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映画『ザ・スイッチ』ネタバレ感想考察/結末は?短剣の秘密とは?

ザ・スイッチ 映画/ドラマ

内気な女子高生ミリーは、13日の金曜日に連続殺人鬼ブッチャーに不思議な短剣で襲われ、2人の体は入れ替わります。時間内に元の体にもどりたいが、女子高生殺人鬼は犯行を重ねて…。続編は?殺害される者達の特徴とは?(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題ザ・スイッチ
日本公開日2021/4/9 [予告] 上映時間:102分
製作国アメリカ
原題/英題Freaky
監督・キャストクリストファー・B・ランドン[キャスト
映倫区分日本:R15+(15歳以上) USA:R
配給/製作
(画像出典)
ユニバーサル・ピクチャーズ、東宝東和/Blumhouse Productions
日本興行収入1.0億円 (興行収入ランキング
世界興行収入0.1億USドル [出典]
製作費0.1億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.15更新)
68私の評価は含まず)
シリーズ
関連作品
ホラー/パニック/バイオレンス映画一覧

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. ミリー・ケスラー(キャスリン・ニュートン)父を亡くした母を支える女子高生。いじめられてる
  2. バーニー・ギャリス/通称ザ・ブッチャー(ヴィンス・ヴォーン)連続殺人鬼。呪いの短剣を手にする
  3. ジョシュ(ミーシャ・オシェロヴィッチ)ミリーの親友の男子校生。ゲイ
  4. ナイラ(セレステ・オコナー)ミリーの親友の女子高生
  5. シャーリー・ケスラー(ダナ・ドロリ)ミリーの姉。警察官
  6. ポーラ・ケスラー(ケイティ・フィナーラン)ミリーとシャーリーの母親。夫を亡くして失意
  7. ブッカー(ユリア・シェルトン)ミリーがあこがれている男子校生

ネタバレ感想『ザ・スイッチ』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

ブラムハウス新作?パクリ疑惑?監督とキャスト

映画『ザ・スイッチ』は、ホラーやサスペンス映画を得意とするジェイソン・ブラム(『透明人間』『ゲットアウト』『アス』等)のブラムハウス・プロダクションが製作。

監督・脚本はクリストファー・B・ランドン(『ハッピー・デス・デイ』シリーズ)です。ランドン監督は既に『ザ・スイッチ』の続編や、『ハッピー・デス・デイ』とのクロスオーバー作品も構想中だそうなので楽しみですね。

女子高生役はキャスリン・ニュートン(『名探偵ピカチュウ』『スリービルボード』等)。連続殺人鬼役はヴィンス・ヴォーン(『ブルータル・ジャスティス』『ハクソーリッジ』等)。

少し前の綾瀬はるか主演のテレビドラマ『天国と地獄』のパクリだ!という発言を見かけたけど『ザ・スイッチ』の米公開日は2020年11月なのでTVドラマの方が後です。そもそも「よくある入れ替わり物語」なので設定パクリは両作ともです。設定をどう生かして新しい物語にするかが脚本家の腕の見せどころですね。

古代アステカが入替りの原因?前半あらすじ

最愛の夫を亡くした悲しみでアルコールに頼ってた母親を、女子高生ミリー(キャスリン・ニュートン)は親身に支えています。ミリーの姉シャーリーは警察官。ミリーは高校では内気で女子グループにいじめられ、存在感も薄いです。

気になる男子高生ブッカーにも認識されてないほど。女子ナイラとゲイ男子ジョシュとだけは親しくしてます。数日前、同じ高校の生徒4人が「ザ・ブッチャー」と呼ばれる連続殺人鬼に殺されました。彼は「短剣ラ・ドーラ」を持ち去りました。

13日の金曜日の夜にミリーは、ブッチャーに襲われて短剣ラドーラで刺されます。その瞬間、ブッチャーも負傷。ミリーの姉シャーリーが駆けつけ、軽症のミリーは無事救出され、ブッチャーは逃げ去ります。しかし翌朝、女子高生と殺人鬼は入れ替り…

アニメ/漫画/ラノベが好きな日本人なら、何度も聞いたことある「男女入れ替わりサスペンス」です。最も多くの人が観たのは『君の名は。』でしょうね。今回は「気弱な女子高生と、極悪な殺人鬼の入れ替り」が特徴的です。

連続殺人鬼ザ・ブッチャーと女子高生ミリーとの入れ替りの原因は「古代アステカのいけにえの儀式で使われてた短剣ラ・ドーラ」で、月が隠れた暗闇の瞬間に刺したからです。月明かりの下なら生贄が成功して入れ替わらなかったのかも。

ちなみに出現したピラミッドは「古代マヤ文明のチチェン・イッツァのピラミッド」のようでした。古代アステカ文明でも「テオティワカンの太陽と月のピラミッド等」がありますが、映像はマヤ遺跡っぽかったです。一瞬でしたが。

元の体にもどる方法とは?映画最大の謎とは?

殺人鬼ブッチャーの体で目覚めたミリーは、友人のナイラとジョシュに助けを求めるが、最初は信じてもらえず戦います。3人しか知らないミリーの好みでやっと信用されます。序盤の着ぐるみでのハンドシェイクも伏線回収

短剣の言葉を写真で見て「24時間以内に再び短剣を刺さないと元の体にもどれなくなる」とわかります。映画『ザ・スイッチ』で一番の謎というか疑問点は「古代アステカ短剣に刻まれた文章が、なぜスペイン語だった?のか」という点です。

ブッチャー(魂=ミリー)が警察から逃げる途中、偶然にもミリーの母親と顔を見せずに会話するのはいいシーンです。最愛の夫を亡くした母がトラウマを他人(娘ですが)に話すことでカウンセリング効果を生み、次の恋愛へふみ出せそうです。

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多く殺害されても悲しくない理由とは?

ブッチャーは根っからの快楽殺人鬼で、ミリーの姿になったことを利用して同級生などを次々と血祭りにあげます。まずはミリーをいじめてた女子グループリーダーのライラを、冷凍庫で凍死させます。高校にそんな危険な装置あるのはツッコミどころですが(笑)

次に、遅刻したミリーを生徒たちの前でいびりたおした技術授業の差別教師の首を刺し、電気ノコギリで縦真っ二つに切断。教師は意外に強くて、力弱いミリーの体では苦戦しましたが。終盤の特設ホームカミングパーティーでは、ミリーを暴行しようとしたイケてる男子グループ3人組が返り討ちに。

ついでにゲイのジョシュを暴行しようとしたマッチョ男子高生も、ミリー(魂=ブッチャー)に殺害されます。ちなみにジョシュの同性愛は母親も公認ですがそれが原因で、縛ってたミリー(魂=ブッチャー)を解放され殺害されそうになります。

多くの同級生や教師が殺害されますが、度を超えたいじめっ子達なのでそれほど悲しくなく、むしろスカッと感じた人もいるのではないでしょうか。女子を襲った男子が、下半身の急所をチェーンソーで切られたのは自業自得と同情を感じます。

元の体にもどれたのか?期限は過ぎたが…

ミリー(魂=ブッチャー)を捕らえた後、ナイラが警察署のアステカ短剣を奪いに行くが、ミリーの姉で警官のシャーリーに邪魔されます。短剣はミリー(魂=ブッチャー)が奪い去り、ブッチャー(魂=ミリー)らは追います。

連続殺人を続けるミリー(魂=ブッチャー)を見つけるが、ブッチャー(魂=ミリー)は年齢と巨体のせいか追いつけません。しかしナイラとジョシュが捕らえて、ブッチャー(魂=ミリー)は短剣ラ・ドールを突き刺そうとするが時間切れに。

ブッカーが貸したスマートウォッチは期限切れを示したが、町の時報がまだ鳴ってないことに気づきミリーは短剣を刺して自分の体にもどります。ブッカーが遅刻ぎみのミリーにアドバイスした「時計を5分早めるといい」の見事な伏線回収です。時計を渡した時に予測できるわかりやすさ。

腕時計を早めてたというトリックはあったけど、わりとあっさり元の体に戻れたのでやや拍子抜けでした。ミリーの小柄な体とはいえ、ナイラとジョシュにおさえられるのは納得しづらいですね。ちょうど月が雲に隠れたのは許せるとしても。

ブッチャーの結末?入替りの副作用とは?

連続殺人鬼ザ・ブッチャーは、警官隊に撃たれて倒れ、救急車で運ばれます。そして心臓が止まりました。と思いきや、心拍計と離されてて実は生きてました。復活したブッチャーは、一安心中のミリーと姉シャーリーと母を襲います。

ラストは、気弱だったミリーがブッチャーを刺して終わります。入れ替り中の副作用として、ミリーはブッチャーの「生きる執念」や「男の急所」を学び生かしました。ブッチャーは以前のミリーの「気弱さ」を知ってたので、油断しました。

ミリーは「生きるためには手段を選ばない」殺人鬼ブッチャーと入れ替わることで、今後は「自分の人生」を遠慮せずに力強く生きていけそうです。入れ替りによって自分を見つけなおし、成長するのも入れ替り物語の定番です。

映画『ザ・スイッチ』の最大の見どころは、内気でかわいいミリーと、革ジャンで硬派の姿を演じ分ける女優キャスリン・ニュートンです。ブッチャーが乗っ取り気性が荒くなっても身体能力は上がらなかったり、逆に巨体となったミリーが怪力を発揮する設定も面白いです。

入れ替りの副作用ではないけど、ミリーがあこがれだったブッカーと相思相愛だと気づき、つきあえそうなのもハッピーエンド。ブッチャー姿のミリーとでもキスできるブッカーは「ミリーの外見ではなく内面を好き」なのでうまくいきそう。

映画『ザ・スイッチ』私の評価と感想

よくある「男女入れ替り設定」をさらに進めて「気弱でかわいい女子高生と、快楽殺人鬼の真逆な入れ替り」にしてギャップコメディ風に描いています。殺害されるのが「罪深いいじめっ子達」なのも意外と気持ちいい展開になってます。

性別や同性愛などの多様性をていねいに描く映画が増えてる現在ですが、映画『ザ・スイッチ』では、その多様性を逆手にとった演出がいくつもあって新鮮でした。そもそもが不謹慎なスプラッター映画だからこそ、笑いにもしやすいのでしょうか。

一方、同監督の前作『ハッピー・デス・デイ』と比べると意外性や驚きが少なくて、間のびしたスプラッター映画のように感じました。せっかくアステカ短剣の呪い設定にしたのなら、もう1人くらい入れ替りがあるとさらに楽しめたかも。

ただしその展開や「月夜にやった場合は…」などは、続編で描かれるのかも。『ハッピー・デス・デイ3』の中で、短剣ラ・ドーラが登場して、タイムループと入れ替りがクロスオーバーする複雑な物語も予想できるので期待したいです!

私の評価 63/100(60が平均)

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