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映画『007ノータイムトゥダイ』評価は?ネタバレ感想考察/黒幕の正体と目的は?脅威の技術とは?

007 ノー・タイム・トゥ・ダイ 映画/ドラマ

007シリーズ25作目。ダニエル・クレイグ5作目。現役引退したジェームズ・ボンドは、CIAの旧友に科学者救出を依頼されるが、ミッションは過酷で世界の脅威となる黒幕が現れ…。危険な最新技術とは?スペクター再登場?(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
日本公開日2021/10/1 [予告] 上映時間:164分
製作国イギリス、アメリカ
原題/英題No Time to Die
監督・キャストキャリー・ジョージ・フクナガ[キャスト
映倫区分日本:G(年齢制限なし) USA:PG13
配給/製作
(画像出典)
東宝東和/Eon Productions、Danjaq、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー、ユナイテッド・アーティスツ、ユニバーサル・ピクチャーズ
日本興行収入27.1億円(年間13位
世界興行収入7.7億USドル [出典]
製作費2.5億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
(興収・評価: 2024.8.15更新)
75私の評価は含まず)
シリーズ
関連作品
007映画一覧

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ。藤真秀)元MI6の007エージェント。前作で引退してマドレーヌと暮らすが…
  2. ノーミ(ラシャーナ・リンチ。斎賀みつき)ボンドの引退後の007継承者
  3. パロマ(アナ・デ・アルマス。水樹奈々)キューバでボンドを支援するCIAエージェント
  4. フィリックス・ライター(ジェフリー・ライト。石田圭祐)ボンドの旧友のCIAエージェント。誘拐された科学者救出をボンドに依頼
  5. Q(ベン・ウィショー。川本克彦)MI6の兵器開発課長。ボンドの理解者
  6. マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ。園崎未恵)前作のボンドガール。ボンドと暮らしてるが…
  7. エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ。山路和弘)前作ラスボス。スペクターの首領。現在MI6の管理下。本名フランツ・オーベルハウザー
  8. リューツィファー・サフィン(ラミ・マレック。中井和哉)テロリストのリーダー。スペクターと因縁が?
  9. M(レイフ・ファインズ。原康義)MI6部長
  10. イヴ・マネーペニー(ナオミ・ハリス。杉本ゆう)Mの秘書でありボンドの旧友
  11. ローガン・アッシュ(ビリー・マグヌッセン。浪川大輔)フィリックスと同行する元米国務省エージェント
  12. ヴァルド・オブルチェフ(デヴィッド・デンシック。多田野曜平)誘拐された科学者
  13. マチルド(リサ=ドラ・ソネット。原語流用)マドレーヌの5歳の娘。青い目

ネタバレ感想『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

25作目?クレイグ最後?監督やキャストは?

映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、007シリーズ[一覧]25作目です。ダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドの5作目で、彼のボンドは今回が最後です。

007シリーズは、女性をモノのように扱うシーン等で批判されてますが、最近の作品にはボンドと共闘するだけの女性も登場し、時代にあわせたアップデートもされてます。「ボンドガール」という用語も微妙ですが、以下ではヒロイン的な意味で使わせてもらいます。

監督のキャリー・ジョージ・フクナガは、父親が日系アメリカ人三世、母親は欧米系で、日本にも短期間だが暮らした経験があるそうです。『IT イット それが見えたら、終わり。』の脚本のほか、複数の映画に関わっています。

主演のダニエル・クレイグは『ドラゴン・タトゥーの女』『ナイブズアウト』等、ラミ・マレックは『ボヘミアン・ラプソディ』や『ドクタードリトル』(声)等が最近の出演作です。

アナ・デ・アルマスは『ブレードランナー 2049』『ナイブズアウト』等に出演。他にも、レア・セドゥ、ナオミ・ハリス、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、クリストフ・ヴァルツ等の個性派俳優がずらり。

前作までとのつながりは?彼女と別れた理由は?

人里離れた湖畔の屋敷で、前作ボンドガールの女優レア・セドゥとその娘が登場し、そこへサフィンと名乗る能面の男が襲撃。男はスペクター員だったミスター・ホワイトを殺害に来たが不在だったため、寝てた妻レア・セドゥを射殺。

すでに銃の扱いを教わってた娘はサフィンを撃つが、致命傷にはならず追われます。娘は凍った湖へ逃げるが氷が解けて落下。しかし娘は、氷を撃ったサフィンに救われます。

一瞬、ジェームズ・ボンドの娘かと錯覚しますが、マドレーヌと呼ばれたとおり、前作ボンドガールのマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)の幼少期の記憶です。彼女の父ミスター・ホワイトは前作で自殺しましたが、スペクターの一員だったと判明。

そんな記憶を思い出したマドレーヌは、前作『007 スペクター』でMI6の007(ダブルオーセブン)を引退したジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)と幸せな日々を暮らしてます。

ボンドはマドレーヌの提案で、元カノのヴェスパー(ダニエル・クレイグ1作目『007 カジノロワイヤル』で死亡)の墓参りへ行くが、墓に仕掛けられた爆弾の爆発とスペクター員の襲撃にあい、なんとか切り抜けます。

ボンドは、マドレーヌ・スワンがスペクターの一員でかつ情報を流してると疑い、彼女とは別れました

前作『007 スペクター』直後からの続編なので、それだけは観ておいた方が理解しやすいです。前作ラスボスも今回再登場するし。元カノのヴェスパーやこの後登場するCIAのフェリックスについて知りたければ『007カジノ・ロワイヤル』以降4作品も観てください。

ヘラクレス計画とは?スペクター員の全滅方法は?

5年後、どこかの生物兵器研究所に謎の集団が侵入し、開発中のナノマシン生物兵器を強奪。内部の科学者ヴァルド・オブルチェフも強盗団とつながってて協力後、拉致されました。

ジャマイカで暮らしてたジェームズ・ボンドは、CIA局員の旧友フィリックス・ライターと元米国防省のアッシュによる依頼「誘拐された科学者の奪還」を断ります。しかしボンドは、007継承者ノーミの話を聞き、CIAに協力することに。

ボンドがCIAに協力した理由は、生物ナノ兵器「ヘラクレス計画」が、MI6部長M(レイフ・ファインズ)による敵の殲滅計画と知ったからです。危険なMの計画に怒りを感じたボンドはCIAに協力。まずはキューバのスペクター潜伏地に向かいます。

キューバでボンドを手伝うのはCIAエージェントのパロマ(アナ・デ・アルマス)。伝説的なボンドに緊張して大丈夫か?と思わせるが、銃撃戦が始まると引けを取らないほどの腕前。実はこの場所は、ボンドを殺害するために仕組まれてたのです。

しかしなぜかスペクター員のみが生物兵器で全滅その理由は、誘拐された科学者が「スペクター以外を殺害」から「スペクターだけを殺害」する生物兵器に入れ替えたから。新007ノーミに邪魔されるが、ボンドは科学者を無事救出。

この生物ナノ兵器は、設定されたDNAの持ち主だけが毒殺されるようプログラムされています。事前に入手されてた「スペクター員のDNA一覧」を利用されたわけです。

科学者、スペクター、CIAとボンド、MI6とノーミがだましあいを繰り広げるのは楽しいけど、あちこちでドンデン返しや各自の思惑による行動が発生するので、かなり理解しづらい構造です。特に科学者が兵器を入れ替えた理由はわかりづらい。

アナ・デ・アルマスの活躍は短すぎて物足りないです。ダニエル・クレイグ以前のボンドなら男女関係になりそうですが「都合のいい女性ボンドガール」への批判をかわすためか、今回は彼女の目の前で着替えるだけ。過去作への皮肉も感じるし、このアップデートは大賛成!これにより、マドレーヌとヨリを戻すのも違和感ないし。

007 ノー・タイム・トゥ・ダイ 映画/ドラマ

裏切り者の正体は?前作ラスボスの死因は?

ジェームズ・ボンドは、裏切り者アッシュにより科学者を連れ去られ、撃たれたCIAエージェントのフィリックスを救うことも出来ませんでした。ロンドンのMI6本部でMやQと再会したボンドは、前作で捕らえたスペクターボスに会いに行きます。

スペクターボスのエルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)は、監獄内にいながら眼球内の超小型通信装置でスペクター員に指示し、彼らの視覚も得ていたのです。

ボンドは監獄前で、別れたマドレーヌ・スワンと再会するが、彼女は途中退席します。片目の眼球を切除され拘束されたブロフェルドの挑発にのったボンドが彼にふれると、ブロフェルドは即死

ブロフェルドの死因はボンドとの接触で「スペクターのみを殺害する毒(生物兵器)」が感染したからです。その毒はマドレーヌがサフィンに脅迫されてトイレで手首にふってた薬品であり、彼女にふれたボンドも感染したのです。最初に彼女が握手を拒絶したのは軽い伏線でした。

ヘラクレス計画のナノ兵器は一度感染すると一生除去できず、感染者がスペクター員にふれただけで対象者は死にいたります。ブロフェルドの死は予定外でしたが「マドレーヌはスペクターではない」事が証明され、ボンドはヨリを戻します。

マドレーヌには娘マチルドがおり、青い目なのでボンドが「自分の子?」と聞くが否定されます。それでもこの時間は「ジェームズ・ボンドが本当の家族と過ごしためずらしい時間」として、007シリーズ史に記録されそうですね。

前々作でM(ジュディ・デンチ。今回は肖像画で登場)が死に、前作でミスター・ホワイト、本作『007ノータイムトゥダイ』ではCIAのフェリックス・ライターと、前作ラスボスのブロフェルドが死亡し、この頃からイヤな予感がしてきました。

厳重警戒のブロフェルドが、上半身をさわれる状態に開放されてたのはご都合主義を感じます。マドレーヌからボンドに感染させ、それでブロフェルドを殺害し、同時にマドレーヌがスペクターではない事を証明した展開は論理的で感服

ただ、キューバでスペクターを殺害するガスをあびたボンドは、すでに感染してたのではないでしょうか?何か説明ありましたっけ?アッシュが裏切り者だったのは、バレバレで雑な描き方でしたね。そもそも同行の必要なかったし。

黒幕の正体と目的は?ダニエルボンドの結末に涙?

ボンドはマドレーヌからサフィンについても聞きます。黒幕の正体サフィンは、マドレーヌの父ミスター・ホワイトに家族を殺害された復讐のため、マドレーヌの母とスペクターを殺害したのです。そしてマドレーヌと娘マチルダも拉致されます。

このノルウェイーでのジェームズ・ボンドは、冒頭のようなQによる改造車ではなかったのであっさり負けます。MI6に戻り、ノーミから「007の称号」を譲られたボンドは、Qやマネーペニーの協力でサフィンの居場所を知り向かいます。

その「毒の島」はロシアと日本の間の小島で、第二次世界大戦の基地を活用した細菌兵器工場になってます。冒頭の能面は日本の伏線かな。サフィンは、有害な人間はDNAを特定して殺害できるよう全世界の人を感染させようと計画してます。

潜水艦にもなるグライダー(かっこいい)で潜入したボンドとノーミは基地を破壊しながら、マドレーヌと娘マチルドを捜索。ボンドは、マチルドを人質にとるサフィンから野望を長々と聞かされ、マチルドを救うため土下座と見せかけて、周囲の敵を倒すがサフィンには逃げられます。

サフィンがマチルドを傷つけずに返したのは、幼少期のマドレーヌの時と同様です。サフィンは世界の脅威ではあるけど、子どもを傷つけない主義だけは好感。ただ、悪役としてのインパクトは弱すぎて007史には残らないでしょうね。

ボンドは他の皆を脱出させて、1人で基地破壊の準備を進めます。裏切り者アッシュとは格闘戦の末、Qの超高性能腕時計の電磁パルスにより、眼球の装置が焼けてアッシュは絶命。

サフィンと対峙したボンドは「マドレーヌとマチルドに触ると殺してしまう」毒入り弾丸を撃たれてしまいます。サフィンを殺害したボンドは、毒を島から出さないために英軍ミサイルによる死を選択

ボンドは最後の無線でマドレーヌに愛を伝え、マチルドがボンドの実子だと聞けました。実は冒頭で電車に乗せたマドレーヌがお腹に手をあてた時に伏線には気づきました。ところで、マチルドの子役にはもう少し演技や台詞を期待したかったです。

ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドは最後と聞いた時から「死」も予感してましたが、ミサイル直撃以外にエモ演出しない潔さには驚くと共に涙があふれました。当初は大きく批判されたダニエル・クレイグでしたが、本当にお疲れさまでした。

映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』私の感想と評価

初の映画館での007でしたが、圧倒的に劇場向きだと思いました。過去作では、特定の女性を愛し続けることさえめずらしかったのに、今回は娘まで登場してまさかの「家族感」も演出され最も人間味あるボンドを感じられました。

ボンドガールは登場せず、変わりに007継承者とアナ・デ・アルマスがボンドを強力にサポートしたのも今風のアップデートを感じて好印象。007継承者が続投するかは不明ですが、黒人でかつ女性が007を演じたのは強いメッセージ性も感じます。

一方、それら「007の呪縛から解き放つこと」ばかりにこだわって、肝心のストーリー面ではほぼ目新しさを感じません。黒幕サフィンも敵組織も、スペクターと比べると動機や印象が弱すぎるし、生物兵器もDNA選定以外は使い古しです。そもそもこの物語で160分以上は長すぎ。

それでも「ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド5部作」として観ると、本作はボンドが本当に守りたい家族を得て、過去の関係者と共に精算される物語として、これ以上ない有終の美を飾れたと感じます。個人的には007完結編としてもアリだと思いました。

私の評価 67/100(60が平均)

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