実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?
ジャンプ人気漫画の映画化。日本で人気の街、杜王町では行方不明者や殺人事件が急増。猟奇殺人犯の片桐安十郎は、警察から逃げる途中に何者かに弓矢で射られて謎の能力を開花させる。一方、転校生の広瀬康一は不良から助けてくれた東方仗助に興味を持つが、空条承太郎が訪ねて来てから不思議な事件に巻きこまれ...(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 |
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日本公開日 | 2017/8/4 [予告] 上映時間:118分 |
監督・キャスト | 三池崇史 |
キャスト 出演者 | 山崎賢人、神木隆之介、岡田将生、新田真剣佑、山田孝之、伊勢谷友介、小松菜奈、國村隼、観月ありさ |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | 東宝、Warner Bros. Pictures/OLM |
日本興行収入 | 9.2億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 0.021億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 | 59(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ジャンプ映画ドラマ一覧 |
ネタバレ感想『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
週刊少年ジャンプで連載され、その後に別雑誌に移った人気長編漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第四部を実写映画化した、ファンタジー能力バトルアクション映画です。第一章と付いてるとおり、三か四章まで制作予定だそうですが、本作が興行収入的に厳しい結果になったため続編は中止の可能性もありそうです。
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想と評価
私のひとこと感想や評価は「ファンタジーやSF漫画の実写映画化の中では、良い出来だと思います。コスプレ感はあるけど承太郎以外のは慣れてくるし、心配だったスタンド戦はうまくごまかして違和感少ないです。ただ全体的にテンポが悪すぎて、説明や驚き表現も雑音で、形兆とのバトルも退屈なのが残念です」
原作ファンからは公開前からパッシングを受け、映画レビューサイトも低評価スタートで動員数の伸びに悪影響した気がします。私もジョジョは第一部からずっと読んでるライトファンですが、本当のファンなら興行収入をのばせるよう応援するのが正しい姿だと感じます。もちろん譲れない部分もあるけど、良い結果になった方が原作者の荒木飛呂彦氏の励みにもなったはずです。
私は漫画原作の実写化は「原作に忠実であること」よりも「1本の映画として面白いか」を重視して観るため、ストーリー改変は賛成です。本作では山岸由花子が早々に登場するけど「男くさい世界」には良い選択だったと思うし、むしろスタンド戦も見たかったほどです。小松菜奈のヤバい目が生かされてます。
山崎賢人の東方仗助は髪型を再現しすぎだけど、それ以外は違和感少なめです。祖父良平を演じる國村隼とのからみが強調されたため、死んだ時の悲しみが増します。16年前の杉本鈴美の事件も伏線的に出てきます。承太郎は服も顔も話し方も声も違和感だらけですが、彼以上の配役は思いつかないので慣れましょう。
新田真剣佑の億泰はあほっぽい純粋感、岡田将生の形兆は自信の強さをうまく表現できてます。神木隆之介の広瀬康一は見た目はOKだけど「え〜」とかマンガっぽい表現を口に出しすぎて浮いてます。せっかく「ゴゴゴ〜」とかなくしてるのに。ザ・エコーを早めに出すなら少し活躍も見たかったです。
スタンドバトルについては、アンジェロ戦は承太郎との余計な会話がなければ良い出来だと思います。仗助が2回もアクア・ネックレスを捕まえる頭脳戦はジョジョの能力バトルの醍醐味を再現できてます。スタープラチナで時を止めて、窓開けてオラオラすれば水蒸気なんてなくなるだろうとは思いますが。
それに比べて終盤の、形兆とのバトルは会話が多くテンポも悪すぎて退屈です。バット・カンパニーは小さくて動きも地味なので強さや恐さを感じられません。私が仗助なら戦車等が整列する前にオラオラで大型戦車に作り変えて形兆にぶつけますね。形兆らの父が怪物になった理由も何か聞きたかったです。
億泰や他の人も、本来は隠すべき自分のスタンド能力の説明するのはあり得なくてつっこみどころです。原作を読んでない人への配慮については、アバンタイトル(冒頭)で1つスタンド戦をさせながら康一などに解説させ、時をさかのぼる手法などが良かったかもしれません。マーベル映画などが手本になりそうです。
結末シーンで吉良吉影のスタンドが形兆を爆殺した理由は続編の第二章があれば語られるのでしょうか。しかし自動追尾のシアーハートアタックであんな倒し方はないし、そもそも吉良吉影は「平穏な生活」をのぞむ性格なので、リスクをおかして仗助等にスタンドを見せて生かしておくことはあり得ないと思います。
一方で、あんなに遅いシアーハートアタックをただ眺めてるだけの仗助や億泰や形兆もおかしすぎます。この場面だけでなく、スタンド戦の醍醐味である「スピード」や「頭脳戦」が決定的に足りないのは残念です。豪華な俳優陣は好演なので「問題は監督と制作陣」と感じます。続編はスペインのシッチェスのロケ制作費をスタンド戦のCGなどに使い、テンポ良い映画に仕上げてほしいです。
序盤から中盤のネタバレあらすじ
人気の街、杜王町では行方不明や殺人事件が急増中です。連続殺人鬼の片桐安十郎ことアンジェロ(山田孝之)は、虹村形兆(岡田将生。けいちょう)に弓矢で射られてから不思議な力を得ます。そんな街の高校に転校してきた、広瀬康一(神木隆之介)は不良にからまれた所を東方仗助(山崎賢人)に救われます。
康一はジョジョこと仗助に興味を持つが、学校では同級生の世話係の山岸由花子(小松菜奈)に付きまとわれます。そんな時、空条承太郎(伊勢谷友介)が仗助のおいだと訪ねてきます。承太郎の祖父ジョセフ・ジョースターが仗助の母と浮気したそうです。承太郎は仗助に「スタンド」という霊のことを教えます。
仗助の髪を悪く言ってスタンド「クレイジーダイヤモンド」で攻撃された承太郎はスタンド「スタープラチナ・ザ・ワールド」で時を止めて逆襲します。承太郎は杜王町に邪悪なスタンド使いがいると告げます。その殺人鬼の片桐安十郎は、水のスタンド「アクア・ネックレス」を見られたので仗助をねらいます。
仗助は自宅で母の東方朋子(観月ありさ)が飲んだ水にスタンドを見つけ、ガラス瓶に捕まえるが、目を離したすきに祖父の良平(國村隼)が飲んで内部から引き裂かれてしまいます。クレイジー・ダイヤモンドでも死んだ人間の蘇生は無理です。承太郎が駆けつけるが、水蒸気で部屋を満たされ絶体絶命となります。
しかし仗助は口から侵入した水のアクア・ネックレスを、ゴム手袋に封じこめます。あらかじめ仗助がクレイジー・ダイヤモンドでゴム手袋を粉々にして飲みこんでいたのです。スタンドを攻撃すると本体も弱るので片桐安十郎を見つけ、仗助はスタンドで岩と安十郎を融合させ、名所「アンジェロ岩」にします。
祖父の葬儀中、仗助は気になる人物を追ってある洋館へ入ると、付いてきた康一が弓矢で射られ助けようとします。すると虹村億泰(新田真剣佑。おくやす)が右手で空間を削り取るスタンド「ザ・ハンド」で立ちはだかるが、頭が悪いため仗助は簡単に倒し、康一を追って形兆と対峙し何者かに攻撃され逃げます。
追ってきた弟の億泰に攻撃が当たってもおかまいなしの形兆ですが、仗助は億泰をクレイジー・ダイヤモンドで治すと、億泰も1度だけ康一を救うのに協力します。形兆のスタンド「バッド・カンパニー」はミニチュア軍隊で、戦車や戦闘ヘリや歩兵隊が四方八方から攻撃してきて仗助1人では防ぎきれません。
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』ネタバレ結末ラスト
弓矢に射られて復活した康一もスタンド能力を身につけて、他人のも見えるようになり、自分の卵型スタンド「ザ・エコー」を出すが何もできません。その時間かせぎの間に、仗助は敵のミサイルを破壊して修復し形兆にぶつけて勝利します。奥の部屋には、形兆と億泰の父が醜い不死身の怪物として暴れています。
形兆は父を殺せるスタンド使いを探すために「スタンド能力を開花させる弓矢」で多くの人を射抜いていたのです。仗助は怪物が気にする箱と中身を「なおす」と、幸せな頃の虹村一家の写真になり、怪物の父はなつかしそうにつかみます。怪物化の前も荒れてた父ですが、家族への思いは持ち続けていたのです。
そこへドクロマークの小型車が飛び込んできて、形兆を爆破し逃走します。それは原作では、吉良吉影(きらよしかげ)の爆弾スタンド「キラークイーン」の自動追尾型「シアーハートアタック」による攻撃ですが映画の第一章では不明です。エンドクレジットの途中で、紙袋に入った女性の腕と折れた矢が見えます。
私の評価 63/100(60が平均)
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