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映画『Cloudクラウド』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?敵や悪意の正体は?狙われた理由は?

Cloud クラウド 映画/ドラマ

町工場で働く吉井は、先輩の村岡から教わった転売ヤーを本業にして軌道にのるが、無自覚な行動でうらまれ集団狂気が吉井を襲ってきて…(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題Cloud クラウド
日本公開日2024/9/27 [予告] 上映時間:123分
監督・キャスト黒沢清[キャスト
映倫区分日本:G(年齢制限なし)
配給/製作
(画像出典)
東京テアトル、日活/ジャンゴフィルム
日本興行収入2.0億円 (興行収入ランキング
平均評価
平均:100換算
(興収・評価: 2024.10.29更新)
65
シリーズ
関連作品
ミステリ/サスペンス映画一覧
参考・出典公式サイトWiki上映映画館

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. 吉井良介(菅田将暉)ハンドルネーム「ラーテル」で稼ぐ転売屋
  2. 佐野(奥平大兼)吉井に雇われた地元の青年
  3. 秋子(古川琴音)吉井の恋人
  4. 滝本(荒川良々)吉井が勤務する工場の社長
  5. 村岡(窪田正孝)吉井を転売業に誘った先輩
  6. 三宅(岡山天音)ネットカフェで生活する青年

ネタバレ感想『Cloud クラウド』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

『Cloud クラウド』原作は?監督とキャストは?

本作『Cloud クラウド』は黒沢清監督の映画オリジナル脚本による作品です。

黒沢清は『旅のおわり世界のはじまり』『スパイの妻 劇場版』『蛇の道』などを最近監督。

主演の菅田将暉は『キャラクター』『ミステリと言う勿れ』等に、古川琴音は『リボルバー・リリー』『みなに幸あれ』等に最近出演。

他、奥平大兼、岡山天音、荒川良々、窪田正孝などが出演。

映画『Cloud クラウド』ネタバレ感想と私の評価

菅田将暉が主演でアカデミー賞 国際長編映画賞の日本代表作品なのに意外と上映規模は大きくないことに驚き。序盤は転売屋の狂気性やネットリンチ等の社会性が中心。中盤以降はガンアクションに全振りするジャンルチェンジに大興奮!

ネット社会とか関係なく無自覚に他人を傷つけてしまうことはありがちで、知らない間にうらまれたり復讐対象になったりする恐ろしさは万人についてまわります。SNSやネット掲示板により悪意が広まる速度は増してるので他人事に思えません。

そんな狂気ととなりあわせの現代で一寸先は被害者にも加害者にもなりえるという状況を感じさせられ鳥肌ものでした。日本ではありえないレベルのガンアクションもファンタジー風だが楽しめたし、菅田将暉の演技幅の広さにも感服。

ストーリーや脚本は決して上手いとはいえず、論理性も情報量も薄いためそれほど好みではないが、その非論理性こそが本作の描きたかったテーマに直結するだろうから映画としてはうまく仕上がってると思います。守銭奴の恋人が守銭奴だった皮肉は好き。

佐野が接触してた謎の男性(松重豊)の「組織」は気になります。続編やユニバース化の可能性も感じさせるので続報あれば楽しみ!菅田将暉も転売屋から殺し屋に転向すればなお期待が高まります(笑)

ねらわれた理由は?襲撃者の正体は?

吉井(菅田将暉)がねらわれた理由は、転売する物をありえない安値で買いとったり、ブランド品のニセモノを高値で販売したり、先輩や上司をないがしろにしたりと、小さな恨みを積み重ねたことにより悪意を向けられる対象になったからです。

襲撃者たちの正体は、ネット掲示板で集まった吉井に恨みを持つ者や人生うまくいかず人を傷つけたい者たちです。本作を観ただけでは銃を持ってリンチするほどの恨みは感じられなかったが、SNSの匿名での誹謗中傷を表現したのかも。

襲撃者の中には、高専の先輩で吉井に転売を教えた村岡(窪田正孝)や、町工場の上司だった瀧本も妻子殺害後に積極的に参加。ネットカフェで暮らし借金に絶望した三宅(岡山天音)は誰かを傷つけたいと思い参加。Cloud クラウド 映画/ドラマ

味方の正体は?恋人の対応は?

襲撃者たちに連行された吉井だが、スマホのGPSを追って恋人の秋子(古川琴音)も来て隠れます。しかし救うことはせず、全てが終わった後で吉井に銃を向けてクレジットカードだけ要求秋子は吉井に金しか求めてなかったようです。

吉井を救ったのは転売ヤーのアシスタントとして雇った地元の若者の佐野(奥平大兼)です。彼は優しそうな顔とは裏腹に地元の悪ガキに謝罪させたり、東京の秘密組織を動かして銃の調達や死体処理をさせたりと謎多き青年です。

吉井ことラーテルがネットで狙われてることを知った佐野は準備して自分を解雇した吉井を救うが、救った理由は不明。吉井の人柄や金儲けに対する執念にほれたのでしょうか。

「ラーテル」「Cloud クラウド」の意味は?

ラーテルとは地上最強の哺乳類(wiki)といわれ、アフリカ等に生息するイタチ科の動物です。皮膚が硬い肉食獣でライオンやコブラより強いといわれることも。イタチ科の類似種にはロシア等に生息するグズリ(別名:ウルヴァリン)も存在し生態系の頂点に位置します。

吉井がこのハンドルネームを選んだ理由は語られませんが、転売屋として成功して社会の頂点を目指したいとの初心でつけたのでしょうか。皮肉にもこのラーテルの名は、吉井を救った佐野の方がふさわしいように感じます。

タイトル『Cloud クラウド』の意味は、ネット上のクラウドを連想させると共に、雲のように実態のない現実を表してるようにも感じます。空の雲のようにどんどん増長する悪意や襲撃者を暗示してるようでもあります。

映画『Cloud クラウド』ネタバレあらすじ/ラスト結末は?

町工場で働く吉井は雇われることに将来性を感じられず退職し、副業の転売ヤーを本業に。恋人の秋子(古川琴音)と湖畔の住宅に住み始め、地元の佐野(奥平大兼)を雇い転売も順調なある日、何者かに窓ガラスを割られる被害が発生。

警察では転売やニセ物販売の違法性を聞かれ、地元の流通に不信感を持ち東京へ運びます。そこで転売の先輩・村岡(窪田正孝)に会い順調をアピール。佐野は吉井ことラーテルがネットでさらされてるのを発見するが、PC触ったことで解雇されます。

村岡含むネット掲示板で集まった集団が吉井を襲い監禁リンチしようとします。銃を持った佐野が慣れた感じで襲撃者を殺害していき吉井を救出。秋子まで吉井に銃を向けカードを要求するが、佐野に銃殺されます。そんな状況でも吉井は転売の売行きに喜びます。

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