『アントマン&ワスプ クアントマニア』感想ネタバレ解説考察/結末は?男の正体と目的?アントマン3完結?
MCUの31作目。アントマン3作目。スコット・ラングことアントマンは、実験中の事故でホープことワスプや娘キャシーとともに量子世界へ引きずりこまれ、謎の男に出会うのだが…。スコットの生死は?娘キャシーが活躍?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | アントマン&ワスプ クアントマニア |
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日本公開日 | 2023/2/17 [予告] 上映時間:125分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Ant-Man and the Wasp: Quantumania |
監督・キャスト | ペイトン・リード[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ/Marvel Studios |
日本興行収入 | 9.9億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 4.7億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 66(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | マーベル/MCU一覧 前作『アントマン&ワスプ』13.2億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- キャシー・ラング(キャスリン・ニュートン。高橋李依)スコットのひとり娘。科学者に成長
- アリ軍団:
- ダレン・クロス/M.O.D.O.K./モードック(コリー・ストール)1作目『アントマン』のヴィランだが…
- 征服者カーン(ジョナサン・メジャース。中村和正)ドラマ『ロキ』でも登場。別バースの変異体?
- スコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド。木内秀信)元泥棒。サノスを倒すのに大貢献し人気者に
- ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ(エヴァンジェリン・リリー。内田有紀)スコットのパートナー。ハンク・ピムとジャネットの娘
- ジェントーラ(ケイティ・M・オブライアン)量子世界の人間型の住人。ファイター
- ジャネット・ヴァン・ダイン(ミシェル・ファイファー。高島雅羅)ピムの妻。ホープの母親。30年間、量子世界にいた
- ハンク・ピム(マイケル・ダグラス。御友公喜)妻ジャネットと共に元S.H.I.E.L.D.エージェント。初代アントマン
- クライラー卿(ビル・マーレイ。江原正士)ジャネットの知人。量子世界のコミュニティ「アクシア」の統治者
- クアズ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)量子世界の人間型の住人。テレパス能力を持つ
- ヴェブ(デヴィッド・ダストマルチャン)量子世界のスライム生物。人体の穴に興味ある
ネタバレ感想『アントマン&ワスプ クアントマニア』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
アントマン3?監督やキャストについて
映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、アントマン3作目(前作『アントマン&ワスプ』の続編)で、MCUの31作目、フェーズ5の1作目。時系列では『アベンジャーズ エンドゲーム』後の話です。
ペイトン・リード監督も、主演俳優ポール・ラッドも『アントマン』1作目からの続投なので信頼できます。
ワスプ役のエヴァンジェリン・リリーは『ホビット』シリーズのタウリエル等でも活躍。エンドゲーム時の女優から交代したキャシー役のキャスリン・ニュートンは『名探偵ピカチュウ』『ザ・スイッチ』等にも出演。
エンドゲーム後のスコット達は?キャシーは科学者?
スコット・ラング(ポール・ラッド)は、アベンジャーズとして地球を救ったヒーローの1人と知られて、街中で人気者。コーヒーショップでは無料にしてもらえるが「スパイダーマン」と間違われてます。ホープは、父の事業を引き継ぎ順調。
スコットの娘キャシー(キャスリン・ニュートン)はハンク・ピム(マイケル・ダグラス)に習い科学者に成長し、量子世界に信号を送信し捜索する装置を開発。しかしホープの母ジャネット(ミシェル・ファイファー)はあわてて停止。
だが反動で5人は量子世界に吸い込まれます。スコットはアントマンとなり娘キャシーを救い、ジェントーラとクアズの集団と出会います。ホープ(エヴァンジェリン・リリー)とジャネット、ハンクは、都市アクシアでクライラー卿(ビル・マーレイ)に遭遇。
以上が序盤あらすじです。キャシーの女優が、アビー・ライダー・フォートソン、エマ・ファーマンからまた変更に。今回のキャスリン・ニュートンもかわいいし魅力的で、アクションも申し分ないので、続編でも続投してほしいですね。
今回また内輪ミス(キャシーの装置)の後始末か、と思ったが、ヴィラン側から仕掛けてきても同じように「またか」と感じてしまうので、事件のきっかけは出尽くした感あり、今後は妥当さが重要となりそう。
本作『アントマン&ワスプ クアントマニア』では、ジャネットの30年間の量子世界での活動が明らかになります。そしてミクロの量子世界に、MCUでは初めて見るような高度な未来都市が発展してるのを目の当たりにします。
これは様々な時間軸(マルチバース)を旅してきた未来人カーンが築いたものなのでしょう。実際の量子世界の文明レベルは、ジェントーラのような中世くらいなのではないでしょうか。だからキラキラしたカーン側についた住人が多いのも納得。
今回は量子世界の紹介だけで、ここの住人がどこからきてどう進化してきたのかは続編で明らかにされるのでしょうか。穴好きなゼリー状の宇宙人風などスターウォーズ・シリーズを連想させるが、人類に近い人々はスコットの世界から来たのでは?
量子世界へ引きずりこんだ黒幕は誰?アイツ再登場?
ホープとハンクは、量子世界に文明が広がってる様子に驚き。ジャネットの量子世界での浮気相手?クライラー卿は、現況を伝えるが、征服者カーンと通じてたようです。カーン軍から脱出したホープ達3人は、飛行船を奪いスコット達を捜索。
一方、スコットとキャシーは「征服者」に抵抗中のジェントーラ達から協力を求められるが、カーン軍に捕らわれます。1作目で倒したイエロージャケットことダレン・クロスが、顔だけ巨大になり殺戮兵器「モードック」として再登場。
征服者カーンは、マルチバースの全世界がインカージョンで消滅するのを阻止するため、いくつもの世界を滅ぼしました。すると、カーンの変異体たちが結束して、マルチバース移動マシンに細工して征服者カーンを量子世界に封じ込め。
その後カーンに出会ったジャネットはマシン修理を手伝いました。しかしカーンが破壊者と知ると、動力コアを巨大化してマシンを使えなくして逃亡。今回、キャシーの装置の信号をキャッチしたカーンが、ジャネット達を引きずりこんだのです。
以上が中盤あらすじです。ヴィラン「征服者カーン」は、ドラマ『ロキ』の黒幕カーンの最も危険な変異体(別世界・別時間軸の自分)だと思われます。彼を量子世界に閉じこめた黒幕は、ラストで登場。
インカージョンは『ドクターストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』での重要用語でした。複数のマルチバース世界どうしがぶつかり、崩壊していく現象です。
ちなみに「MCUでのマルチバース」の定義は、時間軸が分岐してできる別世界で別時間軸でもあるので、タイムトラベルが可能なら分岐前に行けて支配者になれます。『アベンジャーズ エンドゲーム』でも説明がありました。
1作目でアントマンにより量子世界へ送られたダレン・クロスが、再登場したのは驚き。そして最後は、傷つけようとしたキャシー本人にゆるされ改心。救われなかった過去のヴィランや作品を救うのが最近のMCUの傾向。
征服者カーンの目的は?アベンジャーズ新メンバーとは?
スコットは、カーンに動力コアの縮小化を強要され、キャシーを救うため挑むが「様々な可能性」の大量スコットで混乱。やっと一体化できたが動力コアに届かず…ワスプことホープがスコットを救出。動力コアを得たカーンは、キャシーを返さず。
キレたスコットは「ジャイアントマン」となり、征服者カーンが築き別世界へ転移しようと計画する都市を破壊。脱出したキャシーも巨大化してスコットとハグ。アントマンはワスプと協力してカーンが防御する宮殿を破壊。
キャシー達が脱出させた反乱者たちやジェントーラ達もカーン軍を襲撃。反撃するカーンにアントマン&ワスプとキャシーが奮戦。ハンク・ピム率いる「進化して文明も築いたアリ軍団」も援軍で来てカーンのバリアを破り、カーンを倒します。
キャシーに倒された巨顔のダレン・クロスも改心し、カーンを倒すのに貢献し、スコット達に見守られて「アベンジャーズの一員」として亡くなります。
以上が終盤前半のネタバレあらすじです。マルチバース移動マシンの動力源を小型化するピム粒子を求めて、カーンがスコット達を量子世界に引きずりこんだようです。これだけ高度な文明を発展させたのに、ピム粒子も動力源も作れないのは疑問ですが。
カーンの強さはサノス以上だが、それがスーツの能力であるのが残念。もっと「時間や空間」を操る無敵キャラだと予想してたので本当にがっかり。まぁ、アントマン、アイアンマンもスーツに頼ったヒーローなので同様なんですが。
巨大なだけのジャイアントマンにこれまで魅力は感じなかったが、カーンには意外ときいてましたね。でも「何百年もの進化を遂げたアリ軍団」が全て持ってった感じ。モードックだけでなくアリ軍団もアベンジャーズに加えてほしいですね!
結末は?エンドロール後は?スコットの生死は?
ジャネットがエネルギーコアで元の世界への扉を開き、5人は帰ります。その時、カーンが現れ、スコットが残って戦います。2人ともスーツが破壊され生身で殴りあい。勝ったカーンが扉へ入るとホープが押し出します。
スコットとホープは、破壊したエネルギーコアにカーンを吸い込ませて勝利。量子世界の人々は征服者の敗北に歓喜。キャシーは開発した装置で探しあて、スコットはホープと元の世界へ帰り、いつもの楽しい日常に戻るが…
短いエンドクレジット後(ポストクレジット)、カーンの複数の変異体が現れ、征服者が倒されたことを問題とします。闘技場に集まった大量カーン達が大騒ぎ。
全エンドロール後、どこかの時代で演説する黒人カーンを見て、ロキ達が「ありえない」という顔をします。最後に「カーンは帰ってくる」と。
以上がラスト、エンドロール後までのネタバレあらすじです。カーンの装置を利用するだけであっさり元の世界へ戻れた理由は「動力コアが精神とつながって」念じた世界への扉を開いたからでしょうか。アメリカ・チャベスの能力と同様ですね。
キャシーの開発した装置が事件の発端となったが、最後はその装置でスコットとホープが戻れたのでめでたし!…とはならないですよね。キャシーにはどちらが勝者かわからないはずなので、カーンが勝ってたなら彼を自分の世界に導いたわけで。
とはいえ結果的には、アントマン&ワスプと量子世界の住人や、アリ軍団が協力しあって征服者カーンを倒します。本作のテーマ「小さきものを見過ごすな」のとおりになりましたが、実際には巨大化やアリ軍団の奮闘の方がきいてました。
ラストでカーンの変異体が「征服者カーンの死」を問題にした理由はまだ不明。無数のカーンこそが『アベンジャーズ』での最終ヴィランになるのでしょうか。そしてロキ続編へつながりそうな展開ですが、ロキの映画復帰も待ち遠しいですね!
元の世界へ戻ったスコットは、カーンの言葉「自分がいないと世界は滅びる」が気になります。ラストで登場したカーン変異体の主な3人は、イモータス、エジプト風のラマ・タト、ロボ風のスカーレット・センチュリオンの可能性が高そう?
映画『アントマン&ワスプ3/クアントマニア』私の感想と評価
「MCUフェーズ5の1作目」としては、ついに始まった感あるし、最終?ヴィランの最強ぶりのお披露目会としても期待以上。31作目にしてまだ新しい世界や、最強を感じるヴィランを見せるMCUの奥深さには震えました!
一方、主要キャラが多すぎて焦点が定まらず、ストーリーはわりと単調で、カーン軍に捕まるが脱出 の繰り返しが多かったりと気になる部分はありました。カーン、ジャネット、キャシーくらいにキャラを絞った方が濃い話にできたかも。
とはいえ「MCUに量子世界とその住人たちが加わった記念すべき初作品」としては楽しめる内容でした。おなじみルイスの登場なしは残念ですが、私は前作までのコメディ要素にはノレなかったので3作の中では本作がわりと好みです!
私の評価 62/100(60が平均)
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