映画『スオミの話をしよう』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?スオミの正体は?どこへ消えた?
三谷幸喜の5年ぶりの映画監督作。豪邸で暮らす詩人の新妻スオミが行方不明に。捜査する刑事を含む5人の元夫の話によるスオミの見た目と性格はまったくの別人で…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | スオミの話をしよう |
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日本公開日 | 2024/9/13 [予告] 上映時間:114分 |
監督・キャスト | 三谷幸喜[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | 東宝/エピスコープ |
日本興行収入 | 15.1億円(興行収入ランキング) |
平均評価 平均:100換算 | (興収・評価: 2024.10.8更新) 61 |
シリーズ 関連作品 | ヒューマンドラマ/恋愛/コメディ一覧 前作『記憶にございません!』36.4億 |
参考・出典 | 公式サイトWiki映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- スオミ(長澤まさみ)消息不明の人妻
- 薊/あざみ(宮澤エマ)神出鬼没な女
- 時枝(長澤まさみ)スオミの母
- 魚山大吉/とどやま(遠藤憲一)1番目の夫。元教師の庭師
- 十勝左衛門/とかち ざえもん(松坂桃李)2番目の夫。あやしげなYouTuber
- 寒川しずお(坂東彌十郎)5番目で今の夫。自分本位な芸術家・詩人
- 小磯杜夫(瀬戸康史)草野の有能な部下
- 草野圭吾(西島秀俊)4番目の夫。細かくウンチクぎみな警察官
- 宇賀神 守(小林隆)3番目の夫。とりえはなさそうだが人情味ある警察官
- 乙骨直虎/おっこつ(戸塚純貴)出版社の社員。寒川の担当
ネタバレ感想『スオミの話をしよう』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
スオミの話をしようの原作は?監督とキャストは?
映画『スオミの話をしよう』の原作は、監督の三谷幸喜によるオリジナル脚本です。三谷幸喜の9作目の監督映画となります。
主演の長澤まさみは『マスカレード・ナイト』『シン・ウルトラマン』等、西島秀俊は『ドライブ・マイカー』『首』等、松坂桃李は『あの頃。』『流浪の月』等に最近出演。
他、遠藤憲一、瀬戸康史、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、宮澤エマなども出演。
スオミの名前の意味とは?夢や好きな酒は?
スオミとは「フィンランド語での自国名」。ニッポンが「日本語での自国名」なのと同様。それぞれ英語名でFinland, Japan。外交官だった父が世界中に転勤したため、フィンランドで生まれた娘は国名のスオミと名づけられたそうです。
スオミが中国語をペラペラだったのは、話せる年齢になった時に中国語圏(たぶん上海)にいたからでしょう。そしてどんな男性と結婚してても「フィンランド首都で生誕地のヘルシンキで暮らす」夢は常に最上位でした。
スオミが好きなアルコール「コスケンコルヴァ/Koskenkorva」は、フィンランド名産の蒸留酒ウォッカです。
5人の夫のスオミ人物像の違いは?出会いは?
1番目の夫の魚山大吉(遠藤憲一)は中学教師の頃、セーラー服で三つ編みの生徒スミオに恋し彼女の成人後に結婚。ロリコン・ツンデレ好きな魚山の前でのスオミは、ツインテールで大声で罵倒するキャラ。
2番目の夫の十勝左衛門(松坂桃李)は、警察でも知られたマルチ商法の詐欺師で、現在はあやしげなYouTuber。十勝の前でのスオミは、サバイバルゲームもマルチもどきの商売もこなす頭の回転が早くて器用なキャラ。
3番目の夫の宇賀神守(小林隆)は、情に厚いがITに弱くてとりえのなさそうな捜査二課の係長。水商売店を摘発時に助けたスオミと結婚。宇賀神の前でのスオミは、チャイナドレスや中国人ぽい服装でケンカごしな中国語しか話せないキャラ。
4番目の夫の草野圭吾(西島秀俊)は神経質でウンチクの多い警察官。警官の仮想パーティーに出席時、宇賀神の妻スオミと意気投合しその後結婚。草野の前でのスオミは、声が小さくて大人しく従順で家事は苦手で不器用なキャラ。
5番目で今の夫の寒川しずお(坂東彌十郎)は金持ちなのにドケチで自分本位な詩人。前妻との間の太っちょ息子あり。タクシー運転手だったスオミが客の寒川から詩をもらいその後結婚。寒川の前でのスオミは器用で最も素に近いキャラ。
スオミの協力者は?裏切り者は?6人目の夫は?
スオミは中学の同級生・黒光薊/くろびかり あざみ(旧姓)と全てを計画実行。あざみは、スオミの友人・親戚などとして5人の夫とも会ってました。スオミと黒光は、魚山の教え子でした。
狂言誘拐の夫側の裏切り者は、寒川の担当の乙骨(戸塚純貴)。乙骨はスオミの指示で脅迫の手紙や電話に協力。スオミの6人目の夫になれると思ったようだが、真相発覚後はスオミに捨てられ、5.5人目の夫と表記されます。
スオミは変な居酒屋でコスケンコルヴァを飲み、1人の男と出会います。エンドクレジットで6人目の夫とされた男性は、1人だけ部外者として帰された若手警察官の小磯(瀬戸康史)のようですが瓜二つの別人にも見えました。
スオミの正体とは?誘拐の真相は?
多様な国で暮らしてきたスオミは頭もよく器用なので、好きになった男性の好みの女性を演じることで夫婦仲もうまくいき、夫も愛されてると実感。しかしある期間一緒に暮らすと飽きてしまいます。
夫の法則は、年配⇒イケメン⇒年配⇒イケメン⇒年配の順なので、次は若いイケメンの可能性が高く上記のとおりです。
スオミ誘拐の真相は、スオミ本人による狂言誘拐でした。動機は高機能電子レンジを買いしぶった寒川に嫌気がさして、3億円の身代金を奪ってからヘルシンキに逃亡しようと考えたのです。近くのホテルに滞在してました。
映画『スオミの話をしよう』ネタバレあらすじ/ラスト結末は?
詩人の寒川の豪邸から妻スオミが行方不明に。前の夫で警察官の草野とその部下の小磯が呼ばれるが、寒川は表ざたにしたくないと。庭師としてスオミに雇われた魚山が1番目の夫と判明。捜査二課係長の宇賀神も来て、3番目の夫だったと判明。
彼らのスオミ像は全く別人。やがて脅迫の手紙と電話があり3億円の身代金が要求されます。2億5千万円は寒川が、残りを3人の元夫が負担するが足りず、2番目の夫だった元詐欺師のYouTuber十勝も呼んでセスナ機も出してもらえます。
犯人の要求どおりセスナで現金を落したが消失。小磯が推理し真犯人は寒川だと指摘するが、草野が別推理で乙骨こそスオミの協力者とあばき、スオミを呼び出し尋問。彼女はソウルメイトのあざみと狂言誘拐で身代金を得て、フィンランドのヘルシンキへ逃亡する計画だったと白状。
結局、寒川は身代金をつめておらず、そのケチを報道されたくないため被害届は出さず、スオミは罪に問われず去ります。スオミは5.5番目の夫候補で協力者の乙骨をふり、変な居酒屋で意気投合した小磯?を6番目の夫にしそうな雰囲気。
映画『スオミの話をしよう』ネタバレ感想と私の評価
バラエティ番組やコントに全く興味ないし監督過去作もあまりハマれなかった者の感想です。呼ばれてないのは承知で、同週に観たい映画がなかったため初めて三谷幸喜作品を映画館で観たが『大怪獣のあとしまつ』的でハマれなかったけど良い点もありました。
まずハマれなかった理由は、ミステリやサスペンスぽい感じがしたのでその部分を中心に期待したのですが小学生が思いついたような結末でここ数年で最大のがっかり。また、セスナから落ちた…と思ったらのシーンはTVでも放送できないくらい残念。
他の映画では演技幅のある俳優たちが棒読みやわざとらしい言動を雑に繰り返すのも気になったが、監督のねらいどおりだとすれば気にせず観るのが一番楽しめる方法だと思いなおしました。
よかった点は、劇場内で結構多くの笑い声が聞こえてきたので三谷幸喜の需要ある世界が存在することを実感できました。また、生き生きと演じてた長澤まさみ、松坂桃李、遠藤憲一らはとても幸せそうで好きです♪
初日のSNS感想では否定派の方が多そうなので興行収入は心配ですが、前作『記憶にございません!』も賛否の中、36億にも達したので今回も20億円くらいは目指せるのかも。最高傑作との意見もあるようだが三谷幸喜ファンはどう評価するのか楽しみです!
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