『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー2/リミックス』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?敵の正体と目的は?
マーベル/MCUの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』続編。ピーター・クイル達5人チームはロケットの失態で追われてる時、エゴに救われます。その正体はなんと…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス |
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日本公開日 | 2017/5/12 [予告] 上映時間:136分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Guardians of the Galaxy Vol. 2 |
監督・キャスト | ジェームズ・ガン |
キャスト 出演者 | クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デビッド・バウティスタ、ヴィン・ディーゼル、ブラッドリー・クーパー、カート・ラッセル、シルベスター・スタローン |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | Walt Disney Studios Motion Pictures/Marvel Studios |
日本興行収入 | 11.4億円 (興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 8.6億USドル [出典] |
製作費 | 2.0億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.24更新) 80(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | マーベル/MCU一覧 前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』10.7億 続編『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』13.2億 |
ネタバレ感想『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』ネタバレ感想と解説
前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はチーム結成してロナンから惑星ザンダーを守りましたが、今回はキャラ紹介は不要なので、冒頭(アバンタイトル)から激しい戦闘アクションですが、ベビー・グルートのかわいさアピールや軽くキャラの性格紹介もかねてて素晴らしい始まりです。
今回の大きなテーマは「家族」で、クイルの親子関係だけでなく、ガモーラとネビュラの姉妹とサノスとの親子関係、ドラックスの妻と娘や、ヨンドゥの父的存在のスタカーも登場します。そして最大のポイントは、クイルと育ての父親ヨンドゥとの関係性です。
魅力的な新キャラがたくさんでてくるのも楽しいです。冒頭からからんでくるソヴリン人のアイーシャたちや、クイルの父エゴ(カート・ラッセル)、その従者マンティスの天然ぶり、ちょい役だけど存在感を発揮するスタカー(シルベスター・スタローン)、テイザー・フェイスやクラグリンも記憶に残ります。
映像や音楽も、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の中でも1,2を争うくらい質が高いと感じます。次回作Vol.3の制作も決定したようで、今からたのしみですが、その前にアベンジャーズとの合流も決定してるので、それまでのマーベル映画もチェックする必要がありそうです!
おすすめ10ポイント
- ノリと笑いのSFスペースオペラ
- 圧倒される戦闘アクション
- 映像と音楽が素晴らしい
- ベビー・グルートがかわいすぎ
- ドラックスとマンティスの関係
- 血縁の父か育ての父か
- ガモーラとネビュラの姉妹抗争
- ヨンドゥがかっこよすぎる
- エンドクレジットのおまけ多い
- 子どもや家族と一緒に楽しめる
少し残念5ポイント
- 80年代ネタがいくつも不明
- ボケがしつこい(好きだけど)
- ヨンドゥ部下全滅は残酷
- エゴの中途半端な万能感
- 天界人の惑星が爆弾で破壊可?
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』ネタバレあらすじ
1980年、地球のアメリカ、ミズーリ州で、メレディス・クイルはボーイフレンドに導かれ、森の中に植えられた青く光る植物を発見。彼女は彼が宇宙人と知ってるが愛してます。メレディスはピーター・クイルの母であり『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』冒頭で亡くなります。
現代、前作でガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとしてチーム化した5人は、ソヴリン人リーダーのアイーシャの依頼で、アニュラクス電池(バッテリー)を宇宙怪獣アブリスクから守るため戦います。ベビー・グルート(声:ヴィン・ディーゼル)だけはのんきに音楽聞きながらダンス。
スターロードことピーター・クイル(クリス・プラット)とあらいぐまのロケット(声:ブラッドリー・クーパー)は飛行スーツを来て飛び回りながら銃撃するが、怪獣の皮膚が硬すぎてききません。ドラックス(デイヴ・バウティスタ)が口から内部に入るが無意味で、ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)が剣で切り倒します。
さて、冒頭の地球シーンで、いきなり若づくりのカート・ラッセルが登場。『ワイルド・スピード ICE BREAK』でも登場してました。そしてガーディアンズ・オブ・ギャラクシー4人による、ノリと笑いの戦闘シーンがアバンタイトルなだけで期待感MAX。
前作でベビー化したグルートは戦闘に参加しませんが、音楽にあわせて踊る姿はあざといがかわいすぎ。ドラックスに見られると動きを止めるのは前作ラストからのクセ。巨大怪獣との戦いはあまりフォーカスされないが、IMAX3Dや4DXで観ると楽しそう。キャラの特徴もこの戦闘だけでわかるのがすごいです。
ソヴリン人は遺伝子操作で子孫をカプセル培養するほど高度な科学文明を持ち、他種族を見下してます。指導者アイーシャ(エリザベス・デビッキ)は報酬に、バッテリーを盗もうとしたネビュラ(カレン・ギラン)を引き渡します。ネビュラはサノスの義娘、ガモーラの義妹で、前作の罪で指名手配中。
クイルらは宇宙船ミラノ号で惑星ザンダーへネビュラを移送し賞金を得る予定。しかしロケットがアニュラクス・バッテリーを盗んだことがバレて、ソヴリン人の大量の無人戦闘機ドローンが攻撃してきます。彼らはゲーセンでのゲーム感覚でドローンを操り、クイルらを追跡。
ドラックスが宇宙へ出て応戦するも数が多すぎ、間一髪で何者かに助けられソブリン戦闘機群は一瞬で全滅し、宇宙船ミラノはワープ・ジャンプで惑星ベアハートに不時着。助けてくれた宇宙船から、エゴ(カート・ラッセル)と世話係で2つの触覚を持つマンティス(ポム・クレメンティエフ)が現れます。
クイルは突然エゴに父親と名乗られショックを受けるが、彼の星へ誘われます。惑星ベアハートには、宇宙船ミラノを修理するためにロケット、ネビュラ、ベイビーグルートが残ります。
エゴの話によると、地球のクイルの母メレディスが死んだ時、息子を迎えに行かせたヨンドゥが裏切りクイルを隠したため発見が遅れたそうです。最近インフィニティストーンをつかんでも無事だった男のことを聞き、息子と確信して自ら迎えに来たのです。
ロケットがバッテリーを盗むとこは、やはりガーディアンズ・オブ・ギャラクシーという感じです。ソヴリン人のゲーセンや、ドラックスが宇宙へ出て戦う場面や、それを助けるガモーラや、ベビーグルートの挙動など笑いどころだらけ。父エゴの出現も唐突すぎますが、GoGらしい展開ではあります。
場面かわって惑星コントラクシアでは、宇宙海賊ラヴェジャーズのリーダーのヨンドゥ(マイケル・ルーカー)が、かつて上位リーダーだったスタカー・オゴルド(シルベスター・スタローン)と再会し、もめそうになります。ヨンドゥは掟を破り子供の人身売買に加担したとして、スタカーに追放されたようです。
ヨンドゥはクイルへの甘さで、部下からも不満を言われます。そこへソヴリン人のアイーシャがロールカーペットでやって来て、ヨンドゥにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを捕らえるよう依頼。ラヴェジャーズは惑星ベアハートへ向かいます。
あらいぐまロケットが仕掛けたトラップで、ラヴェジャーズは多くが犠牲に。最後はヨンドゥがロケットを追いつめるが、テイザーフェイス達がヨンドゥを裏切り、おまけにベイビーグルートをだまして開放されたネビュラに、ヨンドゥとロケットは気絶させられ捕獲されます。
ラヴェジャーズの宇宙船では、テイザーフェイスによりヨンドゥの部下達は宇宙空間へ放り出されて殺されます。惑星クリーで懸賞金のかかっているヨンドゥ、ロケットは投獄されます。ベビー・グルートは船員にかわいがられるが、アルコールかけられたりいじめられて、かわいそう。
ロケットとヨンドゥは牢獄で意気投合。船員が酔って寝静まった後、ベビーグルートに、ヨンドゥのフィン(トサカ)のプロトタイプを盗むよう指示するが、グルートは本気でボケまくってかわいいし大笑い。クラグリン(ショーン・ガン)の裏切りでフィンを取り戻します。
ヨンドゥのフィンと口笛で操る矢により、船員たちを全滅。ロケットも武器で応戦し、ベビーグルートもアルコールかけたやつを倒します。テイザーフェイスは船体こと爆死するが、死ぬ前にソヴリン人に通報。
カート・ラッセルに続いて、シルベスター・スタローンまでマーベルに登場するとは驚き。ヨンドゥは前作ではクイルを食うぞとおどしながら利用してたけど、理由がありそうです。フィン(トサカ)と口笛でコントロールされる矢は、マーベルの中でも最強レベルでかっこよすぎ。
ヨンドゥらは小さな宇宙船を切り離して脱出し、クイル達の行ったエゴの惑星へ向かいます。よく考えずロケットがクリック(ワープ)を実施。しかし普通の宇宙船では700回もワープが必要で、哺乳類は50回しか耐えられないため、顔面くちゃくちゃになりながら向かいます。途中、宇宙服来た原作者スタン・リーのカメオ出演やマイティソーの巨人の星も登場。
一方、エゴの宇宙船では、他人の感情を読めて改変もできるエンパス能力のマンティスがエゴを眠らせてあげます。マンティスに感情を読まれたクイルは、ガモーラへの下心を暴露され、ドラックスは爆笑。目的地は、エゴが造ったエゴだけの星です。
エゴは天界人(セレスティアル)という神のような古代種族と告白し、惑星そのものが本体で、何百万年も生きるそうです。エゴは宇宙の生命体を探す旅の途中で、地球のメレディスに出会い愛し、ピーター・クイルが生まれました。クイルも天界人の血をひくので、惑星エネルギーを手のひらでボール状にして父子でキャッチボールできます。
クイルは父エゴが母を置き去りにしたことに疑問を感じたが、ほぼエゴのことを信頼。純粋で素直なマンティスは、思いやりはないが正直なドラックスと親しくなります。クイルはガモーラといい雰囲気になりますが、ガモーラは1人で外をぶらぶら。
そこへ、ラヴェジャーズから宇宙船をもらったネビュラが訪れ、義姉ガモーラを襲撃。2人は感情をぶつけあい、やがて和解。
姉ガモーラと妹ネビュラの義姉妹は、義父サノスにより戦わされ、いつも負けたネビュラは体の一部ずつ機械化されていったという暗い過去があるようです。2人は洞窟で大量の人骨や宇宙人の骨を発見し、この星の異様さとエゴの存在を疑います。
エゴは真の目的が、宇宙全体に「彼」を拡張することと語ります。しかし天界人でも1人では困難なので、同等の力を持つ子孫に協力してもらおうと思ったが、試した子どもたちは能力を持たず殺害。それがガモーラの見た骨の山です。
エゴの子たちを運ぶ仕事をヨンドゥもしてました。しかし真実を知ったヨンドゥは、クイルが利用されるのを許せなくて自分で育てたのです。だからクイルに対しては親子のような感情も芽生えてます。
エゴはクイルの母メレディスを愛して3度も地球へ来訪したが、もう時間を使いたくなかったので、メレディスに脳腫瘍を発生させて結果的に殺害。クイルはエゴに操られて宇宙拡張に利用されそうでしたが、母の死の真相を聞いて激怒。エゴを撃つが無駄で、逆にウォークマンとカセットテープを破壊されます。
エゴは宇宙中の惑星に植えた種子?苗?を発芽させ、地球でもスライムのような物体が拡大し星の破壊を開始。ジェームズ・ガン監督の両親がスマホで写真撮影する老夫婦としてカメオ出演。クラグリンも監督の弟です。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』ネタバレ結末ラスト
ヨンドゥとロケットの宇宙船はワープを繰り返しエゴの星に到着。ベイビーグルートはワープ酔い。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーと合流しクイルを助け、マンティスの助言どおり、エゴの本体である惑星心臓部の脳の破壊へ向かいます。
ヨンドゥがフィンの矢を持って降りてくる場面で、クイルは『メリーポピンズ』と言うが、これは古いディズニー映画の名作なので地球人以外には通じないでしょうね。実はメリー・ポピンズの続編かリメイク版の制作が決定してるそうなので、ディズニーの軽い宣伝でもあります。
アイーシャ率いるソヴリン人の戦闘機が一斉攻撃してきます。エゴも攻撃してくるが、マンティスのエンパスで一時的に眠らせます。そのすきに、ロケットが中心部へ続く洞窟へ行き、すき間に入れるベイビーグルートに時限爆弾の設置方法を教えます。
ベイビー・グルートはすぐ即時爆発ボタンを押そうとするので、ロケットが印テープを付けようとしてるすきに、グルートは降りて行きます。目覚めたエゴはヨンドゥの矢を折ります。ガモーラとネビュラは地中へと落下。
クイルがヨンドゥの「頭で考えるな。心をつかえ」のアドバイスでセレスティアルの能力に目覚め、パックマンを形作ったりしてエゴと対等に戦います。その間にベビーグルートが中心部の脳に爆弾を設置し、教わったことを思い出して時限起爆ボタンを押し脱出。
ベビーグルートとロケットのやりとりがしつこいけど、かわいくて笑えました。ドラックスは、エゴに地中に埋められてもマンティスだけは守り宇宙船へ戻ります。ガモーラもネビュラに救われ合流。
ロケットは、クイルを待つというヨンドゥに1着のみの宇宙スーツとロケットパックを渡し、他の皆を救うために宇宙船の発進を決断。星を爆破するとエゴも消滅。ヨンドゥは力尽きそうなクイルに宇宙服を着せてロケットパックで宇宙に脱出するが、ヨンドゥは生身なので真空空間で凍死。
全宇宙をエゴの脅威から救ったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーでしたが、クイルの育ての父ヨンドゥを失い、手厚く宇宙火葬。大勢のラヴェジャーズ、スタカーの宇宙船がやってきて花火をあげ、盛大にヨンドゥに別れを告げます。
ネビュラは姉ガモーラと和解するが、サノスを倒すため宇宙船で去ります。ヨンドゥの矢はあらいぐまロケットが修理し、クラグリンに引き継がれます。クラグリンはクイルに、ヨンドゥが入手した地球製の携帯音楽プレイヤーZuneを渡します。マイクロソフト製で、地球では既に販売終了してる微妙な製品です。
前作では敵のようだったヨンドゥですが、こんなに泣かされるとは思いませんでした。ガモーラとネビュラの姉妹関係は修復したが、父サノスはクイルの実の父エゴと同じくひどい父と判明。ドラックスは良き父だったようですが、妻と娘をサノスに殺されたようです。
ヨンドゥも幼い頃に両親と別れて奴隷のように扱われた時、スタカーに拾われたようなので、ヨンドゥにとってはスタカーが父親のような存在だったのかもしれません。次回はロケットとグルートの家族の話も登場するのかも。
マーベル恒例のエンドクレジットのおまけ映像は今回はなんと5つもありました。1つめは、クラグリン(ジェームズ・ガン監督の弟)がヨンドゥの形見の矢を操る練習をするが、誤ってドラックスに刺さります。
2つめは、スタカー・オゴルド(シルベスター・スタローン)がヨンドゥの葬式で集まったかつての仲間たちとチーム結成しそうな雰囲気。登場キャラは、コミック版オリジナル・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの、スター・ホーク、アレタ・オゴルド、マルティネックス、チャーリー27、メインフレーム、クルーガーだそうです。
3つめは、ソヴリン人のアイーシャがガーディアンズ・オブ・ギャラクシーへの復讐のため、新生命体「アダム」を生み出します。マーベルコミックではアダム・ウォーロックというそうです。
4つめは、かわいかったグルートが成長しクイルに反抗して、部屋にこもり根をはってゲーム廃人化。5つめは、マーベル原作者スタン・リーのカメオ出演ですが、彼の長話に飽きたような宇宙人(ウォッチャーズ?)が去っていくところです。
エンドロール中も各キャラクターが動くので目が離せません。前作ラストでも登場したコスモ・ザ・スペースドッグやハワード・ザ・ダック(酒場シーンでも登場)や、MCU次作『マイティソー バトルロイヤル』のヴィラン?グランドマスター(ジェフ・ゴールドブラム)も登場。
それ以外のトリビアとしては、クイルが劇中で何度も発言する『ナイトライダー』という1980年代のTVドラマで、人工知能搭載の話す車キットことナイト2000のドライバーの主人公を演じた「デヴィッド・ハッセルホフ」が、エゴの変装でカメオ出演したことです。
前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でキャラ紹介は完了したので2作目最高説を裏付けるような高い完成度です。笑って笑って最後はジーンと感動させられるし、音楽も映像も素晴らしいので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!
私の評価 85/100(60が平均)
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