『名探偵コナン黒鉄の魚影』感想ネタバレ解説/結末は?灰原正体バレた?組織の目的は?
名探偵コナン劇場版シリーズ26作目。世界の警察の防犯カメラをつなぐ「パシフィック・ブイ」。その裏で黒の組織が灰原哀の秘密に気づくが…。黒幕は?黒の組織の狙いは?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | 名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン) |
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日本公開日 | 2023/4/14 [予告] 上映時間:109分 |
監督・キャスト | 立川譲[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | 東宝/トムス・エンタテインメント |
日本興行収入 | 138.8億円(年間2位 / 歴代19位) |
平均評価 平均:100換算 | 79(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | コナン映画一覧 前作『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』97.8億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- 灰原哀/はいばらあい(林原めぐみ)元 黒の組織の研究者シェリーだが幼女化。コナンが頼れる親友
- ベルモット(小山茉美)黒の組織の一員でボスのお気に入り。変装の名人。表向きは大女優
- キール(三石琴乃)黒の組織の一員。実はアメリカ中央情報局CIAの諜報員
- 江戸川コナン(高山みなみ)黒の組織の薬品で小学生に。正体は名探偵の工藤新一
- 安室透/降谷零/バーボン(古谷徹)黒の組織のバーボン。実は警察庁警備局警備企画課(通称ゼロ)公安警察捜査官
- 赤井秀一(池田秀一)黒の組織のライ。実は連邦捜査局FBI捜査官
- ピンガ: ラムの側近。ジンに対抗心を燃やす
- 毛利蘭/らん(山崎和佳奈)工藤新一の幼なじみで恋人。空手の達人
- 直美・アルジェント(種﨑敦美)「パシフィック・ブイ」エンジニア。新システム開発者
- 牧野洋輔(沢村一樹)「パシフィック・ブイ」局長
- レオンハルト(諏訪部順一)「パシフィック・ブイ」エンジニア。ドイツ出身
- グレース(村瀬歩)「パシフィック・ブイ」エンジニア。フランス出身
- エド(神谷浩史)「パシフィック・ブイ」エンジニア。インド出身
- ジン(堀之紀)黒の組織の実行部隊のリーダー。工藤新一に毒薬を飲ませた(死んだと思ってる)
- ラム(千葉繁 )黒の組織のボスに次ぐNo.2。左目が義眼
- 毛利小五郎(小山力也)私立探偵。眠りの小五郎として有名。毛利蘭の父。コナンの保護者。元警視庁捜査一課
- 鈴木園子(松井菜桜子)大金持ちのご令嬢
ネタバレ感想『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『名探偵コナン 黒鉄の魚影』興行収入の推移
注目の映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』の興行収入は以下(表内の色は1行毎に見やすくしてるだけ)。
- 公開1日目 4月14日(金)8.5億(858,837,700円/582,776人)
- 公開2日目 4月15日(土)11.89億(1,189,411,600円/823,358人)
- 公開3日目 4月16日(日)10.98億(1,098,138,040円/770,273人)
- 1週目土日 興行収入22.8754億円(観客動員数159.36万人)
- 公開03日間 興行収入31.4638億円(217.64万人)
- 公開10日間 興行収入58.66億円(5,866,654,490円/407万2179人)
- 公開18日間 興行収入79.7億円(557万人)
- 公開24日間 興行収入103.4億円(10,304,483,700円/728万0136人)
- 公開1日目 8月6日(土)12億円(1,232,095,230円/869,407人)
- 公開2日目 8月7日(日)10億円(1,022,141,800円/710,145人)
- 1週目土日 興行収入22.5億円(観客動員数157万人)
- 公開10日間 70.6億円(505万人)シリーズ最高
- 公開16日間 92.8億円(665万人)
- 公開20日間 100億円(720万人)
- 最終 197億円
26作目?黒の組織は何年ぶり?監督は?
名探偵コナン劇場版シリーズ26作目です。黒の組織がメインの劇場版としては、第20作目『純黒の悪夢』以来7年ぶり(2020年は上映なし)です。安室透は昨年に引き続き主要人物として登場。
監督の立川譲は、シリーズ人気作『名探偵コナン ゼロの執行人』や2023年の話題作『BLUE GIANT』も監督してるヒットメーカーだし、他のスタッフも含めて万全の体制です。人気ある灰原哀が主役級なので100億をねらいにきたかも?
映画『名探偵コナン黒鉄の魚影サブマリン』ネタバレなし感想と評価
名探偵コナン・シリーズは原作未読・TVアニメ未視聴で、映画も『ゼロの執行人』から好きそうな回だけ観てるだけなので、あくまで「にわかファン」の感想です。当然、興行収入100億突破には、こういうにわかの評価が重要になってきます。
本作の率直なおすすめ点(長所)は、黒ずくめの組織の主要キャラが総出演しそれぞれの考え方も描かれた点と、組織ボスの正体のヒントが出た点と、コナンと灰原哀の関係性に進展があった?点などです。
残念に思えた点(欠点)は、シリーズ映画にありがちだが「本編を追い越せないジレンマ」のため、主要人物は絶対死なないし秘密も絶対公開されない点と、逆に本編に出ない人物は秘密を抱えたまま退場するのが先読できてしまう点など。
あと、安室、赤井などの人気キャラを登場させると宣伝もしやすくなり初動はつかめるのでしょうけど、実際観ると出番少なくてがっかりした人もいるようなので諸刃の剣だと感じました。日数が経つにつれ、リピートと口コミで差が出ないか心配。
ミステリーとしては物足りないが、全体的なストーリーは期待以上だし、灰原哀の幸薄なかわいさ、コナンのポジティブ発言のかっこよさ、毛利蘭の見せ場、赤井と安室とベルモットの仕事の完璧さなど、キャラ映画としては一級品で個人的には『ゼロの執行人』の次くらいには好きだったので来年も期待!
侵入者の正体は?灰原ピンチのシステムとは?
コナン達はくじ引きではずれたが、鈴木園子の招待で八丈島へ。コナンはそこで、警視庁捜査一課の黒田兵衛警視や白鳥警部を見つけ、彼らの船に飛び乗ります。行き先は、世界の防犯システムをつなぐ海洋施設「パシフィック・ブイ」でした。
インターポール=ICPO主導のシステムで、局長は日本人の牧野で、各国からのエンジニアを統率してます。ちょうどこの日が稼働開始日でヨーロッパの防犯カメラとつながりました。瞬時の顔認証と画期的な「老若認証」で加齢後の顔もAIで認識可能に。
その開発者の直美・アルジェントは、化粧室で謎の侵入者に拉致されました。侵入者の正体は黒の組織のバーボン=安室透、ベルモットで、ウォッカ、キールと合流。老若認証を使い、死んだはずのシェリー=宮野志保が灰原哀とも判明し誘拐を計画…
以上が序盤あらすじです。黒田兵衛警視が優秀と認めてるにしても、少年コナンを世界レベルの機密場所へ連れて行くのはさすがにツッコミどころ。ただし、施設内やユーロでの会話が全て日本語である潔さ等も含めて、面白さ優先なら大賛成。
現実でも顔認証は当たり前になってるが、老若認証もAIや計算速度向上によって近い将来実現しそうですね。防犯カメラに組みこめば、犯罪者の逮捕に役立ちそうな反面、プライバシー問題がでてきそう…。今回そこにはふみこんでませんが。
黒の組織の目的は?灰原誘拐犯の正体とは?
冒頭では、ユーロポールで何かをたくらむ黒の組織が、現場を目撃した職員ニーナを追いつめます。キール(正体はCIAスパイ)は逃がそうとするが、ジンが殺害。コナンは沖矢昴(正体はFBIの赤井秀一=黒の組織のライ)から事件を聞きます。
八丈島のホテルで灰原哀は誘拐されるが、真犯人の正体は黒の組織のピンガ。久々の毛利蘭の格闘シーンはかっこよすぎて鳥肌もんでしたが、ピンガも首に傷をつけられただけでほぼ互角。スナイパー・キャンティの狙撃で逃げられます。
キャンティを牽制し、スケボーで敵を追うコナンのカーチェイスシーンは劇場版でおなじみ。原子力潜水艦に逃げ込まれるとさすがに何もできませんが。安室透からの情報で、ピンガは組織No.2のラムの片腕で、ジンに対抗心を燃やしてるとのこと。
黒ずくめの組織の目的は、パシフィック・ブイの防犯カメラから組織の痕跡を消すこと。老若認証で過去分の削除も計画。そのために直美を拉致し、ユーロポールの父親を殺害して協力を要求するが直美は抵抗します。
あいかわらず何をしたいかわからない黒ずくめの組織。原子力潜水艦を持てるほどなのに、パシフィック・ブイや老若認証は独自に作れないのが疑問。内部はスパイだらけだし、ジン、ラム、ベルモットの3陣営が競っててボスも不在で機能不全。
殺人事件の真犯人は誰?ついにコナンの正体がバレた?
灰原哀は直美・アルジェントと、潜水艦の浮上時に魚雷発射管から脱出に成功。安室から情報もらったコナンとの連絡と、機転きかせたキールの助言によります。2人を救ったコナンは、パシフィックブイ内での殺人事件も眠りの小五郎で推理。
レオンハルト殺害犯は、女性研究者グレースに変装したピンガでした。コナンは、コーヒーカップの口紅消す仕草や、フランス人なのに「2」のジェスチャーを知らなかった事から見抜き、首の傷(蘭が格闘中つけた)が決定打に。
監視カメラを偽装し逃亡するピンガに、コナンだけが追いつくが、老若認証でコナンの正体が工藤新一だとバレて動揺し逃げられます。一方ベルモットはボスから老若認証の破壊を命じられ、各地でシェリーに変装しシステム不備をジン達に伝えます。
これを信じたジンは「クソシステム」と言ってパシフィック・ブイへの魚雷攻撃を決行。ベルモットがハッキングしてデコイを無力化しパシフィック・ブイは破壊されます。公安の安室から黒田への連絡でスタッフは全員退去済みでした。
組織内でAPTX4869(副作用は子ども化)の存在を知る者はボスとベルモットだけ?なので、ジン達に知られる前に破壊したかったのでしょう。ラムは「最近見ないボス」の正体をあばきたかったようですが、これで「ボスは若返り化」の可能性が高まりました。
ベルモットはベルツリー急行の時の言動から、シェリー=宮野志保=灰原哀であることはほぼ気づいてそう。キールと、バーボンこと安室透もコナンの正体をあやしんでるので、APTX4869は知らないが「子ども化」はありだと思ってそう。
結末は?灰原がキス?ベルモットの秘密とは?エンドロール後は?
コナンは潜水艦の近くで花火?ボールを破裂させて場所を知らせ、赤井が狙撃して潜水艦を沈めます。FBIの赤井秀一は、潜水艦を沈める武器を米軍から調達したようです。手で持てる対潜水艦兵器、現実にあるのか疑問ですが。
乗船してたジン、ウォッカ、キーラ等は小型艇で脱出しますが、潜水艦と合流予定だったピンガは爆発に巻きこまれて死亡。というか、ジンがラム陣営のピンガを見殺しにした形です。ピンガの死により、コナン=工藤新一の秘密も海の底へ。
灰原哀は、沈んでいくコナンを見つけて人工呼吸(キス)して救います。秘密がバレた灰原が別れを言うと、コナンは「絶対オレがなんとかする」とかっこよすぎるセリフをはきます。灰原は毛利蘭にキスして「くちびる返したわよ」と。
直美は別れる時、昔のクラスメイト宮野志保=灰原だと気づいてる様子。コナンは安室から、ベルモットがシェリー=灰原の秘密を打ち消したと聞き「なぜ彼女が?」と。
それを見てたおばあちゃんが仮面をはいだベルモットは「それを調べるのがシルバーブレットの役割よ」と。なんと、灰原哀が「数量限定ブローチ」を譲った老人は変装したベルモットだったのです。今回はその恩返しの意味もあったのでしょう。
エンドロール後、大阪弁の高校生探偵の服部平次と怪盗キッドの声が聞こえたので、来年2024年GW公開の劇場版コナンは、この2人がメインになるのでしょうか。そろそろ終幕に向かってほしいのだけど、今回以上の進展は…なさそうかな?
私の評価 64/100(60が平均)
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