映画『名探偵コナン緋色の不在証明』ネタバレ感想考察/赤井家の正体と目的は?安室との関係は?
『名探偵コナン 緋色の弾丸』に先がけて公開された、赤井一家のエピソードのみを再編集した総集編。赤井一家の全メンバーは?コナンや欄との過去の因縁とは?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | 名探偵コナン 緋色の不在証明 |
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日本公開日 | 2021/2/11 [予告] 上映時間:94分 |
監督・キャスト | 脚本:宮下隼一[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | 東宝/トムス・エンタテインメント |
日本興行収入 | 12.4億円 年間30位 |
平均評価 平均:100換算 | (興収・評価: 2024.8.15更新) 67(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | コナン映画一覧 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- 赤井秀一(池田秀一)FBI捜査官。凄腕の狙撃手で截拳道の達人。死んだはずだが…
- 領域外の妹(田中敦子)世良真純と暮らす謎の少女。その正体は…
- 世良真純/せらますみ(日髙のり子)蘭の同級生で女子高生探偵。ジークンドーの使い手
- 羽田秀吉/はねだしゅうきち(森川智之)六冠のプロ棋士。宮本由美の彼氏
- 江戸川コナン(高山みなみ)黒の組織の薬品で小学生に。正体は名探偵・工藤新一
- 毛利蘭(山崎和佳奈)工藤新一の幼なじみで恋人。空手の達人
- 毛利小五郎(小山力也)眠りの小五郎として有名な私立探偵。毛利蘭の父で、コナンの保護者
- 宮本由美(杉本ゆう)警視庁交通部の婦警で警部補。羽田秀吉と交際中
- 灰原哀/はいばらあい(林原めぐみ)元黒の組織の一員だが幼女化。コナンの親友
ネタバレ感想『名探偵コナン 緋色の不在証明』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『名探偵コナン 緋色の不在証明』はTV総集編?
感染拡大で2021年4月に公開延期となった『名探偵コナン 緋色の弾丸』(劇場版24作目)は、黒の組織にせまる赤井秀一と赤井一家の物語です。映画『名探偵コナン 緋色の不在証明』は、TVアニメ版の赤井一家の登場エピソードのみを再編集した総集編です。
ほんの一部だけシーンやナレーションの追加もあるが、TV版をしっかり覚えてる人には不要かも。ツギハギ目立つ編集の手抜きはTVでは許せても映画館では辛いです。しかもBGMと音声のバランスが悪く、セリフがかなり聞き取りにくかったです。
それでも『緋色の弾丸』へ向けての期待感が上がる効果はバツグンです!原作もTV版も知らない私にとっては全編ネタバレだったのが残念ですが、てっとり早く赤井一家を理解するには最適な総集編だったのでTV版の延長と割切るならありかも。
赤井一家とは?赤井秀一がFBIに入った理由とは?
長男の赤井秀一は、黒の組織に「ライ」として潜入してたFBI捜査官で、凄腕の狙撃手(スナイパー)かつ截拳道(ジークンドーと呼ばれるブルースリー創設の武道)の達人です。組織潜入中にキールこと水無怜奈に銃殺されたのだが(後述)…
次男の羽田秀吉/しゅうきちは、交通課の婦警・宮本由美のさえない元カレで逆サヤに戻った関係です。その正体は、将棋の七冠王(現在は六冠)となったプロ棋士で、コナンに匹敵する推理力の持ち主です。義兄の羽田浩司は黒の組織に殺害された可能性大。
長女(秀一と秀吉の妹)の世良真純は、毛利蘭の同級生で女子高生探偵ですが、推理力はコナンにはかないません。しかし秀一同様に截拳道の使い手で、蘭の空手とも互角の腕前。コナンや灰原哀や秀一の真相には気づきつつあります。
秀一・秀吉・真純の母親メアリー・世良は、日系イギリス人でMI6エージェントです。頭脳明晰で格闘術も習得してます。その正体は、真純とホテル暮らし中の少女「領域外の妹」で、灰原哀やコナン同様、組織の毒薬APTX4869を飲んだようです。
父親の赤井務武/つとむは、羽田浩司(羽田秀吉の義兄)の死の真相を調査中、黒の組織にねらわれて家族を日本へ送った後、生死不明となりました。その行方を探すため、赤井秀一はアメリカへ渡ってFBI捜査官になり黒の組織へ潜入したのです。
日系イギリス人の赤井秀一がFBIに入れたことや、アメリカ犯罪を捜査するFBIが日本で仕事すること等、ご都合主義に思える部分は多いです。が、これらのキャラ達が「赤井ファミリー」としてつながる過程を観てきた人は興奮したでしょうね。うらやましいです。
赤井秀一は生きてた?計画発案者は誰?
FBI捜査官の赤井秀一は黒の組織に潜入し「ライ」と呼ばれて活動してましたが、裏切り者だとバレて、来葉峠で「キール」こと水無怜奈に肺と頭を撃ち抜かれた後、車ごと爆破されました。FBIも黒の組織も、遺体の指紋から本人と断定。
しかしこの死の真相は、CIA潜入捜査官・水無怜奈と共謀したコナン発案の偽装工作でした。赤井秀一と思われた死体は、公安警察の安室透が探してた楠田陸道という拳銃自殺した男でした。指紋がついた携帯電話も偽装されたものです。
その後、赤井秀一は死んだことにして、沖矢昴/あきやすばるという架空の大学院生として工藤新一の実家に居候中です。それを見抜いた公安警察の安室透/あむろとおるは沖矢昴の正体を暴こうとし、沖矢昴と会合します。
頭を撃ち抜いた映像のトリックは、阿笠博士による「血のりの出るニット帽」ですが、プロの殺し屋である黒の組織のジンが見抜けないのは無理があると感じました。が、CIAからの潜入捜査官キールも協力したのでうまくみせたのでしょう。
来葉峠で死の間際に赤井秀一が言ったとされる「まさか、ここまでとはな…」は「こんなところで死ぬとはな」の意味です。しかしこの映画の編集では、最初から真の意味「まかさ、ここまで(読んでいた)とはな」に聞こえました(笑)
沖矢昴の正体は?マカデミー賞のアリバイ真相は?
その頃、来葉峠で公安とカーチェイスするFBIの車に赤井秀一が現れ、安室透に電話します。赤井秀一は、黒の組織のバーボンこと公安の安室透の本名が「ゼロ」から推測できるとおり「降谷零」だと暴き、安室を驚愕させます。
そして安室透が去った後、今回の沖矢昴を演じてたのは、アメリカでマカデミー賞の授賞式に出席してるはずの工藤優作(工藤新一の父)だと判明。授賞式の優作は、妻で女優の工藤有希子が演じてたのです。全てコナンによる計画です!
一生に一度の晴れ舞台であるマカデミー賞の授賞式をあきらめた工藤優作の行動には無理を感じました。また、授賞式に変装して出席した工藤有希子も、女優廃業レベルのリスクおかしすぎです。ここまで計画したコナンには驚きですが。
コナンと赤井ファミリーの因縁の過去とは?
10年前、海水浴場に毛利蘭と遊びに来てた工藤新一(江戸川コナンとおなじくらいの年齢)は、そこで初めて出会ったメアリーを口調でイギリス人だと見抜きます。その時、渡米前の赤井秀一や秀吉、コナンと同年齢の真純とも出会います。
赤井秀一のことをピエロと断定した工藤新一の推理はまだ幼いですが、そこで起きた事件の真相は見事に言い当てました。それに触発された赤井秀一は「侵されてるんだよ。好奇心という名の熱病に」と言ってFBIに入る意志を固めました。
幼い真純も「魔法使い」のような工藤新一の推理に魅了されて「名探偵」を目指すきっかけになります。この過去の因縁を思い出したコナンは「領域外の妹=メアリー」と推理。赤井ファミリーのねらいも黒の組織という点では一致してます。
エンドロール後、赤井秀一が「すぐ会える」とメッセージを残しますが、持っていた銃弾が意味深ですね。それこそが『名探偵コナン 緋色の弾丸』の「緋色の弾丸」ではないかと推測できます!
『名探偵コナン 緋色の不在証明』私の評価と感想
基本的にはTVアニメシリーズの総集編なので、映画館で観るとかなり画質や音質の悪さが気になります。しかも編集が手抜きだらけだし、BGMと音声とのバランスもよくないため、通常映画料金をとるのには疑問も感じたほどです。
ただ、私のように原作もTV版も映画版もほとんど観たことない「コナン初心者」にとっては、赤井ファミリーについてかなりくわしく知ることのできる作りなので観てよかったです。興行収入も10億超えてるので、ファンにも指示されてそう。
そしていよいよ1年越しで『名探偵コナン 緋色の弾丸』が公開されるので、そこへ向けてのテンション注入と予習には最適でした。赤井一家と灰原哀との関係性も気になるし、オリンピックやリニア想定のストーリーも期待しかないです!
私の評価 60/100(60が平均)
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