『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』感想ネタバレ解説考察/結末は?黒幕の正体と目的は?アイテムの力は?
世界最初のRPGの実写映画化。複数種族とモンスターが生息する世界フォーゴトン・レルム。盗賊エドガンと戦士ホルガは、魔法使い等を仲間に加えダンジョンに入るが、世界的な陰謀と対峙し…。秘密の能力とは?バトルは楽しい?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り |
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日本公開日 | 2023/3/31 [予告] 上映時間:134分 |
製作国 | アメリカ、カナダ |
原題/英題 | Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves |
監督・キャスト | ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東和ピクチャーズ/ハズブロ・スタジオ、パラマウント・ピクチャーズ、エンターテインメント・ワン、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト、Sweetpea Entertainment |
日本興行収入 | 3.8億円 興行収入ランキング |
世界興行収入 | 2.0億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.15更新) 77(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | SF/ファンタジー映画一覧 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ドリック(ソフィア・リリス。南沙良)自然の化身ドルイド。人間とモンスターのハーフで生物に変身可
- ホルガ・キルゴア(ミシェル・ロドリゲス。甲斐田裕子)訳ありの女戦士。エドガンのよき相棒
- エドガン・ダーヴィス(クリス・パイン。武内駿輔)盗賊の男。リーダーシップを発揮。ホルガは相棒
- サイモン・アウマー(ジャスティス・スミス。木村昴)魔法使い。名家出身だが自信ないのが欠点
- ゼンク・イェンダー(レゲ=ジャン・ペイジ。中村悠一)聖騎士。超まじめな伝説の騎士
- フォージ・フィッツウィリアム(ヒュー・グラント。森田順平)詐欺師。手段を選ばない
- ソフィーナ(デイジー・ヘッド。沢城みゆき)強力な魔女。闇の組織に仕えてる
- キーラ・ダーヴィス(クロエ・コールマン。逢田梨香子)エドガンの娘
- ドララス(ジェイソン・ウォン)レッドウィザードの一員
- ザス・タム(イアン・ハンモア。岩崎ひろし)闇の陰謀をたくらむネクロマンサー
ネタバレ感想『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
原作はRPG/ゲーム?監督やキャストは?
映画『ダンジョンズアンドドラゴンズ/アウトローたちの誇り』は、世界最初期のロールプレイングゲームとして知られる「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の実写映画化です。1974年にテーブルトークRPGとして発売されたのが最初。過去に映画化されてます。
ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリーが脚本・監督を務めます。製作/プロデューサーの1人のジェレミー・レイチャムは『アベンジャーズ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にも関わってたようです。
主演クリス・パインはスタートレックシリーズや『ワンダーウーマン 1984』で、女優ミシェル・ロドリゲスはワイルドスピード・シリーズで活躍中。
他、ヒュー・グラント、ジャスティス・スミス、ソフィア・リリス等も出演。
投獄された理由は?エドガンの過去とは?
善き行いを無償でこなすハーパーズの一員であることが誇りだったエドガン(クリス・パイン)は、レッドウィザード組織を敵に回してしまい妻を殺されます。幼き娘キーラと逃亡中、女戦士ホルガ(ミシェル・ロドリゲス)と意気投合。
自信ない魔法使いサイモン、詐欺師フォージも加わり、大金持ちだけ対象の盗賊となります。ある日、魔女ソフィーナの依頼を受けます。エドガンは「よみがえりの石版」で妻を蘇生させる計画でしたが、魔女に裏切られホルガと共に投獄されます。
2年後、恩赦の判定会で2人は、鳥人間に抱きつき落下して脱獄。2人が娘キーラに会いに行くと、領主になったフォージ(ヒュー・グラント)に育てられてます。フォージに消されかけた2人は脱出し、魔法使いサイモンと合流し計画を練るのだが…
以上が序盤あらすじです。私のようにD&D(ダンジョンアンドドラゴン)に接してなかった者でも理解しやすい導入部です。魔法や透明になれるペンダント等のアイテムもあり、モンスターと人間が共存してる世界観をスムーズに認識できます。
エドガンのキャラ設定は軽すぎて最初は好きになれなかったが、重要な場面でしっかり仕事をこなす姿を見てるうちに好印象に。そしてその軽さが、脳筋ホルガ、ツンデレのドリック、超まじめなゼンクと対になり各キャラを引き立てます。
アクションとバトルは、投獄されるまでのミッション時、脱獄時、フォージ兵からの脱出時など序盤から様々なバリエーションで見せてくれます。カットして「最初がピーク」にならない配慮や、世界観の説明も兼ねてたりして上手いです!
どんな仲間、どんなアイテムを集めるの?
エドガン達は、フォージの財宝を奪うため仲間を集めます。まず「自然の化身ドルイド」のドリック(ソフィア・リリス)を勧誘に。彼女は人間は嫌いだが、自分を育ててくれた村人を処刑するフォージが一番嫌いなので仲間になります。
ドリックがハエに化けてフォージを探ると、財宝庫の魔法を解除する必要があるとわかります。「魔法破りの兜=かぶと」を探すため、墓の死人にサイモンの魔法で5つの質問。聖騎士ゼンクにたどり着き、彼の案内でアンダーダークへ。
トラップにはまり橋を落としたサイモンは、ホルガの持つ「ここ・そこの杖」を使いこなし無事に兜を入手。肥満レッドドラゴンに襲われるが、杖のおかげで脱出成功。ゼンクとはそこでお別れ。サイモンは偉大な先祖の兜の訓練に挫折するが…
以上が中盤あらすじです。本作はエドガン、ホルガも含めてキャラの魅力がたってる点を評価したい(敵はフォージ以外 魅力薄め)が、特にドリックのキャラ設定は最高。日本のアニメではよくあるツンデレ女子設定。
ドリックは、モンスターと人間のハーフなのに、なぜかモンスターではなく昆虫や動物に変身できる能力者です。この世界でも希少な存在だと思うけど何人くらいいるのでしょうか。それを考慮してない城の警備には疑問を感じましたが。
ドリックは、サイモンの告白も完全に忘れてるほどのトボケっぷりもかわいい。本作の重要な仕事は彼女なしでは実現できなかったくらいの功労者でもあります。ジョークの通じないゼンクも面白かったので、もっと聖騎士ぶりを見たかったです。
本作の魅力は「魔法アイテム」にもあります。透明ペンダント、ここそこの杖、よみがえりの石版は、ハリーポッターシリーズの3つの死の秘宝を思い出させます。魔法破りの兜は効力だけでなく、サイモンの成長のきっかけになるのがいいですね!
ソフィーナとラスボスの正体と目的は?エドガン投獄の黒幕は?
フォージはハイランゲームを復活させ、領主達の持参財宝を預かって持ち逃げする計画です。彼に従う魔女ソフィーナの正体はレッドウィザードで、死霊を集めたいネクロマンサー「ザス・タム」の手下です。フォージとは利害が一致しただけ。
エドガン達が投獄された理由も、最初からフォージとソフィーナの共謀でした。ゲームの日「ここ・そこの杖」で財宝庫へ侵入する計画はトラブルで中止となり、ミミズに変身したドリックだけが実行。しかしフォージの兵に気絶させられます。
エドガン、ホルガ、サイモンもフォージとソフィーナに捕まり、ハイランゲームに送られます。モンスターのいる巨大迷路で絶体絶命の時、ドリックの奇策で皆はゼラチナス・キューブへ飛び込み、ドリックが蛇に変身して脱出し皆を救います。
以上が終盤あらすじです。エドガンとホルガが捕まった件の黒幕はやはりフォージでした。娘キーラを育てる計画はなかったようだが、なつかれて父性が芽生えたようです。フォージは極悪人ではないが、たち悪いサイコパスです。
ソフィーナはレッドウィザードだが、エドガンの妻の殺害に関わったかは不明(何か見逃したかも)。真の黒幕はザス・タムなのでしょうけど、存在感もキャラも薄くて感想も特にありません。
「魔法破りの兜」をかぶったサイモンが、ひいひいじいちゃんの大魔道士エルミンスター・アウマー?に認められて覚醒したシーンは好き。と思ったのに、その場所はワナだったので印象に残りにくくて残念。覚醒は後のソフィーナ戦で役立つけど。
ハイランゲームは、モンスターとのバトルロイヤル的なのと予想してたが、ただの迷路だったのも少し拍子抜け。だが、ミミックの造形は気に入ったし、ゼラチナス・キューブで手錠をはずしたり、猛獣から逃れたりした使い方は論理的で好き。
結末は?陰謀を止めた方法とは?エンドロール後は?
エドガン達は、フォージから娘キーラを取り返して財宝を奪いボートで脱出。しかしソフィーナとザス・タムがゲームの観客達を死者に変える魔法を発動したため、ここそこの杖で財宝をばらまき観客を外へ誘導して魔法から逃します。
ドリックは、フクロウとクマの合体獣に変身してソフィーナに立ち向かうが、ソフィーナはタイムストップの魔法で4人を静止させて勝ち誇ります。が、兜の先祖を乗り越えて覚醒したサイモンはこの魔法を破ってソフィーナを倒します。
致命傷を負ったホルガは絶命するが、エドガンは妻を復活させるアイテム「よみがえりの石版」を娘の同意のもとで使い、ホルガを蘇生させます。魔法で昏睡中だった王も目覚め、世界はもとに戻り、エドガン達は表彰されます。
サイモンは再びドリックに告白しOKもらいます。逃亡中のフォージは聖騎士ゼンクに捕まり、1年後の恩赦式でエドガンのまねして鳥人間で脱獄をはかるが失敗。エンドロール後、エドガンに起こされた死者が5つ目の質問を待ち続けてて…
以上がラストまでのネタバレあらすじです。エドガンは聖騎士ゼンクと組む時、しぶしぶ「盗んだ財宝は住民に譲る」と誓いました。その約束を守りつつ、ネクロマンサーの死の魔法から住民たちを脱出させた作戦は脚本的にも素晴らしすぎ。
4人パーティとソフィーナとのバトルが、本作内で最高のアクションシーンになってたのも好感。しかも肉弾戦だけでなく、強力な魔法に対する戦闘なので新鮮味もあり楽しめました。
最後のタイムストップ破りを見抜けなかったのは、洞察力の高いソフィーナらしくなく残念でしたが。というか、兜などのアイテムの効力は強すぎるのに、レッドウィザード等が集めようとしてないのも冷静に考えるとツッコミどころ。
1度しか使えない「よみがえりの石版」で妻ではなくホルガを復活させるシーンは、よくある展開ですが感動的。無敵に近かったホルガがこのシーンのために死んだように思えたけど。石版をフォージもソフィーナも使ってなかったのも意外。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』私の感想と評価
あまり期待しないで観たら、わりとしっかり作られててキャラ・バトルアクション・コメディ・アドベンチャーのバランスもよくて期待以上に楽しめました。テンプレ的で予想外の驚きは少ないけど、映画館ばえする正統派洋画は今も貴重です。
キャラ映画としてもいいデキで、特にドリック演じるソフィア・リリスはツンデレクール美女で言動もかわいくて、アニメ文化に慣れてる日本人には人気でそう。筋肉女子ホルガ、お調子者エドガン、母性本能くすぐるサイモンもよかったです。
サイコパスのフォージも振り切れててよかったが、敵キャラはほぼソフィーナ主体だったので目的もキャラも弱めだったのが残念。無理やり敵を作った感じがしました。
全体的によくまとまった良作ファンタジーアクション洋画だし、子どもにウケてるシーンもあったので家族連れでの春休み映画にも最適かと。メンバー全員とフォージ、ゼンクも生存したままなので続編もありそうで今から楽しみ!
私の評価 70/100(60が平均)
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