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映画『サマーウォーズ』感想ネタバレ評価あらすじ/平凡も天才も家族の得意能力で世界を救え

映画 サマーウォーズ
タイトル/邦題 サマーウォーズ
日本公開 2009.8.1 予告↓上映時間 115分
映倫区分USA PG
参考世界興行収入Wiki
映画監督細田守
キャスト
出演者
神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子、谷村美月、斎藤歩
配給/製作(C)Warner Bros. Pictures/マッドハウス
シリーズ/関連細田守監督アニメ映画
日本興行収入16.5億円
平均評価★★★★★76私の評価★★★★★74
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『サマーウォーズ』あらすじ(ネタバレなし)

数学の天才だけどパッとしない健二は、憧れの夏希先輩の田舎へ行き、数日間だけのバイトを引き受けますが、婚約者のふりをすることになり困惑します。翌日、ネットの仮想世界OZが何者かに乗っ取られて、現実社会も大混乱します。その原因が家族の1人だとわかり、一致団結して解決しようとしますが...(ネタバレあらすじ↓)

『サマーウォーズ』予告動画

ネタバレあらすじや感想『サマーウォーズ』考察・評価レビュー

この先はネタバレありのあらすじや感想/考察です。続編前作や関連映画は、細田守監督アニメ映画一覧も参考にしてください。映画 サマーウォーズ

★★★★★ 74点/100(60が平均)

『サマーウォーズ』ネタバレ感想の総評や考察

細田守監督の初めての長編オリジナルアニメ映画です。個人的には『時をかける少女』には全くノレなかったので、観る前は少しなめてましたが、ただのファミリー物語というだけでなく「みんな何かの役に立てる」という要素が好みだし、花札の対決シーンもかっこいいです。

ストーリーは、夏希のひいばあさんの誕生会を開催することになり大家族が集まった夜に、仮想世界OZが乗っ取られて社会インフラも大混乱となり、それをこの大家族と健二の得意能力を総動員して解決するという物語です。その日に事件が発生したのは偶然すぎてご都合主義に感じますが。

登場人物が多いのは大家族の表現でしょうけど、子どもも含めると多すぎて逆に誰も覚えられません。夏希、健二、侘助(わびすけ)、佳主馬(かずま)、栄くらい覚えればいいのかもしれませんが。また、仮想世界が現実社会におよぼせる権限の強さや、AIの万能感はもう少しリアルを感じさせてほしいです。

家族で協力すればどんな困難も乗り切れるとか、誰でも人の役に立てるとか、ラストバトルでの夏希、健二、侘助、佳主馬のカッコ良さとか、世界中の人々による「元気玉」など、明るいコミュニケーションによって世界を救うという展開は爽快なので、多くの老若男女に観てほしいと思います。

『サマーウォーズ』おすすめ9ポイント

  • 細田守の初長編オリジナルアニメ映画
  • ちょっとSFなファミリー物語
  • オタクが世界を救う物語
  • 仮想世界やAIのトラブルを警鐘
  • みんな何かの役に立つという話
  • どんな家族も受け入れよう
  • 消極的な健二の成長物語
  • 夏希の花札勝負の演出かっこいい
  • 子どもや家族と一緒に楽しめる

『サマーウォーズ』少し残念7ポイント

  • 仮想世界OZの権限やAIが万能すぎ
  • 家族が多すぎて誰も覚えられない
  • OZのセキュリティや暗号が雑すぎ
  • OZの管理会社が存在感なしで無能
  • アカウント吸収のしくみが謎
  • ラブマシーンが花札を学習しない謎
  • 個人の権限のみで探査機操作は不可

『サマーウォーズ』ネタバレあらすじ感想や解説

インターネット上の仮想世界OZ(オズ)は、世界中の人々がアバターで行動し、ゲームやショッピングや行政手続きまで出来ます。高校2年生で17歳の小磯健二(こいそけんじ。声:神木隆之介)と佐久間敬(さくまたかし。声:横川貴大)は、OZで保守点検の末端バイトをしてる時、憧れの先輩からバイトに誘われます。

ジャンケンで勝った健二が受けた、篠原夏希(しのはらなつき。声:桜庭ななみ)のバイト内容は、夏休み中に曾祖母(ひいばあさん)の陣内栄(じんのうちさかえ。声:富司純子)の90歳の誕生日を祝うために親族が集まるので手伝ってほしいということでしたが、栄の前では「夏希の婚約者」と紹介され「ふり」することになります

夏希の恋人設定は「東大生で、旧家出身で、アメリカ留学から帰国したばかり」で、健二とは真反対です。到着日夜、集合した陣内家の家族を紹介されるが、クセありそうな人ばかりです。健二はトイレに迷うと、奥の部屋でPCゲーム中の、夏希の又従兄弟で中1の池沢佳主馬(かずま。声:谷村美月)と出会います。

翌日、故人ひいじいさんの愛人の隠し子の陣内侘助(わびすけ。声:斎藤歩)が突然やって来ますが、資産を持ち逃げ後に10年間行方知らずだったため、家族からは厳しい目を向けられます。しかし夏希だけはなついて、一緒に花札をします。その夜、健二の携帯電話に謎の数字羅列メールが送信されてきます。

数学の天才の健二は、明け方までにその問題を解いて返信します。すると朝のニュースでOZを大混乱させた犯人として、健二の顔写真が目だけ隠して放送され、健二のOZのIDも利用不可になってしまいます。佐久間に電話すると、OZのセキュリティ2056桁の暗号が破られたと教えられ、健二の仕業だとわかります。

佐久間に別の仮IDをもらった健二はさっそくログインして、偽アカウントに抗議すると、通常モードでも格闘可能に書き換えられててボコボコにやられます。それを助けに現れたのが、長身のうさぎ型でOZの格闘ゲームの世界チャンピオン「キングカズマ」で、夏希の又従兄弟の佳主馬(かずま)のアバターです。

高校生の夏希に彼氏や婚約者が必要だという設定には、あまりノレませんが、平凡そうな少年の健二が実は数学オリンピック準優勝者で、その才能を活かす展開は好みです。そして家族では浮いてる存在の佳主馬も、実は世界的な格闘ゲーマーであることが判明します。

偽アバターはキングカズマに追いつめられますが、すきをついて逃げ、他アバターを吸収してパワーアップし、キングカズマをKOさせます。佐久間からの電話で、犯人は謎の人工知能「ラブマシーン」だと判明します。しかし健二は警察官で夏希の又従兄弟の陣内翔太(しょうた)に逮捕されます。健二がただの高校生であることもバレてしまいます。

OZの乗っ取りは現実世界の社会インフラにも影響を与えて、陣内家の男性たちもそれぞれの仕事で対応に追われて、家に集合できません。逮捕された健二と翔太の車も大渋滞に巻き込まれたため、迎えに来た夏希と共に家へ戻ります。栄ばあちゃんは多くの知人の関係各所に電話して事態の収拾をはかります

それ見て勇気を得た健二も、間違ったパスワード入力で出る暗号を解読して、大勢のアカウントを復活させます。それら対策によって、大混乱は収束していきます。佐久間によると昨晩の暗号解読者は世界中で55人いたが、健二は最後の1文字が間違っていたため犯人ではなかったようです。

しかしラブマシーンはまだ倒されていないため、いつ同じことが起こるかわかりません。陣内家の夕食時、侘助はハッキング人工知能ラブマシーンを作ったのは自分だと白状します。知識欲を与えたAIを開発すると、OZを実験場として一定成果を認めた米軍が高額で買い取りたいと連絡してきたのです。

侘助は妾の子であることに後ろめたさを感じ、胸を張って家へ帰れるよう、栄の金も使ってがんばってAI設計したのです。しかし自分の金で社会に迷惑をかけたと知った、ひいばあさんの栄は、薙刀(なぎなた)で侘助を追いつめて「ここで死ね」とせまりますが、侘助は刃をつかんで「帰ってくるんじゃなかった」と言って出ていきます。

夏希は追いかけようとしますが、栄に止められます。栄は「身内の仕出かした間違えは、皆で片を付けるよ」と家族に言います。健二は夏希に声をかけますが「今はいっぱいいっぱいだから」と言われます。栄は健二を部屋へ呼び、花札で勝つと、夏希の婚約者として支えてほしいとお願いします。

栄ばあちゃんの電話連絡はかっこいいけど、どのくらい役立ったのかわかりにくいです。ラブマシーンの開発者が侘助なら、普通の世界ならOZの管理会社か警察から協力要請がきそうですが、そんな様子もないのはリアルではないです。というか、OZ管理会社の存在感が全くないので無能に感じます。

その早朝、栄は家族に看取られながら死亡します。通常は心拍数や血圧などに異常があれば、すぐ病院へ送信されるしくみですが、OZによる混乱で機能しなかったようです。ただ、仮に機能してても寿命だっただろうと医者は言います。健二はこれ以上の犠牲者を出さないためにも、ラブマシーンを倒そうと提案します。

しかし女系家族である陣内家の女性陣には、葬式の手配で大忙しなので反対されます。万助や佳主馬を筆頭に男性陣は、元武田家の家臣だったご先祖様が上田合戦で徳川秀忠をただの2000人のみで関ヶ原の合戦に遅れるまで足止めした歴史をあげて、健二に賛成し、ラブマシーン撃退のために一致団結します。

まず、太助のスーパーコンピューター、万助の漁船の発電機、理一の自衛隊の通信車両などをそろえて、エアコンがないため大きな氷で冷却部屋を作ります。そして佳主馬のアバター「キングカズマ」でラブマシーンに再戦の果たし状を出します。同じ日、17歳の陣内了平は投手として甲子園をかけた試合に挑みます。

時間どおりに開始された、キングカズマvsラブマシーンの格闘対決は、スーパーコンピューターを使うキングカズマが有利に進めますが、ラブマシーンは客席のアバターを吸収したり背景の物を投げて、キングカズマの動きを封じます。そのピンチを、万助のアバターのイカ侍?が救います

キングカズマはラブマシーンを城の中へ誘い込み、閉じ込めることに成功します。そして水攻めして勝負はついたかに思えましたが、冷却部屋の氷を翔太が栄の部屋へ移動させたため、スーパーコンピューターが熱暴走を起こして、そのすきにラブマシーンは逃げてキングカズマを倒し、4億アカウントを吸収します。

OZ内で「アカウント吸収」のしくみが存在して、吸収するとそのアカウントの権限を全て継承できるという設定は、この映画で最もご都合主義です。そんなしくみはあり得ないから、ラブマシーンがプログラムを書き換えたのでしょうけど、いくら高性能AIでも自分を動かすプログラム書換えは不可能だと思います。

するとラブマシーンは肥大化した権限を利用し、小惑星探査機「あらわし」をGPS誘導して、世界中500ヶ所以上ある核施設のどこかに落とそうとします。キングカズマが挑みますが、4億以上のアカウントにあっさり敗北し、ラブマシーンに取り込まれてしまい、希望のアバターはいなくなります。

その時、健二は「あきらめたら何も解けない」と言い、夏希は栄の誕生日をパスワードに入力して侘助に電話し、栄が死んだことを告げて助けを求めます。栄の遺言状には「家族のおかげで幸せでした。お腹がすいてること、1人にいることは一番いけないので、家族で助け合うこと」と書かれています。

『サマーウォーズ』ネタバレ結末や考察/ラストシーン

侘助が帰ってくると、家族全員で食事をしながら対策を練ります。残り1時間で、侘助がラブマシーンの解体を進め、混乱の原因である「アカウント乗っ取り」を解除していくために、夏希がラブマシーンに花札で勝負を挑みます。最初の掛け金は家族20人分です。ラブマシーンは勝負にのってきます。

夏希は栄に鍛えられた花札の腕前で次々と勝利を重ねて、30万以上のアカウントを奪いますが、集中力が切れたすきに負けてしまい、74アカウントのみとなります。その時、世界中からアカウントを夏希に預ける人々が1億5千万以上現れ、OZの守り主クジラが夏希に必勝のレアアイテムを授け、アバターが変身します。

冒頭から何度もTVニュースなどで出てきた「あらわし」ですが、関係者の権限を得たくらいで好きな場所にGPS誘導して落下できるのはさすがにファンタジーです。夏希が家族と共に花札勝負に挑むシーンは最もアガる場面で、更に世界中の人々が協力するのは「元気玉」を連想させる名場面です。

掛け金は1000万アカウントにはね上がり、夏希は勝利してラブマシーンに奪われたほぼ全てのアカウントを取り戻します。しかしラブマシーンは10分後に、小惑星探査機「あらわし」を陣内家に落下させようとします。陣内家の人々は周辺に伝え、退避をはじめますが、健二はあきらめてません。

健二は「あらわし」にGPSの偽の補正情報を送信して、落下位置をずらそうとします。しかしラブマシーンはパスワードを変更して妨害してきます。そのたびに健二は数学オリンピック準優勝の才能を生かして数秒で解きますが何度も鍵をかけられ、最後は鼻血流しながら「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!」の名セリフで勝負をかけます。

その時、侘助がラブマシーンの防御力をゼロにして、キングカズマが渾身の一撃パンチでラブマシーンをぶっ倒し、健二が「あらわし」の落下位置をわずかにずらし、陣内邸から少しはずれた場所に落ちます。衝撃波はきますが、家族は全員無事です。落下地点から温泉がわきます。

了平の上田高校は22年ぶりの甲子園出場を決めます。陣内家では栄ばあちゃんの葬式兼誕生会が開かれ、多くの客が訪れます。侘助はラブマシーン開発者として名乗り出ますが、OZに解き放った張本人はアメリカ国防総省で、死傷者はゼロとはいえ世界的な批判を受けます。夏希は健二にほれてキスし、健二は鼻血を流して倒れますが、家族は笑顔で栄ばあちゃんの望みどおりになります。

ラストにかけての健二の神がかったパスワード解読術と、侘助、佳主馬との連携プレーは、最近多い「オタクやマニアが世界が救う」の展開です。しかしパスワード解読にロジックあるなら、スーパーコンピューターで計算させた方が早いのでは?という気もしますが、アナログ要素もあるのでしょうか。

最後に温泉が湧いたのは、栄ばあちゃんの置き土産的なものなのでしょうか。これで落ちぶれかけの陣内家もしばらく安泰となり、侘助がラブマシーン開発で使い果たした栄ばあちゃんのお金も、ラブマシーンのおかげで戻ってきたということになりそうです。しかし依然としてラブマシーンの存在は恐いです。

最近こんな大家族は少ない気がしますが、ネット上でもリアルでも一番大切なのは「コミュニケーション」だということや「みんな誰かの役に立てる」「家族は誰でも大切に」などを教えてくれたりもするし、家族や子どもと一緒でも問題ないので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!

続編前作や関連映画は、細田守監督アニメ映画一覧も参考にしてください。

『サマーウォーズ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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ゆめぴょん(仮名・管理人/執筆/映画好き)
ゆめぴょん@ピクシーン
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