映画感想デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章ネタバレ考察/結末は?世界は滅亡?シフターとは?
大学に通い始めた門出と凰蘭は、新しい友達もできオカルト研究会に入部。一方、宇宙からの侵略者を自衛隊や過激派グループ青共闘が駆除。世界滅亡が迫る中、凰蘭は謎の少年・大葉と再遭遇し…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 |
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日本公開日 | 2024/5/24 [予告] 上映時間:120分 |
監督・キャスト | 黒川智之[キャスト] |
映倫区分 | 日本:PG12(小学生指導必要) |
配給/製作 (画像出典) | ギャガ/Production +h |
日本興行収入 | 3.3億円 (興行収入ランキング) |
平均評価 平均:100換算 | (興収・評価: 2024.8.14更新) 76 |
シリーズ 関連作品 | SF/ファンタジー映画一覧 前作『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』4.3億 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- 中川凰蘭/おうらん/通称おんたん(あの)門出と親友。戦争ゲームオタク女子大生。不思議娘
- 小山門出/かどで(幾田りら)ゲームオタク女子大生。高校教師の渡良瀬に片想い
- 大葉圭太(入野自由)行方不明のアイドル少年姿の宇宙人?
- 中川ひろし(諏訪部順一)おんたんの兄。ネット監視者
- 渡良瀬(坂泰斗)門出たちの高校時代の教師。門出の片想い人
- 田井沼マコト(白石涼子)ふたばと同郷。女装しかわいくなりたい
- 竹本ふたば(和氣あず未)石川から東京へ。門出たちの大学の友人
- 小比類巻健一(内山昂輝)キホの彼氏だったが、彼女の死後、青共闘の幹部に
- 尾城先輩(沢城千春)駿米大学オカルト研究会の会長
- 須丸光(大西沙織)S.E.S社の兵器開発センター広報
- 栗原キホ(種崎敦美)門出たちと高校5人組。小比類巻とつきあってたが…
- 出元亜衣(島袋美由利)門出たち高校5人組の癒し系
- 平間凛大(木咲絵子)門出たち高校5人組。無口でBL好き
ネタバレ感想『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
原作は?前章の簡単ネタバレあらすじ
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』の原作は、浅野いにお著の同名漫画(通称 #デデデデ 後編)。2022年に完結しコミック全12巻、全100話。文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などを受賞。
(映画版 前章あらすじ)3年前の8.31。東京上空に巨大宇宙船「母艦」が出現し米軍攻撃で周辺は破壊されたが母艦は沈黙のまま。自衛隊が侵略者を駆除する非日常の中、人々は日常生活へ。門出と凰蘭も親友5人組で受験勉強やネットゲームなど女子高生を満喫。
しかし親友の1人キホが、侵略者がらみの事故で死亡。門出も凰蘭/おんたんも深く悲しみつつ卒業式を迎えます。おんたんは屋上で、元アイドル姿の侵略者・大葉圭太と遭遇し、小学生時代の門出との出会いの記憶を呼び覚まします。
小学時代、2人が助けた宇宙人は「侵略者でもあり幸せにする者でもある」と宣言。門出は宇宙人をイソベやんのぬいぐるみに隠し、与えられた道具で人を救うつもりが多くの犠牲者を出して凰蘭ともけんか別れ。絶望し命を絶つため飛び降り…
現代、凰蘭を「シフター」と呼んだ大葉は消失。一方、竹本ふたばと田井沼マコトは、石川県から東京の大学進学のため飛行機に搭乗。その時、母艦からの中型船を自衛隊兵器「直仁」が迎撃し、大量の侵略者が落下するのを2人はながめます。
おんたんと大葉の正体は?シフターとは?
大学に入学した門出と凰蘭/おんたんは、オカルト研究会の尾城先輩に勧誘されたり、石川から来た ふたばとその同郷のマコトと仲良くなります。ふたばは侵略者保護団体SHIPの一員として、侵略者たちとの平和的解決をうったえます。
一方、街では自衛隊だけでなく過激派グループ青共闘/せいきょうとうも、無抵抗の侵略者たちを駆除。事故死したキホの彼氏・小比類巻も青共闘の幹部として無慈悲に狩ります。門出は高校教師の渡良瀬とデートし想いを告げるが、帰郷すると聞き失恋…その夜は一緒に過ごします。
尾城先輩と語ろうと部屋へ入ったおんたんは、元アイドル大葉くんと再び遭遇。8.31で瀕死になった侵略者の1人が、瀕死だった大葉の体に移って生還。大葉はおんたんに「君は別の時間軸から来たシフターだ」と明かします。
以上が序盤あらすじ。前作ラストで侵略者が大量に降ってきたのが衝撃的だったが、すぐに日常に戻ってるのは311後の私たちへの皮肉でしょうか。飛行機のたふたばとマコトは無事だったようだが、あの洗礼で反戦派になったのは納得。
また、恋人キホの命を奪われた小比類巻の暴走も極端だがありえそう。門出と渡良瀬の恋愛を後章でも描いたのは予想外だったが、普通の「恋愛」と「恋愛を超えた絶対愛」が同居できることを示すいい描写だと感じます。
侵略者の正体は?おんたんキャラ変の瞬間は?
過去、引っこみ思案な凰蘭は、唯一の友達になった門出が命を絶つのを救えず後悔。イソベやんでかくまった侵略者にお願いし「門出と出会う別の時間軸」へシフト。門出が逆さま読み「デーモン」と男子にいじめられてるのを、勇気を出した不思議キャラで救出。しかし新たな時間軸では母艦が現れます。
現在、おんたんは大葉にひかれてキス。大葉は「もうすぐ母艦の爆破で全人類は滅亡する」と。実は侵略者は地球の先住民で、現人類こそが本当の侵略者。偵察に来た母艦が「人類は残酷」と報告すると、母艦ごとの人類消滅が決定。
大葉は「人類は強すぎて残酷だが、心優しい者もいる。僕なら滅亡を止められる」と。門出とおんたん、マコト達は東京を離れて海水浴へ。一方、政府関係者は方舟で地球を離れる計画を進め、青共闘の小比類巻はSES開発責任者を射殺し…
以上が中盤あらすじ。過去と性格が異なってるので、おんたんの正体は侵略者と予想してたが、門出が死んだ時間軸から「やり直し」のために時間移動してきたと判明。性格変更が自分の意志だったのは驚き。そして宇宙人を救わず人類滅亡のきっかけになったと思われます。
侵略者の正体は地球の先住民で、太陽光の増加に耐えきれず地球を飛び出したようです。だから地球では太陽光をさえぎるような宇宙服を着てたのでしょう。宇宙服なしでは住めないのに地球へ戻ってきた理由は不明?ですが。
ちなみに地球人が侵略者に有効的だった場合「滅亡」以外の選択肢があったのでしょうか。侵略者の議長が「指令により、母艦の動力をわざと故障のままにした」と発言してたので、母艦の爆破は来た時から決定してたとも考えられます。
結末は?世界滅亡?門出とおんたんの生死は?
上級国民を乗せた方舟飛行船は離陸。お飾り総理大臣は取り残されます。おんたんは大葉に愛を伝え、時間移動で滅亡を止めようと考えるが、マコトの一言でこの時間にとどまります。やがて異空間から巨大な手が現れ、人を爆発させる泡を世界中に拡散。
大葉は人類滅亡を阻止しようとするがボロボロに…。そのかいあってか、または侵略者の議長たちの働きか不明(見落とした?)だが、母艦の崩壊が早まり、世界中の泡が消滅して世界滅亡はまぬがれます。
しかし東京中心部は壊滅的で、おんたんの兄ひろし、SHIP活動中のふたば、青共闘の小比類巻、亜衣の妹などは絶命。大葉は満身創痍だが生存。東京を離れてた門出とおんたんは「君は僕の絶対だ」とキス!
以上がラストまでのネタバレあらすじです。終盤は情報量多かったので再視聴後に加筆したいかも。異空間からの巨大な手や殺人泡など説明なしで唐突すぎる設定も多かったが、そういうもんだと飲みこまないと気になって楽しめませんね。
人類滅亡がカウントダウンされた割には世界的ダメージは少なく、門出もおんたんも生き残るという、いちおのハッピーエンド。とはいえ東京中心部は壊滅し、亡くなった主要キャラの生死を分けた理由を知りたいが、ないのでしょうね。
ラストまでの怒涛の展開は映画的には「ばえ」たが、ロジックが皆無に近いため爽快感はさほどなし。それよりも、門出とおんたんの「絶対愛」の前では、人類滅亡なんて問題ないという強烈なテーマに最後は泣かされました。
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章』ネタバレ感想と私の評価
原作は未読どころか、映画を観るまで漫画の存在を知リませんでした。しかも2章だての映画はスルーしたくなるのですが『前章』の評判があまりにいいため観て気に入ったので『デデデデ後章』も初日に鑑賞。
どちらかというと『前章』の方が段階的なドライブ感や感情の抑揚が激しくて好みだが、残酷が日常に迫っていく世界で数々の謎が明かされていく『後章』も映画館で観るに値する作品に仕上がってると感じました。
人類と侵略者との最終関係性やラストの結末などは、かなり予想外で物足りなさも残ったのですが、本作デデデデが門出とおんたんの絶対愛セカイ系ラブストーリーだとわかれば、あの結末もうなづけますね。
個人的にはもっとSFでもっと派手なラストを期待してたので、やや拍子抜けな部分はあります。が、311大震災、コロナ禍、ロシア・ウクライナ・イスラエルの戦乱などが続く中でも日常を生きなきゃならない私達には身近で鏡写しのような意欲作です。
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