ネタバレ解説『ゴジラxコング新たなる帝国』感想/結末は?誰の帝国?勝者は?
モンスターバース5作目。『ゴジラvsコング』の続編。未確認生物特務機関「モナーク」が異常シグナルを察知。ゴジラとコングが激突する時、怪獣の起源や人類の謎にも迫ることに…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ゴジラxコング 新たなる帝国 |
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日本公開日 | 2024/4/26 [予告] 上映時間:115分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Godzilla x Kong: The New Empire |
監督・キャスト | アダム・ウィンガード[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東宝/Legendary Pictures、Warner Bros. Entertainment |
日本興行収入 | 17.1億円(年間18位) |
世界興行収入 | 5.6億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 68(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ゴジラのモンスターヴァース 前作『ゴジラvsコング』19億 |
参考・出典 | 公式サイトWiki映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- コング: 地下空洞/コングテリトリーの王
- ゴジラ: 地上世界/ゴジラテリトリーの王
- モスラ: ガの怪獣。イーウィス族の守り女神
- スーコ: ミニコング。地底で暮らすグレイトエイプの子
- スカーキング: 地下世界のグレイトエイプの怪獣王
- ジア(カイリー・ホットル)髑髏島の先住民イーウィス族の少女。耳に障害
- トラッパー(ダン・スティーヴンス。宮野真守)「モナーク」獣医。コングの主治医
- バーニー・ヘイズ(ブライアン・タイリー・ヘンリー。尾上松也)ポッドキャストの元配信者。モナークに就職
- シーモ: スカーキングに従う冷気怪獣
- アイリーン・アンドリューズ(レベッカ・ホール。坂本真綾)「モナーク」人類言語学者
ネタバレ感想『ゴジラxコング 新たなる帝国』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
モンスターバース5作目?監督とキャストは?
本作『ゴジラ×コング 新たなる帝国』はモンスターバース5作目。『ゴジラvsコング』の続編です。アダム・ウィンガード監督は、前作から続投。
出演俳優は、レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、カイリー・ホットルらが続投。ダン・スティーヴンス、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス、ファラ・チェン等も出演。
前作『ゴジラvsコング』ネタバレ簡単あらすじ
陰謀論ポッドキャスト配信者バーニーは、エイペックス社に潜入し調査中、ゴジラの襲撃に遭遇。生還したバーニーは破壊された社内を調べます。同じ頃、対怪獣組織モナークでは、ゴジラに対抗するため地下空洞世界の探索を計画。
髑髏島で成長したコングを大艦隊で南極へ移送中、ゴジラvsコングが勃発。海中で弱いコングは負けたが、艦隊の策により南極へ到達。コングと少女ジアや探索隊は地下空洞世界ヘ。一方、香港のエイペックス社でバーニー達はギドラの頭を発見。
それを察知したゴジラが香港に上陸。地下世界からコングが参戦し大斧を駆使して勝利するが、奮起したゴジラが投げ技等で再勝利。そこへ対ゴジラ兵器メカゴジラが現れゴジラに圧勝。芹沢蓮(小栗旬)はメカゴジラ操縦をギドラに乗っ取られ白目。
マディソン達人間のチームプレーによる電気ショックで復活したコングが奮戦し、ゴジラも共闘してメカゴジラを破壊。コングは大斧を手放し、ゴジラとコングはそれぞれのテリトリーへ帰ります。
詳細は『ゴジラvsコング』もご参考に。
映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』ネタバレ感想と評価と続編
今年はスト影響もありハリウッド大作映画が少ないため、久々の超弩級アクション大作として見ごたえありました!映画館で今年1本だけ観るなら本作『ゴジラxコング 新たなる帝国』はかなりおすすめです。人間ドラマ映画は配信でも充分。
不満点としては、ストーリーに積み重ねがなく、面倒なことはご都合主義的にあっさりと処理された点。SOS信号の発見、ビーストグローブや凍傷薬、放電する翼竜、モスラ復活など、時間短縮とはいえ説明なしでは納得しづらい部分も多し。
怪獣プロレスでは、ゴジラxコングのブレーンバスターや、超長い放射熱線をピラミッドを盾に逃げ切ったコングが最高。モスラとの連携、ゴジラとコングの連携、スーコの勇気ある加勢などバリエーション豊富なアクションを堪能できて大満足。
怪獣映画では常々「深い人間ドラマは不要」と言われてますが、なければまた批判されるので、今回のジアの「自分探し」くらいがちょうどいいと感じます。バーニー、トラッパーもキャラ立ちしてて好き。怪獣ではモスラ、スーコがかわいい。
続編につながるヒントはなかったが「三部作構想」はあるらしいし、世界興行収入は前作を上回ってるのでおそらく三作目の続編は期待できそう。今回以上の怪獣バトルはハードルが高いが「映画館ばえ」作品の筆頭なので楽しみに待ちます!
ゴジラxコングと人類の関係は?少女ジアは?
ローマに出現したカニ怪獣スキュラ(キングオブ…で登場)を倒して人類の味方とされたゴジラはコロッセオで爆睡。髑髏島の先住民イーウィス族の少女ジアは社会になじめず、奇妙なピラミッドの夢を見ます。
もう1つの世界「地下空洞世界」で怪獣級の肉食獣と戦い喰らうコングは虫歯の痛みにたえられず地上ヘ。怪獣を監視してる未確認生物特務機関「モナーク」から派遣された獣医トラッパー(ダン・スティーヴンス)が抜歯・差し歯を成功。
陰謀論ポッドキャスト配信者バーニーは、モナークの学者アイリーン(レベッカ・ホール)の依頼を受け、地底からの救難信号を提示。トラッパー、ジアも加わりコングと地下空洞世界ヘ。前進基地は何者かが破壊。一行は信号発信地を目指します。
一方、ゴジラはフランスのモンタニャックの原子力発電所で核エネルギーを得て、スペインのカディスから北極海ヘ。太陽風の高エネルギーを得られる地域に生息する怪獣ティアマット(ウミヘビ型)を倒したゴジラは高エネルギーをゲット。
以上が序盤あらすじ。地下空洞世界で襲ってきた肉食怪獣を退治しながら地道に暮らすコングとくらべて、自分に害をおよぼさない怪獣も次々と倒していくゴジラはただのケンカ好きでヤンキーぽく描かれてます。目をつけられたくないやつ。
敵の血をあびて気持ちわるそうにしたり、虫歯に苦しむコングが人間ぽい表情をしますが、本作では今まで以上にコングが人間ぽく描かれています。対称的にゴジラは、人間ではどうしようもない神や災害のような存在に感じられます。
前作からのバーニー、ジア、本作からのトラッパーは登場シーンからキャラ立ちを感じさせます。その分、常識人のアイリーンが目立ちませんが、トラッパーとは旧知の仲という設定です。
ゴジラxコングの敵の正体は?
一族の頭蓋骨を見つけたコングは、ミニコング「スーコ」と出会います。同種族グレイトエイプに襲われるが撃退。コングは同行するスーコに湖にさそわれ、ウツボ怪獣ドラウンヴァイパーに襲われるが倒して食事に。スーコの距離も近づきます。
アイリーン達は遺跡の仕掛けから、ジアと同じイーウィス族の地下文明都市に到着。テレパシーで話す彼らがSOS信号の発信者でした。太古の昔、コング族は人類の守護者だったが、地上支配をたくらむスカーキングが現れました。
スカーキングは氷河期を起こした冷気怪獣シーモを従えたが、ゴジラに敗れて地下に逃げました。しかし最近また活発に活動してるとのこと。一方、コングは、スーコの案内で多くのコング族が強制労働させられてる場所にたどり着きます。
そこを治めるスカーキングはムチを使い、部外者コングと決闘。優勢のコングだったが、怪獣シーモの冷気で右手が凍傷になり逃亡。スーコの加勢もあり、コングはジアの居場所を察知してイーウィス族の村へ到着するが力つきて気絶。
以上が中盤あらすじ。ついに敵であるラスボス正体「スカーキング」が明らかに。しかし氷河期からって一体何年生きてるのでしょうか。そして再び覇権を目指すまでにかかった時間の長さや、強制労働の理由も不明なまま…終始「細かい点は気にするなのスタンス」はありだが。
コングとスカーキングの戦闘は一騎打ちから、冷気怪獣シーモとの戦い、グレイトエイプからの逃亡などに変化し、ラストバトルのバトルロイヤルまでにバリエーション豊富なバトルがうまく演出されていて全く飽きさせないのは見事。
結末は?新たな帝国とは誰の?モスラ登場?
獣医トラッパーは前哨基地からモナークの試作品「ビースト・グローブ」を持ち帰り、コングに装着し凍傷の治療薬も注入。復活したコングは地上へ行きカイロから、ジブラルタルのゴジラを呼んでピラミッドを破壊しながら決闘。
コングはゴジラを地下へ引き込みます。ジアの巫女パワーで復活したイーウィス族の守り女神モスラは盟友ゴジラを説得。乗り込んできたスカーキングはコングと、シーモはゴジラと、グレイトエイプはスーコと激突!
イーウィス族の重力を操れる装置での攻撃は失敗し、怪獣たちは無重力下でも激闘。トラッパーが連れてきた翼竜ヴァータシーンの放電は有効。モスラも好戦し人間たちを救います。怪獣たちは乱戦の中、地上ブラジルのリオデジャネイロへ落下。
コングは銀歯を笑ったスカーキングの歯をふっとばし、ゴジラが放射熱線でムチを溶解。スーコが大斧でシーモを操る結晶を破壊し、シーモが凍らせたスカーキングをコングが撃破。シーモによる氷河期の雲を、ゴジラが最大出力熱戦でリセット。
平和が戻るとゴジラはローマのコロッセオで爆睡。ジアは地上へ戻りアイリーンとの生活を続ける決心を。コングはシーモを連れて、グレイトエイプの王/キングとなり「新たなる帝国」をまとめます。エンドロール前後のオマケ映像はなし。
以上がラストまでのネタバレあらすじ。細かい面倒事は全て時短で処理してる点は賛否ありそうですが「主役は怪獣」をつらぬく展開は好き。メカグローブ、モスラ登場、無重力戦闘、弱虫スーコの成長などアニメぽい要素も「男の子映画」(死語)として評価されそう。
本作は世界中の名所を次々に破壊していく観光ムービー?でもあり、GW映画としても最適かも。ローマ、フランス、スペイン、ジブラルタル、カイロ、リオデジャネイロから架空の地下空洞世界まで、怪獣が駆け抜けた先は破壊されまくり。
昨日の敵は今日の友とか、義歯を笑った相手の歯を飛ばしたり、子分だった奴から仕返しされたり、弱者が反撃したりとヤンキー映画要素も満載。コングとゴジラが並んで爆走してきた時には「小学生が好きそう」と思ったが私も好きでした。「こういうのでいい」映画は定期的に観たいです!
私の評価 75/100(60が平均)
シリーズやジャンル⇒ゴジラのモンスターヴァース