映画『ベイビードライバー』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?強盗卒業の計画とは?
交通事故で両親を失ったベイビーは耳鳴りの後遺症をもちながら銀行強盗団の逃がし屋で生活。ある日ほれたデボラのために足を洗おうとするが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ベイビー・ドライバー |
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日本公開日 | 2017/8/19 [予告] 上映時間:113分 |
製作国 | イギリス、アメリカ |
原題/英題 | Baby Driver |
監督・キャスト | エドガー・ライト |
キャスト 出演者 | アンセル・エルゴート、リリー・ジェームズ、ケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックス、ジョン・ハム |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/ワーキング・タイトル・フィルムズ、ビッグ・トーク・プロダクションズ、メディア・ライツ・キャピタル |
日本興行収入 | 3.7億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 2.2億USドル [出典] |
製作費 | 0.3億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 80(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | アクション/スポーツ/冒険映画一覧 |
ネタバレ感想『ベイビー・ドライバー』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『ベイビー・ドライバー』ネタバレ感想や考察
少し変わった映画を作るエドガー・ライト監督の最新作は、ポップな音楽にあわせて銀行強盗の凄腕ゲッタウェイ・ドライバー(逃がし屋)を演じるベイビー(アンセル・エルゴート)が主役で、圧倒的迫力のカーチェイス中心のかっこいいクライム・サスペンスです。日本では劇場数が少なかったのが残念ですが、SNSやブログや年間ランキングなどでは絶賛傾向のようです。
劇中では常に音楽が流れていますが、基本的には登場人物たちが急に歌い始めたりしないため、ミュージカル映画を敬遠する人にも楽しめると思います。音楽にあわせて劇中人物たちが動くのをノイズに感じる人もいるかもしれないけど、動作にあわせてBGMが流れていると考えればテンポの良さに感動できるでしょう。
ストーリーは、銀行強盗団のボスに弱みを握られたベイビーがクセのある奴らの逃がし屋として活躍する中、ベイビーは最後の仕事の前にデボラという女性に一目ぼれします。しかしボスのドクは仕事をやめさせてはくれず、ベイビーはなんとか抜け出して逃走しようとする、ややシンプルな物語です。
ベイビーの母が働いてたダイナーで「ベイビー」を歌ってたウェイトレスのデボラとの出会いシーンは良いです。ダイナーやクリーニング屋などで、ベイビーやデボラや妹メアリーの名のつく曲について語るシーンも好みです。ラストでは名前のつく曲にからめて、ベイビーの本名についても語られます。
ドクのケヴィン・スペイシーをはじめ、銀行強盗団の仲間は粗暴でキレると怖そうな雰囲気をかもし出しています。しかし、デボラの性格づけはやや弱いように感じます。特に一目ぼれしたとはいえ、あの状況で危険をおかしてまでベイビーについていこうとする決断は信じがたいので、何か動機づけはほしかったです。
グリフとバッツのキャラはかぶってたので1人でいい気もします。ドクはベイビーのドライビングテクニックを認めてるので手放したくないようで、おどしたりするけど、なぜかラストではベイビーらを守ろうとします。デボラを見てから態度が変わったように思えたけど、その理由はわからなかったです。
洋楽には詳しくないのであまり考察できませんが、シーンに合う音楽が選曲されてるらしいです。また、赤と青と白と黄と紫などの色が多用されていて、その時々のベイビーの心境や展開の良し悪しを表してるような気がします。特に赤は勢いのある時、青はベイビーが解放されようとする時のように感じます。銃撃シーンもあり、アメリカではR指定ですが、なるべく多くの人におすすめしたい映画です!
『ベイビー・ドライバー』おすすめ10ポイント
- カーチェイス中心のサスペンス
- 音楽にあわせた動きがノリ良い
- カーチェイスがかっこよすぎる
- キャラがみんな特徴的
- ベイビーの成長と再生の物語
- ベイビーとデボラの恋愛物語
- 常に不穏な空気が流れてる緊張感
- 選曲や色の効果が素晴らしい
- 物語はシンプルだが予測つかない
- ラストの償いと未来のバランス良い
『ベイビー・ドライバー』少し残念6ポイント
- 暴力シーンがダメな人いるかも
- 音楽にノレない人はつらいかも
- ストーリーはシンプル
- デボラは考えが浅く思える
- ベイビーは人殺しの必要あった?
- ドクがベイビーを助けた理由?
『ベイビー・ドライバー』ネタバレあらすじや解説
ベイビー(アンセル・エルゴート)は銀行の前で赤い車の運転席に座り、ヘッドホンで大音量で曲を聞きリズムに合わせながら出発に備えます。銀行強盗してきたインテリ風のバディ(ジョン・ハム)とその恋人ダーリン(エイザ・ゴンザレス)、粗暴なグリフ(ジョン・バーンサル)の3人を乗せて出発します。
ベイビーは天才的なドライビングテクニックの逃がし屋で、パトカーとのカーチェイスでは音楽にあわせ、逆走行、ドリフト、ブレーキによる時間差や、赤い車3台並走で短いトンネルで入れ替わってヘリをまき、スピーディーに車を乗り換えて逃走に成功し、4人分のコーヒーを買って音楽に合わせてアジトへ行きます。
元締めのドク(ケヴィン・スペイシー)はベイビーの実力を認めているが、グリフは報酬が同額であることに納得しておらず、ヘッドホンをはずさないベイビーを気に入りません。解散後、ベイビーの取り分をほとんど横取りし、ドク「次が約束の最後の仕事だ。(それで俺の車を盗もうとしたのはちゃらだ)」
帰宅したベイビーは育ての父親であり、耳と足が不自由で車椅子生活のジョセフ(CJ・ジョーンズ)通称ジョーに、音楽にあわせながら食事を作ります。報酬金を床に隠したベイビーにジョーは危険な仕事から足を洗うよう言います。ベイビーは打ち合わせの時の会話を録音していて、お気に入りカセットに追加します。
カセットの中心には「MOM」(かあさん)があり、ベイビーは両親が車中で言い争いながら交通事故にあったシーンを回想します。数種類のiPodの中から1つを取ってダイナーに食事へ行き、ウェイトレスのデボラ(リリー・ジェームズ)が口ずさむ曲Carla Thomas(カーラ・トーマス)「B-A-B-Y」を気に入ります。
ドクに呼び出されて会合に行くと、ベイビーを気に入らないバッツ(ジェイミー・フォックス)、アジア系のJ.D(ラニー・ジューン)、鼻なしエディ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー)が集まってます。ドクはバッツに、ベイビーは事故の後遺症の耳鳴りを消すためにいつも音楽を聞いてると話します。
銀行前に車を止めてバッツにペースを乱されたベイビーは、曲を最初から再生しなおします。銀行強盗した3人が車に戻ってくると、ゲッタウェイ・ドライバー(逃がし屋)として出発します。バッツが射殺した人を見て動揺したベイビーは他の車に衝突されてスタートに失敗するが、凄腕で追跡を振り切ります。
渋滞停車中の赤い車をおどして乗り換え、ベイビーは助手席の赤ちゃんを母親に返してから出発し、屋内駐車場で待機しておいた2台の車に乗り換えて逃げ切ります。ドクから報酬を受け取ったベイビーは最後の仕事として、ショットガンを車に置き去りにしたJ.Dの死体を車ごとスクラップするよう指示されます。
ベイビーは、母親が歌手でiPodをもらったこと、両親が死の間際まで言い争ってたことを回想します。ダイナーでデボラに、ドライバーの仕事をやめたこと、母がかつてここで働いてたこと、名がベイビーであること、本名デボラの曲はBeck(ベック)「Debra」やT-Rex(Tレックス)「Debora」等を話します。
ベイビーはコインランドリーへ行くデボラにつきあい、また会う約束をします。家のジョーにも仕事を変えることを告げ、ピザ屋の配達で働きはじめます。デボラとしゃれたレストランで食事中、ドクが来てまたゲッタウェイ・ドライバーをしてくれないとデボラの身が危険になるとほのめかし、ベイビーは引受けます。
郵便局の下見に入ったベイビーは、ドクのおいがゲームしながらも監視カメラや窓や警備品や従業員や顧客の様子などを一瞬で把握したのに関心します。ドクはジョーの心配をするふりしておどします。ベイビーはデボラに電話で一緒に西へ行こうと伝え、バディ、ダーリン、バッツとの仕事の打ち合わせへ行きます。
ドクの指示でまず倉庫でザ・ブッチャー(ポール・ウィリアムズ)達から武器を購入しに行くが、バッツは彼らが警察だと気づき発砲し銃撃戦になり、バディとダーリンとで全滅させます。機嫌の悪いバッツはベイビーに命令し、4人でダイナーに寄ります。ベイビーはデボラが恋人だとバレないよう振る舞います。
ドクは武器取引先から「バナナ」の完了通信がないことで、バッツらが全滅させたと気づきます。ドクは警察だとわかった上で取引してたようで、強盗計画を白紙に戻そうと言うが4人とも「やる」と一致したため、仮眠後に決行することになります。ベイビーはデボラにメモで伝えた2時に迎えに行こうとします。
しかしバディとバッツに捕まり、作戦会議時の言葉を曲にアレンジするためのICレコーダー録音も見つかり警察に提出されると思われ、ドクらが自宅から全カセットテープを持ってきます。デボラの声テープでウェイトレスが知合いだとバレて、ドクはベイビーを外そうとするが熱意により採用します。
映画『ベイビー・ドライバー』ネタバレ結末ラスト
郵便局強盗の決行時、バッツが警備員を射殺したのを見たベイビーは発進できず、バッツに銃を向けられて急アクセルを踏み、前の鉄骨で助手席のバッツを刺し殺します。警官隊が駆けつけ、ベイビーは逃走しながら青いジージャンと青い帽子を盗み、青い車から紫に乗り換え逃げます。中のバッグは老女に返します。
警察との銃撃戦でダーリンは死亡します。帰宅したベイビーは荒らされた部屋で倒れたジョーを助けて、稼いだ全報酬とジョーのことを頼むICレコーダー録音を残して、1人でデボラを迎えに行きます。しかしバディが待ち構えていておどされますが、ベイビーはバディを撃ち、一緒に行くと言うデボラと逃走します。
ベイビーはドクにカセットテープを返してもらいに行くと、デボラを見たドクはテープだけでなく大金もベイビーに渡して、地下駐車場で待ち構えていた汚職警官を銃殺し自分も撃たれながら、ベイビーらを逃します。そこへバディが来て、ドクをひき殺してベイビーらも襲います。ベイビーは逆走で逃げます。
4WDに乗り換えたベイビーはバディの車を立体駐車場から落下させるが、脱出したバディに耳元で発砲され、デボラを殺されそうになるが、デボラは反撃してそのすきにベイビーがバディを撃って落下させ、車の爆発に巻きこみます。ベイビーは運転中のデボラがかける母親の歌で目を覚まします。
白と青の4WDに乗った2人は橋上で警官隊に包囲され、逃げようとするデボラを制して、ベイビーは自首。裁判では、デボラとジョーだけでなく、車を盗んだ時の婦人などが好意的な発言をしてくれたおかげで、懲役25年の刑が5年後の仮釈放にまで減刑されます。本名マイルズことベイビーは出所後、白と赤の車で待ってたデボラとキス。
私の評価 73/100(60が平均)
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