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映画『ラストマイル』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?真犯人の正体と動機は?ドラマ視聴不要?

(興収/評価は随時)
ラストマイル 映画/ドラマ

11月のブラックフライデー前夜。ショッピングサイトDAILY FASTの段ボール爆発から連続爆破事件へと発展。関東センター長の舟渡エレナの対処法に、部下の梨本孔は違和感をおぼえるが…(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題ラストマイル
日本公開日2024/8/23 [予告] 上映時間:128分
監督・キャスト塚原あゆ子[キャスト
映倫区分日本:G(年齢制限なし)
配給/製作
(画像出典)
東宝/TBSスパークル
日本興行収入30.2億円(年間10位
平均評価
平均:100換算
81
シリーズ
関連作品
TVドラマ映画化一覧
参考・出典公式サイトWiki映画館

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. 舟渡エレナ/ふなど えれな(満島ひかり)ショッピングサイトDAILY FAST関東センター長
  2. 梨本孔/なしもとこう(岡田将生)関東センターのチームマネージャー。エレナの部下
  3. 八木竜平/やぎりゅうへい(阿部サダヲ)運送会社「羊急便」関東局局長
  4. 佐野昭/さのあきら(火野正平)運送会社「羊急便」委託ドライバー
  5. 佐野亘/さのわたる(宇野祥平)昭の息子。羊急便の配達員
  6. 五十嵐道元/いがらしどうげん(ディーン・フジオカ)エレナの上司。DAILY FAST日本支社の統括本部長
  7. 松本里帆(安藤玉恵)シングルマザー
  8. 山崎佑/たすく(中村倫也)事件と関係ありそうな謎の人物
  9. 三澄ミコト(石原さとみ)アンナチュラルから。不自然死究明研究所の法医解剖医
  10. 中堂系/なかどうけい(井浦新)アンナチュラルから。不自然死究明研究所の法医解剖医
  11. 東海林夕子/しょうじゆうこ(市川実日子)アンナチュラルから。不自然死究明研究所の臨床検査技師
  12. 伊吹藍_いぶきあい(綾野剛)MIU404から。警視庁刑事部 第4機動捜査隊員。機動力と運動神経は抜群
  13. 志摩一未/しまかずみ(星野源)MIU404から。警視庁刑事部 第4機動捜査員。観察眼と社交性があり理性的

ネタバレ感想『ラストマイル』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

『ラストマイル』原作は?監督とキャストは?

映画『ラストマイル』は、野木亜紀子によるオリジナル脚本です。TVドラマ『アンナチュラル』『MIU404』と世界線を共有するシェアード・ユニバース作品です。監督も同じ塚原あゆ子で、最近では『わたしの幸せな結婚』等も監督。

主演の満島ひかりは『TANG タング』『川っぺりムコリッタ』等に、岡田将生は『CUBE 一度入ったら、最後』『聖地X』等に最近出演。

他、ディーン・フジオカ、火野正平、宇野祥平、阿部サダヲ、安藤玉恵や、テレビドラマ版から石原さとみ、井浦新、市川実日子、綾野剛、星野源らも出演。

ドラマ視聴は不要?TV版の概要は?つながりは?

映画『ラストマイル』は、下記の架空2組織が描かれたテレビドラマと同一世界のシェアード・ユニバース作品です。ドラマ未視聴の立場から言うと本作はテレビドラマを未視聴でも全く問題なく楽しめます

もちろんドラマ版の出演者も登場しそれぞれの立場で事件に取り組むが、普通の刑事モノに登場する解剖医や機捜と同レベルの脇役。むしろ本事件は通常組織が対応できるので、UDIラボや4機捜の出番は接待サービスに近いかも(笑)

アンナチュラル』不自然死究明研究所/通称UDIラボとは、8割以上が解剖されない日本の不自然死(アンナチュラル・デス)の死因究明に特化した組織です。三澄ミコト(石原さとみ)、中堂系(井浦新)らが数々の事件を解明。

MIU404』働き方改革の一環で警視庁刑事部に第4機動捜査隊/通称4機捜が増設。志摩一未(星野源)のバディ伊吹藍(綾野剛)は破天荒だが機動力の高さが機捜に向いており、ラスボス久住を追いつめていきます。

映画『ラストマイル 』ネタバレ感想と私の評価

テレビドラマ『アンナチュラル』『MIU404』は未視聴だが、1話目の30分と人物相関図だけ把握して映画『ラストマイル』を初日に映画館で鑑賞。個人的な見解としては石原さとみ、市川実日子、綾野剛、星野源の職業だけ知っとけばいいかと。

ドラマ未視聴でもかなり楽しめました!特に脚本の素晴らしさは、最近観た邦画実写の中では群を抜くレベル(私の好み的に)。日本は漫画/小説/ラノベも含めて良い物語は世界一多いけど、映像化に向いてる脚本家が米韓と比べて少ないと思ってます。

本作の脚本家「野木亜紀子」さんはTVドラマ畑の人なのであまり過去作を知らないが、これから映画にも関わってほしい。特にTVドラマ観てない人の方が多い時代なので、単純続編ではなく本作のような絶妙な関連作が望ましいかと。

映画『ラストマイル』は一級の脚本だけでなく、満島ひかり、岡田将生、阿部サダヲらの魅力的な演技が相乗効果となり奇跡的なバランスが生まれてます。ドラマ版の主役達が完全に脇役に徹して目立ってないのも好感。

衝撃的などんでん返しはないためミステリー的には物足りなさもあるが「物流の2024年問題」を真正面から取り上げる社会派としては着地も含めて骨太資本主義競争には負けたがいい製品は作れてた宇野祥平の伏線回収の皮肉にも脱帽。派手さはないので配信を待ってもいいが、演出もいいので映画館で観るのもおすすめ!ラストマイル 映画/ドラマ

ラストマイル、タイトルの意味は?

タイトル「ラストマイル」とは、荷物配送で顧客へ届ける最後の区間、つまり最後の物流センターから顧客までの区間のことです。ラストワンマイルとも表記。

本作のラストマイルは、羊急便のヤギ(阿部サダヲ)が局長を務める物流ロジスティクスの先の倉庫から、配達員の火野正平と宇野祥平(芸名似すぎw)が荷物を届ける家庭までの区間です。

容疑者の正体は?アノ俳優が登場?

1ダース12個の爆弾を仕掛けた真犯人として「山崎佑(たすく)」が浮上。4機捜の伊吹藍(綾野剛)と志摩一未(星野源)が自宅へ踏み込むが無人。出入りしてた女性が防犯カメラに映ってたが不鮮明。エレナに見えなくもない…

ところが山崎佑(中村倫也)は病院で発見され、5年前から昏睡状態。山崎はDAILY FAST関東センターで勤務時、過労で悩んでたようで、ある日倉庫のベルトコンベアに落下して重傷。数日は意識があったがその後は目を覚ましていません。

真犯人の正体は?動機と犯行法と結末は?違和感とは?

連続爆破事件の真犯人は、山崎佑の恋人だった筧(かけい)まりか。防犯カメラに映ってた女性は、舟渡エレナ(満島ひかり)にも見えたが実際はこの真犯人でした。筧まりかは過去に、アメリカDAILY FAST本社のエレナにも直談判に行ってました。

犯行の動機は恋人の命が奪われたことによるDAILY FASTへの復讐。実際、多額の経済的損失と信用喪失には成功してます。が、爆破事件の犠牲者はDAILY FASTとは無関係な人々なのが違和感。五十嵐や幹部や本社をねらうべきでは?

犯人女性はブラックフライデーのセール品を事前購入し爆弾を設置した商品を「代行販売品」として倉庫へ入庫。ブラックフライデーの大量バイトにまぎれこみ「代行販売」のシールをはがし「正規販売品」の棚へ移しました。

筧まりかは最初の爆弾事件から出社してません。エレナは最初の爆発商品「デイリーフォン」は事前購入できないはずと気づきます。UDIラボの三澄ミコト達の焼死体の解剖により、爆破事件の第1犠牲者こそ筧まりかだと判明。

12個目の不調な爆弾に火をつけ正面から爆風をあびた勇気ある死に様に対し、三澄ミコトは「そんな勇気なんていらない」と断言。犯人女性の部屋の借り主は遺体の引き取り手のいないホームレスの無縁仏であることも判明。つまり筧まりかは他人の名義を闇購入してたようです。

2.7m/sの意味?大量消費社会・物流2024年問題への警鐘?

映画『ラストマイル』は、資本主義や大量消費社会の象徴たるアメリカ「アマゾン社」を連想させる巨大ECサイトが舞台です。物流センター長に就任した舟渡エレナが徹底的に利益追求・顧客中心主義をつらぬく姿勢を見せるのが序盤。

しかし「顧客だけ中心主義」の裏には、搾取される運送会社、配達員、従業員らが存在してるという皮肉を突きつけます。下僕となった運送会社に必要以上の圧力をかけて機能不全にすると「ラストマイル」を持たないECサイトは破綻。

そんな共存関係をはっきりさせ、ECサイトと運送会社をやっと対等の交渉テーブルにつけ、わずかとはいえ配送のコストアップも実現させます。私達利用者にとっても配送料アップになるが、今までが誰かを搾取した買いたたき料金だったのでしょう。

最後の区間(ラストマイル)で働く配達員の佐野親子は搾取される側の末端であり「ドライバー不足の物流2024年問題」も連想させます。さえない顔の息子の亘は、耐久性を重視した製品にこだわりコスト競争に負けて廃業した過去が判明。

今でもその製品の話になると笑顔になり止まらなくなるので本当に愛してたのでしょう。一面では資本主義の敗者ですが、最後に顧客の母娘を救ったのは、なんと耐久性を重視したあの製品でした。見事すぎる伏線回収に涙でました!

デイリーファースト従業員だった山崎佑も利益追求の犠牲者。「ブラックフライデーがこわい」と言い残し大量消費の象徴たるベルトコンベアを止める(2.7m/s→0、耐久重量70kgの意味)ため落下するが「死んでも求めるな」と発した五十嵐の指示で止まりません。その後、訴訟しないという誓約者まで書かせるという横暴。

私たちは資本主義のおかげで欲しいものが安くすぐ手に入り、物欲にまみれ不自由せず暮らせてます。しかしこれが数社の巨大企業の独占で実現できてるのなら、いったん見直すべき時期なのかも。多少不便になってもその方が健全かと。

『ラストマイル』ネタバレあらすじ!ラスト結末は?

配送荷物が爆発する事件が発生。ブラックフライデーの多忙な7日間が始まるショッピングサイトDAILY FASTの関東センター長に、福岡から舟渡エレナ(満島ひかり)が派遣されます。2年間務めるマネージャーの梨本孔(岡田将生)が出迎え。

爆破事件の捜査に協力するも「カスタマーセントリック=顧客中心主義」に徹するエレナの手腕は見事。やがて2件目の爆発も発生し、エレナは羊急便の局長(阿部サダヲ)に圧力をかけるが、警察は捜査令状でデイリーファースト社の物流を止めて捜査。

4機捜の伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は容疑者の山崎佑を発見するが5年前から昏睡状態。元恋人を捜索。エレナは爆弾を起動しかけるが孔と警察が水に入れて解除。エレナは孔に疑われたため米本社から来た事と山崎の恋人が訪ねてきた事を告白

代行販売品を疑ったエレナと孔は大量バイトを絞込み検索して犯人女性を特定するが非出勤。11個の爆弾は確認と解除が完了。しかしミコト(石原さとみ)らの解剖で最初の犠牲者が犯人と判明。彼女が1つの不調爆弾を使用。不調でない爆弾は11個あるため残り1つは配送中。

連絡を受けた配達員の佐野亘(宇野祥平)は配達宅に強行侵入し乾燥機の中で爆発させ犠牲者なし。その乾燥機は佐野が前職で開発したが高い耐久性のためコスト競争に負けて廃業に追い込まれた製品。その耐久性が数人の命を守ったという皮肉。

エレナの暗躍で、羊急便はDAILY FAST配送品のコストアップをわずかだが実現。エレナは日本支社長と米本社の幹部仲間に皮肉と退職を告げ、孔が新センター長に昇進。孔は山崎佑のロッカーの「2.7m/s、70kg、0」を眺めます。

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