ネタバレ考察『マッドマックス フュリオサ』感想/結末は?マックス登場?復讐法は?
マッドマックス5作目。世界崩壊の45年後。故郷から連れ去られ家族を奪われた若きフュリオサは、シタデル抗争時に復讐を仕掛けるのだが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | マッドマックス フュリオサ |
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日本公開日 | 2024/5/31 [予告] 上映時間:148分 |
製作国 | オーストラリア、アメリカ |
原題/英題 | Furiosa: A Mad Max Saga |
監督・キャスト | ジョージ・ミラー[キャスト] |
映倫区分 | 日本:PG12(小学生指導必要) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース/Kennedy Miller Mitchell Production、ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、ラットパック・エンターテインメント |
日本興行収入 | 9.7億円 (興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 1.7億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.7.30更新) 80 |
シリーズ 関連作品 | マッドマックス一覧 前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』18.1億 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- フュリオサ(アニャ・テイラー=ジョイ/少女時:アリーラ・ブラウン。ファイルーズあい/遠藤璃菜)故郷「緑の地」から連れ去られた少女
- ディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース。三宅健太)バイカー集団バイカーホードを率いるリーダー
- メリー・ジャバサ(チャーリー・フレイザー。小林ゆう)フュリオサの母
- イモータン・ジョー(ラッキー・ヒューム。大塚明夫)シタデル支配者
- 警護隊長ジャック(トム・バーク。津田健次郎)シタデル指揮官
- リクタス・エレクタス(ネイサン・ジョーンズ。西凜太朗)イモータン・ジョーの息子
- スクロータス(ジョシュ・ヘルマン。佐藤せつじ)イモータン・ジョーの息子
- オーガニック・メカニック(アンガス・サンプソン。飯島肇)生体整備士
- 人喰い将軍(ジョン・ハワード。玄田哲章)ガスタウン統治者
- 武器将軍(リー・ペリー。千葉繁)バレット・ファーム領主。武器、弾薬を製造
ネタバレ感想『マッドマックス フュリオサ』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
前作のネタバレ簡単あらすじ!5作目?
『マッドマックス 怒りのデスロード』のシタデル大隊長フュリオサの若き日の苦闘を描くスピンオフ映画。マッドマックスシリーズのジョージ・ミラー監督が続投のシリーズ5作目。以下、怒りのデスロードのあらすじ。
核戦争後の砂漠化したウェイストランドで、救えなかった者の幻覚を見るマックスは、V8インターセプターを奪われシタデルで血液ドナーにされます。支配者イモータン・ジョーは、貴重な水と戦闘集団ウォーボーイズで独裁社会を構築。
ガスタウンでのガソリン取引に出発したフュリオサ大隊長は、ジョーの5人の子産み妻を連れ出し、故郷「緑の地」へ方向転換。妊娠中の妻を連れ戻すため、イモータン・ジョーは、ウォーボーイズと将軍とでフュリオサ追走を開始。
ウォーボーイのニュークスの血液袋とされたマックスは砂嵐で逃亡し、フュリオサ達と同行することに。戻れなくなったニュークスも。しかしフュリオサの知人・鉄馬の女たちから緑の地も土壌汚染されて失われたと聞き落胆。
マックス案で一同はシタデル乗っ取りへ。イモータン・ジョー部隊と激しいカーチェイス戦で双方壊滅的。マックスと鉄馬の女達の奮戦、ニュークスの犠牲でジョーを倒して道もふさぎ、シタデルを開放し歓迎されます。重傷のフェリオサを輸血で救ったマックスはひそかに去ります。
マッドマックスシリーズ全あらすじもご参考に。
幼きフュリオサの受難?シタデル抗争の始まり?
世界の文明崩壊から45年。実りの緑の地で幸せに暮らす少女フュリオサは、妹とリンゴをつみに来た時、バイカー軍団を見つけます。フュリオサはバイクのオイルを抜くが、バイカーに捕まり連れ去られます。彼女の警笛で村人は気づきます。
フュリオサの母メリー・ジャバサは、敵のアジトまで追跡。ディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース)に気に入られた美少女フュリオサを母が救い出しバイクで逃走。しかし多数の軍団に母子とも捕まり、母は緑の地の場所を決して口外せず殺害されます。
フュリオサは鉄柵車に捕らわれ、放浪しながら勢力を拡大するディメンタスへの復讐心をつのらせます。同じく囚われの身の老人ヒストリーマンから言葉や天文学を学び、腕に故郷への道しるべを記します。
ディメンタスは、水と食料が豊富な砦=シタデルの情報を聞き、大軍団で取り囲み降伏勧告。支配者イモータン・ジョーが現れ、ウォーボーイズの命知らずを見せ、火器攻撃しクレーンでバイクをつってディメンタス部隊を追い払います。
以上が序盤あらすじ。捕まっても自分で束縛を解き、何度も逃げようとする幼きフュリオサの執念は、その後の生きる力も予感させます。前作で名前だけ出てきた「緑の地」の栄えてた時の様子が見れたのは何げにうれしい。
ディメンタスは古代バイキングと同じで、放浪し略奪を繰り返して勢力拡大してるので、緑の地は魅力的で、それゆえフュリオサを大事にあつかったのでしょう。母は場所を教えず殺害され、フュリオサも防衛手段で話せないようになります。
前作の「鉄馬の女/てつうまのおんな」とは、緑の地の戦える女性達のことだったんですね。フュリオサの身体能力が高いのは、鉄馬の女の遺伝子を継承してるのかも。前作で好評だった?ウォーボーイズは今回も魅力的ではかなげ。
フュリオサとイモータンジョーの出会いは?
ディメンタスは、イモータン・ジョーの第1拠点ガスタウンを占拠し、シタデルで交渉。ガソリンとの交換を倍にするよう要求するが、わずかな上乗せのみで交渉成立。しかもフュリオサとオーガニック・メカニックも取られてしまいます。
幼きフュリオサは、ジョーの子産み妻の候補としてハーレムに入れられます。ジョーの息子リクタス・エレクタスに気に入られてさらわれるが逃亡。少年労働者に変装して実績を積み重ね、警護隊長ジャックの部隊に配属されます。
新車ウォータンクで食料配送時、ディメンタス将軍を裏切ったオクトーボス隊と激しいカーチェイスに。空からの攻撃でウォーボーイズ達を失うが、フュリオサの奮闘で最後はボミーノッカーにボスを巻きこみます。隊長に気に入られ側近に昇進。
ガスタウンでの任務時、飢えた住民が殺到。ディメンタスは水と作物の供給が少なすぎると批判し、ガソリンを渡さずに会談を要求。ジョーの命令で戦争用の武器を積むため、ジャック隊とフュリオサは第2拠点バレットファームへ出向くが…
以上が中盤あらすじ。豊富に貯水し作物栽培も始めてるイモータン・ジョーは既に定住化を果たしてるので、食い尽くして放浪を繰り返すディメンタスよりも一歩先の文明を歩んでます。フュリオサ達を得たのも、人的資源の重要性を理解してるからで、高い統治能力を感じます。
フュリオサの少女期を演じたアリーラ・ブラウンは、力強さも感じさせる絶世の美少女で魅力的。イモータン・ジョーのもとに来る経緯や、行方不明直後の騒動、昇りつめてく様子はもっと見たかったかも。
同じく奴隷出身ぽいジャックとひかれあったのは必然だったのでしょうね。フュリオサが「母の復讐」と「母との約束の帰郷」についてジャックに語ったのは明白なので、新しい家族のように感じてたのかも。
結末は?フュリオサの復讐法は?マックス登場?
バレットファームもディメンタス軍団に占拠されており、ウォーボーイズを失ったジャックはウォータンクで設備を破壊。フュリオサは狙撃で援護。V8で脱出するが、ディメンタスのモンスタートラック・シックスフットに追いつかれ捕まります。
ジャックは命つきるまで引きまわしに。フュリオサは左腕を縛られるが、腕を切断してシタデルへ逃走し、イモータン・ジョー達に状況を伝えます。ジョーはガスタウンへ行くふりして、シタデルに攻めてきたディメンタス全軍を迎え討ち。
追いつめられたディメンタスは敗走。ホットロッド・クランキーブラックに乗り換えたフュリオサはしつこく追い、ヒストリーマンに「暗黒の天使」と呼ばれます。逃げ切ったディメンタスは一睡。起きると水袋が破られてます。
フュリオサは15年間の怒りをぶつけ、母を覚えてないディメンタスを殴って引き回し。最後はシタデル奥で母からもらったリンゴの種を体に植えつけて死なない程度に生かします。実ったリンゴを5人の子産み妻と食べ、フュリオサはウォーリグで故郷へ⇒怒りのデスロード
以上がラストまでのネタバレあらすじです。ガスタウンに続きバレットファームまで詳細に見せてくれたのは良かったが、警戒してたはずなのでディメンタスのあの軍勢で征服できたとは考えづらいのですが…
ディメンタスから逃げたフュリオサとジャックが捕まった構造は、冒頭で母との逃走時に捕まった時の繰り返しだし、ラストでディメンタスがフュリオサに捕まる構図も似てるのである意味で伏線回収のようになってます。
前作でフュリオサが片腕だった理由も判明。イモータン・ジョーとジャックの抗争は「40日間戦争」とだけ語られたが、実際には1日か数日で決着したのでは。その語り部のヒストリーマンはシタデル側になってましたね。
フュリオサの怒りは、あっさり死ぬことを許さず、今まで搾取や虐殺してきた者たちの恨みも晴らそうとする怨念すら感じます。ディメンタスから生えたリンゴは、冒頭でフュリオサが捕まる前のリンゴと韻を踏んでますね。知恵の実を象徴してるとも感じます。
前作までの主人公マックスっぽい男が、大決戦の前に崖の上からながめてました。V8インターセプターらしき改造車もあったので、この後にイモータン・ジョーの手下達に奪われるのでは?
映画『マッドマックス フュリオサ』ネタバレ感想と私の評価
前作『怒りのデスロード』は配信で観たので、勢いは感じたが正直そこまですごいと思わなかったし、何よりもストーリーが希薄(というか無い)なので平均値より少し上くらいの評価でした。地上波でCMに勢い消されて観た人はもっと低そう。
今回『マッドマックス フュリオサ』を映画館で観たところ、まず中毒性ある音響をあびせられ、直前に起きたことを咀嚼するひまさえない怒涛の映像体験。物語は前作よりあるが、フュリオサの成長すら重要ではなく、考えずに感じろな映画。
シャーリーズ・セロン版も見たかったが、アニャ・テイラー=ジョイの大きな目が日よけの黒ずみから見つめる姿が印象的。幼きフュリオサの美少女感と存在感もまけておらず、ラスボスのクリス・ヘムズワースの狂った言動も見事。
一方、長い年月を飛ばしながら見せるため、前作の1本道ほどは緊迫感が続かず退屈な場面はありました。キャラ立ちも前作の方が上かと。ただ、映画館ばえ度はマックスなので、1本だけ選ぶならぜひ候補にしてほしい快作です!
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