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映画『シャイニング』評価は?ネタバレ感想考察/ダニーの能力は?双子少女の正体は?

映画シャイニング

『シャイニング』あらすじ概要

スティーヴンキング原作小説を映画化。小説家ジャックは雪で閉鎖のホテルに妻子と3人で滞在します。息子ダニーは双子を見かけ、執筆の進まない父ジャックは元管理人の殺人犯と出会うが…。シャイニングとは?REDRUMと鏡の意味は?(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 シャイニング
日本興行収入公表後すぐ更新(興行収入ランキング
世界興行収入0.4億USドル [出典]
製作費0.1億USドル
平均評価★★★★★78私の評価↓は含まず)
シリーズ/関連続編『ドクター・スリープ』 >
原題/英題The Shining
日本公開日 1980/12/23 [予告↓]上映時間 119分
映倫区分日本 R15+(15歳以上)
製作国イギリス、アメリカ
映画監督スタンリー・キューブリック [キャスト↓]
配給/製作/画像©ワーナー・ブラザース/ペレグリン・フィルム、ホークフィルム

『シャイニング』予告動画

登場キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)

ジャック・トランス(ジャック・ニコルソン。石田太郎)
小説家。雪で閉鎖されるホテルに家族と滞在し、執筆を始めるが…
ウェンディ・トランス(シェリー・デュヴァル山田栄子)
ジャックの妻。当初はホテルを気に入る。献身的で優しいが芯は強い
ダニー・トランス(ダニー・ロイド。伊藤隆大)
ジャックの一人息子。不思議な能力を持つ。空想友達の指のトニーと話せる
ディック・ハロラン(スキャットマン・クローザース。前田昌明)
ホテルの料理長。ダニーと同じ能力の持ち主
謎の双子少女(リサ・バーンズ、ルイーズ・バーンズ)
ダニーがトニーに見せられる光景に登場。ホテルに関係ありそうだが…

ネタバレ感想『シャイニング』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。

私の評価 ★★★★★62/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

原作者スティーヴンキングがキューブリック監督を批判?

映画『シャイニング』は、世界的に有名なスティーヴン・キングのホラー小説が原作です。他の映画作では『IT イット それが見えたら終わり』『IT イット THE END』や『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』等もあります。

監督のスタンリー・キューブリックは、こだわりある映像に定評あるが「完璧/完全主義者」で撮影期間が長いことでも有名です。本作でも「たった2秒のシーンを190テイク以上撮影して2週間かけた」という伝説が語られています。

スタンリー・キューブリックはそれまでにも『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』等の先鋭的な映画を監督しました。本作『シャイニング』は原作からの改変に納得できないスティーヴン・キングにより、何度も批判されています。

主人公ジャックを演じたのは、既に名優となってたジャック・ニコルソンです。彼の顔芸や独特な口調は、アーティストとしてのストレスでおそろしく変容していくキャラクターを見事に体現しています。

かわいい顔して芯の強さも見せてくれるダニー役は、ダニー・ロイドという子役が演じましたが、残念ながら今は俳優をやめたようです。イマジナリーフレンド(空想友達)のトニーと話す時の指の動きはかわいすぎます。

映画シャイニング

シャイニング能力とは?使えるのは誰?

映画『シャイニング』では、原作小説で大きな要素である「シャイニングの能力」について、軽くしかふれていません。ホテルの案内中に、コックのハロランがダニーを「先生」と呼び、テレパシーで話しかけ、能力の説明もしてくれます。

シャイニングとは、未来や過去を見ることができる超能力で、ダニーとハロランが使えます。幽霊などを見たり、シャイニングどおしでのテレパシーもできます。ダニーが鏡ごしに話す指の「トニー」も「鏡世界の住人」と思われます。

ジャックが237号室の全裸女や老婆を見たり、ラウンジ客や昔の管理人で家族を惨殺したグレーディやバーのロイドと話した能力も、広い意味でシャイニングと思ってます。ハロランの祖母もシャイニングの使い手だったので遺伝の可能性もあります。

また、母ウェンディもバーのロイド等は見えなかったようですが、ラスト近くでジャックに追われる時、犬か熊の着ぐるみを着た男とスーツ姿の男のホモ行為を目撃してます。現実ではないのでそれもシャイニング能力と思われます。ダニーの能力が感染したかも?

ジャックが狂った理由とは?

ジャックは新作小説を書くために、誘惑を断ち切る意味もこめて、雪で閉ざされたロッキー山上のオーバールック・ホテルの冬の管理人を引き受けたようです。しかしジャックは書けないことに悩み、やがてアルコール依存症になっていきます。

ジャックが狂った理由は、現実的に考えると「小説アイデアがわかない芸術家にありがちなストレス」でアル中毒になったからでしょう。ジャックは、もともと荒い性格だった側面も見られたので精神疾患の可能性もありそうです。

妻ウェンディがジャックのタイプライター原稿をのぞくと「All work and no play makes Jack a dull boy」(仕事だけで遊ばないとジャックはダメになる)の文で段落も作られてたため、ジャック自身は何か書いてたつもりなのでしょう。

超常現象ありで考察するなら、家族を惨殺した元管理人グレイディとその家族や、インディアン(ネイティブアメリカン)の墓地、ホテルの呪いなど、複合的な悪霊たちがジャックを発狂させたとも考えられます。237号室の全裸女や老婆を見た後、本格的に狂っていきます。

ジャックが妻子を襲う理由は?倉庫脱出方法は?

昔ホテルで妻と双子の娘たちを殺害した管理人グレイディの幽霊は、発狂したジャックに妻子をしつける(殺害)よう助言します。その理由は、シャイニングのテレパシーで、ハロランなど外部の者を呼ぶ息子ダニーを排除するためです。

妻ウェンディが夫ジャックを気絶させて倉庫に閉じこめますが、闇の声を聞いたジャックはどうやってか脱出します。私はジャックが力づくで破壊したと思います。またはシャイニング能力で開けた説でも、幽霊が解錠した説よりはましですね。

REDRUMの意味は?鏡や双子は?

なぜか鍵の開いてた237号室で、謎の女性に首を絞められた痕の残ったダニーは、突然とりつかれたように「REDRUM(レッドラム)」を繰り返してドアにも書きなぐります。それは夢で「鏡の中のトニー」が見せた文字だったのでしょう。

その証拠に「REDRUM」が鏡に映ると「MURDER(殺人)」(鏡文字では逆読み)だと判明します。直後に母ウェンディと息子ダニーは父ジャックに斧で襲われたので、イマジナリーフレンド(空想友達)のトニーがダニーを助けたのでしょう。

この場面以外にも「鏡」は重要アイテムです。ジャックが237号室で、全裸の若い女性と抱き合ったつもりが鏡には真実の老婆が映ります。ラウンジのトイレでジャックは鏡でグレーディを確認しようともします。

ダニーの「シャイニング能力」は、鏡の住人トニーと会話して未来や過去を知ることができます。「鏡には真実を映し出す世界」が存在するとも考えられます。その逆に「鏡の外は妄想」なので、双子や老婆や犬男まで現れるのでしょう。

または、小説家であるジャックは空想家である可能性も高いので「鏡の外の妄想世界=ジャックの空想世界」かもしれません。ダニーがトニーに見せられた「双子や血をふきだすエレベーター」はシャイニングによる警告だとも解釈できます。

ジャックやハロランの結末は?

料理長ハロランは、ダニーからのテレパシーでただならぬ様子を感じて、飛行機と雪上車での面倒な旅でオーバールック・ホテルへやって来ます。しかし待ち伏せしてたジャックに斧であっさり殺害されます。未来予知できるシャイニング能力を持つ者なのに納得しかねる展開です。

ジャックは、外の迷路に逃げこんだダニーを追います。ダニーは迷路で母ウェンディと遊んだこともあるし、雪上の足跡を後退し、止め足(とめ足)でジャックを混乱させることに成功します。その後ジャックの凍死した顔が映し出されます。

ラストの集合写真のジャックの考察は?

ジャックらがホテル泊したのはグレーディ事件の1970年以降なので「写真の1921年7月4日」に同じ姿で写るのは不可能です。私は「写真じたいがジャックの妄想(ラウンジ同様に)」か「鏡世界での写真」であると考えました。

しかしスタンリー・キューブリック監督は「ラストの写真は、ジャックが生まれ変わりであることを意味する」と明言してるので制作側の意図は明らかにされてます。つまり「小説家ジャックは、1921年時の管理人の生まれ変わり」なんです。

ちなみにジャックがトイレで話したデルバート・グレーディ(の幽霊?)は、家族を殺害したチャールズ・グレーディの新聞記事と同じ顔だったが、名前(ファーストネーム)が違います。つまり血のつながる家族でなければ生まれ変わりです。

ジャック・トランスも、グレーディやバーテンダーのロイドから「トランス様」と呼ばれますが、それもジャックの先祖のことでなければ「生まれ変わり」としか考えられません。

そして1921年のジャックと同じ顔の写真の人物はインディアン戦争にも参加してた可能性があり、彼らの墓地の上に建つホテルでうらまれ呪われたのかもしれません。その呪いにより「望まぬ輪廻転生」が繰り返されるのは、手塚治虫の「火の鳥」っぽさも感じます。

『シャイニング』私の評価と続編

公開から40年なので様々な考察を聞いたし、いくつかの編集バージョーンを観ました。決定的な謎は監督のスタンリー・キューブリックが発言してるので、今さら新しい解釈はないかもしれないけど上が個人的な結末の考察です。

ホラーというほど恐怖感はないのでサイコ・サスペンスが当てはまりそうです。一部オカルト要素もありますが、超能力シャイニングはなくても成立する展開が少しもったいないです。行き当たりばったりな怖がらせ方は古さを感じます。

ジャックがバーテンダーのロイドや殺人犯グレーディと会話しても驚かないのは、アルコール中毒で酔ってたからか精神病の影響かもしれないけど、妻子にそれらが見えないことがわかってるのは不思議です。狂ってるからでしょうね。

ストーリーや演出はとても素晴らしいのに、ラストが近づくにつれ首をかしげたくなる展開が増えていくのは拍子抜けです。原作小説では続編もあり、2019年に映画『ドクタースリープ』としても公開されます。かわいかったダニーのその後やホテルも描かれるので楽しみです!

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サイト管理人ゆめぴょん(映画・旅行好き)
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