『ジョンウィック3/パラベラム』ネタバレ感想/ラスト結末は?主席連合トップ登場?犬も馬も忍者も?
ジョンウィック・シリーズ3作目。コンチネンタルホテルの掟を破ったジョンは、世界中の暗殺者にねらわれるが起死回生のため、育成された場所やモロッコへ向かうのだが…。ジョンの目的とは?忍者もシャロンも参戦?砂漠には何がある?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ジョン・ウィック パラベラム |
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日本公開日 | 2019/10/4 [予告] 上映時間:131分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | John Wick: Chapter 3 - Parabellum |
監督・キャスト | チャド・スタエルスキ(キャスト) |
映倫区分 | 日本:R15+(15歳以上) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | ライオンズゲート、ポニーキャニオン/サミット・エンターテインメント、サンダー・ロード・ピクチャーズ、87イレブン・プロダクションズ |
日本興行収入 | 5.4億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 3.2億USドル [出典] |
製作費 | 0.8億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 75(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ジョンウィック映画一覧 前作『ジョンウィック チャプター2』3.1億 続編『ジョン・ウィック コンセクエンス』10.4億 |
登場キャラクター(キャスト/出演者)
- ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス。森川智之)伝説のすご腕殺し屋。妻の病死後、意思に反して裏世界に復帰。ガン・フーの使い手
- ソフィア(ハル・ベリー。本田貴子)コンチネンタル・ホテル カサブランカ支配人。ジョンと旧知の元暗殺者。ドッグ・フーの使い手
- バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン。玄田哲章)地下犯罪情報組織の王。伝書鳩やホームレスを使い情報収集。ジョンに恩がある
- ウィンストン(イアン・マクシェーン。安原義人)コンチネンタル・ホテルのオーナー兼ニューヨーク支店の支配人
- シャロン(ランス・レディック)コンチネンタル・ホテル ニューヨークのコンシェルジュ。ジョンの犬を預かった
- ゼロ(マーク・ダカスコス)普段は寿司職人のすご腕暗殺者。ニンジャ集団shinobiを統率
- 裁定人(エイジア・ケイト・ディロン)主席連合からの使者
- ディレクター(アンジェリカ・ヒューストン)ロシアン・コミュニティのボス。ジョンを殺し屋に育てた親。主席連合にも属する
ネタバレ感想『ジョン・ウィック パラベラム』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
監督や主演キアヌリーヴスとキャスト!真田広之は?
監督はジョン・ウィック・シリーズ1、2作目と同じく、チャド・スタエルスキです。『マトリックス』シリーズでの、キアヌ・リーヴスのスタントマンとして有名なので、アクション映画には精通してるしこだわりも深いです。
主役ジョン・ウィックを演じるのは、このシリーズでアクションスターに返り咲いたキアヌ・リーヴスです。銃さばき、弾丸装填スピード、格闘術などは趣味と仕事を兼ねているため、実際の実力もかなり高いようで本物志向です。
前作からのローレンス・フィッシュバーン、イアン・マクシェーン、ランス・レディックの続投に加え、本作からはハル・ベリー、エイジア・ケイト・ディロン、アンジェリカ・ヒューストンも参戦しています。
マーク・ダカスコスが演じた、Shinobiというニンジャぽい集団のリーダー・ゼロ役は、当初は真田広之が演じるとも報じられましたが、怪我か何かの理由で交代になったそうです。続編ではぜひ登場してほしいですね!
ジョンウィック1,2のあらすじ(ネタバレあり)
『ジョンウィック1』では、病死した愛妻ヘレンが残した子犬デイジーと静かに暮らすジョンを、ロシアンマフィアボスのヴィゴの息子ヨセフらが襲撃します。愛犬を殺害された元殺し屋ジョンは、マフィアをほぼ全滅させます。
『ジョンウィック2』では、イタリア系カモッラ幹部サンティーノに誓印で依頼された殺しをジョンはローマで実行します。主席連合12席につきジョンを暗殺対象としたサンティーノをホテル内で殺害し、主席連合やコンチネンタルを敵にまわして逃亡の日々が始まります。
ジョンウィック3簡易あらすじと行き先一覧
主席連合に高額報酬をかけられて追われるジョンは、負傷しながらも高い戦闘能力で刺客を倒して生きます。育ての親や誓印でつながる旧友を頼りながら「主席連合の重要人物」を目指します。
ジョンウィックの時系列の道程
- ニューヨーク、図書館(アイテム入手)
- ニューヨーク、闇医者
- ニューヨーク、ロシアンコミュニティ・ルスカ・ローマ
- モロッコのカサブランカ、コンチネンタルホテル
- モロッコ、アサシンのアジト
- 砂漠、主席連合の首領のアジト
- ニューヨーク、コンチネンタルホテル
- バワリーキングの地下組織アジト
パラベラムとは?
パラベラムとは「PEACEを望むならWARに備えよ」の後半部のラテン語「para bellum」のことで、9ミリ銃弾の名称でも使われています。英語では、予告編でも表示される「If you want PEACE, prepare for WAR」です。
見どころはドッグフーやガンフーの連続アクション
前作までの戦闘アクションでも、銃(ガン)やナイフとカンフーを駆使した「ガンフー・ナイフー」、車との「カーフー」等で魅せてくれました。今回も犬との「ドッグフー」、乗馬での「マーフー」や、バイクフー・ベルトフー等の多彩なアクションシーン山盛りです。
騎乗で戦うマー・フーは、敵が馬をねらわない理由がわからず少し残念な展開でした。カサブランカでは、また犬が犠牲になったと思いきや生きて?て、ハル・ベリーと連携して敵を倒すドッグ・フーは斬新で見ごたえあり本作のハイライトです!
全編で倒す敵の数は前作までとあまり変わらないかもしれないけど、『ジョンウィック パラベラム』では敵に雑魚が少なくて、すご腕の殺し屋ばかりで装備も強力なので、1人を倒すのにかかる戦闘時間がかなり長くて濃厚バトルです。
ジョンウィック(キアヌ・リーヴス)は、逃亡、交渉、戦闘準備、バトルのシーンしかないくらいで、これほどのアクションにつぐアクション映画は初めて観た気がします。戦闘シーン以外も、キングやウィンストンと裁定人との緊迫した駆け引きです。
コンチネンタルホテルのニューヨークでは、ガラスの間でのSHINOBI(忍者とは言い難い)との戦闘が見ごたえあります。武士道精神で1度ジョンを助けた忍びを、最後はジョンも恩返しで命を奪いません。ゼロの最後は「切腹」を連想させます。
主席連合とは?ジョンウィック世界観を解説
世界を裏から支配する組織が「主席連合(HIGH TABLE/ハイテーブル)」で全12議席の者が統治しています。前作までのロシアンマフィア、イタリアマフィアやカモッラ、チャイニーズマフィア、ンドランゲタ等で構成されています。
『ジョンウィック パラベラム』では主席連合のルールを定める砂漠の首領も登場しますが、どこまで権限があるのかは不明です。主席連合からの使者で秩序の番人「裁定人」(エイジア・ケイト・ディロン)の権限の範囲も未だ不明です。
ローマを発祥として世界中にある「コンチネンタル・ホテル」も現在は主席連合の支配下にあるようです。「ホテル内での暗殺禁止」と「血の誓印(せいいん)」は絶対ルールであり、破った者は会員資格を抹消され、主席連合に暗殺されます。
ニューヨークには、裏社会の情報屋バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)の地下組織や、ジョンが育てられたロシアンコミュニティ「ルスカ・ローマ」も存在するが、主席連合には逆らえないようです。
主席連合は裁定人を寿司屋「平家」に送り、「SHINOBI」と呼ばれる暗殺集団に命令して、ジョンウィックの暗殺をくわだてます。リーダーのゼロはジョンと同程度の戦闘力を持ってて追いつめます。ゼロは真田広之が演じる予定もあったそうで、忍者を連想させる日本人設定です。
ジョンウィックの魅力的なキャラ一覧
『ジョンウィック3パラベラム』では、魅力的なキャラクター達がジョンの味方になり敵になり活躍します。
前作までにも登場した闇医者は主席連合の支配下にあるため、恩を感じてるジョンに対してさえ除籍後は治療してやれません。最後の縫合をジョンは自ら行います。医者は主席連合に疑われたくないため、ジョンに2発銃撃させます。
ロシアンコミュニティ「ルスカ・ローマ」の女ボスのディレクターは、ジョナサン(ジョン)を殺し屋にした育て親です。ジョンに十字架ネックレスを焼印してモロッコへ送ります。主席連合に服従して、裁定人に両手を貫かれます。
モロッコの「コンチネンタルホテル カサブランカ」支配人ソフィア(ハルベリー)は、過去に誓印でジョンに娘を救われたことがあるようです。恩返しでジョンをベラーダに会わせます。犬との連携ドッグ・フーは破壊力抜群です。
犬はベルジアン・マリノア犬(シェパード)です。演じた女優ハル・ベリーは肉体改造する訓練時に犬との連携も身につけ、映画では実際に犬に命令してたそうです。ジョンに「Sit(座って)」と言った時に犬がお座りするシーンは一番笑いました。
ソフィアの昔のボスで、血の誓印マーカー鋳造所管理人であるアサシン軍団の長ベラーダは、主席連合の首領に会う方法を教えてくれます。一番最初の金貨(コイン)と誓印(マーカー)をコレクションしています。12議席の1人?
見返りとしてソフィアの愛犬を望みんで断られると、犬を撃ちました。しかし銃弾は防護服でさえぎられ、犬は無事で一安心。ベラーダは逆上したソフィアに撃たれ、犬に股間をかまれ、ジョンに制止されたソフィアに右足も撃たれます。
砂漠で瀕死のジョンを拾ったのは、主席連合の幹部首領です。ジョンは妻との思い出のために生きたいと申しでて「左手の薬指」と「結婚指輪」を渡し、「NYコンチネンタルホテルのウィンストン暗殺」命令を引き受けます。
「コンチネンタルホテル ニューヨーク」支配人ウィンストンは、暗殺に来たジョンを説得して共に主席連合を裏切ります。ホテルコンシェルジュの黒人シャロンも戦闘のプロで、ジョンに最適な銃火器を教えます。
きゃりーぱみゅぱみゅの歌曲「にんじゃりばんばん」が流れる日本食の寿司屋「平家」と暗殺集団「SHINOBI」のマスターであるゼロは、主席連合の裁定人の依頼に応じてあこがれだったジョンウィックを暗殺に来ます。
ニンジャ(忍者)とはほど遠いけど、手下のシラット使いもゼロも、本作での最強の敵でジョンも追いつめられます。
ニューヨーク裏社会で伝書鳩を用いる情報屋バワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)は、ジョンに7発の弾を与えたことを裁定人に追求され、ゼロにより7回斬られて地位を剥奪されます。ラストで、ホームレスを使ってジョンを救い、共に主席連合に参戦します。
ジョンウィックの目的は?ブレてない?
『ジョンウィック3パラベラム』でジョンは刺客に追われながらも次々とミッションをこなしていきます。ロシアンコミュニティ「ルスカ・ローマ」では、育ての親でありボスのディレクターに十字架の焼印を押されて、モロッコへ逃されます。
モロッコの「コンチネンタル・ホテル カサブランカ」では、元殺し屋の支配人ソフィア(ハル・ベリー)に「血の誓印」で協力させます。愛犬家ソフィアは、犬を撃たれて逆上しジョンと共にアサシン軍団を全滅させます。
砂漠で主席連合の幹部首領と会見できたジョンウィックは、暗殺指令取消しをお願いします。ヤクザのように「左手の薬指」を切り落とし「結婚指輪」も渡して「NYコンチネンタルホテルのウィンストン暗殺」の命を受けて連合への服従を誓います。
ところが主席連合はゼロにジョンの暗殺を命じるし、ジョンはウィンストンを殺害できません。主席連合の狙いはジョンとウィンストンの共倒れでしょうけど、ジョンのやろうとしてることはブレすぎです。
ただし、心のかよった人間では起こりうることです。主席連合に追われるはめとなった事の起こり『ジョンウィック2』でも違和感があったことを書いています。
裏社会の謎ルール?一覧
前2作でもジョンウィック世界の謎ルールを小出しにしてきましたが、本作『ジョンウィック パラベラム』では、さらに謎だらけのルール設定が続きます。そもそも公共の場で戦闘が行なわれても、周囲が無視してる世界観が不思議すぎます。
裏社会や主席連合の謎ルール一覧
- コンチネンタルホテル内では暗殺禁止
- 血の拇印メダル「誓印」は裏切れない
- 主席連合から抹消されると全サービス停止
- 暗殺指令が出るまで懸賞金は支払われない
- 裁定人の命令には絶対服従
- 寿司屋が裁定人に生ふぐを食べさせる
- 7発弾を渡したバワリーが7回斬られる
- 服従したディレクターが両手を貫かれる
- 服従したジョンが薬指と結婚指輪を渡す
- コンチネンタルホテルの敷地に触れると殺されない
主席連合から除名されたはずのジョンウィックが、コンチネンタルホテルNYの階段に手を置いた時、ゼロが手を下せなかった理由が不明です。ホテル内では、主席連合よりも支配人の権利の方が上なのかもしれません。
『ジョンウィック パラベラム』私の評価と続編
前作ラストでついに主席連合やコンチネンタルを敵に回してしまったジョンウィックですが、殺し屋に育ててくれた親や誓印の旧友を頼って起死回生に挑もうとするが、結局は「恩義」や「優しさ」でさらなる窮地におちいり戦闘の連続です。
ガン・フーやドッグ・フー(犬戦闘)やマー・フー(馬戦闘)は見どころですが、単純に銃と柔術を使って展開させるアクション映画としても、戦闘の占める割合は映画史上で最大レベルだと思います。アドレナリン放出が止まりません!
ジョンウィック・シリーズは、ジョンが「愛犬への復讐から裏世界に復帰」したことから始まるので「犬映画」としても評価されています。本作ではついに犬たちが戦闘に加わり大活躍するので、それだけでも大興奮です。
ストーリーはシンプルですが、アクション重視の映画にありがちな「破綻」はそれほど見られないので、純粋に戦闘を楽しむことに専念できるのは好みです。続編『ジョン・ウィック4』もも期待大です!
私の評価 70/100(60が平均)
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