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『猿の惑星 聖戦記 グレートウォー』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?勝者は?

猿の惑星 聖戦記 グレート・ウォー 映画/ドラマ

猿の惑星の新シリーズ第3弾。新薬品で人類は残りわずか。知能アップしたエイプ/猿との戦争が勃発。2年後、人間軍の大佐がエイプの寝所を襲い、シーザーもコバのように復讐や憎しみの連鎖にとりつかれてしまい…(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題猿の惑星 聖戦記 グレート・ウォー
日本公開日2017/10/13 [予告] 上映時間:140分
製作国アメリカ
原題/英題War for the Planet of the Apes
監督・キャストマット・リーブス
キャスト
出演者
アンディ・サーキス、ウッディ・ハレルソン、スティーブ・ザーン、カリン・コノバル、アミア・ミラー
映倫区分日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13
配給/製作
(画像出典)
20th Century Fox
日本興行収入6.0億円 (興行収入ランキング
世界興行収入4.9億USドル [出典]
製作費1.5億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.21更新)
75私の評価は含まず)
シリーズ
関連作品
猿の惑星一覧
前作『猿の惑星 新世紀 ライジング14.2
続編『猿の惑星 キングダム』8.8

ネタバレ感想『猿の惑星 聖戦記 グレート・ウォー』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

映画『猿の惑星 聖戦記グレートウォー』ネタバレ感想や考察

猿の惑星の新シリーズ三部作の3作目で、シーザーの一生を描くシリーズの完結編と言ってもいいでしょう。1作目からシーザーを観ていると、そのいばらのような人生を追体験することになり、心が苦しくなる場面も多かったのですが、やっと気が休まる時がきて感動や涙と同時にホッとします

旧シリーズの猿の惑星は完全なSF映画だったのに比べると、シーザーシリーズ三部作は「エイプと人間のドラマ」に重点がおかれてるため、SFファンにとっては物足りないかもしれません。私ももっと驚かせてもらえることを期待してたので、その点は残念です。1作目の火星探査衛星などは伏線ではなかったんですね。

今回は新キャラとして、新種ウィルスに感染して言葉を失った人間少女ノバと、そのウィルスにより話せるくらい進化したけど体毛も人間のように抜けてしまったチンパンジーのバッド・エイプが登場します。バッド・エイプはスターウォーズシリーズのC3-POやジャージャービンクスっぽいコメディキャラですが、役割や存在意義は不明です。

ノバはしぐさや顔だけで好演してましたが、彼女の存在意義もそれほど大きく感じなかったのは残念です。でも実は大きな役割があったことに後で気づきました。ノバは感染源として生きることにより、エイプの知能をどんどんアップさせる一方で、ノバの人形から感染した大佐は言葉を失い自殺することになります。

大佐は道徳的には問題だらけですが、人間という種が他人を犠牲にしてでも生き残るためには必要不可欠な存在でした。もし大佐が生きていれば、エイプも感染した人間も抹殺する代わりに、少数の人類は生き残れた気もします。その大佐にとどめを刺したノバの存在は、地球の意志そのものに思えてしまいます。

脚本はよく練られてつっこみどころは少ないですが、軍施設のセキュリティが甘すぎるのは気になります。シーザーも、大佐の侵入に気づくのが遅かった時、ルカの犠牲で助かった時、軍に捕らわれた時、と3回も人間に奇襲されるのは、本来の猿が持つ防衛本能が弱まり、無防備な人間に近づいてる証拠でしょうか。

シーザーが冒頭で命を助けて逃がした人間プリーチャーが、最後でシーザーの命を奪った流れは、映画ではよくある展開ですが、プリーチャーの心の葛藤が全く描かれてない点は残念です。ただ、そのことによりシーザーの葛藤や罪と罰に焦点が当たってるのは素晴らしいので、多くの人におすすめしたい映画です!

おすすめ12ポイント

少し残念8ポイント

猿の惑星 聖戦記 グレート・ウォー 映画/ドラマ

ネタバレあらすじや解説

前作『猿の惑星 新世紀(ライジング)』で、人間は開発した猿インフルエンザのパンデミックにより滅亡寸前となり、遺伝子薬品で進化したエイプ(猿)は仲間で協力しあって繁栄を築いてます。しかし人間に虐待されたコバが両者に反旗を翻し、エイプと人間の戦争として「復讐の連鎖」が始まります。

人間の生き残りの軍隊は、シーザー率いるエイプを森の砦へ追いつめ侵攻して来て、多くのエイプを銃殺します。しかしエイプも大量の槍投げで応戦して追い返し、捕らえた人間プリーチャー(ガブリエル・チャバリア)らに「戦争始めたコバはシーザーが殺した。猿は凶暴ではない」と伝えてもらうために逃がします。

人間側にはコバ陣営だったエイプも混ざってて「ドンキー」と呼ばれています。英語でロバですが、日本の任天堂TVゲーム「ドンキーコング」のゴリラ名から引用したようです。レッド・ドンキー(タイ・オルソン)をまかされた白ゴリラのウィンター(アレクス・ポーノヴィッチ)は殴られて逃走させてしまいます。

シーザー(アンディ・サーキス)はオランウータンのモーリス(カリン・コノヴァル)に、コバが起こした戦争が止まらないこと、コバの人間への復讐心の闇の深さに気づけなくて悔やんでることなどを話します。シーザーに負けるまで施設のボス猿だったロケットと、シーザーの息子ブルーアイズが偵察から戻ります。

ブルーアイズは恋人レイク(サラ・カニング)や、シーザーの妻コーネリアの2番めの息子で弟コーネリウス(デヴィン・ダルトン)との再会を喜びます。その夜、ロケットらの情報を元に砂漠を越えた新天地へ向かうか議論し、ウィンターは行くべきと主張するが、シーザーは森で防衛すべきと猿の絆を強調します。

エイプの秘密の寝所は滝の裏側ですが、そこへ大佐(ウディ・ハレルソン)の部隊が侵入します。気づいたシーザーはゴリラのルカ(マイケル・アダムスウェイト)やロケットに知らせて撃退しますが、大佐はシーザーの妻と息子を銃殺します。精鋭部隊が緑の照準ランプ付けながら侵入するのはあり得ないですが。

シーザーは怒って大佐を追うが、ヘリで逃げられます。幸い、2番めの息子コーネリアスは無事で、死んだ息子の恋人レイクにまかせます。居所が知られたため、エイプ一行は新天地へ出発しますが、シーザーは復讐心がはれず1人で大佐を倒しに向かいます。モーリス、ロケット、ルカも追いかけて同行を願い出ます。

立ち寄った小屋で銃を向けた人間を、シーザーは迷わず射殺します。小屋の中には1人の人間の少女(アミア・ミラー)がいますが話せません。シーザーは置いていけと言いますが、モーリスはそばの人形を少女に渡して連れて行くことにします。その先には大佐の部隊の野営があり、裏切者ウィンターが働いてます。

シーザーはアルビノ白ゴリラのウィンターをおどし、大佐が国境で北の別働隊と合流すること、滝裏のエイプの寝所を教えたのはおどされたウィンターであること等を聞き出します。間接的に妻子を殺された復讐心から、シーザーはウィンターを絞殺します。シーザーはコバの「猿は猿を殺さない」の夢にうなされます。

大佐を追う部隊をシーザーらは馬で尾行し、海辺から雪山に入ります。そこで人間は仲間を撃ち、雪に生き埋めにしたので、シーザーらが確認すると、少女と同じで言葉を話せない人間です。また、シーザーらの荷物を盗んだ者を追いつめると、動物園から逃げた猿バッド・エイプ(スティーヴ・ザーン)と名乗ります。

バッド・エイプはシーザーらのようにALZ113を吸ってないけど、人間が死ぬ猿インフルエンザに感染して知能アップし、人間の話し方をマネて言葉を話せるようになったそうです。人間のように体毛が抜けたため寒くて服を好みます。彼が少女にあげたプレートNOVAから、モーリスは少女にノバと名付けます。

ゴリラのルカは少女ノバに桜の花びらを差します。直後にシーザーを守るためルカは人間に刺され、死の間際にノバはもらった桜をルカに付けてやり涙します。モーリスは仲間との合流を進言しますが、シーザーは聞く耳を持たず、モーリス「今のあなたは、まるでコバだ」と復讐心に取りつかれてることを警告します。

シーザーは1人で人間の野営地へ行きますが、新天地へ向かった仲間たちが捕らわれてるのと、大量の猿のはりつけ死体を発見した直後、自分も気絶させられ大佐に捕らわれ檻につながれます。シーザーは他の猿の信頼を失っています。翌朝、大人のエイプは防護壁建設の強制肉体労働をさせられます。

シーザーは仕事ミスしてムチ打たれるエイプの身代わりになり、仲間の信頼を取り戻します。大佐から、猿インフルエンザが「死なないけど話す能力を失う」ウィルスに突然変異したことを聞きます。大佐は感染した息子や仲間もウィルスを蔓延させないよう殺したため、北の軍と対立しもうすぐ攻めてくると語ります。

大佐はシーザーのことを「感情的すぎる」と批判しますが、「慈悲」には賛成し檻のエイプに食料と水を与えます。雪の中ではりつけのシーザーは寒さと飢えで弱り、檻に入れられます。そこへ地下道から近づいてきた人間の少女ノバが現れ、シーザーに水と食料を与えます。ロケットが捕まることでノバを逃がします。

映画『猿の惑星 聖戦記グレートウォー』ネタバレ結末ラスト

翌朝生きてたシーザーは労働にかり出されますが、檻に落ちていたノバの人形を大佐が拾い上げ周囲を捜索させます。一方、軍施設の外から「APE CALYPSE」と書かれた地下道を使うモーリスとバッド・エイプは、中のシーザーらと手話で連携を取りながら脱走の準備を進めます。見張り兵から檻の鍵も奪います。

シーザーの息子コーネリアスやレイクやロケットなど全エイプを地下道から外へ脱出させ、シーザーは単独で大佐を倒すため残ります。シーザー「私もコバのように憎しみを捨てきれない」。その時、北の軍隊がヘリで攻めてきます。シーザーが大佐の部屋へ行くと、ノバの人形で感染して言葉を話せなくなってます。

大佐は他の人間に感染させないよう、シーザーに撃ってもらおうとしますが、シーザーは「憎しみの連鎖」を断ち切るためこらえて銃を置いて去ります。大佐は銃で自殺します。大佐の軍は北の軍と交戦中に、エイプが逃げるのも見つけ、機関銃で撃ち始めます。シーザーは手榴弾をガソリンタンクに投げようとします。

その時、かつてシーザーが捕らえて殺さず帰した人間のプリーチャーがシーザーを矢で攻撃します。人間の手助けをするレッド・ドンキーは、エイプが撃たれ、それを助けようとしたシーザーも射抜かれるのを見て、ついにプリーチャーをグレネードランチャーで撃ち殺し、直後に自分も人間に射殺されます。

そのすきにシーザーは手榴弾をガソリンタンクに投げ、基地全体を誘爆させて地下道で逃げ切ります。北の人間の軍隊はウィルス感染から身を守るため防護服を着て銃を持って攻めて来ますが、その目の前にシーザーは立ち上がります。兵士たちが銃を向けると、先ほどの爆発の影響で起こった大雪崩にのみ込まれます

シーザーとエイプたちは高い木に登って雪崩から身を守ります。その後、コーネリアスを背負ったシーザーは、まるで旧約聖書のモーセの出エジプト記のようにエイプたちを従えて新天地を目指します。そして湖の見える山に到達して、モーリスは矢傷がひどいシーザーを気づかいます。

人間少女ノバとバッド・エイプとコーネリアスは一緒に遊びます。モーリスはシーザーに「コーネリアスは父の偉大さを忘れないだろう」と言葉で話します。ノバから感染して更に知能がアップしたのかもしれません。シーザーはそのまま横になり死んだようになります。モーリスは涙し、他のエイプも駆け寄ります

ストーリーに驚きは少なく、無難な仕上がりではありますが、シーザーの苦悩の日々がついにラストを迎えてほっとしたと同時に、人類の滅亡と地球が猿の惑星になった経緯を目の当たりにできて達成感でいっぱいになれますので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!

私の評価 65/100(60が平均)

シリーズやジャンル⇒猿の惑星一覧

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