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映画『プロメテウス』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?エイリアンの起源?人類の創造主?

プロメテウス 映画/ドラマ

エイリアンシリーズ前日譚1作目。古代壁画に描かれた星を目指した宇宙船プロメテウス。ショウは「人類の創造主」探索に出発し巨人の死体、巨石人頭像などを発見するが、乗員が凶暴化しアンドロイドも暴走しはじめ…(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題プロメテウス
日本公開日2012/8/24 [予告] 上映時間:124分
製作国アメリカ、イギリス
原題/英題Prometheus
監督・キャストリドリー・スコット
キャスト
出演者
ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、ガイ・ピアース、イドリス・エルバ、ローガン・マーシャル=グリーン
映倫区分日本:PG12(小学生指導必要) USA:R
配給/製作
(画像出典)
20th Century Fox/スコット・フリー・プロダクションズ、ブランディーワイン・プロダクションズ、デューン・エンターテインメント
日本興行収入18.1億円 (興行収入ランキング
世界興行収入4.0億USドル [出典]
製作費1.3億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.29更新)
65私の評価は含まず)
シリーズ
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ネタバレ感想『プロメテウス』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

エイリアン前日譚映画『プロメテウス』ネタバレ感想や考察

公開当時は隠してたようですが、その後はエイリアンシリーズの前日譚であることをアピールしています。日本では「人類の起源が解明」という誇大広告ぎみな宣伝と、吹替の剛力彩芽版の不評により大作のわりには集客が伸びなかったようです。

SF的な部分やキャラの行動理由につっこみどころ満載なのもマイナス要因です。ただ、一切の事前情報なしで鑑賞すると、SFスリラーの要素や謎解明のミステリー要素のワクワク感も出てくるので、世間の評価ほど悪くは感じません。ハードルを上げずに、字幕版で見ることが前提ですが。

「プロメテウス」とは今回は人間の宇宙船の名称ですが、ギリシア神話のタイタン族(巨人神族)のプロメテウスの神話から引用されています。プロメテウスは神から火を盗み、ゼウスが創造した人間に火と文明を教えて戦争が絶えなくなります。ゼウスは怒り、プロメテウスを罰として山に縛って鳥に内蔵をついばませますが、不死なので毎日回復し永遠に苦しみが続くという神話です。

ストーリーは、何かの探索のため未知の惑星に降り立つことから始まるありがちなスタートです。しかし今回の目的は、我々人間が最も興味を持つであろう「創造主」や「地球人の起源」についての調査なので、いやでも期待がふくらみます。しかしこの大風呂敷の割に物語は狭い範囲で進行するため不安もつのります。

過去作で登場したスペースジョッキーが、創造主を感じさせる巨人のエンジニアとして動く姿で登場するのは期待値が上がりますが、高度な科学技術をもつわりには高知能に感じられず、エイリアン的な生物兵器への対抗策も持たないのはリアルでないと思います。

人類というよりエイリアンの起源が気になる話ですが、酸が顔にかかったり、黒い液体を飲んだ人がゾンビのように凶暴化したり、蛇のような生物が口から入っても腹からではなく口から出ていったり、子宮から出た小さな生物が研究室内で巨大化し、エンジニアの体内でエイリアンを誕生させたりと一貫性が感じられないし、矛盾点だらけなのも気になります。

アンドロイドのデヴィッドの行動も意味不明ですが、その理由もほとんど明かされることがなく、黒い液体やエンジニアについてや、エンジニアが地球人を滅ぼしに行く理由も解明されません。続編で明かされるのかもしれませんが、1本の映画としては出来が悪く不満点ばかりが残ります。LV223がエンジニアの星でないなら、古代壁画は何だったんだ?という謎も残ります。

登場人物は宇宙船プロメテウスの船員など多いのですが、スポットが当たる、ノオミ・ラパス演じるショウと、マイケル・ファスベンダー演じるアンドロイドのデヴィッドは好演してると感じます。シャーリーズ・セロンが演じるヴィッカーズは思わせぶりなわりに、何も役割がなくて無駄遣いで残念です。

ネタバレあらすじ感想や解説

太古の昔、楕円状の宇宙船から降りたと思われる白くマッチョな人型巨人が、川辺で黒い液体を飲むと体全体が遺伝子レベルまで溶けはじめて、滝に落ちてそのDNA情報をまき散らします。後にもこの映像の説明はありませんが、この儀式はテラフォーミング後の未熟な星に生命を芽生えさせる方法だと思います

地球で西暦2089年、考古学者エリザベス・ショウ博士(ノオミ・ラパス)とその恋人チャーリー・ホロウェイ(ローガン・マーシャル=グリーン)はスコットランドのスカイ島で新たに古代遺跡を発掘します。3万5千年以上前の壁画に、他の遺跡と共通する未知の惑星の存在を確認し「見つけてほしいのよ」と言います。

2093年、ウェイランド・コーポレーションの宇宙探査船プロメテウス号は極秘の目的地へ向かっていて、乗組員が冷凍睡眠中、アンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)が航行管理し、多くの言語や古代語も学習してます。デヴィッドは冬眠中のショウが見てる「父や死後の楽園」の夢を盗み見します。

プロメテウス号が目的地に到着すると、一足先に目覚めたメレディス・ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)が腕立て伏せで筋トレしてて、デヴィッドは残りの乗員も起こします。彼らはヴィッカーズに雇われて、探究心や金のためにプロメテウスに乗りこんだようで、まず食事や水分補給などをします。

その後、ウェイランド社の社長ピーター・ウェイランド(ガイ・ピアース)がホログラムで、彼は既に亡くなっただろうこと、デヴィッドは心を持たないアンドロイドであること、この宇宙船は人類の起源や死ぬとどうなるかを突き止めるために目的地に向かい、ショウ博士とホロウェイ博士を招いたことを伝えます。

博士らは地球上のあちこちの遺跡に描かれた壁画とそっくりの遠い太陽系に、月を持ち生命が存在できそうな惑星LV-223を見つけたので、人間を作ったエンジニアに会うためにやって来たと説明します。「3世紀も信じられてきた進化論を無視するだけの根拠はあるの?」と聞かれ「そう信じてる」と答えます。

ショウとホロウェイは責任者ヴィッカーズに「もしこの星で生命体を見つけたら、接触も会話もせず報告だけするように」と忠告されます。惑星LV-223の地表に到達したプロメテウス号では、ホロウェイが「神は直線を作らない」と言って大きな谷の平地に着陸させ、調査隊がドーム状の建物へ入っていきます。

内部の地図を機械に作成させながらトンネルを進むと、地球環境と似た場所に出て、宇宙服なしでも呼吸できます。デヴィッドがパネルの古代語?を読んで操作すると、ホログラムの記録映像で数人の巨人が何かから逃げる姿が映し出されます。ドアに挟まれて死んだ巨人の、約2000年前の死体も見つかります

地質学者ファイフィールドと生物学者ミルバーンは、恐れを抱いて先に宇宙船へ帰って行きます。デヴィッドは勝手にドアを開けます。中には死体の頭部と、巨石人頭像と、多くの円筒容器と、立体的な壁画があり、地面には生きてるミミズのような生物もいます。デヴィッドは内緒で円筒容器を1つバッグに入れます

嵐が近づいてきたので、プロメテウス号へ戻るよう指示があり、ホロウェイはエンジニアだと思われる死体の頭部を持ち帰ります。嵐で吹き飛ばされそうになりながらプロメテウスへ戻ると、先に帰った2人はまだ洞窟内で迷ってて、嵐が終わるまで救出へ行けないことを伝えます。地図あるのに迷うの変ですが。

ショウ博士は持ち帰ったエンジニアの頭部を調べ、ヘルメットをはずすと中には人間に似た頭があります。巨人の頭にはブツブツした何かの細胞があり、電気信号を与えると目が開き破裂します。考古学者ショウが解剖したり、マスクやケースで防御しなかったり、切開前に電気流したりと素人すぎます。

ショウはエンジニアのDNAが人間の遺伝子と一致することを確認します。デヴィッドは誰かと「幸い少し未成熟でした」と会話し、ヴィッカーズに問い詰められると「もっとしっかりやれ」と言われたと伝えます。デヴィッドは持ち帰った円筒容器を開けて、試験管のような物から黒い液体の塊を取り出します。

ホロウェイは生きてるエンジニアに会えなかったので、アルコールで酔っています。デヴィッド「何を聞きたかったのですか?」。ホロウェイ「なぜ人類を作ったのか」。デヴィッド「人が私を作った理由は?」。ホロウェイ「作れたから」。デヴィッド「もし創造主がそう答えたら、失望するのでは?」

デヴィッドはアルコールに先ほどの黒い液体の塊を入れて、ホロウェイに飲ませます。その後、ホロウェイとショウは一夜を共にします。洞窟内の2人は、大量のエンジニアの死体を見つけ、全て体の内側から破られてることに気づきます。2000年間も腐敗しないのは不死か巨人だからか、洞窟内の機能か不明です。

ヤネック船長(イドリス・エルバ)はプロメテウスのセンサーで、洞窟内に生物反応を見つけて、さまよう2人に伝えます。しかしなぜか2人の見る映像は送信されてないとウソをつきます。ヤネックはヴィッカーズに「あんたロボットか?」と聞くと「後で部屋に来て」と誘われ、その後の行動は映されません。

洞窟のファイフィールドとミルバーンは、円筒容器の並ぶ部屋で、黒い液体が流れる中に蛇のような生物を見つけ、手を差し出すと飛びかかられて1人は酸を顔に浴びて宇宙服ごと溶かされ、1人はヘルメットの中の口に侵入され死亡します。旧エイリアンで出てきたフェイスハガーに似てるけど少し違うようです。

嵐がやむと、キャプテン・ヤネックをリーダーとして救出へ向かいます。デヴィッドは生体センサーの誤作動を修理するため単独行動し、ヴィッカーズに命令された映像送信も途中で切るという不可解な行動をとりながら、円筒容器だらけの部屋の奥へ行き、何かの操縦室のような場所にたどり着きます。

座席に座るとホログラムの記録映像が流れ出し、デヴィッドは操縦や笛を使う操作方法を記憶します。ホログラムでは広い宇宙地図が映し出され、地球が拡大されたため目的地だったのかもしれませんが、そこで映像は切れます。デヴィッドは、眠って鼓動の鳴ってるエンジニアを1人だけ見つけます。

捜索チームは、隊員の死体の口から蛇のような生物が出ていくのを見つけ驚きます。ファイフィールドは行方不明です。ホロウェイは出発前に、目に寄生虫のようなのを見つけますが、皆には黙ってます。しかし捜索中に苦しみだしたため、チームはホロウェイを連れてプロメテウスへ引き返します。

ホロウェイはゾンビのような顔になり、ヴィッカーズはプロメテウス号への搭乗を許可せず、ホロウェイの最後の意識で殺してくれと言われたので火炎放射器で焼き殺します。ショウ博士はショックで倒れ、医療室に運ばれます。そこでデヴィッドに妊娠3ヶ月を告げられますが、10時間前なのにあり得ないと言います。

ショウは低温カプセルに連れて行かれる時に逃走し、ヴィッカーズの脱出モジュール内の全自動手術装置に入り、帝王切開手術を指示しますが、男性専用なので「異物摘出」に切り替えて、子宮からタコやイカのような白い生物を取り出して装置内を消毒して閉じ込めます。切開部はホッチキス止めします。

デヴィッドがなぜホロウェイに黒い液体を飲ませたのか、黒い液体の効果は何なのか、ミミズやホロウェイはゾンビのようになり凶暴化?、ショウの子宮は旧作の卵と同じ位置づけで、そこからフェイスハガーが誕生する?、その後のショウのパワフルさはエイリアンと融合したため?など疑問点だらけです。

また、手術装置が男性専用(ウェイランド専用?)というのは、宇宙に行けるほどの未来ではおかしな設定ですが、この時代でも世界で12台しかないと言ってたので最先端技術なのでしょう。しかしスキャンすればショウが女性だとわかるのに、子宮から摘出できるのも中途半端な設定です。

行方不明だったファイフィールドが戻ってきますが、ゾンビのようで凶暴化してて乗組員を襲いはじめますが、火炎放射器で焼き殺されます。ショウは血まみれでさまよい、声の聞こえる部屋へ入ると、死んだと思われてた年老いたウェイランド(ガイ・ピアース)が目覚めてるのを見つけます。

ウェイランドはデヴィッドが見つけたエンジニアの生き残りに会いに行き、余命数日なので死から解放してもらうと言います。ショウは最初は否定しますが「チャーリー・ホロウェイなら確かめずに帰れないはず」と言われ、創造主への関心をより強く持つようになり、栄養剤?を飲んで出発の準備をします。

映画『プロメテウス』ネタバレ結末ラスト

ヤネック船長「ここはエンジニアの星じゃない。奴らの軍事施設で、円筒の生物兵器により自分達も全滅したんだろう」。ショウ「1人だけ生き残りがいるの」。ヤネック「俺は奴らが地球に行くことだけは絶対に阻止する」。ショウ「必ずそうして」。この会話はラストの伏線にもなってます。

ヴィッカーズはウェイランドの娘だとわかります。デヴィッドの導きでウェイランドらは洞窟内のブリッジに着くと、その洞窟全体がU字型の宇宙船であるとわかり、エンジニアは円筒の兵器を地球へ運んで生物を滅ぼすつもりだったと、デヴィッドは解説します。デヴィッド「1から作るには、壊さねば」

ハイパースリープ装置で眠るエンジニアを目覚めさせます。ウェイランドの通訳として古代語で何か話しかけたデヴィッドは、エンジニアに触られた後、首を引きちぎられます。攻撃しようとした隊員らも素手で殺され、ウェイランドも「ここには何もない」と言って絶命します。首だけのデヴィッドは「良い旅を、ウェイランドさん」とだけ言います。

デヴィッドがエンジニアに話した内容や、エンジニアがデヴィッドを即座に破壊した理由は最後まで不明ですが、作った生物が来て、通じる言葉で「永遠の命をくれ」「自分に似たロボットを作ってみた」と言ったら、怖かったり「神になったつもりか」と思って破壊したくなるのもわかる気がします。

それをモニターで見てたヴィッカーズは地球へ戻ることを命令します。エンジニアは宇宙船を起動させ、地球へ向かおうとします。外へ出たショウはヤネックに通信で「これを止めないと帰る場所がなくなる」と伝えます。ヤネック「これは戦艦ではなく武器がない」。ショウ「わかってるけど、止めるしかない」

ヤネック「この船を弾丸にしてエンジニアの船にぶつける。射出する居住モジュールで2年間生きるつもりなら、40秒以内に脱出ポッドで出てくれ」。2人の副操縦士はヤネックに同意して残りますが、ヴィッカーズは急いで宇宙服を着て脱出します。ヤネックは見事にぶつけて、U字型宇宙船は墜落します。

U字型宇宙船は縦に落ちて地表で回転しだし、脱出したヴィッカーズとショウは追われる形になります。転んで横に転がったショウは助かり、なぜか横に逃げないヴィッカーズは下敷きになります。その後、ショウの方へ倒れていきますが、ショウは岩のすき間で助かり、居住モジュールへ入ります。

しかしそこにはショウの子宮から取り出した生物が閉じ込められていて、巨大に成長していて、ショウはオノで倒そうとしますが、さらにそこへエンジニアが侵入して来て、ショウはうまくエアロック解除して両者を戦わせます。巨大なフェイスハガーに似た生物はエンジニアの口に入ると両者は沈黙します。

気力が尽きて倒れたショウに首だけのデヴィッドから「助けてほしい。宇宙船はまだたくさんあるので、私がいれば脱出できる」と通信で言われます。デヴィッドを救ったショウは預けてた十字架を返してもらい「私は地球ではなく、彼らの星へ行き、人類を創造して滅ぼす理由を聞きたい」と言って驚かせます。

ショウは居住モジュールからの通信信号で「LV-223は死の星なので、決して発信源に来ないように」との警告メッセージを残して、デヴィッドと2人でエンジニアの星を目指し出発します。一方、居住モジュールで倒れたエンジニアの胸から、旧作と似た造形のエイリアンが誕生して映画は終了します。

最後まで見ると『エイリアン』へつながると思ったのですが、謎が謎をよんだだけです。2017年夏に公開される続編『エイリアン コヴェナント』では全て明かされる可能性もあるので、その前にぜひ1度は観ることをおすすめします!

プロメテウス 映画/ドラマ

おすすめ6ポイント

少し残念7ポイント

私の評価 60/100(60が平均)

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