『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVOLUME3』ネタバレ感想解説/結末は?敵の正体は?ロケットの過去?
マーベル映画/MCU。シリーズ3作目。サノス打倒後、亡きガモーラを想うクイルだが、仲間を救うためロケットの過去に関わる最凶の敵に立ち向かい…。ロケットは生還?敵の目的は?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 |
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日本公開日 | 2023/5/3 [予告] 上映時間:150分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Guardians of the Galaxy Vol. 3 |
監督・キャスト | ジェームズ・ガン[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ/Marvel Entertainment、Marvel Studios、Troll Court Entertainment |
日本興行収入 | 13.2億円 興行収入ランキング |
世界興行収入 | 8.4億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.14更新) 83(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | マーベル/MCU一覧 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ロケット(声:ブラッドリー・クーパー/若年期:ショーン・ガン。加藤浩次)アライグマ姿のGoGエンジニア兼攻撃担当
- ネビュラ(カレン・ギラン。森夏姫)義父サノスにサイボーグ化されたガモーラの義妹。GoGメンバー
- ピーター・クイル/通称スター・ロード(クリス・プラット。山寺宏一)幼少期に宇宙へさらわれた地球人。GoGリーダー
- グルート(声:ヴィン・ディーゼル。遠藤憲一)樹木型ヒューマノイド。GoGメンバー
- アダム・ウォーロック(ウィル・ポールター。武内駿輔)前作ラストで登場。GoGを狙う
- ライラ(声:リンダ・カーデリーニ。佐倉綾音)改造されたカワウソかイタチ。ロケットの母のような存在
- ドラックス(デイヴ・バウティスタ。楠見尚己)他者とずれたパワーファイター。GoGメンバー
- マンティス(ポム・クレメンティエフ。秋元才加)他人の心を読み操れるGoGメンバー。クイルの異母妹
- ガモーラ(ゾーイ・サルダナ。朴璐美)別時間軸のガモーラ。サノスの義娘。ネビュラの義姉
- ハイ・エボリューショナリー(チュクウディ・イウジ。中井和哉)ロケットの生みの親。完璧な種を作ろうとする科学者
- コスモ(声:マリア・バカローヴァ。悠木碧)ソ連が宇宙に送り見殺しにした犬。知性と超能力を得た
- クラグリン(ショーン・ガン。土田大)ヨンドゥのヤカの矢の継承者。GoGメンバーに
- スタカー・オゴルド(シルヴェスター・スタローン)ラヴェジャーズ全隊の伝説的リーダー
- アイーシャ(エリザベス・デビッキ)全身黄金色をのソヴリン人の女王。GoGをうらんでる
ネタバレ感想『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
ガーディアンズオブギャラクシー前作までネタバレ簡単あらすじ
(1作目)母の死期に手を握れなかった地球の少年ピーター・クイルは宇宙にさらわれ成長。オーブを盗み投獄されるが、ドラックス、ガモーラ、ロケット、グルートと脱獄。オーブを奪いサノスを裏切ったロナンは、ザンダー星消滅を計画。
クイル達とヨンドゥのラヴェジャーズはザンダー星を守り徹底抗戦。ロナンの宇宙船へ侵入したクイル達は墜落するが、グルートの犠牲で救われます。クイル、ガモーラ、ドラックス達は手を握りあい、オーブの力でロナンを倒し星を守ります。
(2作目)ソヴリン人アイーシャから盗みで追われるガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、クイルの父エゴに救われます。エゴの星へ行ったクイルは父の正体を知り衝撃。一方、捕まったヨンドゥ達も脱出しエゴの星へ700回ワープで。
能力を継承したクイルは、地球人の母を殺したエゴと決別。ベビーグルートの活躍でエゴの本体=星を爆破。能力を失ったクイルだが、育ての父ヨンドゥが犠牲になり生還。宇宙中がヨンドゥを弔います。アイーシャはアダムを生成し復讐準備。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』ネタバレなし感想と評価
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画32作目にして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』としてはシリーズ3作目。当初は世界中で全く知られてないアメコミだったのに、今やMCUの看板であり私も大好きな作品。
1作目で気になり始め、2作目で号泣させられました。3作目は最初からアクション全開で興奮が続き時々泣かされながら、あっという間の2時間半。前作ラストのような感情的ピークはなかったが、常に衝撃と笑いの連続で大満足で!
今回は今まで深堀りされなかったロケットの過去、ネビュラの悩みと有能ぶり、ドラックスの父性、マンティスの存在意義、クラグリンの葛藤などが描かれるが、クイル、ガモーラ、グルート、コスモも放置してないのが驚きの交通整理力。
そんな神技を見せたジェームズ・ガン監督も、MCUでは最後になりそうだが、本作テーマの1つ「やらかしても、人生はやりなおせる」の体現者であり、自ら証明して見せた手腕は新体制のDCでも発揮されると信じて期待したいです。
クリス・プラットを筆頭に俳優女優陣の演技レベルもこれ以上ないくらいに素晴らしく、もうガーディアンズ以外の役は似合わないのじゃないかと心配になるほど。日本の声優陣も見事だったので、日本語吹き替え版も強く推したいです!
VFX/CGレベルも世界最高峰で映像技術面ではツッコミどころなし。逆に本作を観た後で邦画実写を見ると、かなり見劣りするので要注意かも。残念ながら日本では10億超えがやっとだろうけど、世界興収での特大ヒットは間違いないでしょう!
ロケットが死?侵入者の正体と目的は?
『アベンジャーズ エンドゲーム』後、ソーと別れた後のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは惑星ノーウェアを拠点としてます。ピーター・クイルは、ガモーラの死から立ちなおれずアルコール飲みすぎで倒れます。
そんな時、何者かがアライグマのロケットめがけて飛んできて町を破壊。ネビュラ、マンティス、グルート、ドラックスが善戦するが1対1ではかなわず。ヨンドゥのヤカの矢を継承したクラグリンは弱ごしで全く役に立たず。
ネビュラが手を剣にして突き刺し戦いは終わるが、ロケットは倒れたまま目覚めません。ネビュラの分析でロケットは「オルゴ・コープ」による改造で、救命措置すると技術保護のため爆死する設定だと判明。
ロケットを救うため、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは惑星オルゴスコープへ。ネビュラの通信でラヴェジャーズのスタカーが潜入服などを準備してくれ、エンドゲームで別時間軸から来たガモーラが一時的にメンバーに加わります。
突然の侵入者の正体は前作『ガーディアンズオブギャラクシー リミックス』ラストでアイーシャの前でフカした「アダム・ウォーロック」です。ノーウェアを襲撃した目的は、ロケットを連れ去るためですが失敗。
ガーディアンズが惑星ノーウェアを拠点にしてるのは『ガーディアンズオブギャラクシー ホリデースペシャル』で初めて描かれました。ケビン・ベーコンの地球帰還は、ラストで地球の新聞記事で出てくるし、エンドロールでもケビンが登場!
アダム・ウォーロック襲撃と、ガーディアンズとのバトルは驚いたがテンション爆上がり。クラグリンがダメすぎるが彼の成長物語でもあります。ソ連の宇宙犬コスモもテレキネシスの使い手で魅力的。悠木碧の巻き舌しゃべりの吹替もいい♪
ロケットの過去とは?ラスボスの正体と目的は?
冒頭、多くのアライグマから1匹が選ばれます。オルゴコープのハイ・エボリューショナリーは、不完全な動物を改造・進化させて完璧な種を生み出すため実験を繰り返してます。アライグマは、いつか宇宙を旅したいとロケットと自分で命名。
ロケットは、カワウソのライラ、セイウチのティーエス、ウサギのフロアと仲よしに。ハイ・エボリューショナリーは亀を急速に進化させた「ニンジャタートルズのような種」が攻撃的になる問題に悩んでたが、ロケットは一目で解決します。
89P13と呼ばれるロケットは、自分達は明日で終わりだと知らされ、こっそり集めてた部品でカギを作り脱獄。しかし見つかってライラ達3人は射殺されます。ロケットは敵を倒し、ハイ・エボリューショナリーの顔を引き裂いて脱出。
その後、ロケットはガーディアンズのメンバーに。ハイ・エボリューショナリーは「記憶力」が完璧な種は作れたが、ロケットの「ひらめき」こそ重要と考えて地球のアライグマで実験を繰り返したがダメで、ロケットの脳を必要とします。
ハイ・エボリューショナリーは立ち寄った地球をさらに完璧にしたカウンター・アースを作り実験中。彼はソブリン人の創造主でもあり、アイーシャの前でアダム・ウォーロックを覚醒させてロケット連行を命令したが失敗におわり次の手へ。
ロケットの悲しい過去が語られ、残酷な動物実験の様子が描かれます。これまでのMCUの中でもかなりダークな展開で驚きました。ロケットが時々見せてた悲しげな表情や、グルートやドラックスを大切に思う姿を思い出すと泣けてきます。
ハイエボリューションが目指すのは「ありのままの姿」ではなく「あるべき姿」。『アナと雪の女王』のテーマを全否定。一方のロケットは、ラストで「ありのまま」でいいと復讐を果たします。
創造主ハイエボリューションではなく人間の視点でも「動物は知性を持てた方が幸せ」と思いがちだが、多くの犠牲のもとで得られた知性よりも「ありのままの姿」でいられた方が、多くの動物にとっても幸せなのでしょう。
ロケットの生死は?ガモーラは元さやに?
オルゴスコープへ潜入したガーディアンズは、ロケットの情報ボックスを入手。潜入がバレてドラックスは撃たれ絶体絶命の中、ガモーラが銃を向ける敵をやさしい言葉で説得したクイルの奇策で逆転。グルートが宇宙船で助けに来て脱出。
しかしロケットを治療する情報は足りず今度はカウンター・アースへ。地球そっくりな惑星だが、自由の女神はハイエボリューション。住民は穏やかな動物達。コウモリ婦人の助言で郊外の宇宙船へ。クイルとグルートは船内へ案内されます。
ハイエボリューションと交渉決裂すると、クイルは情報持った者と飛び降り。グルートも複数銃で応戦後に落下し木で羽を作りクイルをキャッチ。ガモーラはアダム・ウォーロックからロケットを守り、ガーディアンズの宇宙船でクイルの所へ。
一方、クイル達を救おうと、ネビュラ、ドラックス、マンティスはハイエボリューションの宇宙船へ侵入してクイル達とすれ違い。クイル、ガモーラ、グルートと、情報を使い復活したロケットは仲間を救うため敵宇宙船へ向かいます。
以上が中盤あらすじです。別時間軸のガモーラが、すぐに初対面のクイルになびかない姿勢がいいですね。1,2ステップくらいで成就する過程の少ない恋愛にはがっかりなので、今回のガモーラの距離感は最後までとても好みでした。
オルゴスコープとカウンター・アース上の宇宙船の騒動はかなり似た展開だと思ったが、同行メンバーを変化させていろんなチーム感を演出してたのは見事。ドラックスとマンティスだけずっと一緒だが、もはや夫婦まんざいでコメディ担当。
結末は?GoG解散?ガモーラは?エンドロール後は?
連絡を受けたクラグリンはノーウェアごとワープし、ハイエボリューションの宇宙船を攻撃。その前に、宇宙船内の子ども達を避難させるのにネビュラもマンティスも失敗するが、2人にバカ扱いされたドラックスが父性を発揮して成功。
3人は前作冒頭で戦った宇宙怪獣アブリスク3頭に襲われるが、マンティスの共感能力で手なずけ一緒に脱出。合流したガーディアンズは最高のチームプレイで敵大群を撃破し、子ども/動物/怪獣を「ノアの方舟」のごとくノーウェアへ逃します。
超能力で船をつなぐコスモは限界まで力を出しきります。ノーウェアを襲撃してきた敵は、ヨンドゥの幻影にはげまされたクラグリンがヤカの矢で次々と倒し、コスモもテレキネシスで加勢。
ロケットは捕らわれた動物たちを救おうとするが、ハイエボリューションに邪魔されます。そこへガーディアンズが現れ、皆でハイエボリューションを倒してマスクをはがすと、ロケットが昔ひっかいたボロボロの顔が。
最後に脱出したクイルだが、ノーウェアに届かず宇宙空間で凍ります。それをアダム・ウォーロックがミケランジェロの「アダムの創造」のごとく救出。ノーウェアは祭りにわくが、ガモーラはラヴェジャーズのスタカーの所へ帰還。
マンティスはアブリスク3頭を連れて旅立ち。ドラックスは救出した子ども達の父親に。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのリーダーはロケットがなり、ネビュラ、グルート、クラグリン、助けた子どもとアダム・ウォーロックも加わり初仕事へ。エンドロール後、地球へ戻ったクイルは祖父の家でシリアルをぼりぼり。
以上がラストまで。アダム・ウォーロックは、母たる存在アイーシャを失った後もロケットを襲ったが負傷しネビュラ達に救われ「人生はやりなおせる」と。それで改心しクイルの命の恩人になりガーディアンズの一員に。
ガーディアンズの「人生はやりなおせる」というテーマは最初からブレてなくて、みんな黒歴史を乗り越えます。ジェームズ・ガン監督はSNSでの過去のやらかしで本作から解雇されそうだったが「やりなおす機会」を与えられ、こんな素晴らしい映画を作ったことで証明しました。
そんなジェームズ・ガン監督、今後はDC映画シリーズ(DCU)を統括する立場になるためマーベル映画もガーディアンズからも離れることになりそうでとても残念。DCでの成功も期待したいけど、マーベルとの相性よかったと思うんですよね。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの続編もなさそうな雰囲気?で残念ですが、最後に「伝説のスター・ロードは帰ってくる」と出たのでアベンジャーズ等での合流は期待できそう!スターロードが、ピータークイルかどうかは不明だが…
ラストでグルートが「みんな愛してる」と聞こえた人は、もうガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーなのでしょう!グルートは「アイ・アム・グルート」の発声しかできないが、身近な人には意味がわかるようになるので。
私の評価 85/100(60が平均)
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