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映画『猫の恩返し』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/本当は誰のお礼?12考察とバロンの正体

映画猫の恩返し

『猫の恩返し』あらすじ概要

王子と結婚できるなら、今の生活や自分の時間は捨ててもいいと思いますか?スタジオジブリ製作のファンタジー映画です。猫を助けたハルは猫の国で王子との結婚も約束されるが嫌で、バロン男爵に救いを求めます。果たして本当の猫の恩返しとは?(ネタバレあらすじ↓)

映画名/邦題 猫の恩返し
日本興行収入64.6億円年間7位
平均評価★★★★★71私の評価↓は含まず)
シリーズ/関連スタジオジブリ映画
日本公開日 2002/7/20 [予告↓]上映時間 75分
映画監督森田宏幸
キャスト
出演者
池脇千鶴、袴田吉彦、前田亜季、山田孝之、佐藤仁美、丹波哲郎、濱田マリ
配給/製作/画像©東宝/スタジオジブリ

『猫の恩返し』予告動画

『猫の恩返し』ネタバレあらすじ

この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

女子高生の吉岡ハル(声:池脇千鶴)は下校中に友人ひろみのラクロスのスティックで、トラックにひかれそうな猫を救います。すると猫は2本足で立ってお礼を言って去ります。ハルは小学時代に、空腹そうな白猫に魚型ビスケットをあげた過去も思い出します。

猫の恩返しとは?(ネタバレあらすじ)

その夜、ハルの家へ猫の大名行列がやって来て、猫王(声:丹波哲郎)がお礼を言い猫の恩返しを約束されます。助けたネコは猫王の王子ルーン(声:山田孝之)だったそうです。翌日、ひろみへは大量のラクロスのスティックが届けられます。

ハルの家には、猫じゃらし、マタタビ、ネズミなどが大量に届くが迷惑なだけです。それを聞いた猫の国の家来ナトル(声:濱田マリ)は、猫王がハルを猫の国へ招待し、王子ルーンと結婚させたいことも伝え去ります。ハルはネコの妃になりたくないと思います。

バロン登場!猫の国のユキの正体は?(ネタバレあらすじ)

すると何者かの声が「猫の事務所へ行って」と言うので、ハルは太った白猫ムタ(声:渡辺哲)について行き、猫の事務所で猫の男爵バロン(声:袴田吉彦。本名:フンベルト・フォン・ジッキンゲン)と、ガーゴイル像のカラスのトト(声:斉藤洋介)に会います。

バロンはハルに「猫の国では自分の時間を生きられない。行っても自分を見失わないように」と忠告するが、ナトルと家来達がハルとムタを強引に猫の国へ連れて行きます。ハルはネコの衣装を着せられて、猫耳や尻尾やヒゲまで生えてきて猫になりつつあります。

そこへ変装したバロンが救いに来て、ムタも大暴れして、メイドの白猫ユキ(声:前田亜季)の助けもあり、塔を登って元の世界へ戻ろうとするが、猫王が塔を破壊してしまいます。囲まれたハルらが絶体絶命の時、王子ルーンが現れ、猫王と家来らを止めます。

『猫の恩返し』ネタバレ結末と最後/ラスト

ルーンは白猫ユキに、人間界から持ってきた「お魚型クッキー」をプレゼントしプロポーズします。ユキの正体は、昔ハルが魚型クッキーをあげて空腹から救った白猫で、猫の事務所へ行け、との声の主でもあります。猫王は今度は自分の妃になれとせまります。

バロンが猫王と戦う間、ハルとムタは塔を登って人間界へ戻るが、雲の上なので合流したバロンと共に落下していきます。そこへトトがカラスの群れを連れてきてくれて、無事に着地できます。ハルはバロンらにお礼を言って、人間界へ帰り元の生活に戻ります。

ネタバレ感想『猫の恩返し』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★60/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

スタジオジブリ製作のアニメ映画なので、絵の美しさやストーリーの質は水準以上です。ジブリ映画での問題点である、吹き替え俳優の違和感もこの作品に関しては感じません。初期作品のような深い面白さはないけど、心が優しくなる映画です。

ストーリーはシンプルで、猫を助けたら王子だったので国をあげて感謝され、猫の恩返しに王子との結婚を約束されるが、主人公ハルはそれが嫌でバロン男爵に助けを求めるという物語です。途中までは「猫の恩返しの押し売り」いう内容であまり楽しめません。

しかしラストで猫の恩返しが、猫王からのではなく白猫ユキからのものだとわかった時には意表をつかれました。バロン男爵はかっこよくて、劇中でもハルが何度かホレてます。ルーン王子はもっと早く登場してほしいけど、ユキとの関係にはほっこりします。

ただ「バロン男爵がなぜあんなに危険をおかしてまでハルを守るのか」や「猫の国では自分の時間を生きられない理由」も知りたかったです。また、ハルの顔などがジブリにしてはかわいくないことや、全体的にワクワク感が足りないのは残念です。

ジブリ映画の中では評価が高いわけでも低いわけでもなく、どちらかというと「忘れられがちな作品」です。しかし登場キャラクターは特徴的だし、ラストの「猫の恩返し」の意味などネコ好きにもたまらない内容なので、ハードル下げて観ることをオススメします!

『猫の恩返し』12の疑問と考察・解説

本作の疑問と考察や解説です。ネタバレありです。

バロンの正体とは?『耳をすませば』の続編?

映画を見ただけでは、猫の男爵バロンが共通して登場することしか気づけませんが、本作は『耳をすませば』と同じ柊あおいが描いたコミック『バロン 猫の男爵』を原作としています。

そして本作は『耳をすませば』の主人公である月島雫が書いた物語という設定で、続編ではないけどスピンオフ的な位置づけです。ちなみに『耳をすませば』にはムタに似た猫も登場しています。

映画猫の恩返し

「猫の恩返し」の意味とは?誰からの恩返し?

ハルはルーン王子を助けたので、その父親の猫王が猫の恩返しの目録を持って来ます。しかしそれらは猫にはうれしいけど、人間には「猫の恩返しの押し売り」となりました。そのことから「相手の気持ちで考えないと、優しさも迷惑になる」という教訓も見えます。

ラストで明らかになりますが、白猫ユキは昔ハルが魚クッキーをあげて空腹から助けたネコで、その恩返しとして、ハルに猫の事務所を教えてバロンに引き合わせたり、逃走時も助けてくれます。それが本作タイトルの「猫の恩返し」です。

「自分の時間を生きろ」の意味とは?テーマ?

猫の国では「自分の時間を生きる」ことを放棄すると、人間も猫に変化するようです。ハルは猫の国で歓迎されて、ルーン王子の妃になるのもいいかな?と少し考えてしまい猫に近づきます。

しかし王子の妃ほどの地位でなければ、こんなに猫の国にひかれなかった気もします。そう考えると「大金持ちと結婚できるなら、自分の時間はなくてもいい」ということを否定してるようにも考えられます。

猫のルーン王子が人間界で持ってたものは何?

たぶん、お魚型クッキーです。白猫ユキにあげたプレゼントと同じ包装でした。

クッキーを猫にあげてもいいのか?食べるのか?

猫は小麦粉製品は好んで食べない場合も多いし、そもそも塩分や糖分や添加物など、小さな体では大きな害になる物ばかりクッキーには入ってるので、食べさせるのは好ましくないです。ただ、空腹で倒れそうだった場合、死ぬよりはましだったのでしょう。

ハルがラクロスラケットで猫を助けたのは危険行為では?

猫を助けるためとはいえ、走ってくるトラックの前に飛び出すのは危険行為なので、絶対マネしてはダメですね。

バロンの名前の意味とは?本名は?

バロンの本名は「フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵」です。ハル「だから、バロンね」とあっさり言うけど、英語で「男爵」のことを「Baron(バロン)」と言うのです。

ハルが猫に変化したり、ヒゲが取れたりする理由とは?

バロンがハルに「猫の国では自分の時間を生きられない。行っても自分を見失わないように」と忠告したように、「猫の国で猫として暮らしてもいいかな」と考えると、少しづつ猫に変化していき、やがては本物の猫になってしまうのでしょう。

それとは逆に「自分の時間を生きたい」と考えると人間に戻るのでしょう。また、塔を登るたびに人間界へ近づくため、猫ヒゲがなくなったりしたのでしょう。

太っちょ猫ムタの正体とは?

昔、猫の国中の魚を食べつくして逃げた伝説の犯罪猫ルナルド・ムーンです。バロンと仲良いので、猫の事務所への案内人の役割を果たしています。

ハルはバロンに恋してる?告白の結果とバロンの返答は?

ハルは最初から「かっこいい」とバロンに好感を持ち、ダンスでリードしてもらったり、お姫様抱っこされたりして、種は違うけど恋愛対象にまでなっていたと思います。そしてラストでバロンに「あなたの事が好きになっちゃったかも」と告白します。

そのバロンの返答「素直なハルが私も好きだ。またハルが私達を必要としたなら、きっと猫の事務所は開く。それまでしばしお別れ」は「頼れる友だちでいよう」みたいな返事です。しかし私は「ハルは自分の時間を生きろ。バロンの時間とは違う」と解釈しました。

ラストでハルが髪を短くした理由は?

この年頃の女子学生が髪を短くするのは、気分を変えたり、おしゃれのためだと思いますが「バロンへの失恋」というのも理由の1つかもしれません。

ラストでハルが早起きした理由は?

バロンに「自分の時間を生きろ」と強調されたことにより、朝寝坊などを反省して、自分の時間を大切にしながら生きようと改心したのかもしれません。

続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。

『猫の恩返し』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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