『ドクターストレンジ2/マルチバースオブマッドネス』感想ネタバレ解説考察/結末は?敵や黒幕の正体と目的は?
MCU28作目。魔術師ドクターストレンジは、マルチバースでゆがんだ世界を戻すため、スカーレット・ウィッチに協力してもらうが、恐るべき強大な敵が迫りつつあり…。ワンダに双子?世界を戻せるのか?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス |
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日本公開日 | 2022/5/4 [予告] 上映時間:126分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Doctor Strange in the Multiverse of Madness |
監督・キャスト | サム・ライミ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | ウォルトディズニースタジオ・モーションピクチャーズ/Kevin Feige Production、Marvel Studio |
日本興行収入 | 21.6億円(年間24位) |
世界興行収入 | 9.5億USドル [出典] (歴代65位) |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 73(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | マーベル/MCU一覧 前作『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』42.5億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン。行成とあ)マインドストーンで誕生した魔女
- ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ。三上哲)元天才外科医。世界を救った魔術師
- アメリカ・チャベス(ソーチー・ゴメス。鬼頭明里)ある能力の持ち主。何者かに追われてる
- アース838のプロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート。麦人)アース838のイルミナティのボス
- ウォン(ベネディクト・ウォン。田中美央)ドクターストレンジの盟友。現ソーサラー・スプリーム
- クリスティーン(レイチェル・マクアダムス。松下奈緒)ストレンジの元恋人
- モルド(キウェテル・イジョフォー。小野大輔)ストレンジと同じ師に学んだが別の道へ?
- トミー・マキシモフ(ジェット・クライン)ワンダが2日間で出産した双子
- ビリー・マキシモフ(ジュリアン・ヒルヤード)ワンダが2日間で出産した双子
- アース838のキャプテン・マーベル/マリア・ランボー(ラシャーナ・リンチ)元宇宙ではキャプテン・マーベル(キャロル)の親友
- アース838のキャプテン・カーター/ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)元宇宙ではキャプテン・アメリカの最後の恋人
- アース838のインヒューマンズのブラックボルト(アンソン・マウント)ディズニープラスのMCUドラマから
- アース838のファンタスティックフォーのミスターファンタスティック/リード・リチャーズ(ジョン・クラシンスキー)
ネタバレ感想『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
MCU28作目?監督とキャスト
映画『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』は、アメコミ「マーベルコミック」を原作とするが内容は映画オリジナルです。MCU(マーベル映画)28作目かつ『ドクター・ストレンジ』の続編。
サム・ライミ監督は、初代スパイダーマン映画シリーズを成功に導いた人です。この成功がなければ、その後のマーベル映画つまりMCUも始まらなかったでしょうから大功労者ですね。
主役俳優のベネディクト・カンバーバッチは、日本ではドラマ『シャーロック』で有名になり、MCUではドクターストレンジ役で多数出演。女優エリザベス・オルセンはMCUのワンダ役の他『GODZILLA ゴジラ』等でも活躍中。
MCUやマーベル映画の過去作を観てる必要あり?
MCU過去作を全て観てる必要はないが『アベンジャーズ エンドゲーム』と『スパイダーマン ノーウェイホーム』以降の世界であることと、MCUドラマ『ワンダヴィジョン』事件は知っておいた方が楽しめそうです。
- 『ドクター・ストレンジ1』モルドとの関係
- 『ワンダヴィジョン』特に後半
- 『X-MENシリーズ』特に旧三部作のプロフェッサーX
- 『キャプテン・マーベル』マリア・ランボー登場
- 『キャプテンアメリカ ザファーストアベンジャー』カーター登場
- 映画『ファンタスティック・フォー』
- ドラマ『インヒューマンズ』ディズニープラス配信作
ディズニー社が20世紀フォックスを買収したことにより「X-MENシリーズ」の作品やキャラを使用可能になったので、いきなり多数を登場させてきました!カメオ出演ではなく、本気でバトルにも参戦。
マリア・ランボーは「キャプテン・マーベル」ことキャロル・ダンヴァースの親友で登場済みです。『ワンダヴィジョン』でヒーロー化したモニカ・ランボーの母親ですが、サノスを倒した後、元宇宙では死亡したことが判明しています。
少女が襲われた理由?マルチバース移動の方法は?
どこかの宇宙(バース)をつなぐ空間ギャップ・ジャンクションで、ドクターストレンジと謎の少女が「ヴィシャンティの書」を得ようとするが、ストレンジは悪霊から少女を救い死亡。その光景はドクターストレンジの夢でした。
ストレンジ(ベネティクト・カンバーバッチ)は、元恋人クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)の結婚パーティーに出席。巨大悪霊が現れ、戦うために外へ出て、夢の少女アメリカ・チャベスを救い、ウォンとサンクタムへ。
少女アメリカが襲われた理由は「マルチバースを移動できる能力」のせい。自分でコントロールできないようです。ストレンジは、ルーン魔術を操れる魔女スカーレット・ウィッチことワンダ(エリザベス・オルセン)に協力を頼みに行きます。
以上が序盤のネタバレあらすじ。『スパイダーマン ノーウェイホーム』で開いたマルチバースの扉が原因で大騒動が起こると予想してたのですが「マルチバースを超えられる少女」とは、かなり意表つかれました!
クリスティーンと結婚しなかったのも意外。もう1人のアベンジャーズのリーダー「アイアンマン」ことトニー・スタークが長年越しにペッパー・ポッツと結婚して娘も産まれたのとは対照的ですが、この不器用さが本作のテーマの1つです。
ドクターストレンジは、別宇宙のストレンジの遺体を屋根のコンクリート下に隠して「条例違反だが」と笑わせますが、この遺体は後の伏線となります。
ワンダの望みは?敵か味方か?少女の悲しい過去?
ワンダは、ドクターストレンジから話を聞く前に少女の名前を知ってました。少女アメリカを捕縛しようとしたのはワンダだったからです。ワンダの望みは『ワンダヴィジョン』で産んだ幻想の双子を、別宇宙へ探しに行くことです。
ドクターストレンジとウォンは魔術師を集め、カマータージでスカーレット・ウィッチから少女アメリカを守ろうとするが最強の魔女にはかなわず敗北。ワンダが少女から能力を奪おうとする時、ウォンの助力でストレンジは少女と別宇宙へ。
科学の発達した世界で、ストレンジは「クリスティーンからプレゼントされた腕時計」の記憶を見ます。少女アメリカは「初めてマルチバースの扉を開き、母が吸いこまれた」悲しい過去の記憶を見ます。
本作『ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス』の前には『ワンダヴィジョン』だけは観ておく必要がありそうです。ディズニープラスのドラマが必須になる作品は本作が初めてです。
ワンダは「現実改変能力」で双子のトミーとビリーを産みましたが、最後は消滅させました。その双子の正体は、以前に夢で見たことある「別宇宙の自分の息子たち」だったのですね。ワンダは双子に会いに別宇宙へ行きたいので、少女アメリカの能力を奪おうと考えたのです。
それにしても、スカーレット・ウィッチは想像以上に強くてまさに「最強の魔女」で最高。ドクターストレンジ、ソーサラー・スプリームのウォンと他の魔術師達がたばになっても勝てないほどとは。
ワンダは幼少期にソコヴィアの実家が空爆され、スターク製の爆弾を不発に変えた時に魔女が開花し、爆弾をにらんだ状態で2日間過ごしました。その後のヒドラの人体実験で、マインドストーンにより魔力をさらに増幅。
だから、普通の人間が魔術を学んだドクターストレンジ達とは素質が大きく違うのです。また、ソコヴィア出身で両親も弟もヴィジョンも失ったワンダには、先進国で恵まれた生活をしてた人達にはない「ハングリー精神」があります。
イルミナティとは?メンバーに驚き?ワンダの攻撃は?
ストレンジと少女チャベスは、ドクターストレンジ博物館で別宇宙のモルド(ストレンジの兄弟子)に招かれが捕縛されます。この宇宙を統率する秘密組織イルミナティの幹部達は「全宇宙のストレンジはマルチバースの驚異なのでこの宇宙の彼同様に殺害する」と宣言。
一方、スカーレット・ウィッチは消滅させられた「闇の魔術書ダークホールドの書」の原本があるワンダコアの場所を、ウォンに案内させます。ワンダは彼女を待ってた玉座で、闇の魔術ドリームウォークで別宇宙のワンダを操りイルミナティへ。
スカーレット・ウィッチはイルミナティを全滅。その宇宙のクリスティーンは、モルドを倒したドクターストレンジと少女を「ヴィシャンティの書」へ案内。しかしワンダは書を焼き、ストレンジとクリスティーンをさらに別の宇宙へ飛ばし、少女アメリカを連れ去ります。
- ボス⇒プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)X-MENから
- キャプテン・マーベル/マリア・ランボー(ラシャーナ・リンチ)元宇宙616ではマーベルの親友
- キャプテン・カーター/ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)元宇宙ではキャプテンアメリカの最後の恋人
- インヒューマンズのブラックボルト(アンソン・マウント)MCUドラマから
- ファンタスティックフォーのミスターファンタスティック/リード・リチャーズ(ジョン・クラシンスキー)
- モルド(キウェテル・イジョフォー)アース838のソーサラー・スプリーム
情報量多すぎて頭くらくらしましたが、原作アメコミや『ファンタスティック・フォー』『X-MEN』シリーズや『インヒューマンズ』のドラマなど、マーベル作品を多く知ってる人ほど大興奮したと思います。劇場内もざわめきました。今後もカメオ出演など続きそうで楽しみ♪
ただしイルミナティは、最強のスカーレット・ウィッチの敵ではなかったようで、わりとあっさり全滅(モルド以外)させられて驚いたけど大満足の登場でした。パトリック・スチュワートは年齢的に最後だろうから貴重な出演ですね。
元のアース616のX-MEN、ファンタスティック・フォー、インヒューマンズは存在するのか?、今後の出演について等も不明ですが、他作品でもマルチバースとからめて登場する可能性は高そうです。マルチバースはそのくらいの扱いでいいのかも。
「ヴィシャンティの書」への扉の鍵は、クリスティーンからプレゼントされた腕時計でした。1作目『ドクターストレンジ』から「時を操る魔術師」の伏線でもあり因縁ある腕時計ですが、こんな所で活用できて、本作ラストでは有終の美を飾ります。
ストレンジの秘策は?ワンダとチャベスの結末は?
ドクターストレンジとクリスティーンは、別宇宙のストレンジに救いを求めに行きます。しかしそのストレンジは「ダークホールド」を使いすぎて自分の宇宙をインカージョン(崩壊)に導き、精神も病んでて攻撃してきます。
元宇宙ストレンジは楽譜攻撃等で勝利して得た「ダークホールドの書」で禁断の魔術を発動。元宇宙の自分の遺体(前述)にドリームウォークし、それを阻止しようとする悪霊も取りこんでスカーレット・ウィッチを追いつめます。
ワンダは、双子のいる宇宙のワンダを攻撃するが「たたかないで!」と泣くトミーとビリーを見て、最後はその宇宙のワンダに「そばにいてあげて」と言って元宇宙へ戻ります。ワンダはダークホールドごと下敷きになる道を選びます。
自分の能力をわずかにあやつれるようになったアメリカ・チャベスは、サンクタムで魔術師の修行を開始。ストレンジは、壊れた腕時計のガラスをやっと修理し、クリスティーンへの思いを乗り越えました。
この破滅する宇宙のストレンジは、クリスティーンを失い何度も時間を逆転させた『ホワットイフ…?』第4話のドクターストレンジに似てます。両者とも目的を果たせずに自分の世界を破滅させます。
別宇宙ストレンジの遺体にドリームウォーク(宇宙を越えて操る秘術)するアイデアには驚き。アメコミ原作では「ドクター・ブードゥー」というキャラがいるそうですが、今回はホラー映画と宣伝してたとおり、ゾンビまで登場とは。
遺体にドリームウォークする禁術を使うと、宇宙の調和からか阻止する悪霊がわいてくるようですが、ゾンビ・ストレンジは悪霊すらもマントに取りこんでスカーレット・ウィッチと戦う武器にしました。この悪霊はハリポタのディメンターのようでした。
ワンダのラストはせつなくて涙。完全な悪になりきれてないので、そもそも別宇宙のワンダを殺害するのは無理だったのではないでしょうか。両親と弟ピエトロと夫ヴィジョンを亡くし、より人の悲しみがわかるようになってるはずだし。
エンドクレジット後に登場のクレアとは?オマケ映像は?
ドクターストレンジは、秘術を使った罰か「第3の目」が発動してふらつきます。そこに謎の女性が現れ、一緒にインガージョン(崩壊)しそうな宇宙を修復しようとのりだします。
その女性はクレア(女優:シャーリーズ・セロン)です。原作では、ドルマムゥの妹ウマールの娘で、ストレンジの恋人でもあり、ソーサラー・スプリームになるキャラです。MCU映画での素性や目的はまだ不明です。
全エンドロール後、ストレンジに「自分をたたく魔法」をかけられたピザボール屋台おじさんの魔法が解け「終わったぞ」と。この俳優はサム・ライミ監督の親友で、スパイダーマンシリーズでもカメオ出演してきたブルース・キャンベル。
現時点では「三つ目ストレンジ」の意味や、クレア登場の経緯や設定は明かされていません。しかし、シャーリーズ・セロンが演じてることから、フェーズ4以降のかなり重要なキャラになると推測できます。
シャーリーズ・セロンはワイルドスピード・シリーズでも重要な敵キャラになってきてるので、大作シリーズのアクション女優として大活躍ですね。さらにMCUから目が離せなくなってきました!
映画『ドクターストレンジ2 マルチバースオブマッドネス/MoM』私の感想と評価
冒頭から予想をくつがえし、キャラの魅力を全解放して「最強」は誰?を教えるアクションを連発。と思えば一転、頭が爆発しそうなほど情報量過多で大満足。序盤や『ワンダヴィジョン』からの伏線回収も見事。
サム・ライミ監督の得意とする、ホラー演出やコメティ要素も生かされて、MCU内でもパッとしなかった「ドクターストレンジ」と「ワンダ」にやっと光が強く当てられた気がします。
『ドクターストレンジ2』だが、位置づけとしては『ワンダヴィジョン2』とも言えるほど、ワンダが占める割合は高く、そしてついに終止符が打たれました。ワンダの苦悩の人生と、双子たちへの思いを考えると胸が苦しくなります。
20世紀フォックスの買収後、何度も噂されたX-MENやファンタスティックフォーの合流ですが、別宇宙という条件つきでさっそく実現し驚かされると同時に大興奮。マルチバースはなんでもありになるので、扱いが慎重なのは賛成。
ワンダは退場となりましたが、新生ヴィジョンが助けに来る可能性や、別バースでの復活なども考えられます。ドクターストレンジは三つ目が開き、新キャラのクレアやアメリカ・チャベスとの共闘も期待できそう。次回はどの作品で会えるのか楽しみです!
私の評価 78/100(60が平均)
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