400ドルですが、薬代は無料にします。高いのか安いのか判断できませんが、エイズ患者はのみ続けないと死んでしまうので、家賃のような感覚で払うしかないのでしょう。

ロンは日本にも、インターフェロンαという治療薬を買いに来たそうです。しかし点滴用なのに自分の静脈に注射して意識を失い、病院に搬送されます。イヴ医師らは余命30日だったロンがまだ生きていることに驚きます。それをもって臨床試験合格にはできないんでしょうね。

やがて「ダラス・バイヤーズクラブ」はエイズ患者の間で有名になり、病院に行く人よりも多くの人の命を助けるようになります。しかしFDA(アメリカ食品医薬品局)に薬を押収されます。一方でFDAは、重篤患者への非認可薬の使用を一部認めるようになります。

政府の施策により薬を手に入れられなくなり、資金も底をついたロンでした。レイヨンは絶縁状態の父にお願いして大金を手に入れ、ロンには保険金だといつわってダラス・バイヤーズクラブの資金にしました。それでロンは再びメキシコへ買い付けに行きます。

そこでロンは治療薬の成分が蛾(ガ)のイモムシから抽出してることを知ります。これもまた衝撃の事実でした。

『ダラス・バイヤーズクラブ』結末/ラストシーン

ロンがいない間にレイヨンは倒れて病院で治療を受けますが、亡くなってしまいます。ロンは死亡原因の1つにAZTの投与があったと抗議します。それを機にイヴ医師はAZTの投与量を減らして、ダラス・バイヤーズクラブのチラシを院内に置きますが、見つかって解雇されます。

ロンはレイヨンの意志を思って、400ドル払えない患者たちにも薬を分け与え続けます。そして薬を承認しないFDAなどに対して裁判を起こして、主張の一部は認められるが結果は敗訴となります。失意のロンでしたが、ダラスに戻ると温かい拍手で迎えられます。

その後もロンはロデオに乗ったりして、人生をまっとうします。結局、余命宣告から7年後にエイズで亡くなります。1992年のことです。ロンはエイズ発症前は自分1人だけの人生を謳歌していましたが、発症後は数多くの人たちの命を救ったり延命させたことになります。

重い題材を扱ってるようですが、ロンやレイヨンの明るく軽い性格により、それほど深刻な物語になっていないし、アカデミー賞などでも評価された映画ですので、ぜひ1度は観ることをおすすめしたいです!

他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。

『ダラスバイヤーズクラブ』含む映画ランキングや映画賞

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