『マトリックス レザレクションズ』ネタバレ感想解説/黒幕の正体?救世主は誰?青い薬の分岐?

『マトリックス レザレクションズ』あらすじ概要
ネオことアンダーソンは、生きてる世界の違和感に気づきます。やがて覚醒したネオは仮想世界「マトリックス」にとらわれているトリニティを救出に行くのだが…。黒幕の正体は?救世主は誰?(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | マトリックス レザレクションズ |
原題/英題 | The Matrix Resurrections |
日本公開日 | 2021/12/17 [予告↓]上映時間 148分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA R |
製作国 | アメリカ |
映画監督 | ラナ・ウォシャウスキー [キャスト↓] |
配給/製作/画像 | ©ワーナー・ブラザース映画/Village Roadshow Pictures、Venus Castina Productions |
シリーズ/関連 | マトリックスシリーズ |
日本興行収入 | 14.0億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 1.5億USドル [出典] |
平均評価★★★★★68(私の評価↓は含まず) |
『マトリックス レザレクションズ』予告動画
キャラ ランキング(キャスト/出演者/吹替声優)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)
- 1位ネオ/トーマス・A・アンダーソン(キアヌ・リーブス。小山力也)
- 2位バッグス(ジェシカ・ヘンウィック。内田真礼)
- 3位サティ(プリヤンカー・チョープラー・ジョナス。水樹奈々)
- 4位トリニティー/ティファニー(キャリー=アン・モス。日野由利加)
- 5位アナリスト(ニール・パトリック・ハリス。津田健次郎)
- 6位エージェント・スミス(ジョナサン・グロフ。中村悠一)
- 7位モーフィアス(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世。諏訪部順一)
- 8位ナイオビ(ジェイダ・ピンケット・スミス。本田貴子)
- メロヴィンジアン(ランベール・ウィルソン)
ネタバレ感想『マトリックス レザレクションズ』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、マトリックスシリーズ一覧もご参考に。
マトリックス4作目?監督とキャストは続投?
マトリックス・シリーズの実写映画としては4作目にあたり、3作目(2003年公開)の続編となる18年ぶりの最新作です。旧作の三部作は観ておかないと話はつながりません。
製作・監督・共同脚本のラナ・ウォシャウスキーは、旧作でもラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟として監督をつとめた1人です。その後、性別適合手術を受けて女性となりラリーからラナに改名。監督作は『クラウド アトラス』等。
主役のキアヌ・リーブス(ジョンウィックシリーズ。『トイストーリー4』で声出演)と、トリニティ役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役、メロヴィンジアン役は旧作から続投。
モーフィアス役はローレンス・フィッシュバーンからヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世に、エージェント・スミス役はヒューゴ・ウィーヴィングからジョナサン・グロフに変更されてます。クリスティーナ・リッチ、トム・ハーディがカメオ出演してるそうです。

タイトルの意味は?マトリックス旧作あらすじ
『マトリックス4/レザレクションズ』の「レザレクションズ」とは「キリストの復活」「神の復活」を意味します。つまり救世主である「ネオの復活」と推測しました。しかし結末まで観ると別人物の復活です(後述)。
以下は『マトリックス』1作目のネタバレあらすじです。
謎のメッセージを受信したハッカーのネオ(キアヌ・リーブス)は、トリニティやモーフィアスから「この世界は仮想現実マトリックス」だと告げられます。ネオは赤い薬(実の体を追跡する装置のカプセル)を選んで現実で目覚めます。
昔、人類は機械の反乱を止めるため太陽光を遮断。すると機械は人間を培養し電池エネルギーにして、マトリックスの夢を見せてます。ネブカドネザル号の船長モーフィアスは、ネオこそ機械から人類を救う救世主だと信じ、ネオを訓練。
裏切り者サイファが仲間達を殺害。トリニティとネオは、預言者オラクルの助言をくつがえしてモーフィアスを救出。マトリックスで覚醒したネオだが、エージェント・スミスに銃殺されます。トリニティのキスで復活したネオは現実に戻り、モーフィアスがEMPでセンティネルを撃退し機械に宣戦布告。
「マトリックス2-3作目やシリーズ一覧」のあらすじもご参考に。今回の『マトリックス4/レザレクションズ』が4作中で何番目に好きかは、この記事の一番下に記述してるのでご参考に。
何年後の世界?ネオやトリニティはどこに?
進化したシミュレーション「モーダル」の中から、人類軍のバッグス(ジェシカ・ヘンウィック)はトリニティがエージェント・スミスに追われるのを眺めながら「何か違う」と感じてます。そして自分も追われる身となりどこかの部屋へ。
そこはトーマス・アンダーソンことネオの部屋で、追ってきた黒人エージェント・スミスはモーフィアスに戻ります。赤い薬を飲んだモーフィアスは人格も取り戻してバッグスと手を組みます。
一方、ネオことトーマス・アンダーソンは1999年に制作したゲーム「マトリックス」を大ヒットさせた有名ゲームデザイナーとして新作「BINARY/バイナリー」を開発中。「親会社ワーナーにせかされてる」とメタ発言も。カフェでトリニティ似の女性ティファニーに話しかけるが、夫と子どもがいると判明。
以前に精神を病んだトーマスは、アナリストのセラピーで処方された「青い薬」を飲み続けてますが、違和感がり飲むのを止めます。するとボスがエージェント・スミスになって攻撃してき、バッグスとモーフィアスに救われて「60年探し続けてた」と聞かされます。バッグスの「うさぎタトゥー」に付いていくのは、不思議の国のアリスのうさぎのオマージュですね。
中盤までのネタバレあらすじは以上。本作『マトリックス4/レザレクションズ』は、旧作『マトリックス3/レボリューションズ』から60年後の物語と判明。3作目で人類を救ったかに思えたネオは再びデウス・エクス・マキナに取り込まれたようです。
モーフィアスがエージェント・スミスに乗っ取られてた理由が理解できませんでしたが、それにより若い姿のままです。だから現実世界でモーフィアスは、ナノ粒子による具現化でのみ存在できるようです。
1作目の続編とうわさされてましたが、三部作の後の物語です。モーダルやデジタル・センティエンスなど意味不明な新語も連発するし、エージェント・スミスの登場などわかりにくい点ばかりで脳が疲れました。トリニティについては後述。
人類のリーダーの正体は?ザイオンは健在?
赤い薬を選択したネオは、バッグスとモーフィアスと扉(ポータル)をぬけます。東京からの新幹線に出るが、乗客がボットとして襲ってきます。ネオは小さな鏡をぬけて、現実世界で「機械の電池」とされてるポッドから脱出します。
ネオは機械に連れ去られながら、近くでトリニティも眠ってたことに気づくが今は助けられません。その機械は人類の味方で、ネオは船長バッグスの「ムネモシュネ号」と合流。体がなまってるネオは、モーフィアスから訓練も受けます。
ネオは、かつての戦友ナイオビ将軍が建設した主都市「アイオ」で、老女ナイオビから60年の歴史を聞きます。ネオが勝ち取った平和の後「人間電池」が足りなくなり、機械どおしが電力を奪い合って戦争が勃発しザイオンも崩壊。
ナイオビは「戦争しない」と決めて、生き残った人類と一部の機械と共に新都市「アイオ」で60年間ひっそり暮らしました。だからトリニティ救出を願うネオは監禁されるが、バッグス達が救世主ネオを信じて反乱を起こし「マトリックス」へ乗りこみます。
マトリックス世界で、いきなり日本や新幹線が舞台となり富士山まで見えたことには驚きましたが、あまり意味はなくて監督か誰かの趣味なのでしょう。旧作では「アナログ固定電話」から転送でしたが、時代は進みドアや鏡がポータルです。
新都市名「アイオ」は「ザイオン」の頭文字から「終りを示すZ」を取って「始まりを意味」するように感じます。機械どおしの戦争後、人類側についた機械もいるようですが、その経緯が語られないのは残念。続編でかな。
黒幕と救世主の正体は?助っ人とは誰?
マトリックスでは、エージェント・スミスとエグザイル(漂着者/3作目レボリューションズで登場)が襲ってくるが、覚醒したネオが撃退。しかしトリニティの説得には失敗。ネオは、黒幕の正体である精神科医アナリストに、かつてのネオの能力「バレットタイム」で完敗。
アナリストは解説します。ネオとトリニティを生かして近くで電池にした理由は、機械用の電力を最大限に発電できるからです。アイオに戻りナイオビを説得したネオ達は、助っ人サティ(3作目レボリューションズで登場)の協力も得ます。
サティの父は、アナリストが計画した「ネオとトリニティのためのポッドエリア」に関わったが、その情報をサティに伝えたため消されました。その後サティは、カフェ店員となりネオとトリニティを巻きこまないよう見守ってました。
ネオはアナリストから「預言者オラクルも消した。電池に戻るならトリニティは生かす」と条件を提示されます。トリニティもマトリックス内での夫と子供との生活を選ぼうとするが、最後はネオと現実に戻ることを選択。
トリニティに銃を向けたアナリストは、突然現れたエージェント・スミスにより破壊されます。ネオとトリニティはバイクチェイスで逃げのびてキス。ビルから飛び降りると、飛行できたのはネオではなく「救世主トリニティ」の方でした。サティとバッグスによりトリニティも現実に戻ります。
子どもから美しく成長したサティの再登場には心躍りました。が、プログラムのはずなので機械側から停止されてないのが不思議です。ネオやかつてのオラクルのように消されないよう逃亡したのでしょうね。
エージェント・スミスは、旧作同様にわかりづらいキャラです。マトリックス内の誰にでもボット化できるのはいいが、どういう動機で動いてるのかいまいち理解できません。最後にネオを助けるのなら、途中で邪魔しなきゃいいのに。
ネオは「テレキネシス」で敵の銃弾を落としたり、ヘリのミサイルを他ヘリにぶつけたりしますが、もはや超能力の戦い方です。20年前と違ってキアヌ・リーブスの身体能力は落ちてるのでしょうけど、もっと体術を見せてほしかったです。
エンドロール前後の意味は?続編はある?
エンドロール前、再びマトリックスへ入ったトリニティは、アナリストの豪邸を破壊し、アナリストを何度も殺害して復讐。アナリスト「あとは2人の好きな世界に書きかえろ」。トリニティはネオの手をとり、どこかへ飛び去ります。
エンドロール中、「ママとパパへ。全ては愛からはじまる」という字幕が表示。意味は不明です。
エンドロール後、ネオのゲーム会社の同僚たちが本編同様に『マトリックス』のメタ的な雑談をします。「映画は死んだが、猫がはやりなので『キャットリックス』がいい」と。アニメ版『キャットリックス』が制作されるのかな。
『マトリックス4/レザレクションズ』4作中何位?感想と評価と続編
旧作から約20年後の最新作で、ネオ(キアヌ・リーブス)やトリニティ(キャリー=アン・モス)と再会できたのは素直にうれしいです。モーフィアスとの訓練や、大量のスミスやボットとの格闘アクションもなつかしさが先行しました。
しかし映像技術は進化したのに、アクションのスピード感は落ちてるし、スローの使い方もうまくないのは気になりました。また、名場面になるような心に残るシーンもありません。エージェント・スミスの行動も意味不明なままです。
ストーリー展開もおそく、昔の映像をはさみすぎだし物語的快感もありません。何のために続編を制作したのか理解できません。ナイオビがリーダーとして目指した道は納得できるけど、60年間も機械が攻めてこない理由もわかりません。
個人的には、マトリックス・シリーズ4作の中で、今回の作品は最下位です。ちなみに1位は『マトリックス』1作目です!
今回はネオではなくトリニティが救世主となった世界での物語なので、続編も制作されて三部作を目指すのでしょうか。本作『マトリックス4/レザレクションズ』のアメリカでの興行収入と評価しだいでしょうね。日本では苦戦しそう。
続編前作や関連映画は、マトリックスシリーズ一覧もご参考に。
『マトリックス レザレクションズ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞
- マトリックスシリーズ
- 2021映画興行収入ランキング日本
- 映画秘宝ベスト(1998-2022)
- ネットフリックス新着おすすめ
- 2022映画興行収入ランキング日本
- ファンタジー/SF映画一覧
- 戦争/アクション映画一覧

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