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『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』感想ネタバレ解説考察/衝撃の出生の秘密?闇落ちキャラは誰?

映画ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』あらすじ概要

ハリポタ魔法ワールドのファンタビシリーズ2作目。グリンデルバルドが脱走し、パリを拠点に純血主義一族にカリスマ性を発揮する一方、ダンブルドアや魔法省はクリーデンスの出生の秘密を探るのだが...。ニュートや魔法生物が重要な理由とは?(ネタバレあらすじ↓)

映画名/邦題 ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
平均評価★★★★★69私の評価↓は含まず)
原題/英題Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald
日本公開日 2018/11/23 [予告↓]上映時間 134分
映倫区分日本 G(年齢制限なし)USA PG-13
製作国アメリカ
映画監督デビッド・イェーツ
キャスト
出演者
エディ・レッドメイン(宮野真守)、キャサリン・ウォーターストン(伊藤静)、ダン・フォグラー(間宮康弘)、アリソン・スドル(遠藤綾)、エズラ・ミラー(武藤正史)、ゾーイ・クラヴィッツ(森なな子)、ジョニー・デップ(平田広明)、ジュード・ロウ(森川智之)、クローディア・キム(大地葉)
配給/製作/画像©ワーナー・ブラザース/ヘイデイ・フィルムズ
シリーズ/関連ハリポタ/ファンタビシリーズ < 前作続編 >
日本興行収入65.7億円年間5位
世界興行収入6.5億USドル [出典]
製作費2.0億USドル

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』予告動画

登場キャラクター・キャスト・吹き替え声優

グリンデルバルド

ゲラート・グリンデルバルド(ジョニー・デップ/吹き替え:平田広明)

黒い魔法使い。移送中に脱走し純血一族に君臨。クリーデンスを探す。

アルバス・ダンブルドア

アルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ/吹き替え:森川智之)

ホグワーツの先生。グリンデルバルドとは因縁がある。ニュートやリタの恩師。

ニュートとティナとジェイコブとテセウスとナギニとユスフ

ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン/吹き替え:宮野真守)

写真右から3人目。魔法動物学者で人と関わるのが苦手。ティナに思いを寄せている。

ティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン/吹き替え:伊藤静)

写真右から2人目。米魔法議会の闇祓い。ニュートのことが気になってる。

ジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー/吹き替え:間宮康弘)

写真右から4人目。アメリカのパン屋で非魔法使い。クイニーのことが気になってる。

テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー/吹き替え:江口拓也)

写真右から1人目。ニュートの兄。イギリス魔法省の闇祓い。リタと婚約中。

ナギニ(クローディア・キム/吹き替え:大地葉)

写真左から2人目。インドネシア出身のマレディクタス。大蛇に変身する。クリーデンスに同行。

ユスフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム/吹き替え:田村真)

写真左から1人目。謎のアフリカ系黒人の魔法使い。クリーデンスを探している。

クイニー

クイニ―・ゴールドスタイン(アリソン・スドル/吹き替え:遠藤綾)

ティナの妹。人の心を読める魔法使い。ジェイコブと結婚したいが戒律に苦悩する。

リタ・レストレンジ

リタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ/吹き替え:森なな子)

男尊女卑のレストレンジ家出身。学生時代にニュートにひかれるが、兄テセウスと婚約。

クリーデンス

クリーデンス(エズラ・ミラー/吹き替え:武藤正史)

危険なオブスキュラスを抱える。出生の秘密を探るためアメリカからパリに渡った。

『ファンタスティックビースト2と黒い魔法使いの誕生』ネタバレあらすじ

この先はネタバレありのあらすじです。ハリポタ/ファンタビシリーズ一覧もご参考に。

1927年、ニューヨークのアメリカ合衆国魔法議会(MACUSA/マクーザ)は、前作『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』で逮捕したゲラート・グリンデルバルド(ジョニー・デップ)をロンドンへ移送することに。しかし、あらゆる魔法で拘束し舌まで抜いたが、マクーザ内のアバナシーの協力で脱走されます。

クリーデンスが生きてた?ダンブルドア登場(ネタバレあらすじ)

3ヶ月後、ロンドンで魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は魔法省に務める兄テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー)や、その婚約者でニュートも昔想いを寄せたリタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ)に会います。

ニュートはニューヨークのオブスキュラス騒動で出国禁止中だが、魔法省の闇ばらいになれば制限解除を約束されます。最初の仕事は、ヨーロッパへ来たクリーデンス(エズラ・ミラー)を倒すことだが、ニュートは断り魔法省を去ります。

ニュートにホグワーツのアルバス・ダンブルドア先生(ジュード・ロウ)が会いに来て、パリにいるクリーデンスをグリンデルバルドより先に見つけてほしいと頼まれ、隠れ家の住所を渡されます。ダンブルドア「グリンデルバルドを止められるのは君だけだ

アルバス・ダンブルドア

大蛇ナギニ登場?光り物好きニフラー大活躍?(ネタバレあらすじ)

ニュートは自宅内の拡張空間であらゆる魔法生物の世話をするため、バンティ(ヴィクトリア・イェイツ)を雇っています。ベビー・ニフラーや水中生物ケルピーの世話をしたニュートは、突然来たクイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル)に驚きます。

クイニーは記憶が復活したジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)と婚約したと言うが、ニュートはジェイコブにかけられた魔法に気づき解除。クイニーはジェイコブと結婚したいが、米国魔法界では禁止なので苦悩。1人で去ります。

一方、闇祓いに復帰したポーペンティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)通称ティナは、クリーデンスを追ってパリのサーカス団に潜入。見世物で大蛇に変身できるナギニ(クローディア・キム)がクリーデンスと大暴れして逃亡。

それを追うティナは黒人ユスフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム)に共闘を持ちかけられるが、油断して幽閉されます。ニュートはティナを、ジェイコブはクイニーを探すため魔法バケツでパリへ。ニュートはニフラーに、ティナの痕跡を探らせユスフを見つけるがティナ同様に投獄されます。

賢者の石の錬金術師ニコラス・フラメル登場?(ネタバレあらすじ)

クイニーはパリでティナに会えず、助けてくれた女性宅でグリンデルバルドに勧誘されます。ナギニと同行のクリーデンスは実の母の家へたどり着くが、レストレンジ家のハーフエルフ家政婦アーマ・ドゥガード(ダニエル・ユーグ)に会えただけです。

そこへイギリス魔法省がクリーデンス討伐に派遣し、グリンデルバルドとも通じるグリムソンが攻撃してきます。インドネシア出身で血の呪いのマレディクタスのナギニは蛇でかわし、クリーデンスはオブスキュラスを制御して追い返すが、アーマは亡くなります。

ニュートとティナらは突然倒れたユスフを連れ、ダンブルドアの友人ニコラス・フラメルの隠れ家へ。ユスフを寄生虫から救い、クリーデンスの出生の秘密を探るためフランス魔法省に潜入。ニュートはティナにリタと兄の婚約を話して誤解を解きます。

そこへリタ・レストレンジも調べに来てニュートとティナの存在もバレます。魔法省が、攻撃すると分裂する黒猫マタゴを仕掛けてきたので、3人はレストレンジ家の墓地へ瞬間移動。すると、クリーデンス、ナギニ、ユスフもいます。

クリーデンスはリタ・レストレンジと姉弟?ユスフは?(ネタバレあらすじ)

ユスフはセネガルの純血一族で、母ロレナがコーヴァス・レストレンジ・シニアに服従の魔法で拉致された後、リタ・レストレンジが産まれたので実の兄妹だと告げます。男性しか家系図に描かないレストレンジは、別の新妻にコーヴァスを産ませて大喜び。

ユスフは父のうらみ「レストレンジが最も愛する者を殺せ」という「破れぬ誓い」で縛られ、それを知ったレストレンジはコーヴァスをアメリカに隠すため、子守りアーマとリタを同行させます。リタは男だけ愛されるコーヴァスを憎み、一時的に他人の赤ん坊とすりかえるが、船が沈没して実のコーヴァスは沈みました。

「賢者の石」を隠してる約600歳の錬金術師ニコラス・フラメルも、ジェイコブも、魔法省のテセウスも墓地へ集まってきます。そこでグリンデルバルドは純血一族を集めて、少数派の魔法使いにも「自由と愛」をつかむ権利があり「より大きな善のために」と演説

グリンデルバルド

クリーデンス、クイニー、リタは闇落ちするのか?(ネタバレあらすじ)

グリンデルバルドは非魔法使い(マグル、ノーマジ)による「第二次世界大戦」や「原爆」の予言を見せて洗脳。魔法省役人が1人の女性を先に攻撃すると、グリンデルバルドはこの件を公表せよと散会させ、青い炎で敵を焼き、仲間になれば助けます。

クリーデンスは素性を教えてもらうために、クイニーは自由な愛をつかむために、グリンデルバルドのもとへ。リタ・レストレンジも手を握るが、テセウスとニュートを逃がすためにグリンデルバルドを裏切って攻撃し焼かれます。

ニュート、テセウスらはニコラス・フラメルの指示に従い、ニワトコの杖による青い炎がパリの街に入らないよう赤い炎で防衛。「どちらにもつかない」ニュートが「つく側を選んだ」と兄に言います。その後、関係者はイギリスのホグワーツへ。

クリーデンスの正体?ダンブルドアが参戦できない理由?(ネタバレあらすじ)

ニュートはダンブルドアに報告し、ニフラーが盗んだ光る十字ペンダントを渡します。それは若きダンブルドアとグリンデルバルドが友情の証に結んだ「血の誓い」の印であり、ダンブルドアが魔法省からのグリンデルバルド討伐依頼を断った理由でもあります。ニュート「彼は魔法生物を甘く見ている」。ダンブルドア「それこそ君が彼を倒せる理由だ」

オーストリア、ヌルメンガート城(ハリポタでグリンデルバルドが幽閉されてた監獄)でグリンデルバルドは、悩むクリーデンスに鳥のヒナを与え、不死鳥(フェニックス)となり飛び立つのを見せて「君はアウレリウス・ダンブルドアだ」と告げます。

最新作『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』へつづく。

ネタバレ感想『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、ハリポタ/ファンタビシリーズ一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★70/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

監督やキャストについて

ハリーポッター魔法ワールド(Wizarding World)のファンタビ・シリーズ全5部作の2作目です。『ファンタスティックビースト1と魔法使いの旅』の続編です。前作はアメリカが舞台でしたが、本作はヨーロッパが舞台となり、なつかしいホグワーツも登場します。

ハリポタシリーズの後半4作からのデビッド・イェーツ監督が続投ですが、「情報量つめこみ映画」として本領発揮したなと感じます。伏線と謎解きの気持ちよさが好みですが、心情の流れの描きこみは甘くて、キャラが感動のための駒になりがちではあります。

前作はハリポタ初期のようにワクワク感を全面に出そうとして、監督本来の能力が発揮できてなかった気がします。本作は演出や映像表現も素晴らしくて、興味深い人物や謎も増えてきて続編が気になるけど、単体映画としての見せ場は足らない気がします。

主人公ニュート・スキャマンダー役のエディ・レッドメインはニュートとしては良い演技でしたが、キャラが薄くて見せ場が少ないのは物足りないです。しかしラストのダンブルドアの言葉で「魔法生物の重要性」が強調されたので今後が楽しみです。

ティナ役のキャサリン・ウォーターストン、クイニー役のアリソン・スドルは恋する女性として前作以上にかわいいです。ナギニ役のクローディア・キム、リタ・レストレンジ役のゾーイ・クラヴィッツも含めて女性陣は存在感あるのに見せ場が少なくて残念です。

登場シーンはニュートほどではないけど存在感や役割では、クリーデンスのエズラ・ミラー、グリンデルバルドのジョニー・デップ、ダンブルドアのジュード・ロウが飛び抜けてて、特にジョニデは人間的問題はあるけど、久々にハマりキャラな気がします。

続編は『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』です。

『ファンタスティックビースト2と黒い魔法使いの誕生』考察・解説

『ファンタスティックビースト2と黒い魔法使いの誕生』の疑問と考察や解説です。ネタバレありです。

映画ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

ダンブルドアとグリンデルバルドの関係とは?

ハリポタ7作目『ハリーポッターと死の秘宝 PART1』でさらっと語られたけど、死の秘宝を求めてゴドリックの谷に立ち寄ったグリンデルバルドと、そこに住んでたダンブルドアは意気投合して「より大きな善のために」魔法使いによる支配を考えます。

しかしそれを止めようとした弟アバーフォース・ダンブルドアにグリンデルバルドが「磔の呪文(はりつけ)」をかけて、3人で争いとなり、妹アリアナが巻き込まれて亡くなってしまいます。それ以後、ダンブルドアとグリンデルバルドは疎遠になります。

ダンブルドアがホグワーツ内にある「心の奥の望みを映す、みぞの鏡」をのぞき、グリンデルバルドとゲイを思わせる関係であったことや、決して2人が戦うことのないよう「血の誓い」を結んで、そのあかしに「十字ペンダント」を作ったことが判明します。

2人は戦えないが、それぞれの道の障害になるのは明らかで「宿敵」どおしと認識しています。そこで、グリンデルバルドはクリーデンスを、ダンブルドアはニュートを、宿敵を倒すために味方につけて成長させようとしています。

クリーデンスの出生の秘密とは?レストレンジ家?

クリーデンスの出生の秘密こそ、ニュートも魔法省もリタもグリンデルバルド陣営もが知りたかったことです。そして養子縁組書からレストレンジ家のリタの弟だと思わせますが、実際は船でリタがすり替えた他人の子とわかります。

本物の赤ん坊コーヴァス・レストレンジは、白いシーツにくるまったまま海の底に沈んでいきました。リタは最もこわいものを見せる魔法生物ボガートに「リディクラス」した時、その光景を見て動揺します。

クリーデンスの出生の秘密の真相は、なぜかグリンデルバルドが先に調べていて、危機の時に不死鳥(フェニックス)を解き放てるダンブルドア家の「アウレリウス・ダンブルドア」だとわかります。末弟でしょうけど、グリンデルバルドのウソの可能性もあります。

アルバス・ダンブルドア校長には、弟アバーフォース、妹アリアナがいたことが判明してるけど、さらに弟がいたという話は語られていません。それに父パーシバルがアズカバンに投獄されてた時期に生まれてそうなので、同じ父親である可能性は低そうです。

だからもしダンブルドアの血統と信じるなら、アルバス、アバーフォース、アリアナ、三兄弟妹の誰かの子である可能性も考えられ、最悪のケースは、グリンデルバルドかアルバスと、アリアナの子であることです。

ただその場合、前作でクリーデンスにオブスキュラスを捜索させたことと矛盾します。あと個人的には「アウレリウス=アリアナ同人説」も提唱したいです。ずっと蛇のままになる血の呪いが存在するなら、女性が男性になる呪いがあってもおかしくないです。

クリーデンス

タイトル「黒い魔法使いの誕生」の意味とは?

原題は「The Crimes of Grindelwald」なので直訳は「グリンデルバルドの犯罪」です。この原題から考えると「黒い魔法使い」とは「グリンデルバルド」だし、ポスターやサイトでもグリンデルバルドのことを黒い魔法使いと表現しています。

しかし邦題だけで考えると、ラストで出生の秘密が明らかになり、グリンデルバルドから「杖をさずかって崖に放ったクリーデンス」こそ「黒い魔法使いの誕生」だと気付かされます。グリンデルバルドとのダブルミーニングを意識したと思います。

クリーデンス、リタ、クイニー、ナギニの心の闇とは?

本作の最も大きな見どころの1つに「誰が闇落ちするのか?」という点があります。クリーデンスは前作では養子先のベアボーンに虐待され、クレイブス長官にはこきつかわれた上に「スクイブ(魔法使いの家系だがノーマジ)」と言われて心が病んでました。

その結果、オブスキュラスという怪物を生み出したのですが、本作では制御できるようになっています。ところでクレイブスの正体がグリンデルバルドだったというのを知らないのでしょうか。それとも知った上でまた説得されたのかは不明です。

リタは男性しか家系図に残されないという厳格なレストレンジ家に生まれて、父に愛されませんでした。しかも別の母から生まれたのに父に愛された弟を憎み、他人の子どもとすり替えて、本物の弟は海に沈んでしまうという暗い過去を背負っています。

しかし「レストレンジ家は悪役」という先入観は裏切られ、リタはニュートとテセウスの兄弟2人に向かって「愛してる」と言い残し、グリンデルバルドに立ち向かって消えていきます。感動シーンですが、リタが立ち向かった意味はあまり感じず残念です。

クイニーは人の心を読めるという能力を持っているため、恋愛がうまくできず悩んでいました。だから純粋な心を持つジェイコブを好きになるのですが、魔法使いはノーマジと接触も結婚もできないという戒律に苦しみ、ジェイコブにも理解されず悩んでます。

ナギニはインドネシア出身で「血の呪い」によりいずれは大蛇から人間にもどれなくなる「マレディクタス」と紹介されました。猫に変身するマクゴナガル先生のような「アニメーガス」(動物もどき)とは別種のようです。ハリポタシリーズでは、ヴォルデモートが唯一愛する大蛇なので、いずれ闇落ちしそうで悲しいです。

クイニー

グリンデルバルドが魅力的!魔法世界のヒトラーになるのか?

前作はラストで一瞬だけだったグリンデルバルド(ジョニー・デップ)が、本作では最初の逃亡シーンから魅力的です。登場シーンは多くないけど、そのカリスマ性は恐ろしいほどに伝わります。ラストの墓地での純血主義一族への演説シーンもかっこよすぎです。

そして第二次世界大戦の予言映像でもあったように、魔法使いが隠れて生きていると、いつの日かユダヤのように強制収容所に送られてしまうので「マイノリティの自由と愛のため」に先制攻撃されたら対抗すべきというファシズムや社会的なメッセージも含めて扇動します。

つまり非魔法使い側のヒトラーに対して、魔法使い側はグリンデルバルドが「より大きな善のために」独裁者として立ち上がろうとします。日本の原爆映像も映ったけど、1945年のダンブルドアとの決戦が広島や長崎で行われる可能性も期待してしまいます。

ファンタスティック・ビースト(幻の生物)が主役ではないの?

前作では魔法のトランクから逃げたいろんな魔法生物を回収していくのが、ポケモンGOみたいで楽しかったけど、あきそうにもなりました。本作では、ニフラーが大活躍しただけで、あとはビーストには「アイテム的」な小さな見せ場しか用意されず残念です。

水中のケルピーは自宅で世話しただけだし、ボウトラックルは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』のグルートにならないよう控えめだったし、日本の妖怪河童(かっぱ)もサーカスで一瞬出ただけです。

途中でニュートが、はたきのような物で興味をひいて捕らえた中国の魔法動物ズーウーは、フランス魔法省で黒猫マタゴットと戦ってくれたりと少し活躍します。巨大でこわい顔のわりに、かわいい面もあるので今後も登場の可能性はありそうです。

「ファンタスティック・ビースト」というタイトルなのに、ビーストがあまり登場しないし活躍しないのは大きな不満点ですが、ラストでダンブルドアが言ったように「(グリンデルバルドは魔法生物を過小評価してるので)彼を倒せるのは君だけだ」の発言は次回以降、魔法生物の大きな活躍を期待させます。

ニュートとティナとジェイコブとテセウスとナギニとユスフ

無駄キャラが多い?情報量が多くて立ち話で説明しすぎ?

まず1本の映画単体として観た場合、見せ場があまりないため退屈に感じる人はいるでしょう。ティナ、ナギニ、ニコラス・フラメル、ユスフ、グリムソンなど本編での必要性がほとんどないキャラクターも多すぎます。ユスフは説明用キャラです。

ハリポタファンへのサービスや続編のための伏線も含まれてますが、「5部作の連続ドラマの2作目」としては良い作品になりそうだけど、この映画だけでは意味をなさないことが多く、もう少し単体映画としての面白さを優先した脚本を練ってほしかったです。

情報量を詰めこみすぎてて、物語が進行するというより、立ち話で説明するシーンが目立ちました。映画なのでもっと「動くシーン」で見せてくれないと、ラジオドラマのようになってしまいます。特に墓地でクリーデンスの出生を話す場面は分かりづらいです。

バトル・戦闘シーンに迫力がないのは、ハリーポッターシリーズ全般にいえることですが、本作ではひたすら杖を振って倒したり、赤い炎の壁で青い炎を防いだりとロジックさえもないのが残念です。個々のバトルには意味を見出さないのでしょうけど。

レビューサイト、特に海外では評価を落としてるようですが、個人的には情報量つめこみ映画は大好きだし、ファンタビシリーズ五部作の二作目として振り返った時に、また見直される気もしてます。

ニコラスフラメル、みぞの鏡などイースターエッグだらけ?

制作陣が映画内に隠すイースターエッグは豊富です。『ハリーポッターと賢者の石』から、600歳を超える錬金術師ニコラス・フラメルや賢者の石、そして心の望みを映す「みぞの鏡」が再登場します。

イギリスのホグワーツ魔法魔術学校のシーンになると、おなじみの音楽が流れ出して、一番苦手なモノに化けるボガートや魔法ほうきの授業などなつかしい風景も見れます。若いマクゴナガル先生が、70年前に先生ならハリポタでは90歳以上ってことですかね?

生徒にも知った顔を探したけど、計算するとあの時代はまだハリーの親世代もいません。グリンデルバルドの闇の魔法使い陣営と純血主義一族では、名前が出た人物はほぼいなかったので、続編以降で明かされるかも知れません。ブラック家はいそうです。

続編前作や関連映画は、ハリポタ/ファンタビシリーズ一覧もご参考に。

『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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