『クワイエットプレイス2破られた沈黙』ネタバレ感想考察/始まりの日とは?新たな謎とは?
音に反応して「何か」が襲ってくる荒廃した世界。いつ泣くかわからない赤子と2人の子を連れて旅するエヴリンは、謎の生存者と遭遇したことで激しく運命が動き出し…。生存者はどこに?人類復興の1日目とは?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | クワイエット・プレイス 破られた沈黙 |
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日本公開日 | 2021/6/18 [予告] 上映時間:97分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | A Quiet Place Part II |
監督・キャスト | ジョン・クラシンスキー[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東和ピクチャーズ/Buffalo FilmWorks、Paramount Pictures、Platinum Dunes、Sunday Night |
日本興行収入 | 3.6億円 (興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 2.9億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.15更新) 71(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ホラー/パニック/バイオレンス映画一覧 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- リーガン・アボット(ミリセント・シモンズ)エヴリンの娘。難聴でほぼ聴こえない。弟と父の死に責任を感じてる
- マーカス・アボット(ノア・ジュープ)エヴリンの息子
- エヴリン・アボット(エミリー・ブラント)前作で生きのびて、2人の子と赤子を守りながら旅する
- エメット(キリアン・マーフィー)謎の生存者。アボット家とは知り合い?
- リー・アボット(ジョン・クラシンスキー)エヴリンの夫
- ボー・アボット(ディーン・ウッドワード)エヴリンの次男
- 島の長(ジャイモン・フンスー)謎の孤島のリーダー
ネタバレ感想『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
続編2作目?監督とキャストについて
映画『クワイエット・プレイス2 破られた沈黙』は、『クワイエットプレイス』(2018年公開)の続編(2作目)です。監督/脚本/製作総指揮/出演のジョン・クラシンスキーは続投。トランスフォーマーシリーズのマイケル・ベイも製作に入ってます。
続投の主演エミリー・ブラントの最近の出演作は『ボーダーライン』『メリーポピンズ リターンズ』『ジャングル・クルーズ(2021予定)』。キリアン・マーフィーは『ダークナイト』『インセプション』等に出演。
ちなみに監督のジョン・クラシンスキーと、主演エミリー・ブラントは映画内だけでなく実生活でも夫婦です。お子様も2人いるそうです。そのへんの事情も映画に反映されそうですね。リーガン役の女優ミリセント・シモンズは実際に聴覚障害があり手話指導などもしたそうです。
前作でわかったアレの弱点とは?死んだ家族は?
前作『クワイエット・プレイス』では、次男ボーと父リーがアレに襲われて亡くなりました。姉リーガンはボーに音の鳴るおもちゃを渡したことを後悔。父リーは、リーガンとマーカスを守るため犠牲に。
赤ちゃんは、前作で母エヴリンがバスタブで産みました。その産声は打ち上げ花火でかき消して、産まれた後は音がもれにくい地下室の、防音ベッドで酸素ボンベをつけてフタして泣き声がもれないようにしました。
父リーが難聴の娘リーガンのために作った新型補聴器は「アレの弱点」の音域を発するようで、アレが苦しんで口を開けたところに銃弾を撃ち込むと殺害できると判明。
「1日目」に何が起こったのか?エメットとの関係は?
1日目(DAY 1)。エヴリン・アボット(エミリー・ブラント)と夫リー(ジョン・クラシンスキー)と娘リーガン(ミリセント・シモンズ)と次男ボーの4人は、長男マーカス(ノア・ジュープ)の出場する野球試合を応援に来てました。
アボット家が親しくしてる家族の父親エメット(キリアン・マーフィ)もゲキを飛ばし、声を出せないリーガンから「ダイブ=飛び込み」の手話を習います。その後、エメットのラジオ放送が止まります。上空で何かが爆発し、人々は逃げはじめます。
直接的な描写や説明はないけど、音をたてると即死させる脅威「アレ」は、帰還するスペースシャトルか隕石に乗ってきて、上空で爆発して世界にばらまかれたようです。冒頭で夫リーが買い物した店には伏線の「スペースシャトルのおもちゃ」が売られてました。
その後、逃げ惑う人々は次々とアレの餌食に。父リーと娘リーガンも、スマホ鳴らした人のせいで襲われるが、妻エヴリンらと合流して、なんとか生きのびます。前作で険悪になった娘リーガンと父リーが仲良くしてる様子が、今見ると心痛いです。
旅の先で出会った人の正体は?超即死ではない?
前作のつづき(第473日目)から、家を失った母エヴリン、赤ちゃん、娘リーガン、息子マーカスは、夜に誰かが火をたいてた場所へ向けて歩きます。音をたてないよう、踏む地面にも気をくばる様子は、こちらまで呼吸を止めてしまいそう。
と思いきや、誰かの仕掛けで大きな音を発し、動物用ワナに足をはさまれ負傷したマーカスが絶叫。襲ってきたアレを、家族で連携して補聴器の音と銃でしとめます。
ただ、前作のように「音を出したら超即死」ではないし、モンスターの姿もはっきり見えてるので怖さは半減。個人的には前作の序盤のように、音をだしたら「何か」がさっと殺害する方がホラー味があり好みなのですが。
遅れて襲ってきたアレらからアボット家を救った男は、1日目で仲良くしてたエメットです。エメットの子ども達は1日目にアレに襲われ、妻は病気で最近亡くなったようです。工場の地下の溶鉱炉を閉めると、赤子の泣き声も外にもれません。
リーガンを救った伏線回収とは?アレは泳げるのか?
ラジオから聴こえる曲「BEYOND THE SEA」は、エメットによると近くの島から発信されてます。娘リーガンはラジオで補聴器の音を発信すれば人々を救えると考えて、1人で海へ向かうがアレに襲われます。それをエメットが救います。
人間不信のエメットがリーガンを救いに行ったのは意外でしたが、親友リーを救えなかったことを後悔したのかも。一方、そんなエメットに「娘を追いかけてくれ」とただ頼むエヴリンはエゴの塊で全く共感できません。子を守りたい母のエゴでしょうけど、他人のエメットに命をかけてくれという姿勢には思えなかったです。
船着き場にたどり着いたリーガンとエメットは、強盗と化した男たちに襲われます。小さな少女で罠にハメる手口は慣れてるようでした。エメットがリーガンを救った方法は、冒頭で教わった「ダイブの手話」。見事な伏線回収です。
アレは海中では襲ってこなかったけど、海を泳げないのかは不明。孤島にいなかったので泳げないのでしょうね。とすると、島へはボートの底に張り付いて来たのでしょうか。いずれにしろ、エメットらが運んだのは明確なので疫病神です。
人類復興の1日目?リーガンが背負う罪と罰とは?
孤島で平和を満喫してる人々をモンスターが襲いますが、平和ボケしたとはいえ対処法を知ってるはずなのに無防備すぎます。島の長はリーガンとエメットを責めることなく、ラジオ局まで連れて行きます。いい人すぎて逆に違和感。『ウォーキングデッド』なら間違いなく2人は殺害されるところ。
ラジオ局で補聴器の音を流したリーガンは、弱ってるモンスターを倒します。同じ頃、母エヴリンは酸素ボンベを発火させてモンスターを足止めし、溶鉱炉内で酸欠寸前の息子たちを救出。ラジオから補聴器音が聴こえ、マーカスがアレを射殺。
前作では弟を死なせてしまったトラウマを抱え、父との確執に悩み続けた姉リーガンが、勇気をふりしぼってモンスター退治した姿には涙しました。最初は不信感を持ったエメットに対しても、父の残像を感じてるように思えます。
また、序盤で足をケガしてお荷物になってしまったマーカスも、弟/妹?である赤ちゃんを命をかけて守り、最後は母を守る形でモンスターと対峙し排除しました。2人とも成長し「親離れして自立」した瞬間であり「人類復興の1日目(DAY1)」です!
ただ、望んでではないにしろ、平和な孤島にモンスターを連れていき多くの島民を犠牲にしてるので、手ばなしでは称賛できません。むしろ、今後はリーガンとエメットの「罪と罰と贖罪の物語」が描かれないと亡くなった島民は浮かばれません。
『クワイエットプレイス2 破られた沈黙』私の感想と評価と続編
好評だった『クワイエットプレイス』の続編ですが、予算も増えたのかクリーチャーの出現や襲撃シーンも多く、人間どおしの争いや溶鉱炉での酸素欠乏など緊迫感を感じつづけられました。
一方、前作の序盤ほど「超即死」ではなく「対処可能なモンスター映画」に変化してるので、得体の知れない恐怖を味わえた前作の方ががホラー映画として好みでした。「弟と父の死」「不可能に思える出産」を超えるイベントも今回はなかったし。
「アレ」「何か」としか表現されないモンスターは恐ろしかったけど、今回は動きも見えるので、足の速いゾンビ映画に近いです。今回のテーマぽい「親離れと独立」や、トラウマに悩まされたリーガンがサラ・コナーぽく成長する姿は感動的。
ついに明かされた「アレ出現の1日目」から始まり、リーガンが成し遂げた「人類復興の1日目」で終わる構成は素晴らしいです。米国での興行収入面の成功を受けて、続編3作目の製作も確定的らしいので期待したいシリーズです!
私の評価 63/100(60が平均)
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