『ミッションインポッシブル6/フォールアウト』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?敵の正体や目的は?
ミッションインポッシブルシリーズ6作目。盗まれたプルトニウム3つを奪い返すため、CIAと共闘するIMFのイーサン・ハントは、敵の目的を追跡するうちにある人と再会し...。裏切り者の正体は?巻き込まれた過去の人とは?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ミッション:インポッシブル フォールアウト |
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日本公開日 | 2018/8/3 [予告] 上映時間:147分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Mission: Impossible - Fallout |
監督・キャスト | クリストファー・マッカリー |
キャスト 出演者 | トム・クルーズ(森川智之)、ヘンリー・カヴィル(DAIGO)、ヴィング・レイムス(手塚秀彰)、サイモン・ペッグ(根本泰彦)、レベッカ・ファーガソン(甲斐田裕子) |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東和ピクチャーズ/スカイダンス・プロダクションズ、TCプロダクションズ、バッド・ロボット・プロダクションズ |
日本興行収入 | 47.2億円 (年間10位) |
世界興行収入 | 7.9億USドル [出典] |
製作費 | 1.8億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.19更新) 81(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ミッションインポッシブル一覧 |
ネタバレ感想『ミッション:インポッシブル フォールアウト』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
監督クリストファー・マッカリーについて
監督クリストファー・マッカリーは名作ミステリー映画『ユージュアル・サスペクツ』の脚本で脚光をあびましたが『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』『ツーリスト』も手がけてるので、脚本家としてはブレ幅が大きいです。
監督としては『アウトロー』『ミッション:インポッシブル5ローグネイション』など主演のトムクルーズからは信頼を勝ち得ている感じですが、トムクルーズからすれば「スタントなし」を了承してくれる数少ない理解者なのかもしれません。
クリストファー・マッカリーは脚本家の時は、謎に興味をひきつけるミステリーやサスペンスが得意のようですが、トムクルーズと組んだ作品ではシナリオを犠牲にしてでも魅せるアクションを重視する傾向にあるので、トムと別れた作品も期待したいです。
無謀な主演トムクルーズと出演キャスト・キャラクター
56歳のトムクルーズは、今やジャッキーチェンを超えるアクション俳優として世界中で知られています。危険シーンもスタントマンをなるべく使わず、生身でアクションを見せてくれるので、ヒヤヒヤしながらサーカス感覚で見れる最後の俳優だと思います。
本作でも、高速なバイクチェイスや、上空1万メートルからのHALOジャンプ(高高度降下 低高度開傘。探知されないためギリギリでパラシュートを開くため超危険)、ヘリから落ちたりヘリチェイスでらせん落下したりと、常人なら数回死んでそうです。
ビルからビルへのギリジャンプでは、実際に足首の骨2本を骨折して全治9ヶ月の大怪我したのに、アクションを続けて映画でもそのシーンが使われています。しかも6週間で復帰して「とても痛かったよ」って、コントのような感想を述べています。
シリーズが進むたびにアクションシーンは危険度を増しててインフレ状態なので、次回作は楽しみな半面、60歳近いトムクルーズの命が心配になります。もはや宇宙や火山に行くしか前作超えできない、と言われてるけど真にミッションインポッシブルでは?
ベンジーを演じるサイモン・ペッグは内勤だったのにエージェントに希望配属されて、ITを使いこなせる愛すべき相棒になってます。犬のような目に愛きょうもあり、前作では実質的にヒロインのような役割を演じて一躍2番人気?になった気がします。
1作目から良き相棒のルーサー演じるヴィング・レイムスは、目立たないけど実は最も頼れる人材です。ウィリアム・ブラント演じるジェレミー・レナーは残念ながらマーベル映画MCUの撮影で今回は登場しないので次回作では期待したいです。
前作からの続編?元妻ジュリア出演の過去作とは?
ミッションインポッシブル・シリーズは、IMFやCIAのメンバー以外の登場キャラクターは毎回ほぼ刷新されるし、ストーリーも独立してるため単独作品として観ることができました。しかし本作は初めての前作からの続編です。
今回の敵の組織「アポストル」は、前作のラストでトムクルーズが苦戦しながらも捕まえたソロモン・レーンの組織「シンジケート」の残党です。そしてソロモン・レーンも再登場して、IMFとアポストルと英国MI6のイルサとの三者で奪い合いになります。
イルサ(レベッカ・ファーガソン)も前作の重要キャラクターで、ソロモン・レーンのシンジケートへ潜入捜査してたイギリスMI6のダブルスパイでした。引退したはずですが潜入機関が長かったために英国政府から疑われて、ソロモン・レーンを狙います。
前作ではCIAだったアラン・ハンリー(アレック・ボールドウィン)は、前作ラストでIMF長官に就任して本作でも再登場します。相変わらずイーサン・ハントを疑うのか、というのを騙し合いに含めて敵もあざむくが残念ながら死亡退場します。
まさかの元妻ジュリア(ミシェル・モナハン)再登場には驚きましたが、ずっと生死がうやむやだったので今回きっちり片がついて一安心です。というわけで『ミッション:インポッシブル5ローグネイション』『ミッション:インポッシブル3』は本作後にでも観てほしいです。
ストーリーは難解なのか?
ミッションインポッシブル・シリーズのストーリーは難解で、観終わった後に説明できないことが多いのですが、実は難解ではなくかなりシンプルです。ただ「だましあい」「想定外」が続くため本筋を追えなくなるのです。
スパイ映画なので「何かを得る」「誰かを救う」などが目標(マクガフィン)になり綿密な計画を練るのですが、裏切り者が出たり、敵が予想以上に強すぎたり、スパイグッズが故障したりして回避策が始まると観客も目的を見失ってしまうのです。
本作ではトムクルーズが演じたいアクションシーンを無理やり?取り入れてるため、物語が後付けになってるところもあるようです。もはや「ストーリーのためのアクション」ではなく「アクションのためのストーリー」なのでそう割り切ると楽しめます。
本作に限らずアクション映画ではストーリーを見失わないために「最終目標」と「次の目標(ターゲット・ミッション)」を常に考えながら見ることをオススメします。ただ、裏切り、だましあい、計画変更に振り回され続けるのも醍醐味ではあります。
ウォーカーの正体とは?
オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)の正体は、アポストルの幹部でソロモン・レーンの片腕級の、本物のジョン・ラークです。ウォーカーはCIAがイーサン・ハントに同行させたエージェントなので、CIAにスパイ潜入してたことになります。
CIA長官エリカの責任問題は?
CIA長官エリカ・スローン(アンジェラ・バセット)は、物語をわかりづらくしてる張本人の1人です。イーサンに同行させたウォーカー(ヘンリー・カヴィル)の正体が、実はアポストルのラーク本人だったのにラストまで謝罪もありません。
ウォーカー逮捕に駆けつけたエリカの部隊から多くの裏切り者が出て、結果的にIMF長官アランが死亡したのも大失態です。ホワイト・ウィドウもエリカの差し金だったようだけど、イルサ殺害を条件に追加したりと理解不能な点だらけで作戦は破綻してます。
事件はIMFの3人とMI6のイルサによって解決されたのに、ラストではイーサンを救ったとドヤ顔で登場するのですが、本作にかぎってはCIAは邪魔でしかなかったので、何らかの責任を追及された方が現実的だと思うのですが。
『ミッションインポッシブル6フォールアウト』ネタバレ結末と続編と総括
残り1秒で爆弾の線を同時に切るが、起爆装置が解除されてないと爆発します。イーサンは断崖絶壁でウォーカーと格闘して落下させ、趣味のフリークライミングを生かして起爆装置まで登り解除すると、夕焼けの中に雲が見えます。解除は成功です。
CIA長官エリカの部隊により崖上から救助されたイーサンが、ジュリアに巻きこんだことを謝罪すると「今は充実してるし、あなたのことを想うとぐっすり眠れる」と感謝されます。ホワイト・ウィドウもCIAとつながってたようです。
イーサンがラストで見た雲は、爆発雲のようにも見えるので、一瞬ですがベンジーやジュリアの死を感じてしまいました。あの夕焼けシーンはイーサンが夢で見てた場面と同じですね。ジュリアがイルサに耳打ちした一言は謎のまま終わります。
アクションシーンは間違いなくシリーズ最高ですが、ストーリーは雑でミステリー要素もそれほどないため、個人的には『前作』や『ミッションインポッシブル4ゴーストプロトコル』の方がラストでのだまされた感が爽快で好みです。
それでもトム・クルーズが体を張った代表作として語り継がれそうな作品なので、アクション映画に興味ない人にもオススメしたいです。大ヒットしたので続編も2,3年後公開で製作されると思います。これ以上のアクションはトムが心配ですが楽しみです!
『ミッション:インポッシブル フォールアウト』ネタバレあらすじ
IMF(Impossible Missions Force/不可能作戦部隊)の指令でイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、ベルリンでマフィアと取引中、何者かにルーサー(ヴィング・レイムス)を人質にとられ、現金と交換した3つのプルトニウムを奪われます。
プルトニウムを奪ったのは前作の残党?
奪ったのは前作『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』で倒して逮捕されたソロモン・レーン(ショーン・ハリス)の組織「シンジケート」の残党が結成したテロ組織「アポストル(神の使徒)」です。
イーサンらは核爆弾を製造したデルブルック博士を偽装TVニュースでだまして爆弾解除コードを入手し、3つのプルトニウムを取り返すため、博士の情報をもとにパリへ飛びます。CIA長官はオーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を同行させます。
Haloジャンプで潜入後、トイレでジョン・ラーク(リャン・ヤン)を眠らせるのは2人がかりでも苦戦し、イギリスMI6のイルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)に救われます。ラークの顔はつぶれたので、イーサンは変装せずホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)と会います。
本物のジョン・ラークの正体とは?
ホワイト・ウィドウはアポストルの仲介者で、イーサンにプルトニウム1つを渡す代りに、パリに護送されるソロモン・レーンとの交換を条件にします。イーサンはバイクチェイスの末、ベンジー(サイモン・ペッグ)とルーサーとでレーンを脱獄させます。
イルサはMI6を抜けるため、レーン殺害を命じられてます。ホワイト・ウィドウはイーサンに、イルサ殺害も条件にします。IMF長官アラン・ハンリー(アレック・ボールドウィン)はイーサンがジョン・ラークだと疑うが、イーサンは長官を眠らせます。
ベンジーを偽レーンに変装させ、イーサンはプルトニウム交換へ出発します。残ったウォーカーこそラークで、本物レーンを解放するが、それはベンジーの変装で、CIA長官エリカ・スローン(アンジェラ・バセット)の部隊がウォーカーを捕らえに来ます。
アポストルの真の標的とは?
部隊にも裏切り者がいて、ウォーカーはハンリー長官を殺害して本物レーンと脱出します。ベンジーのGPS追跡をもとにイーサンが体を張って追うが、ヘリで逃走され、位置情報からインド北部カシミール地方へ行ったとわかります。
以前その地方はアポストルに天然痘をまかれ、医療キャンプが派遣され、イーサンの元妻ジュリア(ミシェル・モナハン)も再婚した医者と来てます。カシミールでの核爆発は世界人口1/3も奪うので、それらがアポストルやウォーカーの最終目的です。
1つのプルトニウム爆弾はルーサーとジュリアが解体を試み、2つ目はイルサとベンジーがレーンと格闘の末に確保して解除の準備をします。イーサンはヘリから落ちそうになりながらも、起爆装置を持つウォーカーとヘリチェイスするのだが...。
私の評価 68/100(60が平均)
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