『ミッキー17』仕事の目的は?脱出法は?ラスト結末は?考察ネタバレ感想

人生失敗だらけの男ミッキーが、一発逆転を狙おうと夢の仕事に申込むが過酷な任務でした。搾取され続けるミッキーは、あるきっかけで反撃にでるのだが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ミッキー17 |
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日本公開日 | 2025/3/28 [予告] 上映時間:137分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Mickey 17 |
監督・キャスト | ポン・ジュノ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース/Plan B Entertainment Production、Offscreen Production、Kate Street Picture Company |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新 興行収入ランキング |
世界興行収入 | 1.1億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 71(私の評価は含まず) |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ママ・クリーパー: 惑星ニブルヘイムの原住生物のボス
- ナーシャ(ナオミ・アッキー。田村睦心)宇宙船内でミッキーと意気投合
- ミッキー・バーンズ(ロバート・パティンソン。成河)善良だが人生失敗だらけの男。一発逆転を狙うが…
- ケネス・マーシャル(マーク・ラファロ。山路和弘)元政治家。移住計画リーダー。口がうまく支持者多数
- イルファ(トニ・コレット。朴璐美)マーシャルの妻
- カイ(アナマリア・バルトロメイ。内田真礼)宇宙船の女性警備員
- ティモ(スティーヴン・ユァン。中村悠一)ミッキーの悪友
ネタバレ感想『ミッキー17』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『ミッキー17』原作は?監督とキャストは?
映画『ミッキー17』の原作は、アメリカの作家エドワード・アシュトンのSF小説『Mickey7』(邦題: ミッキー7)。
監督・脚本・製作のポン・ジュノは『殺人の追憶』『スノーピアサー』『オクジャ』等も監督し、『パラサイト 半地下の家族』では米国アカデミー賞の作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞を受賞。製作にはブラッド・ピットの名も。
主演のロバート・パティンソンは『TENET テネット』『THE BATMAN ザ・バットマン』等、スティーヴン・ユァンは『ミナリ』『NOPE ノープ』等、マーク・ラファロは『アベンジャーズ エンドゲーム』『哀れなるものたち』等に最近出演。
夢の仕事内容は?ミッキー17人目の最後は?
数百年後の近未来。惑星ニブルヘイムで崖に落ちたミッキーは同僚ティモが来て一安心。ところがティモは高価な武器だけ回収し「18人目の君がリプリンティングで復活する」と言って去ります。ミッキーはその星の生物クリーパーに飲まれます。
時間はさかのぼり、ミッキーがティモの儲け話に同調して始めたマカロン屋で失敗したところから。悪徳金融から逃亡するためミッキーは惑星ニブルヘイム移住船に乗船。契約書をよく読まずにエクスペンダブルという仕事に申込み。
4年かかる移住計画のリーダーのマーシャルとその妻イルファは薄っぺらだが口がうまくて支持者が多数。ケチった食事に満足できないミッキーだが、魅力的な女性ナーシャと意気投合し楽しく過ごします。
仕事内容は地球では禁止されたリプリンティング技術(人体複製し記憶を注入)を使い何度も死を繰り返すもの。宇宙空間、薬物やガス等の過酷な人体実験で死を繰り返すミッキーは心折れそうになりながら、17人目も崖に落ちたのでした。
以上、序盤は仕事に失敗したミッキーがエクスペンダブルと呼ばれる死を繰り返せる過酷な仕事につく経緯などが描かれます。1つ疑問なのは人間の複製技術ができたなら記憶なんて適当でコピーでだけ人体実験すればいいのでは?
この技術は不老不死も実現できるので地球の権力者が欲しないのか不思議。それはさておき、16回死んでも正気を保ててるミッキーはメンタル強者ですよね。普通は精神が崩壊しそう。ナーシャという素晴らしい恋人の存在も大きいのかも。
ダブルと同時に存在するとどうなる?
崖下で死を覚悟したミッキー17は、クリーパー達に救われ帰還。しかし既にミッキー18が複製されてて同時存在がバレると処分されるため、18は17を殺害しようとします。18はティモも殺そうとするが失敗して隠れます。
ミッキー17はマーシャル夫妻に新しい人工肉を食わされる実験で嘔吐。惑星調査中に恋人ジェニファーを亡くしたカイに誘惑されるが、ミッキー17は拒否してナーシャの部屋へ。そこで18の存在を知ったカイが通報するのをナーシャが止めます。
18はマーシャル暗殺を試みるが失敗し、17の存在もばれてナーシャと共に投獄されます。ティモが借金帳消しの条件として1人の体を17に切り刻む必要があると聞くとミッキー17が志願。しかし18とナーシャが連携してティモを撃退し脱獄。
以上、中盤は生還したミッキー17が18と遭遇して発生する騒ぎが描かれます。人工肉、カイの誘惑、ナーシャやティモとのごたごた等、本筋とは関係ないコメディ描写が続き、中だるみを感じてやや退屈。
変人たちがサバイバルを試みる展開はいいのだが『パラサイト 半地下の家族』ほど切れ味もないし、だらだら展開で物足りない…。ティモやカイの存在はもっと活かせそうなのに、本作の描き方では不要に感じました。

ラスト結末は?ミッキーの生死とその後は?
再び捕まったミッキー17と18は、マーシャルの命令でクリーパーの尻尾集めのため惑星へ降ろされます。我が子を殺害されたママ・クリーパーは同族を集め、人間1人の犠牲がないと鳴き声で人間全員の脳を破壊するとおどします。
マーシャルは政治力アピールのため、仲間と装甲車でママ・クリーパー殺害に出発。クリーパー達はママを包んだ小山を作り、複数の小山でマーシャルを混乱させます。そのすきにミッキー18がマーシャルを捕まえ自爆して犠牲者となります。
宇宙船内のカイと警備隊はイルファ派を制圧。イルファは自分とマーシャルの複製を作るが阻止され、皆が集まった場でミッキーがボタンを押し複製装置を破壊。惑星ニブルヘイムでは、人類と原住生物クリーパーの共存が実現しそう。「鳴き声で脳を破壊」はハッタリと判明。
以上がラスト結末までのネタバレあらすじ。マーシャルがクリーパー大群の中へ降りていく展開は低レベルすぎて、もっと理由づけがほしかったかも。ミッキー18が消えなきゃいけないのは予想どおり。
ママ・クリーパーのハッタリは平和実現に結びついたが、なくても似た結末だったかも?ママを隠すためのダンゴムシ竜巻はナイスアイデアだが少し気持ち悪かったですね…。
最後にミッキーがボタンを押して複製マシンを破壊するが、それにより過去の「母を殺したかもしれないボタン」のトラウマを良い方向に上書きし伏線回収。
映画『ミッキー17』ネタバレ感想と私の評価
『パラサイト 半地下の家族』は結構好きだったが、良し悪しの振り幅が広いポン・ジュノ監督の新作映画ということで期待は低めで初日に鑑賞。ハリウッド映画として金をかけた派手な映像・演出は楽しいが、1本の映画としてはまとまりないかも…
ロバート・パティンソン、マーク・ラファロ、トニ・コレット、スティーヴン・ユアン等、有名俳優が多数出演してるのもハリウッド資本のおかげだろうけど、あまりキャラの魅力を出せておらずムダ遣い感あるのが残念。
ストーリーや設定に既視感はあるが、全体的に語ろうとしてる内容(ブラック企業の搾取、原住種との共存や多様性の受容など)は興味深く観ることできました。無駄なコメディ要素を削り120分に収めればもっと見やすかったかも。
ラストでのクリーパーたちとの攻防シーンは映画館などの大スクリーン向けだと思うので、変な映画が好きな人はぜひ映画館で鑑賞してください。邦画と比べてクオリティは高いので配信で観てもそれなりには楽しめると思います!
私の評価 67/100(60が平均)