『名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン』感想ネタバレ解説考察/結末は?真犯人と乗客達の正体は?
『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』公開前の復習作品。灰原哀に関するTV総集編。コナン達と共にミステリートレインに乗った灰原哀は、黒の組織など複数のあやしい存在を感じ…。犠牲者は誰?登場キャラは?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | 名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン |
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日本公開日 | 2023/1/6 [予告] 上映時間:90分 |
監督・キャスト | 脚本・構成: 宮下隼一[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | 東宝/トムス・エンタテインメント |
日本興行収入 | 7.3億円(興行収入ランキング) |
平均評価 平均:100換算 | 72(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | コナン映画一覧 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- 灰原哀(林原めぐみ)
- 江戸川コナン(高山みなみ)
- 安室透(古谷徹)
- ベルモット/Vermouth(小山茉美)
- 世良真純/せらますみ(日髙のり子)
- 怪盗キッド(山口勝平)
- 毛利小五郎(小山力也)
- 沖矢昴/おきやすばる(置鮎龍太郎)
- 毛利蘭(山崎和佳奈)
- 鈴木園子(松井菜桜子)
ネタバレ感想『名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
TVアニメ総集編?脚本家は前回と同じ?
本作『名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン』は、灰原哀が主軸のテレビアニメシリーズ「漆黒の特急」(第701話-第704話)をベースに再編集して新規映像も加えた総集編的な映画です。
総集編だからか監督は存在せず、脚本・構成を宮下隼一がつとめています。前回の『名探偵コナン 緋色の不在証明』と同じです。
2023年4月14日公開の『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』と灰原哀に関する前知識をまとめた映画です。私は原作もTVも見てないので観るつもり。前回の不在証明は編集が雑で評価を下げてましたが、今回はどうでしょうか。
灰原哀の正体は?世良真純や沖矢昴との関係は?
映画版コナン恒例の「冒頭の解説シーン」では、灰原哀がクールに自己紹介してくれました。この音楽と演出だけで瀑上がりするのですが、残念ながらここがピークになる作品も…。個人的には原作もTVも観てないのでこの解説は貴重。
灰原哀の正体は、本名「宮野志保」コードネーム「シェリー」。黒の組織で毒薬APTX4869(副作用は子ども化)の開発者でした。姉の宮野明美を殺した組織を裏切り、薬で幼児化し生きのびて阿笠博士やコナンにかくまわれてます。
今回登場する世良真純/せらますみ、 沖矢昴/おきやすばる(正体は赤井秀一)は、宮野志保=灰原哀のいとこです。宮野志保の母エレーナの姉メアリー・世良の実の娘と息子。世良真純はまだ灰原哀の正体を知らない?ようですね。
殺人事件の犠牲者は誰?真犯人の正体と動機は?
鈴木園子のコネで「豪華列車ベルツリー急行」に乗車したコナン達は、開催される謎解きゲームの「探偵役」に指名されます。「7号車B室」に行くと、被害者役の乗客「室橋」が射殺され逃走するフード男を追うが見失います。
しかし謎解きゲームはまだ始まってないと聞き「7号車B室」に戻ると、毛利蘭、鈴木園子、世良真純が「8号車B室」だと言います。これをコナンはゲームの一部だと見抜きます。しかし室橋は本物の「8号車B室」で銃殺されて密室で発見。
少し前、A室を訪れた乗務員は、隣のB室の室橋を目撃しました。眠りの小五郎を演じたコナンは、その時に犯人が室橋と一緒に部屋に入り、殺害後はロープと細工したチェーン錠と扉に貼った鏡で密室を作り隣の部屋に戻ったと推理。
室橋殺害の真犯人は「8号車C室」の安東。動機は、室橋が高額で売れる絵画ほしさに資産家邸を火事にし、安東の妻も犠牲になったからです。最初のフードの男も安東です。その時の室橋の反省ない言葉で殺害を決意したようです。
以上が、ミステリートレインでの本筋の殺人事件の真相と結末です。「ミステリーゲーム」が開催される場で本当の殺人事件が起きり、当初のゲームは無視される構造は最近観た『ナイブズアウト グラスオニオン』と同じ。
この本筋のミステリにあまりノレない理由は、被害者が1人のみとか劇的でなかった点よりも、細かい仕掛けが多すぎたこと。呼びランプを外し、トンネル、鏡、ロープ、リモコン時計アラームを使い、チェーン錠の加工や部屋番号が映らなくする細工など。
また、あやしい容疑者の演出がなかったのも残念。せっかくオリエント急行殺人事件を模してるのなら、乗客と乗務員は全員あやしいという設定を見せてほしかったかも。それがないので、いきなり回答だけ聞いてもノレません。
結末は?灰原哀の生死は?安室、火傷男、謎の女の正体は?
列車内では本筋ミステリとは別に「シェリー=灰原哀=宮野志保」の抹殺計画も進行中。死んだはずの赤井秀一に似た「顔に火傷の男」の正体は、黒の組織幹部ベルモットでした。灰原哀が恐れた理由は、赤井か黒の組織のライかは不明。
ベルモットがシェリーを殺す計画を阻止するため、沖矢昴の同伴女性が交渉に。謎の女性の正体は、日本の大女優でもある新一の母・工藤有希子。彼女は、ベルモットの正体がハリウッド女優シャロン・ヴィンヤードと知り女優対決に。
ベルモットの予想どおり、灰原哀は一時的な解毒剤で宮野志保(大人の姿)に戻ります。毛利小五郎の弟子の安室透は、黒の組織のバーボンだと正体を明かし、志保を殺さぬよう追いつめるが、火傷の男の手榴弾に邪魔され志保の列車は爆破。
赤井秀一に似たここでの「火傷の男」の正体はベルモットではなく沖矢昴。後のエピソードで、沖矢昴=赤井秀一と判明したようです。安室が追いつめた宮野志保の正体は変装した怪盗キッドで無事脱出。沖矢はそれを知り助けたのでしょう。
ベルモットがさらった世良真純は沖矢昴が救ったようです。泥棒の下見で乗車した怪盗キッドは、老婆の車椅子を押してた住友の正体でした。コナンはそれを見抜き、内緒にする条件で宮野志保に変装させたのです。
以上が、ミステリートレインでの本筋とは別の「黒の組織によるシェリー暗殺計画と結末」です。安室透、赤井秀一、怪盗キッド、工藤有希子などオールキャスト的な登場キャラに大興奮。
ただし「黒の組織」の小者感には正直がっかり。最終目的は不明ですが何か成功させたことはあるのでしょうか?ベルモットが、幼児化した灰原哀とコナンの情報を組織に明かさない理由や、本当の目的は後に明かされるのでしょうね。
映画『名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン』私の評価と感想
原作漫画もTVアニメも見てない者としては、灰原哀の前知識を得るには最適な総集編でした。映画で主役級だったキャラが勢ぞろいするオールキャスト展開もファンは爆アガリだったのでは。
一方、TV映像をそのままスクリーンに表示したり、編集がまた雑で話が飛んでたり(再視聴の人は問題ないのだろうけど)と残念な部分はありました。すでに観て覚えてる人はスルーもありかも。
隣スクリーンの『すずめの戸締まり』『THE FIRST SLAM DUNK』『かがみの孤城』など高品質なアニメ映画と比べると同料金なのは無理がありそう。
とはいえ、今年の新作映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』への期待は高まり、灰原哀、安室透、赤井秀一などの全取りで念願の興収100億超えも目指せそうだと感じました!
私の評価 57/100(60が平均)
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