映画『トリプルX』評価は?ネタバレ感想考察/過激スポーツのカリスマと美女とスパイ

『トリプルX』あらすじ概要
ザンダー・ケイジは、スノボやスカイダイビングなど、危険をかえりみないエクストリーム・スポーツのカリスマだが、NSAのギボンズに目をつけられて、コードネーム「xXx」のエージェントとして、テロ組織「アナーキー99」へ潜入捜査させられることになるのだが...(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | トリプルX |
原題/英題 | xXx |
日本公開日 | 2002/10/26 [予告↓]上映時間 124分 |
映倫区分 | USA PG-13 |
製作国 | アメリカ |
映画監督 | ロブ・コーエン |
キャスト 出演者 | ヴィン・ディーゼル、アーシア・アルジェント、サミュエル・L・ジャクソン、マートン・ソーカス、マイケル・ルーフ |
配給/製作/画像 | ©東宝東和/レボリューション・スタジオズ、オリジナル・フィルム |
日本興行収入 | 17.0億円(年間26位) |
世界興行収入 | 2.7億USドル [出典] |
製作費 | 0.8億USドル |
平均評価★★★★★60(私の評価↓は含まず)
|
『トリプルX』予告動画
ネタバレ感想『トリプルX』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『トリプルX』ネタバレ感想の総評
ヒットすればシリーズ化も目指していたという『トリプルX』ですが、微妙な興行収入となり、2作目にはヴィン・ディーゼルも出演しないという失速感となりましたが、3作目『トリプルX 再起動』ではまた復帰して、それ以降もシリーズ化しそうな雰囲気です。
NSAのギボンズ役のサミュエル・L・ジャクソンが、マーベル・シネマティック・ユニバースのニック・フューリーとかぶったり、ザンダー役のヴィン・ディーゼルがワイルドスピードシリーズのドミニクとかぶったりするのは、売れっ子俳優だから仕方ないのでしょうけど、わざと見せ方を似せてオマージュのようなシーンもいくつかあります。
スパイ・アクションが年間に何本も制作される中、この作品の特徴はエクストリームスポーツ(Xスポーツ)と呼ばれる、過激で危険の伴うスポーツやアクションによる見せ場が多いことです。ただ、そもそもジェイムズ・ボンドもイーサン・ハントにもその技量はあるので、わざわざXスポーツの達人を主役にする必要性は感じません。
Xスポーツを全面に出すわりには、派手なアクションシーンが少なく、単独行動なためキャラの特徴を楽しむ要素もあまりないのが少し残念です。ギボンズのキャラは好みですが、会話シーンが多すぎて潜入捜査感もないし、ザンダー、イレーナ、チェコ刑事、ヨーギの裏切りサスペンスも稚拙すぎて意外性を感じられません。
スパイ映画としても、エクストリームスポーツ映画としても、中途半端なのですが、もっと見たことないようなアクション要素を入れてくれたり、チームものにすれば面白くなる気もするので、新しい3作目もひそかに期待したいと思っています。

『トリプルX』おすすめ5ポイント
- 潜入スパイアクション映画
- 裏切りサスペンス要素あり
- Xスポーツ場面が見どころ
- ザンダーのキャラが良い
- イレーナがきれい
『トリプルX』少し残念7ポイント
- ストーリーがありきたり
- ギボンズのテストがしつこい
- Xスポーツ場面が少ない
- 裏切る人が多くて意外性なし
- ギボンズとの通信が多すぎ
- ヨーギが小者すぎる
- アナーキー99の人材不足
『トリプルX』ネタバレあらすじと感想
ロックバンドのラムシュタイン(カメオ出演)のライブ会場に、あるタキシードの男が侵入して機密情報を盗もうとしますが、敵組織に見つかり殺害されます。その男はNSA(アメリカ国家安全保障局)のエージェントで、国際犯罪組織「アナーキー99」の旧ソ連の生化学兵器について探ってたようです。冒頭でタキシード姿の男が殺されたのは、007のジェームズ・ボンドに対する皮肉という見方もあるようです。
NSA工作員のギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)は、各国のエージェントは顔が知られてて失敗すると考え「毒蛇には毒を」ということで、犯罪者などから優れた能力の持ち主をピックアップし、犯罪組織に送り込む計画をたてます。それで目をつけたのが、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)で、エクストリームスポーツのエキスパートです。首の後ろに「xXx」のタトゥーがあるので、エックスとも呼ばれています。
エックスことザンダーは、TVゲーム規制を訴えるホッチキンス上院議員の赤い車シボレーコルベットを盗み、ネット販売する違法ビデオ撮影をしながら逃走し、最後は橋の上から車ごとダイブして、自分はパラシュートで脱出します。ザンダーは成功を祝うパーティーに合流して楽しみますが、特殊部隊が突入してきて、ザンダーは麻酔銃を撃たれて意識を失います。目覚めると、そこはカフェです。
突然、カフェに強盗が入ってきますが、ザンダーはそれが偽物だと見破り倒すと、ギボンズが合格と言って出てきますが、また麻酔で眠らされます。次に起きると飛行機で上空にいて、コロンビアのコカイン畑にパラシュート落下させられ、マフィアと政府軍の戦いに巻き込まれます。飛行機で一緒だった仲間が撃たれたので助け出し、ヘリの銃撃から逃れた先で再びギボンズが待ってて、犯罪歴を消すことを条件に、エージェントとしてスカウトして了承させます。
ここまでで、ダイブとバイク以外のエクストリームスポーツのすごさを見れてないので、ザンダーの運動能力はあまりわからずスカウトされます。ただ脳筋ではなく、冷静な洞察力と素早い判断能力が優れていることは、ギボンズのしつこいくらいのテストにより判明します。それにしても、NSAのやり方は強引すぎるし、こんなテストで時間と人件費を使う余力があるのなら、内部の新エージェントを鍛えられるような気もします。
ザンダーはチェコのプラハの現地刑事とともに、「アナーキー99」のボスのヨーギ(マートン・チョーカシュ)のいるクラブへ行きます。刑事から説明を全て聞く前に、ザンダーは直接ヨーギに車がほしいとかけ合いますが追い返されそうになります。そこでザンダーは刑事がいることをヨーギに教えて、刑事嫌いをアピールし、ヨーギの弟コルヤがザンダーのサイトを見てファンだったため、うまく取り入ることができます。
ザンダーがヨーギにほしい車のリストを渡すと、会計係でヨーギの愛人イレーナ(アーシア・アルジェント)が確認して契約方法を説明します。その後、ギボンズに連絡したザンダーは、車リストを勝手に変更したことを指摘されますが、ダサイ車ばかりでバレそうだったから変えたと言います。そして弟コリヤを酔わせて、求められてた以上の組織情報を入手します。ギボンズはその実力を認めて、ザンダーに組織へ潜入するよう命令します。
ザンダーはNSAのスパイ兵器開発室のオタク、トビー・リー・シェイヴァース(マイケル・ルーフ)に会って、麻酔や血のりや40口径の銃弾を装填できる銃、透視など9種類のモードのある双眼鏡、絆創膏型の小型爆弾などを見せてもらいます。ザンダーは無事にヨーギとの車取引を終えますが、それを監視してた刑事の失態でザンダーも疑われます。そこでザンダーは刑事を撃ち殺して、ヨーギの信頼を得ますが、実は血のり弾です。
ザンダーはヨーギのクラブに誘われ、「アナーキー99」は旧ソ連から1999年に出た時のことを忘れないよう名付けたと教えられます。翌朝、ヨーギの城を探索してたザンダーは、イレーナが金庫の写真を撮影してるのを発見し、あやしみながらもランチに誘います。ザンダーはNSAのシークレットエージェントで、昨晩の刑事は死んでないことも告白します。
イレーナは、刑事告訴の免除・アメリカ亡命・市民権獲得の代わりに組織の情報を話します。アナーキー99は地下でロシアの科学者に何かを作らせてるようです。ヨーギはイレーナに、ザンダーを銃撃するので外へおびき出すよう電話します。イレーナはそのことをザンダーに告げ、自分が盾になりながら、ザンダーもなんとか切り抜けて、ギボンズと合流します。
ザンダーの行動は明らかにあやしいのに、簡単に信用するヨーギはおかしすぎます。そしてイレーナが美人だからと言って、すぐ自分の素性を告白するザンダーも、ノリが軽すぎます。洞察力でイレーナが悪ぶってるだけだと見抜いたのでしょうけど、それすら演技の可能性もあるため、リスクが高すぎると感じます。
ギボンズはザンダーに、顔がバレたからもう帰れ、別の部隊でアナーキー99を全滅させると言います。ザンダーはイレーナを組織から抜け出させるため、単独行動でヨーギの地下へ忍び込み、透視双眼鏡で潜水艦と生化学兵器(サイレントナイト)による科学者殺戮の光景を目撃します。
見つかり逃走すると、血のり弾で死んでなかった刑事がザンダーを裏切り銃を向けたところ、外からイレーナが刑事を撃ち殺します。イレーナはロシア連邦保安庁(FSB)のエージェントだと告白し、2年間潜入捜査中だがロシアから指示がなくなり、生きるために組織を抜けられないと言います。
『トリプルX』ネタバレ結末/ラストシーン
ザンダーはギボンズにその件を伝えると、イレーナの件は至急手配するからすぐ帰国しろと言われますが、100万人を死に追いやる生化学兵器サイレントナイトと潜水艇を阻止するために、ザンダーは残ります。そしてアナーキー99の雪山の要塞を攻略するため、他のエージェントに飛行機で連れてってもらい、パラシュートで落下後、スノボーで近づきます。
ヨーギの手下もスノーモービルで追ってきますが、ザンダーは手榴弾で雪崩をつくり、通信装置を破壊します。しかし捕まってヨーギのもとへ連れて行かれます。ヨーギは刑事にザンダーを殺害させ、その後イレーナに刑事を始末するよう指示してたのですが、イレーナが裏切ったと非難し、ロシアのスパイだとも見抜いています。
パラシュートでの落下は3度め?で、少しのバイクやスケボーはありましたが、やっとそれ以外のXスポーツとして超高速スノボーが登場します。後方を爆破して雪崩に追われるのは、さすがに計算できないので無謀すぎますが、滑走シーンは気持ちよさそうです。でもスキーやスノボーの追走は映画で多いし、トリプルXのはただの滑走だけなので物足りないです。それにすぐ警官隊が乗り込めるなら、スノボーした意味は不明ですね。
ヨーギは世界の大都市をサイレントナイトで攻撃し、各国がその報復を繰り返して、世界中から政府が消滅し、真の自由がおとずれる構想を話します。その時、特殊部隊が銃撃してきて、ヨーギらは地下へ逃げて、兵器を搭載した潜水艇アハブを発射します。ザンダーは武器の扱いに慣れてないけど、めちゃくちゃやってヨーギを殺害します。
ザンダーはNSAの兵器おたくトビーにフル装備させた車を運転して、イレーナと共に潜水艇アハブを地上から追います。一方、ギボンズは世界を救うために潜水艇を空軍機で破壊し、プラハの街だけ犠牲にするのもやむなしとして作戦を実行します。ギボンズも街にいたので、自己犠牲も考えていたんでしょうか。
ザンダーとイレーナは、ジェットエンジンを火炎放射器やミサイルなどと間違えて静かな村を騒がしくしたりしながらも、潜水艇へ追いつき、モリを撃ち込んでパラセーリングしながら、ザンダーが潜水艇へ乗り移りますが止められません。この時のスタントマンが、潜水艇ごと橋に衝突して亡くなったそうですが、そのくらい危険なシーンです。
ザンダーは発射を止める方法が分からず、サイレントナイトが入ったミサイルを逆さに刺して潜水艇ごと沈めます。サイレントナイトは、途中で説明があったように、水に溶けると無効になるという誰得かわからない仕様のおかげで世界は救われます。そしてザンダーも浮上してきて、イレーナとギボンズもほっとします。
その後、ザンダーとイレーナはタヒチのボラボラ島でくつろぎますが、ギボンズからの通信と衛星からの監視により、新しい仕事依頼が来ます。しかしザンダーたちは無視してバカンスを楽しみながら、映画は終了します。
ありそうでなかった?エクストリームスポーツを起用したスパイアクション映画です。本作はまだ手探り感がありますが、今後シリーズ化していきそうな雰囲気もあり1作目だし、ザンダーやギボンズのキャラも良いので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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