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『シン仮面ライダー』感想ネタバレ解説考察/結末は?続編は?ラスボスの正体は?

(興収/評価は随時)
シン・仮面ライダー 映画/ドラマ

シン・ジャパンヒーローズユニバースに含まれる1本。ショッカーに改造された本郷猛は、謎の女性ルリ子に救われ仮面ライダーと名乗り敵を倒します。一文字隼人という青年も現れるが…。ショッカー創設の秘密とその目的は?(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題シン・仮面ライダー
日本公開日2023/3/18 [予告] 上映時間:121分
監督・キャスト庵野秀明[キャスト
映倫区分日本:PG12(小学生指導必要)
配給/製作
(画像出典)
東映/シネバザール
日本興行収入23.4億円(年間27位
平均評価
平均:100換算
69私の評価は含まず)
シリーズ
関連作品
エヴァ庵野秀明シン一覧
前作『シン・ウルトラマン44.4

キャラ・ランキング(キャスト/出演者)

個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)

  1. 緑川ルリ子(浜辺美波)本郷を助けた謎の女性
  2. チョウオーグ(森山未來)その正体はルリ子の…
  3. 本郷猛(池松壮亮)バッタオーグに改造された男。仮面ライダーを名乗る
  4. ハチオーグ(西野七瀬)人類を幸福にする奴隷システムを構築
  5. サソリオーグ(長澤まさみ)プラーナ調節でも防げない猛毒を持つ
  6. 一文字隼人(柄本佑)元ジャーナリスト。仮面ライダー第2号?
  7. K/ケイ(声:松坂桃李)SHOCKERの外世界観測用自立型AIロボット
  8. カマキリ・カメレオンオーグ(本郷奏多)3種合成型オーグメント
  9. コウモリオーグ(手塚とおる)バット・ヴィールス=ウィルスをまく
  10. クモオーグ(声:大森南朋)本郷とルリ子を最初に追う刺客
  11. 緑川弘(塚本晋也)ルリ子の父。昆虫合成型オーグと効率的なプラーナ開発者
  12. 緑川弘の妻(市川実日子)ルリ子の兄の緑川イチローの母親

ネタバレ感想『シン・仮面ライダー』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

シン・シリーズ?監督やキャストは?

映画『シン・仮面ライダー』は、仮面ライダーシリーズのリブート作品です。過去作との関連性は薄いです(参照はある)。庵野監督の一連作品と束ねたシン・ジャパンヒーローズユニバースの1本です。

監督・脚本の庵野秀明は『シンゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン』を監督し、『シン・ウルトラマン』では総監修をつとめました。

主演の池松壮亮は『宮本から君へ』『ちょっと思い出しただけ』等に、浜辺美波は『賭ケグルイ2』『屍人荘の殺人』『アルキメデスの大戦』等に最近出演。

他、柄本佑、西野七瀬、森山未來、塚本晋也、手塚とおる等も出演。長澤まさみ、松坂桃李、本郷奏多、仲村トオル等も出ていましたよ(後述)。

SHOCKERとは?誕生の秘密は?浜辺美波レイ?

SHOCKER/ショッカー」とは、人類の幸福を目的とする愛の秘密結社「Sustainable Happiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling」の略称です。緑川ルリ子(浜辺美波)はそこから逃走中に捕まります。

ルリ子は、バッタオーグに改造された男・本郷猛(池松壮亮)の洗脳を解き、彼のバイクで逃亡中でした。クモオーグに捕らえられたルリ子は、本郷に救われ隠れ家へ。彼女の父・緑川弘が現れ、本郷の体内のプラーナを排出して人の姿に戻します。

緑川は研究で最も強いとされた昆虫型オーグへの改造を、希望した本郷にほどこしたようです。そこへクモオーグが現れ、人の姿の本郷は動きを封じられ、緑川弘は殺害され、ルリ子は連れ去られます。変身した本郷はサイクロン号で追跡。

クモオーグに苦戦するが、バッタに有利な空中戦で本郷が勝利。ルリ子を助けて「仮面ライダー」と名乗ることに。「私は常に用意周到よ」が口ぐせのルリ子のアジトへ行くと、公安を名乗る政府関係者2人がSHOCKER壊滅を手伝うと提案し…

以上が序盤あらすじです。冒頭からバイクで逃走するシーンで、仮面ライダーが「バイク・ライダー」から命名されたことを思い出します。そして変身のしくみに納得させられ、本郷が選ばれた理由(本人の希望)もわかります。

クモオーグが本郷猛にとどめをささないのはモヤモヤするが、主人公特権だと思うしかないかな。クモやバッタ等での能力者バトルが面白そうなのに、戦闘はただの殴りあいで楽しくなくロジックも最後までとぼしいのが本当に残念。

しかもCGレベルも低くて、バトルシーンや飛んでる姿は昭和の映画を観てるようです。MCUやワイスピを筆頭とする洋画と同料金をとるならもう少し頑張ってほしいかも。『シン・ウルトラマン』より予算削られたのかな?

と期待値は大きく下げましたが、浜辺美波が演じる「綾波レイ風の緑川ルリ子」の存在感は抜群でした。彼女起用の理由は浜辺美波レイから?画面支配力もセリフ量も彼女が一番だった気がするので続編あればさらなる活躍を観たいかも。

SHOCKERオーグ個々の目的は?その結末は?

政府関係者2人(竹野内豊と斎藤工)の情報で、ルリ子は1人でコウモリオーグを倒しに行きます。コウモリオーグは、致死性ヴィールス=ウィルスで人口調整して人類の幸福を追求するのが目的。ルリ子はプラーナ調節で感染せず、仮面ライダーと協力して怪人を倒します。

次のサソリオーグ(長澤まさみ)は、政府関係組織だけで退治。次のハチオーグは、友人だったルリ子が説得するが決裂。ハチオーグは完全奴隷制度で人類を救うのが目的。仮面ライダーは奴隷の制御サーバーを破壊し、ハチオーグと対決。

仮面ライダーは、部下のプラーナ吸収でパワーアップしたハチオーグ(西野七瀬)にとどめはさせず。そこへ政府関係者2人が来て、サソリオーグの毒を撃ちこみ殺害。次のチョウオーグには、政府部隊が謎の死で全滅させられました。

以上が中盤あらすじです。SHOCKERという組織内で、個々のオーグが「人類を幸せにする」という共通目的のために違う方法でアプローチするのは興味深いです。絶望の淵にいる人、自害を考えてる人などには同調する人もいそうと思えてしまいます。

ただし、個人の人権や希望を尊重しないしくみばかりなので大多数の人にとっては災いです。敵の中ではハチオーグが個性的で好み。ただしバトルではハチの特性も使わず残念。サソリオーグの毒がプラーナ排除できないのは伏線でしたね。

政府関係者の滝(後に名乗る)がハチオーグと対峙した時、シン・ウルトラマンに変身か?と思ったのは私だけじゃないはず(笑)たぶんマルチバース(別世界)の話なのでウルトラマンも存在しないのでしょうけど。

シン・仮面ライダー 映画/ドラマ

SHOCKER創設とプラーナの秘密とは?目的は?

日本のある大富豪が高性能人工知能AI「I=アイ」と、外世界観測用自立型ロボット「J=ジェイ」を作り、人類の幸福を追求する組織「SHOCKER」を創設。ジェイは「K=ケイ」として継承され、大富豪はAIに使命をたくして自害。

アイとSHOCKERが導き出した結論は「人類を平均的に救うのではなく、最下層の人々の救済」を目的とすることです。使命を達成するためにオーグが作られ、緑川弘は、生体電算機で人工的な娘ルリ子や、昆虫合成型オーグメントを開発。

プラーナとは様々な生物が持つ生体エネルギーで、それを吸収・圧縮してパワーにできるプラーナ・システムを仮面ライダーことバッタオーグ等に持たせたが、他生物には害なので開発は中止に。本郷含むこのシステム保持者は飲食不要です。

後に明かされるが、本郷猛のプラーナは初期型なので圧縮するために「風」を受ける必要があり、バイク疾走、ジャンプと落下などを繰り返してパワーを増幅するようです。だから空中戦やライダーキック等は理にかなった攻撃方法なんですね。

私は原作も一連の仮面ライダーシリーズも見てなくて比較や出典などは示せませんが、さすが石ノ森章太郎の代表作として愛され続けてるだけあり「よく練られた設定」だと感じます。もう少し、アイやケイの心情も見せてほしかったかも。

ルリ子の父の緑川弘と、兄の緑川イチローが、妻や母を亡くした絶望を克服するために別々の答えを導き出した点も興味深いです。ちなみに母親役の市川実日子は『シン・ゴジラ』で印象的だった尾頭ヒロミでしたが同一人物か別世界かは不明。

今後のシン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバースの展開しだいでは、真相が明かされるかもしれません。または『シン・仮面ライダー2号』や『シン・ウルトラセブン』でかも?

結末は?ラスボスの正体と目的?2号,0号は敵か味方か?

ルリ子は、政府部隊の謎の死は、兄・緑川イチローことチョウオーグによる「ハビタット世界への魂の転送」と断定。チョウオーグの目的は、全人類のプラーナを集約して幸福なハビタット世界を構築し、自分が最後の人類になることです。

ルリ子の作戦は、チョウオーグの圧倒的なプラーナ量で失敗。風を受けず変身可能な第2バッタオーグから、本郷はルリ子を連れて逃走。そして対決。本郷は敗れるが、一文字隼人(柄本佑)は、ルリ子に洗脳を解かれ「仮面ライダー第2号」に。

直後にルリ子は、3種合成型オーグメントのカマキリ・カメレオンオーグ(本郷奏多)に攻撃され、本郷に遺書動画やプログラムをインストールして絶命。意志を継いだ本郷は、複数の黒バッタオーグと戦い、一文字の助けもありチョウオーグの所へ。

仮面ライダー第0号」を名乗るチョウオーグは圧倒的だったが、仮面ライダー第2号が仮面をはがし、本郷がルリ子のプログラムを始動させ…。一文字隼人は、立花と滝を名乗る政府関係者と協力して、ショッカーに立ち向かうことに!

以上がラストまで。エンドロール後には何もありませんでした。映画内で何度も気絶してるルリ子の死は予想できたものの、思った以上にあっさりで驚き。彼女の役割は、仮面ライダーと2号を世界に産みおとした「母性型オーグ」のように感じます。

チョウオーグが圧倒的なプラーナ量の持ち主で、腰の回転ベルトも2つ回るのは笑えたが強さの象徴としてはありでしょう。それなのに、最後はあっさり倒される理屈が不明で残念。仮面ライダーの2人は仮面をはずす計画を立ててないのかと…

「幸せなハビタット世界へ…」の流れも『ONE PIECE FILM RED』のウタや、『ナルト』の無限月読などで聞いたこと発想(書かれた順番は知りません)で斬新さはありません…

ラストのエンドロール中に流れた曲は、仮面ライダー過去作の主題歌だと思われ、当時のファンは泣いたのではないでしょうか。最近は作品独自の主題歌は少ないので、こういう世界観を大切にした主題歌には古き良き時代を感じさせられます。

映画『シン・仮面ライダー』私の感想と評価

今まで仮面ライダーに接してきてない者ですが、庵野秀明の一連のシン・シリーズは大好きなので迷わず公開日に観に行きました。結果、シンウルトラマン同様のつめこみ具合は、初見にとってはお得感あり結構好き

一方、CG含む映像技術面では昭和レベルに感じてしまい、わざとにしても雑な部分はとても気になりました。また、用意周到のわりに詰めが甘いルリ子の気絶⇒逃亡⇒強襲など繰り返しが多用された脚本は残念。原作どおりかもしれないがロジックないバトルも不満点。

ストーリーと本郷の精神を崩壊から救った「母性型オーグ浜辺美波レイ劇場」とも言える本作は、いびつな構成ですが一定の支持は得られそう。興行収入しだいでしょうけど続編『シン・仮面ライダー第2号』も観に行きたいです!

私の評価 67/100(60が平均)

シリーズやジャンル⇒エヴァ庵野秀明シン一覧

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