シャマラン映画『トラップ』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?衝撃の真実とは?
クーパーは娘ライリーが夢中の人気歌手レディ・レイブンのチケットを入手。しかし当日の会場内外では警察官たちが殺人鬼逮捕のため集まり、クーパーにも身の危険が迫るが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | トラップ |
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日本公開日 | 2024/10/25 [予告] 上映時間:105分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Trap |
監督・キャスト | M・ナイト・シャマラン[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース映画/Blinding Edge Pictures |
日本興行収入 | 0.8億円 興行収入ランキング |
世界興行収入 | 0.8億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.11.19更新) 64 |
シリーズ 関連作品 | シャマラン映画一覧 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- レディ・レイブン(サレカ・シャマラン)若者に人気の歌手。
- クーパー(ジョシュ・ハートネット)娘ライリーとコンサートへ行く優しい父親。実は…
- ライリー(アリエル・ドノヒュー)父クーパーと一緒にレイブンのコンサートへ
- レイチェル(アリソン・ピル)クーパーの妻。ライリーの母親
- ジョセフィン・グラント博士(ヘイリー・ミルズ)警察の凄腕プロファイラー
ネタバレ感想『トラップ』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『トラップ』原作は?監督とキャストは?
映画『トラップ』は、脚本・監督・共同製作をつとめるM・ナイト・シャマランによるオリジナル映画です。M・ナイト・シャマラン[映画一覧]は『シックスセンス』以降、今もどんでん返しを期待される監督です。
主演のジョシュ・ハートネットは、最近は『オペレーション・フォーチュン』『オッペンハイマー』等に出演。
他の出演者はアリソン・ピル以外は日本ではあまり知られてないが、レイブン役のサレカ・シャマランは監督M・ナイト・シャマランの長女です。ちなみに次女イシャナ・シャマランは同年公開『ザ・ウォッチャーズ』を監督。
優しい父親の正体とは?
クーバーは、娘ライリーが夢中の人気歌手レディ・レイブンのアリーナ席チケットを購入し一緒にライブ会場へ。ライリーをSNSで無視するクラスメイトのジュディ達も来てるが、ライリーはレイブンの掛け声でゆるしのスマホライトを点灯。
父クーパーはすぐに会場内外の警官の多さを感じ、Tシャツ売場の店員と親しくなり消防士と明かして信頼させ情報を得ます。警官たちは会場内にいる切り裂き魔を逮捕するために包囲。クーパーの正体こそがその連続殺人鬼です。
エンドクレジット前、Tシャツ売場の店員がクーパーの正体をテレビで知って驚きます。入退出カードを盗んだのはクーパーだと気づきそうだが、まさか連続殺人鬼だったとは思わなかったのでしょうね。
逮捕の一番の貢献者は人気歌手?
連続殺人鬼クーパーは、コンサート中も落ち着きなくライリーを会場に残したまま逃げ道を模索。従業員の入出カードや警察レシーバーを盗んで盗聴して警備状態を探ります。やがてレイブン関係者なら脱出できる可能性が高いと判断。
スタッフの男(M・ナイト・シャマラン監督本人!)に娘が白血病と偽ることで、ライリーは「夢見る少女」としてステージに呼ばれます。クーパーの苦肉の策だが、ライリーには一生の思い出となり、いじめっこ達は悔しがる名シーン。
ライブ後、クーパーはレイブンをおどしてリムジンに同乗させ逃げ切ろうとします。しかしここから一転、レイブンの頭脳プレイが始まり物語を支配。ライリーの喜ぶ姿を利用してクーパー家を訪問(住所をゲット)し、家族とだんらん。
レイブンは歌を披露し、すきをついてクーパーからスマホを奪いバスルームに籠城。クーパーがおどすため人質にしてた人から場所のヒントを聞いたレイブンは、SNSのライブ機能で人質救出をよびかけ成功。運転手に警察通報も依頼。
この部分のレイブンの健闘ぶりが最もスリリングで楽しめました。スマホを奪われる位置に持ってたクーパーの詰めの甘さはここだけではないが、その瞬間を見逃さず、ライリーのスマホまで隠したレイブンの知能と勇気には感服。
トラップ仕掛け人は誰?衝撃の真実とは?
ライブ会場全体が連続殺人鬼逮捕のためのトラップです。従業員だけでなく、主演の歌手レディ・レイブンも積極的に犯人逮捕に協力。この設定は一般人を巻き込んでるので現実では不可能だし、かなり無理のある設定だと感じます。
警察がライブ会場に集まった理由は殺人鬼の犯行現場で「当コンサートのチケットのレシート」を発見したからです。これだけの証拠であそこまでの警官を配備するのも現実的ではないですね…
このレシートを現場に落とした張本人、つまりトラップの仕掛け人の正体はクーパーの妻レイチェルでした。彼女は夫が殺人鬼である可能性を感じ、その判定を警察にゆだねるつもりだったと終盤に語ります。この部分が衝撃の真実?
連続殺人鬼のラスト結末は?
家を警察に包囲されるが、クーパーは警官に変装しレイブンに手錠してリムジンを運転し脱出成功。レイブンが手錠をはずして外へ逃げると、クーパーも姿をくらまし警備をくぐりぬけて妻のいる家へ侵入。妻こそがトラップ仕掛け人と見抜きます。
妻レイチェルは殺される前に最後のチェリーパイを一緒に食べようと提案。しかしパイには妻が夫の持物から得た薬品を含んでおり、クーパーは意識もうろうとなり亡き母の妄想を見ながら警察に逮捕されます。
厳重な護送車で連行されるが、クーパーは自転車を立てるふりして細い金属を入手しており、それで手錠をはずして歓喜。その後は語られないが、護送車も解錠して逃亡しそうなラスト。
薬を盛られるクーパーもいろいろ詰めがあまいが、警察の無能ぶりはさすがに許容できないレベル。というか脚本が雑で、ご都合主義がすぎるのが本当に気になります。もはやシャマラン監督はロジックの語り手を放棄したように感じられ悲しみ。
映画『トラップ』ネタバレ感想と私の評価
ミステリファンなので初期のM・ナイト・シャマラン監督作は『シックス・センス』を含めて大好き。なので全作観てるが最近のは微妙な映画が多く、今回も期待値を下げて初日に映画化で鑑賞。賛否でいうと賛寄りの平凡作品。
シャマランはラストのどんでん返しがウリだが、導入部の上手さが後の展開を期待させるのも特徴的。ただし、期待したものを見せてくれないことが多く、自ら上げすぎたハードルに押しつぶされてる感はありますね…
本作も「優しい父親が実は殺人鬼?」の導入部は素晴らしくその後の脱出行動も興味深いが、警官たちが障害として無能すぎるし、プロファイラーもライバルとしては不足で置き物状態だったのがとても残念。何度 逃亡をゆるすのか…
一方、レイブンがからむシーンはどれも好き。特に人質を救いクーパーを追いつめた場面は、人気歌手と動画配信世代ならではの解決方法で見事。妻がトラップ仕掛け人だった部分もいいが、犯人があっさり薬を盛られるマヌケぶりは知能犯として失格。
シャマラン映画の中では平均的で、個人的に最近では『オールド』の方が好き。それでも次回作も期待してしまうので、ぜひ緻密な脚本を希望!
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