『シャザム2/神々の怒り』感想ネタバレ解説考察/結末は?DCキャラ登場?敵の真の目的は?
DC映画シリーズのシャザム2作目。前作『シャザム』で超パワーを得た少年ビリーは神々を怒らせ、最強の神の娘たちがドラゴンを引き連れて地球に襲来。シャザムとして立ち向かうのが…。倒し方?エンドロール後は?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | シャザム! 神々の怒り |
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日本公開日 | 2023/3/17 [予告] 上映時間:130分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Shazam! Fury of the Gods |
監督・キャスト | デヴィッド・F・サンドバーグ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース映画/Peter Safran Production、ニュー・ライン・シネ、 DCスタジオ、セブン・バックス・プロダクションズ |
日本興行収入 | 2.3億円 (興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 1.3億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.15更新) 67(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | DCU/DCユニバース一覧 前作『シャザム!』7.2億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- アン(レイチェル・ゼグラー。鬼頭明里)アトラスの娘の末っ子。軸の力をあやつる
- フレディ/スーパーフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー/アダム・ブロディ。阪口大助)ビリーの親友。足が不自由
- ダーラ/スーパーダーラ(フェイス・ハーマン/ミーガン・グッド。遠藤綾)ビリーの義妹。最年少のおしゃべり
- ビリー/シャザム(アッシャー・エンジェル/ザッカリー・リーヴァイ。緒方恵美/宮野真守)里子の少年。シャザムに変身
- カリプソ(ルーシー・リュー。朴璐美)アトラスの娘の次女。カオスの力で人間をあやつる
- ヘスペラ(ヘレン・ミレン。戸田恵子)アトラスの娘の長女。原子の力をあやつる
- メアリー/スーパーメアリー(グレイス・フルトン/ミシェル・ボース。平野綾)ビリーの義姉。しっかり者
- ユージーン/スーパーユージーン(イアン・チェン/ロス・バトラー。寺田心)ビリーの義弟。ゲーマー
- ペドロ/スーパーペドロ(ジョバン・アルマンド/D・J・コトローナ。かぬか光明/櫻井孝宏)ビリーの義兄。ぽっちゃりのんびり
- 魔術師シャザム(ジャイモン・フンスー。杉田智和)ビリーにシャザムの力を与えた古代の魔術師
ネタバレ感想『シャザム! 神々の怒り』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
DCU続編は?監督とキャストは?
映画『シャザム!神々の怒り』(シャザム2)は、前作『シャザム』の続編です。DC映画シリーズの1本ですが、今後のDCUでの継続は公開時点では不明。
デヴィッド・F・サンドバーグ監督は、前作『シャザム』からの続投。『アナベル 死霊人形の誕生』なども監督。
主演のザッカリー・リーヴァイも前作からの続投。『マイティソー バトルロイヤル』等にも出演。ジャイモン・フンスーは同じ魔術師シャザム役で『ブラックアダム』にも出演済み。
一昨年の『ウエスト・サイド・ストーリー』でゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞したレイチェル・ゼグラーも出演。他、ルーシー・リュー、 ヘレン・ミレン等。
前作『シャザム』あらすじとエンドロール前後は?
孤児のビリーは里親になつかず母を探す日々だが、新しいグループホームでヒーローオタクのフレディと出会います。学校でフレディをいじめから助けたビリーは、逃げる時に魔術師シャザムに永遠の岩へ召喚され、超パワーと大人の姿を与えられます。
友人フレディに事情を話すと能力訓練に協力してくれ「シャザム!」の掛け声で変身・解除できると判明。しかしビリーは、超パワーを利用しようとしたフレディと決別。ビリーは母に会えるが、新しい家庭があると知り失望。
一方、魔術師を倒して七つの大罪を解き放ったドクター・シヴァナは、シャザムの力を得ようとしてビリーの友達を誘拐。シャザムに変身したビリーは、救い出した友達5人もヒーローに変身させてシヴァナから能力を奪い、魔術師の杖を折りました。
ラストシーンで、フレディの前に<S>マークのヒーロー(スーパーマン?)が現れます。エンドロール後、監獄内のドクター・シヴァナに不思議なイモムシ(ミスター・マインド)が語りかけます。ビリーとフレディは金魚と話す能力を練習。
シャザムが神々を怒らせた理由は?復讐相手は?
ヨーロッパの博物館に現れた謎の女性2人は、折れた杖を奪うと周囲の人々を土に変え、杖を折った者に復讐を誓い去ります。折れた杖は、捕らえた魔術師に修復させます。この魔術師の杖は、前作ラストでシャザムが折った杖です。
一方、シャザムことビリー少年は、一緒に暮らす親友フレディ、義姉メアリー、義妹ダーラ、義弟ユージーン、義兄ペドロと共に、スーパーヒーロー活動で人々を救出。しかし雑なのでニュースでは「フィラデルフィアの恥」と呼ばれてます。
魔術師シャザムのいた「永遠の岩」は彼らの隠れ家になってます。足の不自由なフレディは学校で転校生アンと親しくなります。ビリーは夢で、ワンダーウーマンになりすました魔術師シャザムから「アトラスの娘が復讐に来る」と助言されるが…
以上が序盤あらすじです。アトラスの娘を演じるヘレン・ミラン、ルーシー・リューの威圧感は半端ないですね。彼女たちの復讐相手は、神々の力を奪った魔術師シャザムだけでなく、その力を得て杖も折ったビリー=シャザムです。
前作ではビリー達の子どもっぽい言動が楽しめたけど、今回はビリーが18歳の言動としては幼なすぎると感じました。でもそんな仲間とのやりとりが『シャザム!』の魅力の1つで、笑える会話もあったので嫌いではないです。
ワンダーウーマンが登場するが、うまく顔を見せてくれないのでガル・ガドットの続投は確認できず(後述で付け足し)。魔術師シャザム役のジャイモン・フンスーがワンダーウーマン姿で登場という貴重シーンは、やはり夢でした…
アトラスの3人の娘とは?その能力は?
フレディは毎夜、ヒーロー活動に出かけてます。ある日、ヒーローに会いたいというアンを屋上へ呼び出し、自分は隠れてヒーローに変身。そこへ、アンの2人の姉ヘスペラ(ヘレン・ミラン)とカリプソ(ルーシー・リュー)が出現。
スーパーフレディは、アトラスの杖で子どもに戻されます。救いに来たビリー達シャザムも、アン(レイチェル・ゼグラー)の「軸の力」で妨害されます。ヘスペラは「原子の力」でドーム状バリアを作り、シャザム達をフィラデルフィアに閉じこめます。
アトラスの3人の娘に連行されたフレディは、カリプソの「カオスの力」でも口を割らず、魔術師シャザムとともにドラゴン=ラドンのえさにされます。しかし寛容なアンは、ドラゴンのラドンから魔術師とフレディを救って逃します。
以上が中盤あらすじです。アンを演じるレイチェル・ゼグラーが、6,000年も生きてるとは思えない(笑)くらいかわいくてとても魅力的で目が離せません。もちろん、ヘレン・ミラン、ルーシー・リューの存在感あってのことですが。
アンの軸の力は「他にない能力」とも言ってたように、X-MENやジャンプの少年漫画でも珍しい能力です。が、カリプソの「カオスの力」は単なる命令だし、ヘスペラの「原子の力」に関してはバリアも張れる「何でもあり」なのが残念。
今回はフレディに焦点あたるシーンが多くて、学校でいじめからアンを守ったり、カオスの力に精神力で対抗したり、ドラゴンの咆哮で動けないアンを救ったりと見せ場だらけ。アンがほれた理由もわかります。フレディこそ本作のヒーローです!
アトラスの娘たちの真の目的とは?
ビリー達はヘスペラを呼び出し、フレディと「神々の力」を交換したいと交渉。しかし決裂し対決。ペドロはカリプソに杖で子どもに戻されるが、シャザムはマーキュリーのスピードでヘスペラを倒して「永遠の岩」に投獄。
しかしそれはヘスペラの計画どおりで、魔術師シャザムが持ち去ってた「いのちの木の種=黄金のりんご」を奪い去ります。ヘスペラは「神の国」に種を植えて再興を望むが、妹カリプソは「人間の世界」に植えて人間達に復讐したいと反発。
そのすきにフレディが「黄金のりんご」を盗むが、見つかって絶体絶命の時、シャザム達が救出に。しかしドラゴンのラドンに乗ったカリプソは人間界まで追い、ビリー達の里親の家を破壊。カリプソは、人間に寄りそう姉ヘスペラを刺し、妹アンからは神の力を奪い人間に。
以上が終盤あらすじです。アトラスの娘たちの本当の目的は、復讐ではなく「黄金のりんご」を奪うことだったんです。カリプソだけは復讐に取りつかれてて、家族のための復讐のはずなのに姉も妹も殺害しようとする本末転倒ぶり。
カリプソは全人類を死に追いやりたいのでブレてないが、ヘスペラは博物館で多くの無関係な人々を犠牲にしたのに、復讐相手のシャザム達の命は奪おうとしないのでブレブレ。ラストも説得されたにしても、妹の命より人間界を選んでて疑問。
結末は?DCキャラ登場?エンドロール後は?
カリプソは奪った「黄金のりんご=いのちの木の種」を人間界に植え、モンスターを生み出して人間を襲わせます。年下のダーラは、魔法のペン「スティーブ」の助言どおり「獣の王=ユニコーン」を「甘いお菓子」で手なづけモンスターに対抗。
ビリー=シャザムは、瀕死のヘスペラと交渉し、たった1人でカリプソと最終決戦…。ラストシーンでは、本物のワンダーウーマン(ガル・ガドット)が登場し半神の力と魔術師の杖で、崩壊したフィラデルフィアを復活させます。
神の力が戻ったアンはフレディのそばに残ります。後日、訪ねてきた魔術師シャザムはビリーのヒーローネームを「シャザム」と命名。原作では最初「キャプテン・マーベル」(今回も1度呼ばれる)でしたが、マーベル社が商標登録したため「シャザム」に変更。
主要キャラのエンドクレジット後、アマンダ・ウォーラーの部下がビリーを「ジャスティス・ソサイエティ」へ勧誘に。ビリーは「ジャスティス・リーグ」と混乱するから1つにしないかと提案。エンドロール後、監獄内のDr.シヴァナに、イモムシのミスターマインドが「もうすぐ出番だ」と。
部下2人は、エミリア・ハーコート、ジョン・エコノモスで『ザスーサイドスクワッド極悪党集結』『ブラックアダム』『ピースメイカー』に出演。「ジャスティス・ソサイエティ」は『ブラックアダム』で、ドクターシヴァナは前作『シャザム』で登場。
以上がラストまでのネタバレあらすじです。ほぼ無敵に近いシャザムが苦戦するほどのドラゴン登場は、短絡的だがアクション映画としては飽きさせない展開で好み。サイクロプス、ミノタウルス等のモンスターの扱いは雑でしたが。
「魔法のペン」シーンはやや退屈だと思ったが、ユニコーンやワンダーウーマンに導いたりと、最年少のメアリーの純粋さと合わせて一番の功労者でしたね。スティーブって名前はマーベルの魔術師ドクターストレンジを連想させます…
ワンダーウーマン(ガル・ガドット)の登場は、中盤の伏線も生きてました。ゼウスの力も引き継いでるシャザムが「おれたち姉弟(きょうだい)じゃないよね?」と言ったのは、ダイアナ=ワンダーウーマンがゼウスの娘だからでしょうか。
エンドロール前後の2つのオマケ映像は、DCU内のゴタゴタへの皮肉も含まれてるように感じます。つまり「似た名前の組織を2つも作るの?」とか「いつまで待たせるんだ?」とか…
映画『シャザム2 神々の怒り』私の感想と評価
前回の『シャザム』もそこそこ楽しめたけど、今回の方がスケールアップしてドラゴンや大量モンスターまで登場するので大スクリーンに向いてるし、アクション映画としても見ごたえ充分です。キャラの魅力も深堀りされてて好印象。
一方、ストーリーは予測通りの内容が続き意外性がとぼしいため記憶には残りにくいです。それをワンダーウーマン登場でカバーしてる感じですが、しばらく『ジャスティスリーグ』はなさそうで、ユニバースへの期待も持てなくて中途半端。
とはいえ1本の映画としてDCの中では良い方だと思うし、子どもも一緒に楽しめる明るいヒーロー映画なので、敬遠せずにもっと多くの人に観られてほしいですね。ジェームズ・ガン主導のDCUでは続編未定ですがカメオ出演など期待して待ちましょう!
私の評価 68/100(60が平均)
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