マーベル映画『デッドプール2』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?19考察と能力一覧
X-MENシリーズの世界観でやりたい放題のヒーローが前作『デッドプール』以上の高予算で暴れます。Xフォース結成?忽那汐里もX-MEN?未来からの敵?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | デッドプール2 |
---|---|
日本公開日 | 2018/6/1 [予告] 上映時間:120分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Deadpool 2 |
監督・キャスト | デヴィッド・リーチ |
キャスト 出演者 | ライアン・レイノルズ、ジョシュ・ブローリン、ザジー・ビーツ、モリーナ・バッカリン、ジュリアン・デニソン、ステファン・カピチッチ、T・J・ミラー、ブリアナ・ヒルデブラン、忽那汐里 |
映倫区分 | 日本:R15+(15歳以上) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | 20世紀フォックス |
日本興行収入 | 18.0億円(年間27位) |
世界興行収入 | 7.8億USドル [出典] |
製作費 | 1.1億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 77(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | X-MEN映画一覧 |
ネタバレ感想『デッドプール2』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
ネタバレ『デッドプール2』あらすじと感想評価レビュー
『デッドプール2』ネタバレあらすじ
『デッドプール』ことウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、ヒーローとして香港や日本の東京など各国のマフィアや悪党を一掃する傭兵仕事を繰り返してます。そして恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)の誕生日を祝いに帰宅します。
デッドプールは死ねるのか?
しかし復讐に来た麻薬カルテルとの銃撃戦でヴァネッサは銃殺されます。生きる意味を失ったウェイドは様々な自殺を図るがヒーリング能力で復活してしまい、ドラム缶ごと爆死しバラバラになります。コロッサス(ステファン・カピチッチ)は破片を集めます。
ウェイドは復活し、ミュータントが集まる「恵まれし子らの学園」へ連れてこられ、X-MENに勧誘されしぶしぶOKします。前作のネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(ブリアナ・ヒルデブランド)はレズビアンで恋人ユキオ(忽那汐里)と常に一緒です。
デッドプールのX-MENとしての初仕事は、養護施設で暴れる炎のミュータントのラッセル・コリンズ(ジュリアン・デニソン)通称ファイヤーフィストを捕まえることです。しかしラッセルが虐待されてたと知ったデッドプールは、職員を銃殺して拘束されます。
ケーブルに対抗のXフォース結成?
能力無効にする首輪をはめられたウェイドとラッセルは、ミュータント専用刑務所「アイスボックス」に収容されます。ウェイドは能力で抑えられてた末期ガンが進行し、やっと死ねると思うが、ラッセルが親身に看病します。2人は他の囚人に虐待されます。
そんなある日、一部機械化されたケーブル(ジョシュ・ブローリン)が未来からタイムトラベルし、刑務所のラッセルを殺害しにきます。大混乱の刑務所で首輪がはずれたデッドプールはケーブルと戦うが決着はつかず、2人とも刑務所から落下します。
再投獄されるラッセルをケーブルから守るため、デッドプールはバーのウィーゼル(T・J・ミラー)の協力でミュータント仲間を面接し「X-フォース」を結成します。ラッセルの護送車を追い、ヘリからパラシュート落下したX-フォースは着地失敗でほぼ全滅です。
ケーブルの過去とは?ラッセル狙う目的?
デッドプールと、唯一生き残った運が良いだけのドミノ(ザジー・ビーツ)はラッセル救出に行くが、ケーブルも現れ、同時に移送中のジャガーノート(声:ライアン・レイノルズ)も解放され混戦となります。ラッセルはジャガーノートと施設へ復讐に向かいます。
ジャガーノートに上下真っ二つにされたウェイドは、盲目の老婆アル(レスリー・アガムズ)の家で居候して、赤ちゃんのような下半身の再生を待ちながら仲間と作戦を立てます。そこへケーブルが現れ、未来で妻と娘が極悪なラッセルに焼殺されたと語ります。
ウェイドはケーブルに、ラッセルの復讐を止めた後に30秒間だけ説得の時間を約束させます。インド系のドーピンダー(カラン・ソーニ)のタクシーで養護施設へ到着したデッドプール、ケーブル、ドミノらは、ラッセル、ジャガーノートと交戦します。
デッドプールはラッセルを救えるのか?
ファイヤーフィストことラッセルは、ミュータント児童養護施設「エセックス」の理事長(エディ・マーサン)に復讐するため追いつめます。到着したコロッサス、ネガソニック、ユキオにジャガーノートをまかせたデッドプールとケーブルはラッセルを追います。
デッドプールは能力無効の首輪をつけてラッセルを説得するがダメで、ケーブルはラッセルを撃ちます。それをかばったデッドプールは仲間に別れを告げて死亡し、ラッセルは復讐をやめます。ケーブルは焼けた娘のぬいぐるみが元に戻り、娘の復活をさとります。
ウェイドは天国のヴァネッサのもとへ行くが「まだ来る時ではない」と元の世界に戻されます。ケーブルが未来へ帰るパワーを使って戦闘前に時間をもどし、デッドプールの胸にヴァネッサのコインをしのばせ、それが銃弾を防いでデッドプールは死にませんでした。
ネタバレ結末
ケーブルは未来に帰れなくなるが、しばらくこの世界で暮らすと言います。ラッセルが殺害をやめた理事長は、ドーピンダーがタクシーでひいてしまいます。イラスト付エンドクレジット後、デッドプールはネガソニックらが修理したタイムマシンをもらい去ります。
エンドロール前、タイムマシンを使ったデッドプールは、銃殺されるヴァネッサや、X-フォースで活躍前に死んだピーターを救います。また『ウルヴァリン X-MEN ZERO』のデッドプールことウェポンXIや、黒歴史のDC映画『グリーンランタン』に出演しようとするライアン・レイノルズも抹殺して過去改変します。
『デッドプール2』ネタバレ感想評価レビュー
前作『デッドプール』で型破りなアンチヒーローとしてデビューして、不遇だったライアン・レイノルズの経歴を押し上げるほどのブレイクを見せたR指定のアメコミ映画です。今回も不謹慎ネタや暴力シーン満載で楽しませてくれます。
前作は主にヒーロー誕生後に悪役を倒すという王道シナリオでしたが、本作も冒頭から傭兵ヒーローとしての活躍をこれでもかと見せてくれ、高い期待からはじまります。しかしヴァネッサがあっさり死んでしまったのは驚きです。生き返るのも残念ですが。
アメコミ映画は世界を救う規模の戦闘になりがちだけど『デッドプール』は身近な戦いを不良っぽく戦うのが好みです。でも今回はわりとまじめに、かわいそうな少年を救おうとして自己犠牲までするので、アイアンマンなどに近づきつつあり、さみしさも感じます。
予算は増えて、舞台や登場キャラクターも多くなったのは良いけど、テンポは悪くなった気がします。特にX-MEN学校や刑務所内はだらだらしてるし、マット・デイモンなど田舎男2人や下半身チビ時の会話が長いし、死ぬまでのシーンもしつこさを感じます。
「Xフォース」は予想してたのと違ったけど『デッドプール』らしいアイデアは斬新です。カメオ出演のブラピはケーブル候補だったそうです。ドミノの活躍もコメディ映画には相性良いし今後も見たいです。コロッサスやネガソニックの真面目さも好きです。
エンドロール前後のタイムマシンは少し残念な部分もありましたが、ウルヴァリンとグリーンランタンには笑えました。第4の壁突破ももはや自由に行うので、普通の映画でも起こりそうな錯覚を感じます。R指定で不謹慎ですが映画ネタも多いのでオススメです!
『デッドプール2』19の疑問と考察・解説
本作の疑問と考察や解説です。ネタバレありです。
Xマンション「恵まれし子らの学園」とは?
X-MENシリーズで、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアがミュータントを保護育成するために設立した学校です。特殊能力を制御できるように訓練します。
それとは逆に、本作のミュータント児童施設「エセックス」では能力を抑制・封印しようとします。
「恵まれし子らの学園」でのカメオ出演は誰?(一覧)
権利関係や予算の都合でメインのX-MENメンバーは登場しませんが、一瞬だけ1室に集まって密談してるメンバーの様子が映し出されました。
- チャールズ・エグゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)通称プロフェッサーX
- ハンク・マッコイ(ニコラス・ホルト)通称ビースト
- ピーター・マキシモフ(エヴァン・ピーターズ)通称クイックシルバー
- スコット・サマーズ(タイ・シェリダン)通称サイクロップス
- オロロ・マンロー(アレクサンドラ・シップ)通称ストーム
- カート・ワグナー(コディ・スミット=マクフィー)通称ナイトクローラー
ブラッド・ピット、マット・デイモンのカメオ出演シーンは?
ケーブルが最初にタイムトラベルしてきた時に田舎の中年2人のトラックを奪いますが、そのうちの1人が、変装したマット・デイモンです。トイレットペーパーの話をしてました。
ブラッド・ピットは、X-フォースの面接に合格した透明能力のバニッシャーです。ずっと透明のままで声も一切出しませんが、護送車を襲うため落下した時に、電線で感電して一瞬だけブラピの顔や姿が現れます。
原作者スタン・リーおじいちゃんのカメオ出演はどこ?
マーベル映画にはほぼカメオ出演で顔を見せてる原作者スタン・リーですが、今回は残念ながら本人は出演していません。ただ、街の大きな広告パネルに描かれています。護送車を追うドミノがパラグライダーで飛び降りた時に一瞬だけ見れます。
忽那汐里演じるユキオやジャガーノートはX-MENでも登場した?
『ウルヴァリン SAMURAI』という日本が舞台のX-MENスピンオフ映画で、人の死を予知できる女性忍者ユキオが登場します。演じてたのは福島リラで、ミュータント能力も全く違うので、別のキャラクターだと思います。
『X-MEN ファイナル ディシジョン』で登場したジャガーノートも、本作のキャラとは関係がなさそうですが、続編や今後のX-MENユニバースなどで歴史改変が明かされる可能性もあります。
ユキオや登場ミュータントの特殊能力とは?(一覧)
戦闘に加わってない「X-フォース」メンバーの特殊能力は後述します。
- デッドプール:強力な治癒再生・元傭兵で高い戦闘力
- ケーブル:半分サイボーグ・ハイテク兵器
- ファイヤーフィスト:炎をあやつり、手から発射する
- ドミノ:強い幸運・高い戦闘力
- ジャガーノート:巨大で防御力と攻撃力が桁外れに高い
- ネガソニック:原子力エネルギーを攻撃防御に使う
- ユキオ:電気や帯電をあやつれる
X-MENがダメで「X-フォース」と名付けた理由は?
本作は差別についての問題提起が何度も出てきて「X-MEN」の呼び方も男性中心なのを連想させるため、デッドプールは「X-PEOPLE/X-ピープル」「X-PERSONS/X-パーソンズ」も提案し最終的に「X-FORCE/X-フォース」に決めたようです。
「X-フォース」のメンバーは?俳優は?生き残りは?(一覧)
面接で合格した6人は下のとおりですが、最初のミッションで着地成功して生き残ったのはドミノただ1人です。バニッシャーの正体ブラッド・ピットが現れるのは一瞬だけです。ピーターはエンドロール前の過去改変で死なずにすみます。
- ベドラム(テリー・クルーズ)電磁波を操り、脳を不安にさせる
- シャッタースター(ルイス・タン)自称宇宙人の二刀流剣士
- ツァイトガイスト(ビル・スカルスガルド)強酸性ゲロで溶かす
- バニッシャー(ブラッド・ピット)常に透明化で声も出さない
- ピーター(ロブ・ディレイニー)普通の中年男性おじさん
- ドミノ(ザジー・ビーツ)運が良いだけ。格闘も強い
「X-フォース」の日本語吹き替え版はMCUアベンジャーズの声優たち?
日本語吹き替え版は、なんとマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でおなじみの声優たちが演じてるようです。
- ベドラム(三宅健太 =マイティ・ソー)
- シャッタースター(中村悠一 =キャプテン・アメリカ)
- ツァイトガイスト(田村真 =ブラックパンサー)
- ピーター(三上哲 =ドクター・ストレンジ)
- バニッシャー(セリフなし)
デッドプールがケーブルのことを「サノス」と言った理由は?
ケーブルを演じる俳優ジョシュ・ブローリンは、同じくマーベル映画のMCUの『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』などで「サノス」というラスボスも演じているから、第4の壁を超えられるデッドプールが皮肉ったのです。
第4の壁を超えるとは?
第4の壁とは、私たちのいる現実世界と映画の中とを隔てる壁を表現する言葉で「第4の壁を超える能力」を有するデッドプールは、たまにカメラ目線で「私たち」に話しかけるし、脚本や監督や制作スタッフやエンドクレジットなどにツッコんだりもします。
デッドプールは、自分が映画の中のキャラクターでライアン・レイノルズが演じてることもわかってるので、彼の過去の出演作や、ケーブルなどが他作品で演じてる役などもネタにします。X-MENのウルヴァリンを演じるヒュー・ジャックマンのネタも大好きです。
デッドプールがラッセルを救おうと思った理由とは?
アイスボックス刑務所で死ぬつもりだったウェイドに対し、ラッセルが看病してくれたことには感謝してたと思います。
しかし最大の理由は、ウェイドが湖底で臨死体験した時に天国のヴァネッサに「まだやることあるでしょ」と言われ、2人で子どもについて語ったことを思い出し、まだ子どものラッセルを救おうと考えたのです。
ラッセルがデッドプールではなくジャガーノートを選んだ理由は?
刑務所を襲撃したケーブルが「なぜラッセルを守る?」と聞くと、デッドプールは「ラッセルに興味はない」と言い、その会話を聞いてたラッセルは、がっかりしてデッドプールから離れていき、より強くて共感できそうなジャガーノートを仲間にします。
ケーブルがタイムトラベルでラッセルを殺しに来た理由とは?
ケーブルのいる未来で、悪役として暴走したファイヤーフィストことラッセルが、ケーブルの妻と娘を焼き殺しました。その復讐のため、まだ倒せるほど弱いラッセルを殺しに、過去へタイムトラベルして来たのです。
ケーブルの娘のぬいぐるみがきれいになった理由は?
ラッセルはデッドプールが自分の命を救ってくれたことを知り、理事長への復讐心も薄れて、それ以後の悪行もなくなったのでしょう。それで、未来でケーブルの妻と娘はラッセルに殺されずにすむため、焼けたぬいぐるみも元にもどったのです。
ラストで死んだデッドプールが生き返った理由とは?
ケーブルは自分が未来へ帰るための、あとたった1回のタイムトラベルを使い、少しだけ時間を巻きもどします。そして戦闘前のデッドプールの胸にヴァネッサのコインを仕込んで、銃弾が当たっても死なないように歴史改変したのです。
ケーブルはいつヴァネッサのコインを手に入れたのか?
ケーブルが刑務所に襲撃に来た時、ラッセルをかばうデッドプールと戦闘になり、デッドプールが落としたヴァネッサのコインを手に入れて持ち去りました。
デッドプールがラッセルに首輪をはずしてもらう時いやがった理由は?
ラッセルがデッドプールの能力を無効にする首輪を外す時に使ったのは、刑務所でラッセルがお尻に差してたペンだったからです。
7つのエンドクレジット、エンドロール前後のオマケ映像とは?
1つ目は、かわいいイラストのエンドクレジット後、ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドとユキオに、ケーブルのタイムマシンを修理してもらって、持ち逃げします。
2つ目以降は、少しのエンドクレジット後、まず、ヴァネッサを銃撃から救います。3つ目は、Xフォースの初ミッションで死亡した、普通の中年おじさんのピーターの命を救います。
4つ目は、『ウルヴァリン X-MEN ZERO』のデッドプールことウェポンXI(ライアン・レイノルズ)を殺害して、ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマンの編集映像)に「いつかウェイドが復帰を勧めに来るよ」と言って去ります。
5つ目は、DCコミックスの映画『グリーン・ランタン』(2011)の主演が決まって大喜びの俳優ライアン・レイノルズを射殺します。デッドプールを演じるライアン・レイノルズの黒歴史を抹消したのです。
6つ目は(完全版ディレクターズ・カット版のみ?)、ケーブルと同じ発想で、アドルフ・ヒトラーが赤ちゃんの時代に殺しに行きます。7つ目は、エンドロール後、ヒトラー赤ちゃんを殺せず「ずっと不快だったのが悪いのか?」とおむつを替えます。
私の評価 74/100(60が平均)
シリーズやジャンル⇒X-MEN映画一覧