映画『エイリアン2』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?女王の倒し方は?
エイリアン・シリーズ2作目。宇宙船ノストロモ号の唯一の生存者リプリーは地球の船に救助されます。惨事の惑星調査に宇宙海兵隊と共にのぞみ、生き残りの少女を保護するが…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | エイリアン2 |
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日本公開日 | 1986/8/30 [予告] 上映時間:136分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Aliens |
監督・キャスト | ジェームズ・キャメロン |
キャスト 出演者 | シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、ランス・ヘンリクセン、シンシア・デイル・スコット |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | 20th Century Fox/ブランデーワイン・プロ |
日本配給収入 | 12.0億円 |
世界興行収入 | 1.3億USドル [出典] |
製作費 | 0.2億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2022.9.17更新) 83(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | エイリアン映画一覧 |
ネタバレ感想『エイリアン2』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
映画『エイリアン2』ネタバレ感想や考察
エイリアンシリーズ2作目で『エイリアン』の続編です。前作からはシガニー・ウィーバー演じるリプリーだけが続けて登場です。ホラー度、エイリアンの数、戦闘アクション、人間の怖さなどはさらにレベルアップしてて、個人的にも旧作シリーズで一番好みです。
ストーリーは、前作で1人だけ脱出に成功したリプリーが地球人に救出された後、エイリアンの卵のあった植民星への調査に同行する物語です。入植者からの連絡は途絶えてるので、エイリアンが発生したのはほぼ確実なのに、場違いなほど楽観的な海兵隊には違和感をおぼえますが、今では死亡フラグと認識できます。
プロの軍人とエイリアンとの戦闘、叫ぶ子ども、エイリアン・クイーンなどの新しい生態情報、アンドロイドの名誉挽回、作業用ロボットでの格闘などエンタメ映画として思いつく限りの要素を詰め込んだ感があり、とても楽しめる作品に仕上がっていると感じます。少女ニュートの叫び声は少し多すぎますが。
シガニー・ウィーバー演じるリプリーは今作でも存在感を発揮してますが、バスクエスという女性海兵隊員も筋肉ぶりで目立ってて、ややキャラがかぶっています。残りの海兵隊員は雑魚キャラ扱いで名前を覚える間もなく全滅していくので、守られキャラのニュートも含めて「女性が目立つ」映画です。
アンドロイドは前作で悪いイメージがありますが、今回のビショップには良心を感じられます。ただ、高い解析能力も戦闘能力も生態センサーすらついてないのでロボットにしては低機能に感じます。前日譚『エイリアン コヴェナント』のアンドロイド類より新機種のはずなので矛盾が生じないか心配です。
あと不満点としては、大量のエイリアンを自動銃でやっつけるシーンをあまり見せてくれないのが残念ですが、まだCG技術が未発達だったので予算内で表現できなかったのだと思います。エイリアンが出現する時は暗いシーンなのも同じ理由なのでしょう。それでもエンタメ映画としては素晴らしいのでおすすめです。
おすすめ10ポイント
- SFサバイバル・ホラー映画
- 『エイリアン』シリーズ2作目
- ホラー要素もたっぷり
- シガニーウィーバーの存在感
- プロの軍人とエイリアンの戦闘
- 少女ニュートを守れ
- エイリアンクイーンの登場
- やっぱり人間がこわい
- 最後まで気をぬけない
- ビショップがラストで活躍
少し残念9ポイント
- 未来の割にテクノロジーがしょぼい
- 乗組員の危機管理意識が不十分
- 海兵隊員があっさりやられすぎ
- 宇宙船を空にする頭の悪さ
- 持ち込む武器が少なすぎる
- 暗いとか赤い照明で画面見にくい
- ニュートの叫び声がうるさすぎ
- ビショップはほぼ人間で低機能
- エイリアンの排除方法が前作と同じ
ネタバレあらすじや解説
前作『エイリアン』での死闘で、ノストロモ号の唯一の生存者であるエレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)は、猫のジョーンズとともに脱出艇のコールドスリープ(冷凍睡眠装置)で眠り続けてたが、地球の宇宙船に発見されます。なんと57年間も宇宙をさまよってたそうです。
リプリーは腹を破ってチェストバスター(エイリアンの幼体)が出る夢にうなされます。ウェイランド・ユタニ社のカーター・バーク(ポール・ライザー)から、リプリーの当時11歳の娘が、2年前に66歳で亡くなったと告げられショックを受けます。その後の会社の査問会ではエイリアンの存在を信じてもらえません。
ノストロモ号が着陸した小惑星LV-426は、20年前からテラフォーミングして地球と似た環境に改造中で人も住んでるそうです。リプリーは精神異常を疑われますが、生きるために倉庫などで働きはじめます。しばらく後、バークが「LV-426からの連絡が途絶えたので一等航海士として同行してほしい」と頼みに来ます。
リプリーは最初は断りますが、毎晩うなされるエイリアンのトラウマや悪夢に決着をつけるために宇宙海兵隊に同行することにします。バークには「エイリアンを持ち帰るのではなく全滅させる」ことを確認します。宇宙戦艦スラコ号で冷凍睡眠装置から目覚めると、楽観的な海兵隊員たちにあきれます。
リプリーは乗組員にアンドロイドのビショップ(ランス・ヘンリクセン)がいると知り、前作のアンドロイドのアッシュが人命よりエイリアン捕獲を優先したことを思い出し「私に近寄らないで」と怒鳴ります。リプリーは海兵隊員にエイリアンについて深刻に語りますが、茶化されて中断となります。
小惑星LV-426に着陸船で降りると、破壊された無人のコロニーを見つけます。医療室でカプセル保管された数体の生きたフェイスハガー(顔について口から幼体を産み付ける生物)も見つけます。おびえる1人の少女ニュート(本名:レベッカ)(キャリー・ヘン)も保護し、少しづつリプリーに打ち解けていきます。
一箇所に集まった生命反応を見つけ、装甲車で侵入し海兵隊員が突入すると、入植者たちがエイリアンによって繭(まゆ)にされています。生きてる者もいますが、体の中に幼体を産み付けられた後なので「早く殺して」と言います。しかし腹を破ってチェストバスターが出てきたので火炎放射器で焼きます。
するとあちこちからエイリアンの成体が出てきて、宇宙海兵隊員は次々にえじきになり、装甲車の指揮官ゴーマン中尉(ウィリアム・ホープ)は動揺して指示が出せなくなり、代わりにリプリーが強引に装甲車で隊員たちを救出に向かいます。そして生き残った3人の海兵隊員だけを助けて撤退します。
仲間をほとんど失った女性海兵隊員バスクエス(ジェニット・ゴールドスタイン)は、脳しんとうの指揮官ゴーマン中尉を責めますが、ヒックス(マイケル・ビーン)に止められます。ヒックスらは着陸船を呼び寄せて宇宙船へ戻ることにしますが、エイリアンにより着陸船も墜落炎上して帰還手段はなくなります。
少女ニュートの忠告で、暗くなる前にコロニーの司令室に入り、回りからの進入路に自動銃を仕掛けてろう城します。救助隊が来るまで約17日と聞き、ハドソン(ビル・パクストン)「あんな化物、17時間も持たないよ」と悲観しますが、リプリー「少女も生きのびたわ」(ニュートが敬礼)と聞くと落ち着きます。
リプリーはウェイランド・ユタニ社のバークが、生物兵器開発のためエイリアンを持ち帰る極秘指令を受けてることと、危険を承知で惑星LV-426の現地社員を宇宙船調査に向かわせて150人もの犠牲者を出したことを批判します。やがてエイリアンが中へ入ろうと近づきますが、自動銃で撃退します。
さらにビショップから悪い知らせがもたらされます。着陸船の爆発で核融合炉の冷却システムが停止し、4時間後には大爆発するそうです。リプリーは宇宙船スラコ号の予備の降下艇を、通信施設から遠隔操作する提案をしてビショップがパイプ内で向かいます。エイリアンは自動銃が尽きる前に撤退していきます。
リプリーは医療室のベッドの下で寝るニュートに添い寝しますが、気配を感じて起きると、生きたフェイスハガーの標本カプセルが壊されてるのを見つけます。ベッドの上に置いた銃はなぜか隣部屋に移動され部屋は隔離されています。フェイスハガーが襲ってきたので助けを呼びますが、監視映像はバークが消します。
リプリーはスプリンクラーに火を近づけて警報機を鳴らしますが、リプリーもニュートもフェイスハガーに襲われ間一髪でヒックスら海兵隊員が救出してくれます。リプリーは、バークがリプリーとニュートの体にエイリアンを寄生させて冷凍睡眠で持ち帰る計画を暴露し、海兵隊員もバークを責めます。
その時、エイリアンにより電気が切られ停電となり、一斉攻撃を仕掛けてきます。生物センサーでは部屋の中に入ってきてて、天井からエイリアンの大群が降ってきて乱戦となります。バークは自分だけ先に逃げてドアをロックしますが、そこに侵入してきたエイリアンに遭遇し襲われます。
映画『エイリアン2』ネタバレ結末ラスト
バスクエスがドアロックを焼き切って、リプリーらも先へ進み、ニュートが知る排気口から逃げることにします。バスクエスは後ろから迫るエイリアンを撃ち止めますが、銃弾が尽きたところにダメ指揮官ゴーマン中尉が助けに来て、最後は2人で手榴弾をにぎってエイリアンを巻き込んで自爆します。
その自爆風によりニュートが下に落ちてしまい、リプリーとヒックスは助けに行きますが、ニュートはエイリアンにさらわれます。ヒックスは攻撃したエイリアンの血の濃縮酸をあびて負傷したため、リプリーはビショップの乗ってきた降下艇まで運び、リプリー1人でニュートを救出に向かいます。
リプリーはまゆにされたニュートを見つけ、卵からかえったフェイスハガーが顔に取り付く前に救い出します。そこはエイリアンの卵だらけで、それを産み付けてるエイリアン・クイーンが目の前にいて、エイリアンに指示を出してるようです。リプリーは卵とエイリアン・クイーンを火炎放射器や手榴弾で攻撃します。
襲ってくるエイリアンは銃撃で倒してエレベーターへと逃げ込みますが、エイリアン・クイーンが産卵管から離れて追ってきます。着陸地点には降下艇がなくてビショップが裏切って出発したと思われます。エレベーターで上昇してきたエイリアン・クイーンが現れますが、リプリーの銃も弾が尽きて絶体絶命です。
そこへビショップの降下艇が現れて救出されます。足場が崩壊していたので旋回してたそうです。惑星LV-426の施設の爆発から無事に逃れて、軌道上の宇宙戦艦スラコ号にたどり着き一安心してると、降下艇に張り付いてたエイリアン・クイーンが現れ、ビショップは破壊されます。リプリーはニュートを逃します。
リプリーは倉庫での仕事の経験を生かして、パワーローダーという作業ロボットを操り、エイリアン・クイーンを宇宙船のエアロックまで追いつめ落としますが、リプリーも一緒に落ちてしまいます。リプリーははしごで登りながらエアロックを開放し、エイリアン・クイーンを宇宙空間に排出するのに成功します。
エアロック開放により、ニュートも宇宙へ吸い込まれそうになりますが、首と手だけ残ったビショップがつかまえて助けます。リプリーもはい上がり、エアロックを閉めてニュートと抱き合います。首だけのビショップ、負傷中のヒックス、ニュート、リプリーは冷凍睡眠装置に入り地球へと向かいます。
かなり古い映画なので機械や武器もしょぼくて気になりますが、ホラーとアクションとサバイバル映画の劇的シーンをこれでもかと詰め込んだ傑作だと思うしエイリアンシリーズとして前日譚も現在進行系で作られているので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!
私の評価 72/100(60が平均)
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