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映画『グレイテストショーマン』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?実話の詐欺師?

グレイテスト・ショーマン 映画/ドラマ

19世紀のアメリカで貧しい家庭に生まれたP・T・バーナムは、安定した職について上流階級の娘チャリティと結婚するが、会社は倒産してしまう。バーナムはアイデアマンとしての才覚を発揮し、ユニークな人々を集めたサーカスを成功させる。英国女王にも謁見し、そこで出会った歌姫ジェニーにひかれ...(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題グレイテスト・ショーマン
日本公開日2018/2/16 [予告] 上映時間:105分
製作国アメリカ
原題/英題The Greatest Showman
監督・キャストマイケル・グレイシー
キャスト
出演者
ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ
映倫区分日本:G(年齢制限なし) USA:PG
配給/製作
(画像出典)
20th Century Fox/チャーニン・エンターテインメント、シード・プロダクションズ、ローレンス・マーク・プロダクションズ、TSGエンターテインメント
日本興行収入52.2億円 (年間7位
世界興行収入4.6億USドル [出典]
製作費0.8億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.20更新)
77私の評価は含まず)
シリーズ
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ヒューマンドラマ/恋愛/コメディ一覧

ネタバレ感想『グレイテスト・ショーマン』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

ゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞した「This is Me」をはじめ、力強い歌曲が魅力のミュージカル映画です。P・T・バーナムは日本では無名だけど欧米では超有名な興行師であり詐欺師だそうです。本作は実話に基づいてるけど、内容も登場人物象もほぼ創作なのでフィクションと思って観た方が良さそう

主人公バーナムを演じてX-MEN映画でも有名なヒュー・ジャックマンが長年構想してきた映画だそうで、『美女と野獣(2017)』監督のビル・コンドンを脚本家に、『ラ・ラ・ランド』でアカデミー歌曲賞を受賞したベンジ・パセック&ジャスティン・ポールを音楽担当にまねいた勝ち組の布陣で製作されました。

映画『グレイテスト・ショーマン』私の感想と評価

私のひとこと感想と評価は「ミュージカル映画は好んでは観ないけど、冒頭の夢のシーンやフリークスらが『This is Me』を歌うシーンなどは素晴らしいと感じるし、歌やダンスが物語進行をそれほど止めないのは好みです。ただ、内容を詰めこみすぎて、バーナムと他キャラとの関係が希薄なのは気になります」

テーマは「夢は動き続ければ実現できる」「外見や才能が特殊でも個性をいかせる場はある」「家族の大切さ」などでしょうか。みどころは、ミュージカルシーンや、華やかなサーカスやジェニーの歌唱シーンやかわいい娘たちの他に、バーナムの悪い本音が見えてゾッとする場面もいくつかあります。

実話でのバーナムは非人道的行為などで本当の詐欺師だったようで、本作の主人公は「良い人に描かれすぎてる」と批判されてますが、私はフィクションとして楽しめればいいと思ってます。映画でもバーナムは、ユニークな人々を女王の祝賀会に入れなかったり、ジェニーばかり優遇したり、家族を夢や出世のために犠牲にしますが、完璧な人物像よりも人間くささを感じれて良いです。

それよりも、バーナムの妻チャリティが、裕福な生活を捨てて結婚したり、実家に帰った後もあっさりバーナムの所に戻ったりと、人物描写が薄すぎて聖人か人形のように感じてしまいます。ある意味で彼女も「上流階級のはみ出し者(フリークス)」だったのでしょうけど。

ザック・エフロン演じるフィリップ・カーライルは上流階級出身で最初はなじめなかったけど、アンとも恋仲になり、後半はマイノリティなサーカス団の一員として欠かせない人物になります。あまり成長しないバーナムに対して、本作はフィリップの成長物語でもあるのでもう少し深く描きこんでほしかったです。

サーカス団員では、ヒゲの濃い女性レティ・ルッツを演じたキアラ・セトルの歌声が力強いのに透明感もあり感動モノです。空中ブランコの名手アン・ウィーラーは『スパイダーマン ホームカミング』で謎の同級生を演じたゼンデイヤですが、実際に歌もダンスも上手だそうで、本作でもかなり目立ってます。

あとは親指トム将軍が目立ってて、他の大男、タトゥー男、結合双生児などもいますが、あまりフォーカスされません。物語の構成は『SING シング』にそっくりで、興行師がサイコパス寄りなのも似てますが、本作の方が大人向けということで人間の負の部分はより明確に描かれてる印象です。

歌姫ジェニー・リンドは実話でも、ギャラの多くを恵まれない人々に寄付して「スウェーデンのナイチンゲール」とも呼ばれたそうで、実際はバーナムとは仕事の関係しかなかったようです。本作では「バーナムを家族の元に返す」ためのキャラに設定されたため、少しゲスい描かれ方をされてかわいそうです。

このように特徴的で面白い人々を集めた映画ですが、物語パートの時間の都合もあり、バーナムとの関係性はどの人物も薄くしか描かれなかったのが残念です。それでもバーナムが掲げた「観客を幸せに笑顔にしたい」という願望は、この映画じたいが音楽やダンスの素晴らしさで実現できてる気がします。

序盤から中盤へのネタバレあらすじ

19世紀の中頃、アメリカのコネティカット州で、P・T・バーナムは貧しい仕立て屋の父に連れられ裕福な家庭を回るが、そこで出会った娘チャリティとひかれあいます。父が亡くなるとバーナムは盗みなどで生きのびて、鉄道会社に就職するとチャリティと結婚するが、身分違いのため駆け落ちに近いです。

娘2人が生まれ家族4人で幸せに暮らすが、バーナムの勤める会社は倒産します。バーナムは会社の保有する沈んだ船の権利を担保に銀行から資金調達して、ろう人形やはく製を展示する「バーナム博物館」をオープンするが全く客が入らず、娘の「動かない物より生きてる人」をヒントにユニークな人々を集め始めます

ヒゲが濃い女性歌手レティ・ルッツ(キアラ・セトル)、小人症の親指トム将軍(サム・ハンフリー)、空中ブランコが得意な黒人女性アン・ウィーラー(ゼンデイヤ)、大男、シャム双生児など、マイノリティやフリークスや奇形を集めたP・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)のサーカスは話題になります。

バーナムは妻チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と娘2人と大きな洋館に引越し、長女キャロライン(オースティン・ジョンソン)にバレエも習わせます。サーカスは評論家や上流社会から批判されたため、バーナムは上流階級の劇作家フィリップ・カーライル(ザック・エフロン)を高待遇でまねきます。

フィリップのコネでイギリスのヴィクトリア女王(ゲイル・ランキン)に謁見したバーナムは、そこでスウェーデンの歌姫ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)にアメリカ公演をもちかけ大成功させます。バーナムはジェニーと全米ツアーを周る間、サーカスはフィリップに任せきり、家族とも離れていきます。

フリークスのサーカス団員はレティ・ルッツをセンターのメインヴォーカルとして「This is Me」を歌ったりしますが、バーナム不在で人気が衰えます。フィリップは両親にアニーことアンとの交際を許されず、アニーは離れていきます。ツアー公演が大好評のジェニーは、バーナムに恋人関係をせまるが断られます。

映画『グレイテスト・ショーマン』ネタバレ結末ラスト

ジェニーはツアーを打ち切り、最終公演でバーナムにキスして新聞にスキャンダル写真が掲載されます。サーカス団員と抗議団体がもめて劇場は放火され、アニーを助けに行ったフィリップを、バーナムは救い出しますが、フィリップは入院します。ツアー借金もあり、バーナムの豪邸は差し押さえられます。

妻のチャリティは娘2人を連れて実家へ帰ります。全てを失いバーで酒にひたってたバーナムは、サーカスの仲間達に「自分たちの居場所をもう一度作りたい」とはげまされ再開を決意します。フィリップも回復して資金面で助けてくれ、アニーとも結ばれます。バーナムは妻チャリティを迎えに行き関係は回復。

野外の大型テントでサーカス「グレイテストショー」を再開し成功させると、バーナムはショーマンをフィリップに譲ります。バーナムは娘のバレエ公演へ象に乗って行き、家族と幸せなひとときを楽しみます。

私の評価 63/100(60が平均)

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