『28年後...』島出る理由は?前作つながり?ラスト結末は?考察ネタバレ感想

凶暴化ウイルスのパンデミックから28年後。孤島で生きのびた人々のうち、ジェイミーと外を知らない息子スパイクはある目的のため本土へ。そこは感染者だらけの恐怖の世界だったが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | 28年後... |
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日本公開日 | 2025/6/20 [予告] 上映時間:115分 |
製作国 | イギリス・アメリカ合作 |
原題/英題 | 28 Years Later |
監督・キャスト | ダニー・ボイル[キャスト] |
映倫区分 | 日本:R15+(15歳以上) |
配給/製作 (画像出典) | ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/Columbia Pictures、BFI=DNA Films、Decibel Films |
日本興行収入 | 2.1億円 興行収入ランキング |
世界興行収入 | 1.2億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2025.7.8更新) 70 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ケルソン(レイフ・ファインズ)本土で火をたく謎の人物
- スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)ジェイミーとアイラの息子。島を出たことがない
- ジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)アイラの夫。スパイクの父
- エリック・サンドクヴィスト(エドヴィン・ライディング)スウェーデン人の兵士
- ジミー(ジャック・オコンネル)本土の生存者?
- アイラ(ジョディ・カマー)ジェイミーの妻。スパイクの母。何かの病気
ネタバレ感想『28年後...』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『28年後...』3作目?監督とキャストは?
映画『28年後...』は、『28日後...』(日本2003年公開)、『28週後...』(日本2008年公開)につぐ3作目です。1,2作目の直接的な続編かは不明。来年以降に4,5作目も公開予定で、3作目は三部作の1作目になる計画もあるそうです。
監督・脚本のダニー・ボイルは1,2作目の関わりからの続投。ダニー・ボイルは他に『トレインスポッティング』2作や映画『スティーブ・ジョブズ』なども監督。
主演のジョディ・カマーは『フリー・ガイ』『最後の決闘裁判』等、アーロン・テイラー=ジョンソンは『キングスマン ファースト・エージェント』『フォールガイ』『クレイヴン・ザ・ハンター』等に最近出演。
1,2作目の簡単ネタバレあらすじ
1作目『28日後...』動物愛護活動家が襲撃した研究所のチンパンジーから凶暴化ウイルスが蔓延。28日後、その前に事故で昏睡状態だったジムが目を覚ますと世界は凶暴な感染者だらけに。
生存者とともに軍基地へ行くがモラルは崩壊しており、ジムは感染者を誘導して軍隊と戦います。ジムは敵少佐に撃たれ重傷となるが仲間を救って脱出に成功。28日後、セリーナの看病でジムは回復。3人は偵察機に発見されます。
2作目『28週後...』ウイルス発生から5週後、感染者は飢餓で死に始める。28週後、アメリカとNATOがロンドンで安全宣言を出し復興へ。妻を犠牲に生きのびたドンは2人の子と再会。子ども達は旧家へ行き生還した母と再会。
軍はウイルスに無症状の母アリスを保護。ドンは妻に謝罪するがキスで感染し妻を殺害。町に感染拡大。軍は全住民のナパーム弾での消滅をねらうが失敗。ドンは自らの子を感染させるが、その子も母同様に耐性があり、もう1人の子がドンを殺害。2人の子はヘリで脱出。28日後、感染はパリにも広がり…
28年後の世界は?島を出た理由とは?
凶暴化ウイルス感染拡大から28年後、ヨーロッパ大陸は食い止められたが、イギリスはゾンビ風の感染者があふれた状態で世界から隔離されました。冒頭、子どものジミーは友達や両親が感染者に殺害されるのを見ながら隠れ場所で息をひそめます…
ある孤島の人々は厳しい環境でも生きのびて楽しく暮らしてます。初めて本土へ行く12歳のスパイクは父ジェイミー(アーロン・テイラー・ジョンソン)と共に島民から送り出されます。本土へ行く目的は、スパイクに感染者殺害を経験させるため。
地をはう遅い感染者「スローロー」を弓矢でしとめたスパイクだが「俊足」に追われる時は全く当てられず。逆さ吊りでジミーと刻まれた感染者を父の指示で射抜きます。森を抜けると高知能で巨体の「アルファ」が多数の感染者を引き連れ襲ってきます。
以上が序盤あらすじ。『28週後...』のラストから世界中に感染蔓延かと予想したが意外とイギリスだけで封じこめたようですね。2作目の展開からグレートブリテン島全体を核攻撃や爆撃しててもよさそうなのに、なぜか監視船だけという…
本土から干潮時だけつながる孤島で暮らすにしても、さすがに10年もすれば船で他国へ行けそうだし、現実ならNATOに救われてる可能性が高そう。28という数字にこだわりすぎかと。スパイクが島を出る理由は、生存者探しと思ったが深読みでした。
アルファの登場で一気に緊張感が上がります。最近のゾンビ映画やドラマはゾンビが障害物でしかなくて物足りなかったので、アルファのような強敵の出現は個人的にも好み♪

火を焚く者の正体は?感染者も出産?
小屋の屋根裏部屋に逃れた2人だが、小屋がくずれたので島へ走ります。干潮時だけつながる土手道を急ぐが、アルファが猛追。島の要塞隊がアルファを複数矢で倒します。ジェイミーは息子の勇姿を絶賛。役立たずを自覚したスパイクは、父の嘘に耐えきれず宴を抜け出します。
スパイクは本土で火を焚いてた者は医師ケルソンだと知ります。父の不倫を見たり英雄視されるのを嫌ったスパイクは、病気で言動がおかしな母アイラを連れて島を出ます。しかし感染者に追いつめられ絶体絶命の時、スウェーデン兵エリックに救われます。
エリックはイギリスを監視するNATO船の兵士だが、座礁し仲間は感染者により全滅。突然アイラが脱線電車に乗り込み、妊娠した感染女性の出産を助けます。エリックは感染母を銃殺し赤ちゃんも危険と警告。そこへアルファが来てエリックは首を取られ絶命。
以上が中盤あらすじ。元医師がいると聞いても弱ってる母を連れて本土へ行く決断は納得感なし。好きでなくても父の同行は求めた方がよかったのでは?映画的にもその方が盛り上がりそうだし。
スウェーデン兵エリックは登場時はかっこよかったがあっさり退場で残念。ゾンビ映画あるあるだが、本作もいたるところで登場人物たちが「後ろを全く気にしてない」点が気になりました。視聴者をハラハラさせるためなら一定の効果あり。
ゾンビの出産は複数のモンスター映画・ドラマでも観てきたが「通常の人間」「より強力なゾンビ」「ハイブリッド・新人類」の3パターンを思いつくが本作は健常な人間なのかな?またはハイブリッドや新人類型かな。続編で明かされそう?
ラスト結末は?母の異常の理由は?ジミーの正体?
アルファに追われるスパイクと赤ん坊を抱えるアイラは、ケルソンに救われます。アルファをモルヒネ等で眠らせて無効化。医師ケルソンは「メメント・モリ=死者を想え」と教え、人間と感染者の骨を積んで寺院のようにし、とむらってます。
ケルソンはアイラを触診しガンが脳に転移して余命ほぼなしと診断。混乱するスパイクをモルヒネで落ち着かせ、アイラの同意を得たケルソンはアイラを安楽死させ焼却。スパイクは頭蓋骨の塔の頂上に母の骨を積みます。
孤島に赤ん坊と置き手紙を届けたスパイクは本土で生きる道を選択。感染者に追われるスパイクは冷静に射抜きます。そこへ謎の集団と逆さ十字架を持つリーダーのジミーが現れ、狂って遊ぶように感染者たちを瞬殺しスパイクを誘います。
以上がラストまでのネタバレあらすじ。感染者に襲われ他者に救われまた襲われる展開や、孤島の往復など繰り返しが多いですね。ケルソンがアルファを殺害しない理由も不明。医師なので感染者も殺害しないのかな?ラード塗って逃げるだけ?
ガンで余命ないとはいえアイラをすぐ安楽死させたのは驚いたけど、脳腫瘍が悪化すると対処できなくなるし本人も苦しむだろうから病院もないし安楽死がベターなのかも?。スパイクはこの数日で濃い体験しすぎて成長よりも精神崩壊が心配。
そんなスパイクなら謎のジミー集団にも溶け込めそうかも。ジミーは冒頭で両親を目の前で殺害された教会の子が成長した姿ですよね。逆さ十字架は救ってくれなかった神への反動でしょうか。狂った殺害方法がマッドマックスみたいで続編に期待!
映画『28年後...』ネタバレ感想と私の評価
ゾンビ映画を語る時によく聞く『28日後...』ですが、日本も含む世界でもそれほどヒットしなかったからか知ってる人は少ない印象です。個人的にも1,2作目に秀でたものは感じなかったものの、斬新なゾンビ映画を求めて初日に鑑賞。
感染発生から28年後という設定は『猿の惑星シリーズ』等と比べると世界があまり変わってなくて拍子抜けでしたが、そこに目をつむると少年スパイクの成長物語として楽しめました。
特に気に入ったのは「アルファ」という強敵の存在。ドラマ『ウォーキング・デッド』を筆頭にゾンビは障害物でしかなくなった作品が増えて残念だったが、本作はゾンビ映画史上でも最強レベルのアルファ登場で差別化できておりアガりました!
そして人間側にもケルソンやジミーのような狂人が登場し、今後の三部作を期待させる終わり方でした。それでいて本作だけでも独立して楽しめるつくりなのもよかったです。
アクションや演出が容赦ないのも好みだが、ストーリー面ではどこかで観た展開が多く、回想や別シーンのはさみ方がわかりにくいのも雑音だったのでかなり人を選ぶ映画とは思います。それでも新章1作目として観ておくのはおすすめ!
