『ワン・バトル・アフター・アナザー』敵の正体と目的は?ラスト結末は?考察ネタバレ感想

かつての革命家で今はさえないボブだが一人娘ウィラがある過去因縁で狙われ、救い出すため空手センセイや昔仲間の助けを借りようとするのだが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
| 映画名/邦題 | ワン・バトル・アフター・アナザー |
|---|---|
| 日本公開日 | 2025/10/3 [予告] 上映時間:162分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 原題/英題 | One Battle After Another |
| 監督・キャスト | ポール・トーマス・アンダーソン[キャスト] |
| 映倫区分 | 日本:PG12(小学生指導必要) |
| 配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース映画/Ghoulardi Film Company |
| 日本興行収入 | 4.5億円 興行収入ランキング |
| 世界興行収入 | 1.9億USドル [出典] |
| 製作費 | 1.4億USドル |
| 平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2025.11.11更新) 82 |
| 参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
キャラ・ランキングは公開後すぐ更新します!
- ウィラ・ファーガソン(チェイス・インフィニティ)ボブの愛娘。ある理由で軍人に狙われる
- スティーブン・J・ロックジョー大佐(ショーン・ペン)ウィラに執着して追う変態軍人
- ペルフィディア・ビバリーヒルズ(タヤナ・テイラー)ボブの妻。最強の革命家。出産後に姿を消した
- ボブ・ファーガソン(レオナルド・ディカプリオ)元革命家のシングルファーザー
- セルジオ先生(センセイ)(ベニチオ・デル・トロ)ウィラの空手の先生だが…
- デアンドラ(レジーナ・ホール)革命家仲間
- ジャングルプッシー(シェイナ・マクヘイル)昔の革命家仲間
ネタバレ感想『ワン・バトル・アフター・アナザー』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『ワン・バトル・アフター・アナザー』原作は?監督とキャストは?
『ワン・バトル・アフター・アナザー』の原作は特になく、映画オリジナルストーリーです。監督・脚本のポール・トーマス・アンダーソンは最近『ファントム・スレッド』『リコリス・ピザ』などでも数ある映画賞を受賞してます。
主演のレオナルド・ディカプリオは『ワンスアポン・アタイムイン・ハリウッド』『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』等、ショーン・ペンは『博士と狂人』『リコリス・ピザ』等、チェイス・インフィニティはApple TV+ドラマ『推定無罪』等に最近出演。
元革命家ボブの過去とは?妻はどこに?
アメリカ政府による不当な移民収容所を解放する革命組織フレンチ75リーダーのペルフィディア・ビバリーヒルズは、米軍指揮官ロックジョー(ショーン・ペン)に恥をかかせ拘束。しかし逆にロックジョーは彼女を気に入り追跡しついに関係を…
革命の爆弾魔パット(レオナルド・ディカプリオ)とペルフィディアとの間に娘が産まれるが、子育てより革命を好んだ妻は活動に明けくれ逮捕されます。ロックジョーの指示で革命仲間を裏切ったペルフィディアは釈放されたが姿を消します。
16年後、パットは娘のために証人保護プログラムでボブと改名し、16歳の娘ウィラ(チェイス・インフィニティ)と暮らしてます。一方、ロックジョーはアメリカを裏で動かす白人至上主義組織クリスマス冒険者クラブへの加入前に過去汚点の排除を画策。
ロックジョーはウィラ達が暮らす聖域都市バクタン・クロスの不法移民取締りを口実とし、本命であるボブ殺害とウィラ拘束を計画。ボブ達を影ながら支援してた革命組織員は暗号を言えたウィラを逃亡させるが、暗号忘れたボブは窮地に…
以上が序盤あらすじ。革命家2人の間の娘がなぜ狙われるのか!がミステリ的な謎になると思いきや、いきなり冒頭で匂わせて序盤ですぐに明かされたのが意外。子煩悩だがアル中・ヤク中で暗号をド忘れして逆ギレする父役レオナルド・ディカプリオのダメぶりが見どころだが描写が長すぎ!
革命組織フレンチ75が襲撃した移民収容所の様子は、今まさにトランプ大統領が行ってる政策に近いためリアルに感じます。そして変態軍人ロックジョーが加入したいセレブ組織が徹底した白人至上主義なのも皮肉。事実を元にした組織なのでしょうか?
変態軍人の目的とは?娘の命運は?
軍に追われたボブは、娘ウィラの空手センセイ(ベニチオ・デル・トロ)に助けを求めます。センセイはまず不法移民たちを地下道から逃がします。その間もボブは暗号を思い出せずキレまくり、やっと革命仲間から娘の避難場所を聞き出せます。
ウィラは避難先の修道院で銃や格闘術を学ぶが、父に隠れて入手したスマホのせいでロックジョー部隊に見つかり連行されます。ボブはロークジョー部隊に捕まるがセンセイに助け出され、修道院にたどり着いた時には娘は連れ去られた後でした。
ロックジョーはウィラを即時遺伝子検査キットで調べ、自らのDNA継承を確認。自分では殺せないロックジョーは賞金稼ぎにウィラ殺害を依頼。賞金稼ぎの男も未成年は処理しない主義なので、ウィラを武闘派組織に引き渡すが…
以上が中盤あらすじ。聖域都市バクタン・クロスという不法移民だらけの町がこれまで放置されてきたのは不思議ですが、センセイや各革命組織の暗躍が功を奏してたのかも。しかし変態軍人の保身のため真の目的は隠された状態で襲撃されます。
ロックジョーが使った即時遺伝子検査キットが実在するのかは不明だが、ウィラが彼の娘であることが判明。その後のたくましい行動を考えると、パットではなくロックジョーとペルフィディアの血を継承してるのも納得で、だからこそ生きのびたとも考えられます。
ラスト結末は?ボブと娘は逃げ切れる?敵味方の生死は?
アメリカの巨大裏組織クリスマス冒険者クラブでは、汚点を処理するためロックジョーとその混血の娘を殺害することを決定。ロックジョーを勧誘したセレブ男は、ウィラを預けた後のロックジョーの車に追いつき銃撃して彼を車ごと炎上させます。
一方、組織に捕らわれたウィラは、心変わりした賞金稼ぎ男の犠牲により脱出。銃を奪って車で逃走。ロックジョーを銃撃したセレブ男はウィラの車を追います。ウィラは車を坂の上に放置し、そこに衝突して重傷を追ったセレブ男を暗号で確認し銃殺。
娘を探しに来たボブが遅れて到着して娘ウィラと再会し母の裏切りを話します。母からの謝罪と再会の可能性が記された手紙を読んだウィラは革命家になりそう…。一方、生還したロックジョーは冒険者クラブへ入会できるが毒殺され焼却されます。
以上がラストまでのネタバレあらすじ。ウィラの生への執着はすさまじいが、生き残れたのは賞金稼ぎの心変わりによるところが大きくてかなり運に左右されてます。ロックジョーも娘を自分で処理できず、冒険者クラブと比べると善良寄りに思えます。
結局ボブは何もせず役立たずで終わりましたね。最後はウィラが革命家ぽい活動を始めてますが、クリスマス冒険者クラブに狙われないのでしょうか?そもそも革命家たちもクラブの存在を知らないのでは?母が戻りクラブとの決着をつける続編などの可能性もあるのかな…
映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』ネタバレ感想と私の評価
ポール・トーマス・アンダーソン監督(略称PTAはかっこ悪い)の過去作一覧を観ると賛否ある映画が多く個人的にも『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 』以外はノレなかったが、本作は理解しやすい娯楽に寄せられてて監督作ベストだと感じました。
大枠ストーリーは単純だが細部は予測できない展開も多く、理不尽や幸運も混在してて好みは別れるかもだが個人的には好み寄り。レオナルド・ディカプリオが役立たずなのは近年作品あるあるだが、ベニチオ・デル・トロの反撃は観たかったかも。
変態軍人ショーン・ペンも最期ぷりまで良かったが、真の悪組織が無傷で残ったのはモヤるので、娘ウィルと最狂の母とセンセイと爆弾魔とで壊滅しに行く続編が観たい気はします。もちろんラスボスはトランプのような大統領で!