『今際の国のアリス』シーズン1 評価と感想解説
『今際の国のアリス』の原作は『週刊少年サンデーS』(小学館)で、2010-2015年に連載してた、麻生羽呂によるマンガです。続編『今際の国のアリス シーズン2』の2021年以降配信も決定しています。
Netflix公開日 | 2020/12/10(製作国: 日本) |
原作漫画 | 麻生羽呂『今際の国のアリス |
話数/参考 | 全8話(1話 約40-50分)公式サイトWiki |
監督 | 佐藤信介(制作: ROBOT) |
平均評価★★★★★78(私の評価67は含まず) |
『今際の国のアリス』シーズン1 キャスト/キャラランキング
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者)
- 1位ウサギ/宇佐木柚葉(うさぎ ゆずは)(土屋太鳳)孤独を好むクライマー。抜群の運動神経の持ち主
- 2位アリス/有栖良平(ありす りょうへい)(山崎賢人)裕福な生まれだが落ちこぼれ。ゲーマー気質で論理思考
- 3位クイナ/水鶏光(くいな ひかり)(朝比奈彩)いつも水着の美女。格闘技の使い手。実は…
- 4位チシヤ/苣屋駿太郎(ちしや しゅんたろう)(村上虹郎)驚異的な頭脳を持ち、生に執着しない。目的は不明
- 5位アン/安梨鶴奈(あん りずな)(三吉彩花)元警視庁鑑識班。ボーシヤ派。科学信奉者
- 6位ボーシヤ/弾間剛(だんま たける)(金子ノブアキ)ビーチのリーダー
- 7位アグニ/粟国杜園(あぐに もりぞの)(青柳翔)ビーチのNo.2。武闘派リーダー
- 8位ラスボス/佐村隆寅(さむら たかとら)(栁俊太郎)ビーチ武闘派。スキンヘッドの入れ墨男
- 9位苅部大吉(かるべ だいきち)通称カルベ(町田啓太)アリスの親友。BARで働いている。けんかに強い
- 10位勢川張太(せがわ ちょうた)通称チョータ(森永悠希)アリスの親友。IT企業の社員。母親が新興宗教にはまってる
今際の国のルールは?最初のゲームのクリア法は?
ゲーム中毒で家族から疎外されたアリス(山崎賢人)は、親友のカルベとチョータと渋谷のスクランブル交差点でいたずらしてトイレに逃げ込みます。しかし外へ出ると異世界の渋谷でした。「GAME開始」の合図で、とあるビルに入ります。
1人1台のスマホが与えられ「時間内に脱出しないと死ぬげぇむ」が始まります。「生」か「死」のドアの二択を繰り返して出口へ向かうのですが、間違えた女子高生は一瞬で死亡。アリスが「ビルの見取り図や構造から出口を考えて」脱出成功。
トランプカード「♣3」と3日分の「びざ」をゲット。今際の国のルールは、ビザ切れ前にゲームしてクリアし続ける必要があります。カードの数字は大きいほど高難易度で、マークはゲームジャンルを表します。♣はチームプレイです。
よくある異世界転送もの、デスゲーム系です。1話目で第1ゲームをクリアし、ゲームする理由やアリスの能力についても見せてくれたのは、とてもいいバランスとスピード感です。後のエピソードも期待できそうと感じました。
第2・第3ゲームの結果は?やりすぎでは?
足を負傷したチョータのためゲームになれようと、アリスとカルベは第2ゲーム「♠5おにごっこ」に参加。スペードは体力ゲーム。巨大マンションでマシンガン持つ鬼から逃げながら、個性的キャラとともに脱出部屋を探します。
上から眺めるだけのチシヤ(村上虹郎)、強そうなアグニなどと協力し、アリスとロッククライマーのウサギ(土屋太鳳)が同時にボタンを押してゲームクリア。カルベは、アグニの死んだ友人の無線機から「ビーチ」という場所を聞きます。
鬼もゲーム参加者だったのでクリアされた後、レーザーで殺害されます。自信つけたアリスらはチョータとシブキと4人で第3GAME「♥7かくれんぼ」に参加。ハートは人の心をもてあそぶゲーム。狼1人から羊3人が隠れるGAMEです。
外せない専用ゴーグルで狼が羊を見れば狼は交代。しかし命が助かるのは最後の狼だけ。必然的に羊が狼に見つけてもらう展開に。全員が助かる方法を思いつけないアリスは、チョータとカルベの自己犠牲で生きのびるが、廃人に。
鬼ごっこでのウサギの昇降アクションは見ごたえあり。土屋太鳳の抜群の運動神経を生かしたシーンです。かくれんぼは、アリス以外全員死亡というウツ展開で意表をついてきたが、本当に攻略法ないなら単なる無理ゲーなのでつまらないです。
ビーチとは?元の世界への戻り方とは?
登山家の父が単独無酸素登頂で疑われて山で行方不明になったウサギは、廃人化したアリスを見捨てられず一緒にGAME「♣4ディスタンス」に参加。時間内にゴールを目指すゲームなので、参加者4人は歩けないタクマをバスに残してトンネル内へ。
巨大な肉食獣が襲ってきて1人が犠牲に。アリスはバイクの軽油を入手し、スタート地点のバスを動かすため戻ります。前方のウサギらは大洪水に襲われます。アリスは、タクマとウサギを救います。バス車体には「GOAL」の文字があり、最初からゴールだったのです。
アリスは生きる気になり、ウサギと「ビーチ」をつきとめます。リーダーのボーシヤはビーチは全トランプカードを集めて1人ずつ元の世界に戻す組織と語り、半強制的にゲーム参加させます。アリスは「◆4電球ゲーム」で熱を確かめてクリアし一員と認められます。
ついに「ビーチ」をつきとめますが、ディストピアなので予想どおり上層だけが得する組織です。全トランプカードを集めれば…とは1話目から気づく発想ですが、この説が正しいかは本シーズンだけでは明かされません。続編に期待です。
ゲーム「ディスタンス」で「最初のバスがゴール」という発想は思いついたけど、「バイクの軽油でバスを動かす」というのはナイスアイデアですね。電球の熱確認はわりと有名なトリックです。
魔女の正体は?ゲーム主催者も判明?続編は?
ビーチには、ボーシヤのカルト派と、アグニの武闘派の二派閥あります。ある日、ボーシヤは何者かに殺害され、アグニが実権をにぎります。二派閥に属さないチシヤ(村上虹郎)はアリスを犠牲にして、ボーシヤの持つ全カードを盗みます。
アリスがアグニ派に捕らわれてる時、GAME「♥10魔女狩り」開始。女子高生モモカの殺害犯を火あぶりにするのがクリア条件。アグニ派はビーチメンバーを虐殺し炎へ。元警視庁鑑識アン(三吉彩花)は指紋から魔女の正体に気づきます。
水着美女クイナ(朝比奈彩)は、空手達人の男性(ニューハーフ)だとカミングアウトし、武闘派のラスボス(呼び名)を倒します。ウサギに救われたアリスは、アグニが親友ボーシヤを殺したと見抜き、アグニの「ビーチ」全体への復讐心をゲームに利用されたと指摘。
魔女の正体は、モモカ自身(自殺)でした。その友人アサヒも共に今回のゲームディーラーと告白しレーザー自殺。アグニも銃乱射のニラギを抑えて炎の中へ。アリスらが見つけたディーラー達も全滅してて、ミラが絵札のNEXT GAMEを宣言。
前半テンポ良かった展開が、後半には停滞し退屈でした。特にビーチの派閥争いは、真相が「組織を保つための偽装」と判明後も飲みこみづらく、アグニ派の大量虐殺の理由も納得できず残念。アリスがアグニを許そうとしたのも理解できません。
魔女の正体には驚かされました。他人の死に加担したくなくなったアサヒが大量虐殺のきっかけを作ったのは皮肉ですが、すぐにモモカを炎へ放りこまなかった理由は「映画を盛り上げるためのご都合主義」にしか思えません。
ウサギに加えてクイナ、アン、チシヤ、ミラなど魅力的なキャラも増えてきたので、制作決定した続編シーズン2は楽しみですが「絵札に匹敵する面白いゲーム」を見せてもらえるのか不安です。期待値を高めずに待つことにします(笑)