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『CUBE 一度入ったら、最後』評価は?ネタバレ感想考察/黒幕の正体は?誰が生き残る?

映画CUBE 一度入ったら、最後

『CUBE 一度入ったら、最後』あらすじ概要

名作スリラー映画『CUBE』リメイク版。謎の部屋で目覚めた男女6人は、年代も職業も様々で接点もありません。脱出を試みても殺人トラップだらけ。やがて本性があらわになっていき…。集められた理由は?数字の意味は?(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 CUBE 一度入ったら、最後
平均評価★★★★★57私の評価↓は含まず)
日本公開日 2021/10/22 [予告↓]上映時間 108分
映倫区分日本 G(年齢制限なし)
映画監督清水康彦 [キャスト↓]
配給/製作/画像©松竹/松竹撮影所、松竹映像センター
シリーズ/関連サスペンス/ミステリ映画
日本興行収入4.5億円興行収入ランキング

『CUBE 一度入ったら、最後』予告動画

キャラ ランキング(キャスト/出演者/吹替声優)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者)

  • 1位後藤裕一(菅田将暉)29才のエンジニア。家族は父と弟・博人。頭脳明晰
  • 2位越智真司(岡田将生)31才のフリーターでコンビニ勤務。家族は両親と妹。パニックで騒ぎ立てる
  • 3位安東和正(吉田鋼太郎)62才の会社役員。家族は妻と娘。やり手サラリーマンで出世には手段を選ばない
  • 4位謎の男(柄本時生)全て不明
  • 5位宇野千陽/ちはる(田代輝)13才の中学生。家族は両親と弟。人と話さない
  • 6位井手寛/ひろし(斎藤工)41才の整備士。入院中?の妻がいる。急いで脱出したい
  • 7位甲斐麻子/かいあさこ(杏)37才。家族は不明。冷静沈着で何を考えてるかわからない

ネタバレ感想『CUBE 一度入ったら、最後』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、サスペンス/ミステリ映画一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★60/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

原作監督も協力?監督や菅田将暉らキャスト

映画『CUBE 一度入ったら、最後』は、密室サスペンス先駆けのカナダ映画『CUBE キューブ』(1998年公開)のリメイク版。オリジナル版のヴィンチェンゾ・ナタリ監督は、今回もクリエイティブ協力で参加したそうです。

本作の清水康彦監督は、数々のTVCM・ドラマ・映画に関わってて、2021年9月の『その日、カレーライスができるまで』の公開もひかえています。

主演の菅田将暉は『アルキメデスの大戦』『キャラクター』等、は『真夏の方程式』『オケ老人!』等、岡田将生は『さんかく窓の外側は夜』『Arc アーク』『ドライブ・マイ・カー』等に最近出演。

他にも、斎藤工、吉田鋼太郎、柄本時生など個性派俳優が出演するので競演・顔芸が期待できそう?

映画CUBE 一度入ったら、最後

最初の犠牲者は誰?いきなり一番の見どころ?

無機質な立方体の部屋に現れた1人の男(柄本時生)が、隣部屋へ入ると殺人トラップで腹を「立方体」にけずられ絶命。同じような別の部屋で、後藤裕一(菅田将暉)が目覚めると、越智真司(岡田将生)と中学生の千陽がいます。

その部屋へ隣から入ってきた井手寛(斎藤工)は、何も言わず上のハッチへ向かいます。しかし開けると、最初の男(柄本時生)の遺体が降ってきます。さらに別部屋から、甲斐麻子(杏)がのぞき「あなたたちは何者?」と仲間に加わります。

井手は、靴ひもを結んだくつでトラップを確認しながらどんどん進み、他の皆も他に方法がないためついて行きます。ある部屋では、横柄に会社役員だと名乗る安東和正(吉田鋼太郎)も合流。6人は協力しながらトラップのない部屋を進みます。

序盤のネタバレあらすじは以上。映画内での最初の犠牲者は、名前も明かされない最初の男です。柄本時生のびくびく顔芸が発揮されていい配役です。CGレベル低いのは気になったけど、トラップとしては本作一番の見どころでした!

また、冒頭のつかみとしても後の展開を期待させる良いデキだと思います。ただし、ここがピークに近いため、後は脚本家と監督をかえた方がよかったかも(笑)

トラップの法則は?トラップの通り抜け方?

6人が井手について数部屋進んだところで、中学生の千陽(ちはる)がハッチ通路に書かれた3つの3桁数字の規則性に気づきます。トラップのある部屋の数字には、素数が含まれていました。素数とは1と自分自身でしか割れない1以上の数字。

その法則は当たってました。そして端を目指してなるべく一方向へ進むが、トラップ部屋以外には進めなくなります。その部屋のトラップはハッチ開閉以外の「音」に反応するため、靴をぬいで静かに通り抜けます。

が、フリーター越智が靴を落として音をたてたことで、後につづく役員の安東がレーザー光線で切り刻まれそうになり足を負傷。そこから「努力しない若者」を嫌う年配の成功者と「理不尽な社会を築いた大人」を嫌う若者との確執が始まります。

時間制限はないのに、通路の3桁の数字について考えるのが遅すぎますね。あれだけ数学にくわしいエンジニアの後藤なら、素数の可能性は一番最初に考えそうですが。混乱してたなら、その描写もほしかったかと。

映画『CUBE 一度入ったら、最後』で最も語りたかった社会派テーマは「世代間の対立」でしょう。高度経済成長期に善悪関係なく会社や自分のために働き出世した大人たちと、現代の搾取されがちであきらめた若者たちの言い分は、どこまでも交わらないのでしょう。

デカルト座標やフラクタル図形とは?

後藤は、ハッチ通路の3組の数字の3桁の計はデカルト座標の「X,Y,Z」を示してると気づきます。つまり「001 555 999」なら「1,15,27」と計算できて、最大「27,27,27」までの座標を表しています。

立方体の各部屋が集まって、最大27x27x27の巨大立方体の建築物となります。このように類似する形が繰り返される図形を数学的には「フラクタル図形=自己相似図形」といいます。各部屋の正方形の繰り返し模様は「シェルピンスキーのカーペット」とも呼ばれます。

これらの用語は公式ページ(上述)にも説明されてますが、知らなくても本筋の理解には問題ありません。ただ、3つの数字の合計のどれかが「1」か「27」に達すると、巨大CUBE建造物の端にたどり着ける点だけ理解しとけばいいでしょう。

6人で最初の犠牲者は?共通点とは?

なぜか最初の部屋に戻ってきたことで戦意喪失。なるべく一方向に進んでたので、戻ってきたわけではなく、部屋が動いてるのだと推測。そんな時、中学生の千陽がレーザー光線のトラップ部屋に落ち、後藤(菅田将暉)が救いに行きます。

その後藤の命を救った井手(斎藤工)はレーザーから逃げ切れず、6人の中では最初の犠牲者となります。井手は命の短い妻のために早くCUBEから脱出したかったようです。

後藤は、父にDV(家庭内暴力)を受けながらも我慢して育ちました。しかし後藤の弟の博人(ひろと)はDVに耐えられず、兄の「俺のようにがんばれ」の一言にがっかりして自殺しました。後藤は差し出した手を引っこめた事を後悔してます。

後藤は、中学生の千陽を持ち上げる時にも手を引っ込めてしまい、井手が引き上げました。その時、千陽の手首にはひどい外傷あとがあったので、いじめか家庭内暴力の可能性が高そう

コンビニバイトの越智は、上から目線の店長と好き放題言う中高生の顧客にはさまれたストレスで精神崩壊寸前です。役員の安東は、その地位につくために裏切りや不正を繰り返したと告白し、罪の意識はあるが勝つためには必要だと自己弁護。

何も語らない麻子(杏)については後述。他の5人の共通点は「この立方体から外に出ても、つらい現実が待ってるだけ」という点です。キャラどおしの接点を期待したけど、なくて拍子抜け。

テーマの2つ目は「私(私達)はできたのだから、あなたもできるはず」の押しつけですかね。みんな体力も知力も忍耐力も違う人間なのに、自分たちと同レベルを求めるのは残酷なんです。その考え方こそブラック企業の温床にもなってます。

黒幕の正体とは?生き残るのは誰?

役員の安東は若者を嫌ってるわりに、キレてる越智になぜか気づかず殺害されます。ちなみに、この2人を隔離して一緒に行動させたのも黒幕のしわざです。また、過去に閉じこめられた人がヒントを書いた部屋にトラップ発動させたのも黒幕

皆と合流した越智は、わざと素数のある部屋へみんなを導きます。誰も数字を確認しないのはご都合主義ですが。そこで越智の本性を見ぬいた後藤とダラダラもめますが、なぜかトラップが発動しません。この時トラップを止めてたのも黒幕なのでしょう。

この時点で黒幕は「誰を生き残らせるか決めてた」と思います。つまり中学生の千陽だけトラップ部屋から脱出させた後、木の枝のようなトラップを本格発動し、まず越智を血祭りに。千陽を逃した後藤も微妙に間に合わず犠牲となります。

最終的に出口から元の世界へ向かった生き残りは、中学生の千陽だけです。元の世界へ戻りたいという願望の強さで選ばれたのかも。彼を見送った黒幕の正体は、アンドロイドの甲斐麻子(杏)。会話しないし発音もロボットぽく無機質なので、映画開始数分でわかりましたが。

最後にメンバーの結末とデータが表示されましたが、死んだと思われた後藤(菅田将暉)は「CONTINUED」と表示され、どこかの部屋で目覚めます。甲斐麻子は新たに集められた人達の部屋に登場し「あなた達は何者?」と言ってゲーム開始。

リメイク必要?『CUBE一度入ったら最後』感想と評価と続編

オリジナル版『CUBE』は名作映画とはいえ観てない若い世代も増えてるから、リメイクはありだと思います。より現代的な「世代間格差」「持てる者と持たざる者のすれ違い」等をテーマに描いた点も評価したいです。

ただ、日本版リメイクとして世界中に観てほしい作品には仕上がってません。豪華俳優女優、星野源の主題歌「Cube」で話題を呼ぶのはいいけど、肝心なストーリーはグダグダで、長い会話中は時間が止まるご都合主義にはとても残念です。

オリジナル版のかなめであった「サスペンス/スリラー要素」を完全に取り払ったのは、全年齢対象にするためでしょうけど、そのせいでタイムリミット感も緊張感もなくなり「黙って俺の悩みを聞いてくれ」なゆるい映画に仕上がってます。

豪華キャストの無駄使い感も半端ないけど、菅田将暉と岡田将生がギリで演じきれてるのはさすが。ロボットぽいと言われがちな杏のアンドロイド役や、生き残った菅田将暉はもし続編があれば再登場しそうですが、興行収入は厳しそうな予感(汗)

続編前作や関連映画は、サスペンス/ミステリ映画一覧もご参考に。

『CUBE 一度入ったら、最後』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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