『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』ファンタビ3感想ネタバレ考察/結末は?秘密とは?ハリポタ視聴必須?
ファンタビ3作目/ハリポタ11作目。シャイな魔法動物学者ニュートは恩師ダンブルドアや仲間達とともに、史上最悪の闇の魔法使いグリンデルバルド一派に立ち向かうのだが…。血の誓いの解除法は?クリーデンス出生の秘密は?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 |
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日本公開日 | 2022/4/8 [予告] 上映時間:143分 |
製作国 | イギリス、アメリカ |
原題/英題 | Fantastic Beasts: The Secrets of Dumbledore |
監督・キャスト | デヴィッド・イェーツ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース映画/Heyday Films Production |
日本興行収入 | 46.0億円(年間8位) |
世界興行収入 | 4.0億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 68(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ハリポタ/ファンタビ一覧 前作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』65.7億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー。間宮康弘)アメリカ人のパン屋。非魔法使い(マグル、ノーマジ)
- バンティ(ヴィクトリア・イェーツ。新谷真弓)魔法動物とニュートが大好きな世話係
- ユーラリー・ヒックス/通称ラリー(ジェシカ・ウィリアムズ。きそひろこ)イルヴァーモーニー魔法魔術学校の呪文学の教師
- クイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル。遠藤綾)ジェイコブと恋人になりたい。グリンデルバルド陣営
- アルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ。森川智之)ホグワーツ魔法魔術学校の変身術の教師。グリンデルバルドは旧友
- ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン。宮野真守)シャイな魔法動物学者。グリンデルバルドと因縁
- ゲラート・グリンデルバルド(マッツ・ミケルセン。井上和彦)史上最悪の闇の魔法使い。未来が見え人をとりこにする
- クリーデンス/アウレリウス・ダンブルドア(エズラ・ミラー。武藤正史)未知の力を秘めた青年。グリンデルバルド陣営
- テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー。江口拓也)ニュートの兄。イギリス魔法省の闇祓い局長
- ユスフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム。田村真)アフリカのセネガルの名門魔法族の末裔。亡きリタの異父兄
- アバーフォース・ダンブルドア(リチャード・コイル。中井和哉)アルバス・ダンブルドアの弟
- ティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン。伊藤静)アメリカ魔法組織マクーザの闇祓い局長
ネタバレ感想『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
通算11作目?監督やキャストについて
ハリーポッター魔法ワールド(Wizarding World)通算11作目で、ファンタスティックビースト・シリーズ全5部作の3作目。『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』続編。ハリポタは観る必要ないが、前作だけは観ておきましょう。
ハリポタ後半4作、ファンタビ2作も手がけたデビッド・イェーツ監督が続投。脚本はハリーポッター著者J・K・ローリングが続投しますが、前作が不評だったからか、ハリポタ映画の多くで脚本家をつとめたスティーヴ・クローヴスも参加。
主演のエディ・レッドメインは、1作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』から引き続き続投。他には『博士と彼女のセオリー』など多作品で活躍中。
ダンブルドア役のジュード・ロウ(『キャプテンマーベル』等)も前作から続投。グリンデルバルド役はジョニー・デップ降板により、新たにマッツ・ミケルセン(『ドクターストレンジ』(ラスボスのカエシリウス役)等)が出演。
ダン・フォグラー、 アリソン・スドル、エズラ・ミラー、キャサリン・ウォーターストン、ウィリアム・ナディラム等も続投。新たにジェシカ・ウィリアムズが出演。
ハリポタ視聴必須?前作ラストの衝撃の事実とは?
本作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は、ハリーポッターシリーズを未視聴でも全く問題ありません。前作の内容を覚えてればそれでOK。忘れてる人は、以下で確認してください。
前作『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』ラストで、クリーデンスと、ティナの妹クイニーがグリンデルバルド陣営に加わりました。しかもクリーデンスは、ダンブルドア家の血をひくと判明。
ニュートの兄テセウス・スキャマンダーの婚約者リタ・レストレンジは、テセウスと昔想いを寄せたニュートを守るために、グリンデルバルドに立ちはだかって青い炎に焼かれて絶命。
アフリカのセネガルの名門魔法族のユスフ・カーマは、母を魔法で奪われた経緯から父による「破れぬ誓い」で、レストレンジ家の男子を殺害するため探してました。クリーデンスを疑ったが、幼いリタの不手際で本物のレストレンジ男子は海に沈んだと判明。
イギリス魔法省から、グリンデルバルドと戦うよう依頼されたアルバス・ダンブルドアは「血の誓い」により戦えないと断ります。しかし魔法動物がグリンデルバルドから盗んだ誓いのペンダントを、ニュートがダンブルドアに渡し状況は一変しそう。
ダンブルドアの作戦とは?グリンデルバルドとの関係性は?
魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、キリン(麒麟)の出産に立ちあうが、クリーデンス(エズラ・ミラー)達に襲われ、母キリンは殺害され子は奪われます。が、双子だったので片方は持ち帰れます。
しばらく後、ニュートと兄テセウスは、ホグワーツ魔法魔術学校の近くのホグズミード村の酒場に到着。店主アバーフォースは、兄アルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)の部屋へ通します。彼は「血の誓い」を破ろうと考えてます。
ニューヨークのパン屋経営のジェイコブ(ダン・フォグラー)も、呪文学の教師ユーラリーに勧誘されてダンブルドアの所へテレポート。前作登場のアフリカ魔法族の末裔ユスフと、ニュートの有能助手バンティも加わります。
ダンブルドア「グリンデルバルドには未来が見えるので、複数人によるノープランでかく乱する」と言って、必要なアイテムや指示を渡しただけで、あとは各自の単独行動でグリンデルバルドを目指すことになります。
以上が序盤のネタバレあらすじ。ダンブルドアが、グリンデルバルドと再会し「愛してた」と告白します。個人的には予想の範囲内ですが、子ども向けから始まったハリーポッターシリーズとしては衝撃の事実ではないでしょうか。
今回は魔法動物キリンが重要要素になるのですが、字幕では「キリン」(吹替は?)としか出ないので現実の動物キリンと区別できないのが残念。前作登場のズーウーや河童と同じくアジア中心の聖獣「麒麟」がモデルだと思います。
序盤でかなり違和感だったのは、ニュートもテセウスも前作で彼らを救うため犠牲になったリタ・レストレンジについての悲しみを全く見せない点です。多少くどくても、亡き婚約者の名前を出して少しは嘆くシーンを見たかったかも。
ダンブルドアのプレゼントの使い道は?各自の作戦は?
ベルリンのドイツ魔法省で「国際魔法使い連盟の新リーダー選挙」パーティーが開催され、ニュート達も参加。しかしフォーゲル議長が「グリンデルバルドの罪は問わない」と宣言。そして、グリンデルバルドも候補にかつぎ上げられます。
イギリス魔法省の闇祓い局長だからかテセウスが連れ去られるが、ニュートが救いに行きます。その地下牢では、サソリのようなマンティコアの大群が襲ってきそうですが、ニュートは擬態(ものまね)で切り抜け、テセウスを救出。
ダンブルドアが用意したテセウスへのネクタイには光り物がついてて、キラキラを集める習性のニフラーが、門番が眠りから覚めないようにとか、落下するテセウスをキャッチしたりとかで役立ち。テレポート用の移動キーでもあります。
グリンデルバルド出席のパーティーに参加したジェイコブは、愛するクイニーから無視されつづけ、ついにキレてただの木の杖をグリンデルバルドに向けます。あわてて発したラリーの魔法が勘違いされ、ジェイコブは暗殺犯にされます。
ラリーはもらった本でジェイコブと一緒にテレポートで逃亡。ユスフはグリンデルバルドに近づき、亡き母や亡き異父妹リタの悲しい記憶を消してもらい楽になります。バンティは、ニュートのトランクの複製を6つ依頼。
以上が中盤あらすじ。唐突に登場した「ドイツ魔法省」には困惑。おそらく今後突入する「第二次世界大戦」の引き金となるドイツだから、その魔法省の思想もかたよってるのでしょう。裏でグリンデルバルドとつながってたようです。
ニュート達はダンブルドアからのプレゼントにより困難を乗り切りますが、そもそもこれが「ダンブルドアの秘密の作戦」なら目的も不明確でがっかりですね。ジェイコブが暗殺者にされたのも「計画の一部」だと言ってほしかったです。
楽しめたのは、ニュートとテセウスがマンティコアを擬態で乗り切ったシーンだけ。でもここも、リタの死を思えば「ふざけすぎ」と感じました。ユスフが悲しい記憶を消してもらったのも意味不明。前作の「破れぬ誓い」の解除かな?
クリーデンス出生の秘密は?ダンブルドア作戦の目的は?
ダンブルドアは、人間界のじゃまにならない場所でクリーデンスと戦います。そしてクリーデンスは間違いなくダンブルドア一族であること、命がもうすぐ尽きることを指摘。破れたクリーデンスはグリンデルバルドに失望されます。
クリーデンスことアウレリウス・ダンブルドアの正体は、アバーフォース・ダンブルドアがゴドリックの谷の娘と恋に落ちて産まれた子でした。アバーフォースの酒場のガラス窓に書かれる文字は、クリーデンスの心の声だったのです。
ブータン王国で開催される「国際魔法使い連盟リーダー選挙」の日、ニュート達は「本物キリンを会場に届けるため」に各自が複製トランクを持って乗りこみます。ニュートとテセウスは捕まるが、偽トランクとユスフに救われます。
ユーラリーのも偽物でした。ダンブルドアと別れたジェイコブのも偽物でしたが、愛するクイニーを心変わりさせるのに成功。これこそが、ダンブルドア作戦の1つの目的だったのでしょう。心を読めるクイニーは敵なら手強いので。
そしてダンブルドア作戦の最大の目的「生きてるキリンを会場に届ける」役割は、顔が知られてないバンティが果たします。結局、トランクを複製したのも届けたのもバンティで、他の者たちは陽動でしかなかったんですね。
前作では、クリーデンスの出生の秘密がメインに描かれ、ラストでは衝撃の事実として明かされました。今回は詳細も判明しますが、期待はずれでした。ダンブルドアの作戦の薄さも期待はずれ。ニュートとテセウスは、ほぼ役にたってませんし。
血の誓いの破り方は?選挙で選ばれたのは誰?
選挙では、キリンがひれ伏したグリンデルバルドがリーダーに当選。しかし、このキリンは死んで言いなりにされたと指摘され、ブータン民に変装したバンティが出した「生きてるキリン」が、ダンブルドアをリーダーに選出。
ダンブルドアが辞退すると、女性候補サントスが当選。激怒したグリンデルバルドは、マグルのジェイコブを拷問魔法「磔の呪文/クルーシオ」で瀕死に。立ちふさがるクリーデンスにも呪文を向けるが、ダンブルドア兄弟が守ります。ジェイコブはサントスが救います。
ダンブルドアが、かつて愛した旧友グリンデルバルドとの間にかわした「血の誓い」の破り方は「相手の攻撃魔法を防御すること」。これによりグリンデルバルドを攻撃できるようになりました。全く意外性のない方法でがっかりですが。
ダンブルドアとグリンデルバルドとの対決は互角ですが、ダンブルドアに味方する者が多くて、グリンデルバルドは魔法で逃げます。アバーフォースは瀕死のクリーデンスを助け起こし、最期の時まで一緒に過ごそうと連れて行きます。
ジェイコブとクイニーはめでたく結婚することに。マクーザの闇祓い局長でクイニーの姉ティナも来て、ニュートといい感じで話します。結婚指輪は、ニュートの胸にいる鍵開け名人の小枝ボウトラックルが持ってました。
前作で強大なカリスマを発揮したグリンデルバルドですが、今回は「魔法使いのリーダーに当選」するという凡人的な目標を目指すだけで拍子ぬけ。しかも多数決ではないので、前回の集会で支持者を集めた意味もなくなってます。
あと、ダンブルドア兄弟はクリーデンスの前にジェイコブをもっと早く守ってあげるべきでは。もし「死の呪文/アバダケダブラ」なら死んでたのでは。グリンデルバルドにとどめを刺さないのも続編のためとは言えぬるいですね。
妹アリアナ・ダンブルドアの生涯と死の秘密とは?
今回は「ダンブルドアの秘密」という副題のとおり、アルバス・ダンブルドアの妹アリアナの死因も判明。クリーデンス同様に「オブスキュラス」だったようです。
『ハリーポッターと死の秘宝 PART2』では、アリアナを暴行したマグル達にダンブルドアの父が報復したと語られました。父親はアズカバン監獄に収容された後、獄死したそうです。
その事件移行、アリアナは精神的に不安定となり魔法を暴走させたので、ダンブルドア家は「ゴドリックの谷」に引っ越します。そこはグリンデルバルドとの出会いの地となり、ハリーポッターの先祖や両親が暮らした場所でもあります。
『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』私の感想/評価/続編
世間的に不評だった前作の「情報つめこみすぎ」「シーン切替すぎ」「ハリポタのネタ多すぎ」はほぼ解消されて、一方向のわかりやすい物語に仕上がってます。ニュートや魔法動物のかわいさも堪能できたし、ジェイコブもいい役割です。
ただ、個人的にはもっと情報量やハリポタネタがほしかったです。ダンブルドア家4人の秘密も予想の範囲内だし、作戦内容も薄っぺらくて結果オーライにしか思えないのが残念。主人公ニュート、必要だったんですかね?
不祥事のジョニー・デップが交代になったのは制作陣にとっても損害だったでしょう。が、交代したマッツ・ミケルセンの上品さは、前作のカリスマのグリンデルバルドとは別人にしか思えなかったです。選挙当選とか凡人の発想だし、相手の作戦に対抗もせず。実は変身でした〜と続編ではジョニデ復活とか?
ファンタスティックビーストは5部作なので3作目では両陣営の核心に迫るかと思いきや、ダンブルドア派の圧勝で終わったのは意外。逆にいうと続編では、ダンブルドア派が全滅に近いダメージを与えられそうで今からこわいかも。
あと今回一番残念だったのは、アクションシーンが少ないこと。クライマックスの対決もほぼ互角なので、杖の光線をぶつけあうだけ。ハリポタは元々そんなもんだと言われれば返す言葉ないけど、前作はズーウーや黒猫マタゴや火消し作戦などありましたし。
せっかく「唯一の魔法動物学者」を主人公にしてるので、オタク特性を使った活躍ももっと見せてほしいですね。続編と完結編でもこの能力を使ってグリンデルバルドを追いつめるのが楽しみです!
私の評価 69/100(60が平均)
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