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映画『碁盤斬り』感想ネタバレ解説/復讐の結末は?冤罪の真相は?

碁盤斬り 映画/ドラマ

江戸の貧乏長屋に娘のお絹と住み、実直な囲碁を打つ柳田格之進は、囲碁友とめぐりあい彼に影響を与えながら静かに暮らしてました。ある日、過去の冤罪事件の真相が判明し、新たな事件も発生し…(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題碁盤斬り
日本公開日2024/5/17 [予告] 上映時間:129分
監督・キャスト白石和彌[キャスト
映倫区分日本:G(年齢制限なし)
配給/製作
(画像出典)
キノフィルムズ/フラミンゴ、ドラゴンフライエンタテインメント
日本興行収入4.0億円(興行収入ランキング
平均評価
平均:100換算
82
シリーズ
関連作品
実話/歴史/時代/西部/戦争映画一覧
参考・出典公式サイトWiki映画館

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. 柳田格之進(草彅剛)彦根藩の進物番だったが冤罪で追放され浪人に。囲碁好き
  2. お絹(清原果耶)格之進の娘。ていねいな針仕事で家計を助ける
  3. 萬屋源兵衛/よろずや(國村隼)ケチと呼ばれる商売人。囲碁好き
  4. 柴田兵庫(斎藤工)彦根藩で格之進を目の敵にしてた武士
  5. お庚(小泉今日子)吉原遊郭の女主人
  6. 弥吉(中川大志)源兵衛の遠縁で萬屋での商いを学んでる
  7. 長兵衛(市村正親)江戸の賭け碁会の主催者
  8. 徳次郎(音尾琢真)萬屋の番頭
  9. 梶木左門(奥野瑛太)彦根藩で格之進の部下だった男

ネタバレ感想『碁盤斬り』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

原作は人気漫画?監督とキャストは?

映画『碁盤斬り』の原作は、古典落語「柳田格之進」がベースのオリジナル時代劇映画です。監督の白石和彌は『孤狼の血 LEVEL2』『死刑にいたる病』等も最近監督してます。

主演の草彅剛は『ミッドナイトスワン』『サバカン SABAKAN』に、清原果耶は『夏への扉 キミのいる未来へ』『線は、僕を描く』『1秒先の彼』等に最近出演。

他、國村隼、中川大志、小泉今日子、斎藤工、市村正親、奥野瑛太、音尾琢真などが出演。

草彅剛演じる格之進と源兵衛の出会いは?

浪人の柳田格之進(草彅剛)は、吉原遊廓を経営するお庚(小泉今日子)との囲碁で、石を取らせて勝負に勝ちます。お庚は、格之進に彫ってもらった「てん刻」の代金と別に授業料を払います。お庚は格之進の娘・お絹に針仕事も依頼。

格之進は、立ち寄った碁屋で萬屋源兵衛(國村隼)と賭け碁することになるが、勝ち筋を打たず一両を置いて去ります。それで長屋の家賃を払えず、娘・お絹(清原果耶)が家主に謝罪。別の日、格之進は萬屋でクレーマーの詐欺を見破ります。

源兵衛はお礼金を受け取らない格之進を不審に思い、遠縁で見習いの弥吉(中川大志)を連れて長屋ヘ。賭け碁で格之進が打たなかった理由が「囲碁で遺恨を残したくないから」と聞いた源兵衛は囲碁対局を。格之進が勝ちお礼金は受け取らず。

以上が序盤あらすじ。最初は柳田格之進とお絹の過去は語られず、囲碁の対局がフォーカスされるが、その打ち方により格之進の考え方や性格がわかる導入部は見事。父のそばにいるお絹の器量についても説明なしでわかります。

萬屋源兵衛は、出会いシーンではケチで品格のない男を印象づけたが、格之進と囲碁対局するうちに改心し商売のやり方まで変わってきたのは面白い流れ。だが、これは源兵衛のもともとの素養の高さによるもので、反発する者もいたのは後述。

冤罪事件の真相は?もう1つの冤罪も?

萬屋源兵衛は格之進と囲碁友になり、その実直で品位ある打ち方を見習い、商売も誠実に変えて「けち」の称号を返上し繁盛。格之進とお絹は、秋の中秋の名月に招待されます。格之進は高品質な碁盤に感激し、源兵衛と一番勝負。

弥吉は客から預かった50両を対局中の源兵衛に渡します。その後、格之進の元部下・梶木左門が訪問し、格之進が彦根藩を追放された冤罪事件の真相を伝えます。真犯人の柴田兵庫(斎藤工)が進物番の格之進に罪をかぶせるため、掛け軸を盗んでたことが最近判明。格之進の妻の自害も柴田にだまされたからと判明。

戻った格之進の囲碁は荒れました。格之進の帰宅後、50両が消失し、番頭の言いつけで弥吉が「格之進が容疑者」と告げに来ます。切腹を覚悟した格之進を止めたお絹は、遊女になる代わりに50両を入手。お庚は大晦日までの貸しとします。

以上が中盤あらすじ。格之進と源兵衛の囲碁友ぶりがほほえましく、それを見守るお絹と弥吉の恋に発展しそうな気配も少女漫画的で何を見せられてるのかという展開。しかし平和な時は続かず、過去の冤罪の真相と更なる冤罪が同時に訪れます。

この構成は古典落語どおりなのか不明ですが、過去の復讐を果たすというシンプルな話にはせず、娘を人質にしタイムリミットまで設定するという情報量盛り展開には困惑。話が薄いよりは好みだが、焦点がぼやけてきた気がします。

また、格之進の性格が序盤と中盤以降では全く別人に思えました。もちろん冷静さを失い、囲碁の打ち方にも影響を与えたという描写もあるので計算どおりなのでしょうが、想像以上の変化ぶりにやや違和感。碁盤斬り 映画/ドラマ

結末は?父娘は生還?復讐は果たせた?

柳田格之進は50両を弥吉に渡す時「もし濡れ衣だったら弥吉と源兵衛の首をもらう」と約束。長屋を引き払い、妻の復讐のため、柴田兵庫を探して賭け碁屋を訪ね歩きます。やがて柴田は、大晦日の江戸両国の賭け碁会に参加すると判明。

急いで賭け碁会に駆けつけた格之進は、主催者の長兵衛(市村正親)に気に入られ、柴田との命をかけた囲碁を認められます。五分の勝負は長引くが、石を取らせた格之進の勝利寸前に、柴田が斬りつけ。大騒動の中、長兵衛から刀を投げられた格之進が勝利し、覚悟した柴田の首を落とし復讐に決着

掛け軸だけ持ち復讐の成功を伝えようと吉原へ向かった格之進だが、大晦日に間に合わず閉門。そこへ弥吉も現れ「50両は源兵衛が置き忘れてた」と謝罪。格之進は約束どおり弥吉と源兵衛の首をはね…る代わりに高価な「碁盤斬り」

翌朝、遊女を覚悟したお絹を、父・格之進が50両持って迎えに来ます。お庚は期限切れを問わず。後に、お絹は弥吉と結婚。式の日、勝負を挑む源兵衛が碁盤を持ってくると格之進は消失。彼の正義感で、袖の下などで追放された元同藩者たちを、掛け軸を売った金で救う旅へ

以上がラストまでのネタバレあらすじです。ついに冤罪事件の真相と真犯人が明らかになり、格之進の復讐の旅がはじまります。あまり障害がないため、やや盛り上がりには欠けるが、江戸へ戻り囲碁対局で勝負をつけます。

予想通り冒頭の技で格之進が囲碁で勝利し、軽いチャンバラもあり復讐を達成。この時点で疑問だったのは「50両はどうするのか?お絹の存在忘れてない?」という事。「掛け軸だけでも持っていこう」のセリフに驚きました。

タイミングよく50両が発見されたり、格之進が碁盤斬りだけで源兵衛と弥吉の首をとらなかったり、お庚が理由なく期限切れを許してくれたりとご都合主義な展開は気になりました。

そして伏線回収ともいえる、玉の輿の清原果耶と中川大志の結婚ですが、一歩間違えば身売りされた可能性もあったお絹が簡単に弥吉を許せるはずないので、心理描写などが説明不足と感じて納得しづらいです。結婚する流れは好みなのですが。

映画『碁盤斬り』ネタバレ感想と私の評価

時代劇には興味ないが、ストーリーが一筋縄ではなさそうなので映画館で観賞。単純な復讐劇と予想してたが、それよりも囲碁友との交流に重点がおかれてた点は、いい意味で裏切られたが、逆に冤罪の真相や復讐劇はあっさりめでした。

草なぎ剛の出演作は多くは観てないが、今回のような「何を考えてるかわかりにくい」役はかなりハマり役だと感じました。ただ個人的な草彅剛ベストである『ミッドナイトスワン』の好演は超えてないです。

國村隼、清原果耶、小泉今日子、斎藤工、中川大志なども各々の役をしっかり演じ脇を固めてました。少し残念な点は、演出や脚本がやや強引な部分があり、決定した結末のためご都合主義的に物語やキャラが動いてるように感じました。

あと、時代劇を見慣れないからか、肯定か否定かも含めた言葉遣いや、聞き慣れない単語がいくつも登場して気になりました。とはいえ現代的な話だし、囲碁を決闘手段にしたりと、時代劇の入門作品としてもおすすめできる映画です。

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