『ARGYLLE アーガイル』感想ネタバレ解説/結末と真相は?続編は?キングマン関連?
スパイ小説『アーガイル』作者エリー・コンウェイは愛猫と移動中、謎の男達に襲われたが、猫アレルギーのスパイ・エイダンに救われ、小説と現実の境界があいまいな冒険に巻き込まれ…。襲われた理由は?小説家の正体は?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ARGYLLE アーガイル |
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日本公開日 | 2024/3/1 [予告] 上映時間:139分 |
製作国 | イギリス・アメリカ合作 |
原題/英題 | Argylle |
監督・キャスト | マシュー・ヴォーン[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | アップル・オリジナル・フィルムズ/ユニバーサル・ピクチャーズ、東宝東和/Cloudy Productions、マーヴ・スタジオ |
日本興行収入 | 3.5億円 (興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 0.9億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.5.28更新) 66(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | キングスマン関連映画一覧 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- オーブリー・アーガイル(ヘンリー・カヴィル)小説『アーガイル』の主人公スパイ・エージェント
- エイデン・ワイルド(サム・ロックウェル)小説家エリーを救ったスパイ
- エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)アーガイルシリーズを執筆中の作家
- リッター(ブライアン・クランストン)スパイ組織ディヴィジョンのボス
- ラグランジェ(デュア・リパ)スパイ組織ディヴィジョンのエージェント
- ワイアット(ジョン・シナ)アーガイルの相棒
- ルース・コンウェイ(キャサリン・オハラ)エリーの母
- アルフレッド・ソロモン(サミュエル・L・ジャクソン)フランスのブドウ園で待つ謎の男
- キーラ(アリアナ・デボーズ)アーガイルの相棒
- アルフィー(チップ)エリーの愛猫
ネタバレ感想『ARGYLLE アーガイル』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
オリジナル?3部作?監督とキャストは?
キングスマンシリーズの監督マシュー・ボーンが製作もかねたオリジナル脚本のスパイ映画です。Apple TV+が配給権を獲得し、三部作の構想もあるようです。
主演のヘンリー・カヴィルは『ジャスティスリーグ ザックスナイダーカット』等のDC映画シリーズのスーパーマンでおなじみ。ブライス・ダラス・ハワードは『ジュラシックワールド 新たなる支配者』等に出演。
他、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・シナ、アリアナ・デボーズ、サム・ロックウェル、ソフィア・ブテラ、ブライアン・クランストン、キャサリン・オハラ、デュア・リパ等も出演。
アーガイルとは?エリーが襲われた理由は?
凄腕スパイのオーブリー・アーガイル(ヘンリー・カヴィル)はギリシャでラグランジェの仲間に囲まれ脱出するが、相棒キーラ(アリアナ・デボーズ)は撃たれ絶命。ワイアット(ジョン・シナ)が捕まえたラグランジェは薬で自害。彼女のボスはアーガイル達と同じと判明し、アーガイル達は組織のマスターキーを捜索に。
これは作家エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)によるスパイ小説『アーガイル』シリーズ第4巻の物語です。発売会でデートの誘いを断ったエリーは、電話で物語のダメ出しをした母の家へ向かうことに。
エリーは愛猫アルフィーを専用リュックに入れ列車に乗車。前席に来た浮浪者風の男は、本物スパイのエイダンと名乗ります。すると次々と謎の男達がエリーを襲い、それを倒すエイダンにアーガイルを重ねたエリーは共にパラシュートで脱出。
エリーの自宅は「マスターファイル」捜索で荒らされます。エリーが執筆中の『アーガイル第5巻』の内容が、実在のスパイ組織「ディヴィジョン」の活動と同じだったため狙われました。エイダンも敵だと疑ったエリーは母とホテルで合流。
以上が序盤あらすじ。冒頭でギリシャの町を破壊しながら敵を追うカーチェイスや、列車内での格闘アクションは、スパイ映画として期待させる導入部です。エリーが追われる理由の説明等もスムーズ。
ヘンリー・カヴィルとジョン・シナの筋肉コンビぶりも見事で、この2人の活躍をずっと観てたかったくらい。しかし、エイダンが言ってたとおり、本物のスパイなら、あれほどの筋肉や角刈りは目立つのでありえないとも思いますね。
エリーの正体は?小説が事実だった理由とは?
エリーの父も合流するが、エリーがエイダンから盗んだマスターキーのノートを撮影。そこへエイダンが来て、エリーの母を撃ち、ディヴィジョンのリーダーであるエリーの父からエリーを救出。エイダンはエリーと、フランスのブドウ園へ。
愛猫アルフィーと離れて悲しいエリーは、元CIA副長官のアルフィー(猫の名の由来?)から、エリーの正体がスパイ「レイチェル・カイル=R・カイル=アーガイル」だったと聞き衝撃。エイダンの正体は、筋肉は少ないが小説のワイアット。
任務中の事故で記憶喪失になり入院してたエリーは、ディヴィジョンのボスのリッターが父、心理学博士ルースが母と名乗ったのを信じました。リッターはエリーのスパイ時代の記憶がほしいため、日記を書かせ、それが小説『アーガイル』としてヒットしたのです。
バクーニンが隠したマスターキーを入手するため、アラビア半島へ行ったエイダンと、エリーことレイチェルはかつて恋人どうしだったと思い出します。エリーは自分がディヴィジョンの悪エージェントだった過去も知るが、睡眠薬で眠らされ…
以上が中盤あらすじ。エリーの両親が登場するが、敵のスパイ組織ディヴィジョンのボスだったことから急展開。エリー自身がスパイだったことは多くの視聴者が予想してたのではないでしょうか。私も記憶喪失と多重人格を疑ってました。
それでもこのドンデン返しは気持ちよかったのですが、この後にも二転三転するのは、だんだん衝撃度が下がってくるので残念…。エリーが実は悪の手先だったと知っても、小説家が記憶喪失のスパイだった衝撃は超えられないかと…
結末は?キングスマンとの関係は?エンドクレジット映像?
目覚めたエリーは、彼女の善の心に語りかけるエイダンを銃殺するが、元CIAのアルフィーの居場所をリッターには教えず逃亡。心臓の「隙間回廊」を撃たれて無事だったエイダンと合流し、カラフル煙幕の中のラブラブ銃撃戦で敵を倒します。
アイススケートの達人だったエリーは原油あふれた床をすべりながら敵を殲滅。猫アルフィーがリッターの顔をひっかき、エイダンが射殺。リッターの網膜スキャンが不可能になり外のアンテナへ向かうと、この場所はオイルタンカーだと判明。
母役ルースのオルゴールでエリーは洗脳が目覚め、エイダンを攻撃。そこへ船員に変装したキーラが来てルースを射殺。死んだはずのキーラは隙間回廊を撃たれたので生存し、そのアイデアをエリーに投書。それをエリーはエイダン救出に利用したのです。
3人は燃えるタンカーから脱出。この話を「アーガイル第6巻/完結編」として出版したエリーは、後日談として元CIAのアルフィーはCIAから表彰され、キーラは第2のスティーヴ・ジョブズになり、ワイアット=エイダンとは相棒のままと語ります。
最後の質問者として、奇抜な黄色服のアーガイル(ヘンリー・カヴィル)が登場しエリーも驚き。ポストクレジットのラストシーンでは、20年前の「キングスマン」バーで若かりしオーブリー・アーガイルが登場し銃を受け取ります。
以上がラストまでのネタバレあらすじです。心臓の「隙間回廊」という致命傷にならない場所を撃ってエイダンを助けるのですが、冒頭で撃たれたキーラや投書などを見事に伏線回収してます。生きてたキーラの再登場シーンもアツいですね。
エリーとエイダンが連行された場所が「オイルタンカー」なのも意外性をねらってて少し驚いたけど、その後の「オルゴールによる洗脳」と「キーラ登場」の方が意外性を感じました。オルゴールのスケート人形も伏線だったんですね。
「アイススケートで大怪我して記憶喪失になった」も見事に回収。オイルスケートしながらの反撃シーンは気持ちよかった一方、カラフル煙幕下でのラブラブ銃撃シーンは、ポップなだけで緊張感がなくて好みじゃなかったです。
さらにさらに、って感じで最後の謎の人物が「実在するアーガイル」だった点や『キングスマン』とも関連ありそうな点はさすがに驚きました。サミュエル・L・ジャクソンやソフィア・ブテラが別役?で出演してるので関連はないと予想してたので。
本作は三部作が予定されてて、2作目/続編は「アーガイル第1巻」が描かれると字幕で発表。エージェント・アーガイルがエリーの世界に実在する可能性や、キングスマン・シリーズとの関連も示され、マシュー・ボーン・ユニバース(MVU)が始まるのでしょうか!
映画『ARGYLLE アーガイル』ネタバレ感想と私の評価
キングスマン・シリーズは、スパイ映画としてはミッションインポッシブルシリーズほどではないが、007シリーズよりはかなり好きなので、同じマシュー・ボーン監督作として少しだけ期待して初日に映画館で鑑賞。
全体的なおバカなノリやアクションは『キングスマン』寄りだが、ストーリーと展開はミステリ要素たっぷりでドンデン返しと意外性の連続も好みでした。ポップな戦闘シーンや大仕掛けも多いので、映画館で観た方が楽しめる作品だと思います。
一方、ポップすぎる演出がコメディ寄りなので「絶対死なないだろう主人公」に危機感や緊張感がなく、命のやりとりを楽しむスパイ映画としては相性のわるさも感じました。繰り返しすぎて「ドンデン返し疲れ」するのも評価が分かれそう。
最後の人物は誰?と混乱したラストの2シーンが、キングスマンシリーズへつながりそうなので、すぐ他人と語りあいたくなったのはマシュー・ボーン・ユニバース(MVU)の術中にハマったかも。続編やキックアスも期待したいです!
私の評価 70/100(60が平均)
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