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映画『天空の城ラピュタ』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/帝国が滅んだ原因は?敵とシータの正体は?

映画天空の城ラピュタ

『天空の城ラピュタ』あらすじ概要

スタジオジブリ映画。少年パズーは空から落ちてきた少女シータを救うが、彼女が持つ謎の青い石をめぐり、軍や特務機関に追われます。パズーは父が関わった、伝説の天空の城ラピュタを信じるが…。飛行石とラピュタの関係や歴史は?(ネタバレあらすじ↓)

映画名/邦題 天空の城ラピュタ
平均評価★★★★★83私の評価↓は含まず)
日本公開日 1986/8/2 [予告↓]上映時間 124分
映倫区分日本 G(年齢制限なし)
映画監督宮崎駿
キャスト
出演者
田中真弓、横沢啓子、初井言榮、寺田農、常田富士男
配給/製作/画像©東映/スタジオジブリ、徳間書店
シリーズ/関連スタジオジブリ映画
日本興行収入11.6億円

『天空の城ラピュタ』予告動画

『天空の城ラピュタ』ネタバレあらすじ

この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

少女シータ(声:横沢啓子)は、政府の特務機関の飛行船に捕らわれてるが、空中海賊ドーラ一家が襲撃したすきに脱出します。ペンダントの謎の青い石の力でゆっくり落下し、鉱山の見習い機械工の少年パズー(田中真弓)が受け止め、家へ連れ帰り寝かせます。

青い石とシータの正体とは?(ネタバレあらすじ)

シータが目覚めると、パズーが青い石で飛ぶが浮きません。パズーの父はガリバー旅行記の「天空の城ラピュタ」の実在を発見したが、詐欺師の汚名を着せられて亡くなりました。パズーは飛行機を作り、父が撮影したラピュタを探すつもりです。

シータを男装させ、海賊ドーラ家から逃がすがバレて、パズーの親方等に助けられ、軽便鉄道の汽車に乗ります。ドーラ家は老朽化の線路を破壊しながら車で追ってき、前方からは軍の装甲鉄道も来て、パズーとシータは谷に落ち逃れます。

2人は青い石に救われ、廃校内で「石たちの声」を聞くポムじいに会います。青い石の正体はラピュタ人だけが生成できる「飛行石の結晶」で、いま石たちが騒いでるのは「天空の城ラピュタ」が近くに来てるからと教えてくれます。

地上で特務機関に捕まり、パズーは石牢に入れられます。特務機関のムスカ大佐(寺田農)は、空から降ってきたロボット兵をシータに見せ、地上の科学技術ではなく、胸の紋章が飛行石と同じで、シータの本名リュシータ・トエル・ウル・ラピュタは正統王位後継者だと伝えます。

天空の城ラピュタは高度な文明で地上世界を支配した帝国だったが、遠い昔に滅びて今も空だが場所は不明です。そこでシータにだけ反応する飛行石に呪文を唱えラピュタの位置を示すよう、ムスカは交渉します。シータは了承し、パズーだけ解放されます。

天空の城ラピュタはどこにある?(ネタバレあらすじ)

金貨3枚もらい無力感で帰宅したパズーは、海賊ドーラ一家からシータの場所を追及され、飛行石の奪還に同行します。一方、幽閉されたシータが「おまじない」を唱えると飛行石が輝き、ロボット兵が要塞を破壊しながら向かってきます。

飛行石の光は天空の城ラピュタの方向を照らします。ロボット兵のレーザー兵器で要塞は火の海となり、塔の上に逃げたシータがロボット兵の攻撃を止めると、軍隊に破壊されます。ドーラのフラップター(羽ばたき飛行機)が現れ、パズーが逆立ち乗りでシータを抱きしめ救います。

ドーラ家は空中母船タイガーモス号で、軍の飛行船艦ゴリアテを追い、パズーは機関士ハラ・モトロの助士で、シータは料理係で同乗します。夜、見張りのパズーにシータは「滅びの呪文」話をします。パズー「飛行石のおかげで出会えた」

パズーは飛行船艦ゴリアテを発見するが、発砲してきたのでタイガーモス号は雲に隠れ、パズーとシータはグライダーで偵察します。雲の塊「龍の巣」の旋風に巻きこまれ、パズーは父が龍の巣でラピュタを見つけたのを思い出しドーラに伝えます。

嵐でワイヤーが切れ、パズーらのグライダーは吹き飛ばされ、父の幻影を見て天空の城ラピュタに着陸します。ロボット兵がグライダーを持ち上げ、鳥の卵を守ります。他のロボット兵は機能停止し、1体だけが毎日お墓に花を供えてるようです。

政府軍の飛行戦艦ゴリアテも着陸し、ドーラ家は捕まっています。軍の将軍(永井一郎)の部隊はラピュタ内の財宝を次々と運び出すが、ムスカは「財宝がちょうどいい目くらましだ」と、飛行石で秘密の通路へ入ります。

ムスカの正体は?ラピュタの運命は?(ネタバレあらすじ)

ムスカに撃たれそうなパズーを救ったシータは、ラピュタを浮かせてる巨大な飛行石のある、王族だけの聖域に連れ去られます。ムスカ「700年間、王の帰りを待っていたのだ」。パズーはドーラ達を救い、シータ救出へ向かいます。

ムスカは本名ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタで地上で別れた王家一族と明かし、黒い石の古文書を解読し「ラピュタの雷(いかずち)」を地上へ落とし「旧約聖書でソドムとゴモラを滅ぼした天の火、インドのラーマヤーナではインドラの矢」と言います。

将軍が撃ったムスカはホロスコープで、ムスカは将軍と軍隊を海へ放り出し、ロボット兵を眠りから目覚めさせて軍隊のせん滅を開始します。ラピュタを攻撃する戦艦ゴリアテに、ロボット兵が空を飛んで反撃し、戦艦は炎上墜落します。

「人がゴミのようだ」と笑うムスカに、シータは飛びかかりなぐり飛ばされるが、飛行石を奪い返して逃走し、壁越しのパズーに「飛行石を海に捨てて」と渡します。ムスカ「2人で地上を支配しよう」。シータ「国滅びて王だけ生きてるのは滑稽。石は渡さない。2人でここで死ぬ」

パズー「石は隠した。シータと話したい」。ムスカ「3分やる」。パズーとシータは覚悟し、手と飛行石を握りあって、滅びの呪文「バルス」を唱えます。飛行石が光りムスカの視力を奪い、パズーとシータは木の根で気絶し、ロボット兵も機能停止し、天空の城ラピュタは崩壊し始めます。

木の根で落下から守られたパズーとシータは目覚め、グライダーでラピュタから離れ、少し財宝を奪えたドーラ一家との再会を喜んだあと別れます。ラピュタは巨木のみで上昇を始め、花を摘むロボット兵は歩き続け、高度から地上を見守ります。

ネタバレ感想『天空の城ラピュタ』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★87/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

ジブリでの位置づけと宮崎駿監督や声優について

スタジオジブリ制作[一覧]の初長編映画です。同じ宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』は、ジブリ発足前の作品ですが「ジブリ映画」として語られることは多いです。

『天空の城ラピュタ』は、さすがに今観ると作画や音楽などが古く感じられますが、躍動感があり、キャラクターも生き生きして魅力的です。物語も王道に近いけど、演出などの素晴らしさで感動させてくれます。

宮崎駿監督はこの後も「ボーイミーツガール」なファンタジー映画をいくつも生み出しますが、少しづつメッセージ性が強くなります。それこそ本来、宮崎駿が作りたい物語なのかもしれないけど、個人的にはラピュタがジブリで一番好きです。

ジブリ映画では、主要キャラクターの声を人気俳優女優に演じさせることが多くて声があってない場合があります。しかし『天空の城ラピュタ』の頃はまだ、メインは専業声優が担当してるため「声や話し方の質」もジブリ作品で上位レベルです。

映画天空の城ラピュタ

ボーイミーツガールの典型作!ストーリーは?

『天空の城ラピュタ』は、空から降ってきた少女シータをパズーが助ける名シーンから始まる、典型的な「ボーイミーツガール」(少年が少女と劇的に出会う物語)です。多くの映画やアニメや漫画や小説などのテンプレのようになってます。

降ってきたのがオッサンやオバサンでも、パズーの性格なら助けただろうけどコメディ寄りになる気はします。そもそも『天空の城ラピュタ』は少年と少女の恋愛未満の冒険ラブストーリーだからこそ、ここまで名作になったのでしょう。

パズーは空賊ドーラ家の助けを借りて、軍に捕らわれたシータを救い出し、伝説の天空の城ラピュタへ向かいます。それは父の意思を継承する意味もあります。やがてラピュタの歴史や王族の存在も判明し、ムスカの野望を阻止します。

ストーリーに無駄な部分は少なくテンポもいいです。生活感は全く感じられませんが食事シーンは印象に残ります。空賊ドーラ一家は、パズーらを運ぶ役割だけなので不要に思えますが、一番人間的でコメディ要素も出せてるので欠かせません

青い飛行石とラピュタの関係とは?

シータがペンダントとして身につけている青い飛行石は、古代ラピュタ人だけが生成できる「飛行石の結晶」です。パズーが持っても浮くことができないので、ラピュタ人か王族のみに反応する高度な科学技術の産物です。

飛行石は王族の分家ムスカでは使いこなせず、正統な王位継承者のみが飛行石の全ての力を使えるようです。空に浮く以外にも、ロボット兵を操ったり、天空の城ラピュタの位置を示したり、ラピュタを破壊することもプログラムされています。

天空の城ラピュタを上空に浮かせているのも、巨大な原石のような飛行石です。地上を攻撃した「ラピュタの雷(いかずち)」は、飛行石の力なのか不明ですが、ムスカが古文書の呪文で操作できたことから、飛行石とは無関係にも思えます。

現代の科学技術で考えると、飛行石には音声認識、位置検索、DNA認証(王族だけの聖域)等が組みこまれています。滅びの呪文「バルス」は簡単すぎて寝言で言わないか心配です。核兵器発射ボタンの役割もあるので、ラピュタ文明が滅ぶのは必然だったのでしょう。

シータとムスカの正体とは?ラピュタの歴史?

「天空の城ラピュタ」は、かつて高度な古代文明で飛行石や科学技術をあやつり、地上世界を支配した帝国の王族が住む城でした。帝国は「ラピュタの雷(いかずち)」と呼ばれるレーザー兵器で、逆らう地上人をおどしていました。

旧約聖書でソドムとゴモラを滅ぼした天の火、インドのラーマヤーナのインドラの矢なども、ラピュタの攻撃兵器だったとムスカは言います。しかしおごったラピュタ人は700年前に滅び、天空の城ラピュタやロボット兵は上空に放置されました。

シータは、地上へ逃れたラピュタ帝国の正統な王位継承者の末裔で、本名は「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」です。ムスカは、地上で別れた王族の分家の末裔で、本名は「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」です。

悪役ムスカの本当のねらいは最後まで不明でした。ラピュタの兵器で地上をおどして、お金や資源を税金のように納めさせるつもりだったのなら、700年前にラピュタ帝国が滅んだ原因を作った一族の末裔こそムスカだったのかもしれません。

シータのような心おだやかでやさしい王族が強い権力で治めたなら、ラピュタ帝国の歴史は今なお続いてた可能性もあります。ロボット兵の二面性(鳥の卵を守り自然を愛する姿と、要塞を破壊しつくす姿)がシータとムスカを表しています。

『天空の城ラピュタ』私の評価とジブリ作品

パズーは最初からシータ好きで全くブレないけど、冒険後の成長は特に感じられません。一方、シータはパズーやドーラの積極性を見てるうちに心が強くなります。そういう意味ではシータの成長物語です。

古代ラピュタの科学技術にはツッコミどころだらけですが、自然との調和を大切にしたことはわかります。「自然と決別したり、技術におごったり、欲を出しすぎると滅ぶ」というのが、『天空の城ラピュタ』のメインテーマに感じられます。

ジブリ作品[一覧]ファンには、後期のメッセージ性の強い作品を評価する人と、前期の(やや子ども向けな)ファンタジー作品を評価する人に分かれますが、私は圧倒的に前期のジブリ映画が好きなので、その代表作『天空の城ラピュタ』は世界中の多くの人におすすめしたいです。

『天空の城ラピュタ』おすすめ11ポイント
  • ジブリの冒険ファンタジーアニメ
  • ボーイミーツガールの代表作
  • 無駄の少ないストーリー展開
  • シータとパズーの出会いシーン
  • 昔アニメだけど躍動感がすごい
  • ドーラ、ムスカ等キャラが魅力的
  • パズーのぶれなさとシータの成長
  • ラピュタ登場時の感動
  • ロボット兵のかわいさと恐ろしさ
  • 心中覚悟のバルスの衝撃と破壊力
  • 子どもや家族と一緒に楽しめる
『天空の城ラピュタ』少し残念5ポイント
  • ツッコミどころは多い
  • パズーとシータが危なっかしい
  • ムスカの野望がよくわからない
  • 軍隊が頭悪すぎ。作品に必要?
  • 滅びの呪文が短すぎて誤動作こわい

続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

『天空の城ラピュタ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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