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映画『サニー永遠の仲間たち』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?サニーの由来と消滅理由は?

サニー 永遠の仲間たち 映画/ドラマ

今の生活がうまくいってない状態で、高校時代の仲間と笑って会えますか?余命2ヶ月のアラフォーのチュナは高校時代の7人グループ「サニー」に会うことを希望しナミが探しはじめるのだが...。韓国版サニーの由来や消滅の理由は?(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題サニー 永遠の仲間たち
日本公開日2012/5/19 [予告] 上映時間:124分
製作国韓国
原題/英題Sunny
監督・キャストカン・ヒョンチョル
キャスト
出演者
シム・ウンギョン(壹岐紹未)、カン・ソラ(石田嘉代)、キム・ミニョン(品田美穂)、パク・チンジュ(近村望実)、ミン・ヒョリン(蓮未エリナ)、ユ・ホジョン(高橋理恵子)、チン・ヒギョン(林佳代子)、コ・スヒ(中澤やよい)、ホン・ジニ(八十川真由野)
映倫区分日本:PG12(小学生指導必要)
配給/製作
(画像出典)
CJ Entertainment Japan
日本興行収入
世界興行収入0.5億USドル [出典]
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.19更新)
81私の評価は含まず)
シリーズ
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ヒューマンドラマ/恋愛/コメディ一覧

ネタバレ感想『サニー 永遠の仲間たち』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

韓国では745万動員の大ヒット作で、ハリウッドやアジア諸国でもリメイクが決定してます。日本での韓国版の公開時は館数も少なく、映画ファン以外にはあまり広がりませんでした。その後の口コミやソフト版やネット配信で評価が高まり、日本版『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の公開も決まってます。

ストーリーは、42歳の女性が余命2ヶ月のかつての高校時代仲間と再会し、当時の7人女子グループ「サニー」のメンバーを集結させようと奮闘する物語です。現在の妥協したり過酷な状況と比べると、将来を夢見る輝かしい高校時代がノスタルジックに描かれます。

高校時代は韓国版サニーの名前の由来にもなる当時のヒットポップス曲の数々も流れて、軽快なコメディ映画として楽しめます。あの年頃ならでわのサニーの無敵感は観てる方にも伝染しそうです。しかしサンミが現れたあたりから暗い影がさしてきます。

スジがナミを助けてサンミを倒した時、顔を傷つけようとしたのをナミが止めます。これはラスト近くでサンミがスジの顔を傷つけるシーンの伏線ですが、良き仲間がいたスジと止めてくれる仲間もいなかったサンミとの対照性も表しています。

コメディ調だからかツッコミどころは多いけど「ナミ1人の妄想や美化も含む」ような見せ方なので全てが事実ではないのでしょう。例えば、幽霊が憑依したと言ってライバルグループを追い返したり、対デモ警官隊の前で恋人っぽい雰囲気だして拍手されたり。

韓国民主化運動デモと警官隊との衝突現場で、サニーとライバル女子グループとのなぐる蹴るの乱闘もファンタジーに思えます。大人のナミらが娘のいじめっ子らをやっつけるのも現実でしょうか?チュナが元気に外出できるか疑わしいので、妄想かもしれません。

そんな無敵感あふれるサニーが、スジの事件で消滅した時には、楽しい時間を急に奪われた気がしてサンミをうらみそうになります。しかしそれ以降のサンミも転落人生を歩みそうなので、後悔して反省したのか、傷害事件後にもっとグレたのか知りたかったです。

ナミの失恋、ナミとスジとの意気投合、サンミの傷害、大人チュナの死亡、大人5人でのダンス、スジとの再会などで涙しましたが、ラストの遺産相続だけはご都合主義に感じます。チュナは家族も作らずお金しか残せなかったので仕方ないけど神のように思えます。

サニーの7人を集めると現在の問題が解決できるドラゴンボール」だと感じました。深刻なポッキとクムオクの現状に対してのみ、他のメンバーが救いの手を差しのべるくらいの方が良かった気がします。それ以外はかなり好みで、男性にもオススメしたいです!

『韓国版 サニー 永遠の仲間たち』12の疑問と考察・解説

本作の疑問と考察や解説です。ネタバレありです。

グループ名「サニー」の由来とは?

ラジオに投稿してグループ名の案をお願いしたら、当時流行曲だった「Boney M./ボニーM」による「Sunny/サニー」を提案され、すぐそれに決めます。

韓国版サニーのキャラクター(高校時代とアラフォー)一覧

チュナの遺言書の一覧(韓国版のキャラクターごと)

遺言書の内容の実行は本編では描かれないけど、エンドクレジット・エンドロール中に、ナミが描いた絵で見ることができます。

サニー 永遠の仲間たち 映画/ドラマ

『韓国版 サニー 永遠の仲間たち』で流れる楽曲の一覧

短いフレーズだけのは聞き逃しているかもしれませんが、主な楽曲は以下のとおりです。[]内は歌手名です。「愛のファンタジー」は本作のセリフでも出る映画「ラ・ブーム」の曲です。

喫煙と飲酒はOK?なのにシンナーはダメ?

違法性という意味では、韓国でも高校生なら喫煙も飲酒もシンナーも全てダメです。でも、スジだけは煙草と飲酒を日常的に行ってるようです。ジュノの影響もあるかもしれません。学校の先生は激怒してたけど、チュナらはなぜか黙認してます。

でも、シンナーを吸った元サニーメンバーのサンミだけは許せず、グループからはじき出したようです。

警官部隊やデモとの衝突は何?

1980年代後半の韓国では、政権に対して民主化を求める運動やデモが活発に行われてたようで、ナミの兄もそのメンバーに加わって手配されたりします。特にソウルでは、民主化運動デモ隊と警官隊との衝突が何度もあったようです。

スジがナミを嫌う理由とは?

スジは父親の再婚相手(義母)のことを嫌っていて、その義母の出身地がナミと同じ地方なので、方言のなまりも似かよってるためです。そのことを知ったナミは逆ギレして、スジと一緒に酒を飲んで距離を縮めます。

サンミとは何者か?スジの対照キャラ?

イ・サンミは、元サニー(グループ名はまだなかった頃)のメンバーだったけど、チュナにシンナーをやめるよう忠告されても聞かなかったため、グループからはじかれたようです。その後、取り巻きのような仲間と一緒にいるが、団結力はなさそうです。

サニーに残れた喫煙するスジを「太陽」とするなら、シンナー吸ってサニーを離れたサンミは「月」や「闇」のように対照的な描かれ方をします。スジはその美少女ぶりから雑誌モデルとしてもデビューしたのに対し、サンミはさえない取り巻きのみです。

サンミがナミを押し倒した時に、スジが助けてサンミを押し倒し、サンミの顔に焼けた棒を押し付けようとするが、ナミが止めたので未遂におわります。仲間のいるスジは罪をおかさずにすみますが、孤独なサンミは止める仲間がおらず罪を犯し、それも対照です。

その後の2人の人生は劇中で描かれませんが、両者とも「幸福」ではなかった気がします。サンミは犯罪者として罪をつぐなう人生になり、スジは傷つけられた被害者として明るい将来を台無しにされた人生を歩むことになります。

「サニー」が自然消滅した理由とは?

サンミがスジの顔を傷つけ、スジが自殺未遂や登校拒否となった後、サニーのメンバーが集まるとその件に触れないよう接するのが難しいため、少しづつ集まる回数が減っていったのだと思います。大人になっても集合してダンスを踊ろう!と誓いあいます。

スジのその後は?顔の傷は?

スジは病院に行った後に自殺未遂したようなので、少なくとも雑誌モデルには復帰できないくらいの怪我だったとは推測できます。その後にでも復帰していれば、サニーのメンバーも雑誌などの掲載に気づいたはずです。

チュナの葬式後に現れたアラフォーのスジの顔には、目に見える傷は見当たらなかったので、整形か化粧で隠せるくらいの傷だったのでしょう。ただ、日常生活には困らないくらいの傷でも、雑誌モデルとしては致命的だったのだと思います。

内容にはナミの妄想も含まれてる?

まず高校時代の出来事は、完全にナミ1人の思い出や記憶の再生なので、ナミだけの視点や妄想や美化は含まれてると感じます。大人のナミらが、ナミの娘のいじめっ子集団に制裁を下して警察に連行されるのは、現実感ないけどチュナの最後の思い出として事実のような気がします。

高校時代の例では、ナミに幽霊が憑依したと聞いてライバルグループが逃げたり、対デモ警官隊の前でジュノとナミが恋人っぽい感じの時に拍手されたり、デモと警官隊との衝突と同時にサニーとライバルグループも乱闘したりというのは、現実味が薄いです。

『韓国版 サニー 永遠の仲間たち』と『ドラゴンボール』との類似点?

サニーでは、7人が集まると、スジ以外のメンバーのそれまでの悩みや問題がほぼ解決されます。金持ちチュナの遺言書によってです。ドラゴンボールでは、7つの球を集めると、なんでも願い事がかなえられます。脚本家が意図したか不明ですが類似しています。

『サニー 永遠の仲間たち』ネタバレあらすじ

反抗期の娘と出張の多い夫とそれなりに幸せに暮らすイム・ナミ(ユ・ホジョン)は、母の入院してる病院で、高校時代の仲良し7人グループ「サニー」のメンバーだったハ・チュナ(チン・ヒギョン)に会います。チュナはガンで、余命2ヶ月だそうです。

輝かしい高校時代のメンバーは?初恋も?

ナミはショックを受けるが、サニーの仲間に会いたいと言うチュナの最後の願いをかなえようと、探偵を雇い探しはじめます。高校時代、田舎から転校したナミは方言がひどくてクラスになじめなかったが、快活なチュナが仲良しグループに迎えてくれます。

リーダーのチュナ(カン・ソラ)、整形好きで少しぽっちゃりなチャンミ(キム・ミニョン)、毒舌のジニ(パク・チンジュ)、キレると凶暴な文学少女クムオク(ナム・ボラ)、ミスコリアを目指すポッキ(キム・ボミ)、クール美少女スジ(ミン・ヒョリン)。

優等生のナミ(シム・ウンギョン)は、他校の生徒とケンカする場にも行き、憑依女として恐れられます。別の日、チャンミの家で踊ってると、チャンミの兄のかっこいい友人ジュノがナミを「かわいい」と言います。ナミもジュノを好きになります。

サニー誕生!スジがナミを嫌う理由とは?

ラジオでヒットポップ由来の「サニー」のグループ名をもらい7人は勢いづきます。ナミはジュノを尾行して音楽喫茶へ行き、ケンカした女グループにからまれるが、ジュノに助けられさらに好きになります。ナミの兄は民主化運動のデモに参加し手配されます。

男子グループと小旅行した時、ナミはこっそりジュノの絵を描いて渡そうとするが、ジュノがスジと一緒にタバコを吸いキスする場面を見て失恋します。文化祭で「サニー」でダンスすることになり練習するが、ナミの下手ぶりにスジが怒って帰ります。

スジは父親の再婚相手が気に入らず、その方言が同じだからナミを嫌ってたとわかり、ナミとスジは一緒に飲酒(違法)して打ち解けます。韓国の民主化運動デモ隊が警官隊とぶつかった時、サニーとライバル女子グループも殴り合いになります。

サニー消滅の理由は?現在のメンバーは?

別の日、イ・サンミ(チョン・ウヒ)のグループにナミが押し倒されてるのをスジが救います。文化祭当日、サニーはダンスの出番待ちの時、シンナー中毒でラリったサンミがナミに和解を強要しに来ます。サンミは様子を見に来たスジの顔を傷つけてしまいます。

雑誌モデルだったスジは自殺未遂して学校に来なくなり、それ以来サニーの集まりも自然消滅しました。現代、チャンミ(コ・スヒ)は少し太ったさえない保険営業員、ファン・ジニ(ホン・ジニ)は毒舌を隠し整形したセレブ妻だが夫に浮気されています。

ソ・クムオク(イ・ヨンギョン)は狭いアパートで姑にいびられながらの専業主婦です。リュ・ポッキ(キム・ソンギョン)は親の借金で大学やミスコリアの夢も破れ、離婚し水商売で働き娘とも離れ離れです。探偵もスジを探せず、ダメ元で新聞広告を出します。

ネタバレ結末

現在のナミ、チュナ、チャンミ、ジニはセーラー服で武装し、ナミの娘をいじめた女子グループをやっつけて警察に連行されます。やがてチュナはガンで亡くなり、葬式の2日目はサニーメンバーだけでおくります。チュナの遺産弁護士が来て遺書を読み上げます。

ナミはリーダーを、チャンミは全員分の保険契約を、ジニは副リーダーを、クムオクはチュナの出版子会社の社長候補を、ポッキはマンションと娘の養育費等を譲り受け「Sunny/サニー」を踊ります。そこへスジも現れ、チュナの遺影前で一緒に踊ります。墓碑銘は「偉大なるサニーのリーダー ハ・チュナ」

私の評価 70/100(60が平均)

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