映画『スパイダーマン3』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/敵は3人?ヴェノムの倒し方は?闇落ち?

『スパイダーマン3』あらすじ概要
スパイダーマン実写シリーズ三部作の3作目。恋人MJと順調なピーターはハリーに襲われ、ベン殺害の真犯人の話を聞いてから心を乱します。街ではダークスパイダーマンやサンドマンが騒ぎを起こし...。MJとの婚約は?ハリーとの決着?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | スパイダーマン3 |
日本公開日 | 2007/5/1 [予告↓]上映時間 140分 |
映倫区分 | USA PG-13 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Spider-Man 3 |
映画監督 | サム・ライミ |
キャスト 出演者 | トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、トファー・グレイス |
配給/製作 | (C)ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/コロンビア映画、マーベル・エンターテインメント、ローラ・ジスキン・プロダクションズ |
シリーズ/関連 | スパイダーマンシリーズ |
日本興行収入 | 71.2億円(年間4位) |
世界興行収入 | 8.9億US$(約984億円) |
製作費 | 2.58億US$(約283.8億円) |
平均評価★★★★★67(私の評価↓は含まず)
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『スパイダーマン3』予告動画
『スパイダーマン3』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、スパイダーマンシリーズ一覧も参考にしてください。
ニューヨークはスパイディことスパイダーマンのおかげで犯罪が減っています。ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)はヒーロー活動に慣れてきて、大学生活も恋人メリー・ジェーン・ワトソン(キルスティン・ダンスト)通称MJとの関係も良好です。
幸福のスパイダーマンに黒い影?(ネタバレあらすじ)
女優としても成功してるMJの舞台を観戦後、2人はデートします。そこへ宇宙から謎の黒い液状生命体「シンビオート」が飛来しピーターの家までついていきます。ピーターはメイおばさん(ローズマリー・ハリス)からMJへのプロポーズ用の指輪をもらいます。
帰り道、元親友ハリー・オズボーン(ジェームズ・フランコ)がニューゴブリンとしてピーターに復讐します。ハリーは父ノーマンことグリーンゴブリンがスパイダーマンに殺された(実際は自滅)と思ってます。ハリーは落下して入院し、その記憶を失います。
過信のスパイダーマンと真犯人?(ネタバレあらすじ)
ピーターはMJが舞台での低評価に悩んでるのを相談されるが人命救助へ向かい、クレーン事故の犠牲者でクラスメイトでジョージ警部の娘グウェン・ステーシー(ブライス・ダラス・ハワード)を救います。その写真を若い記者が撮影し新聞社へ持ちこみます。
編集長(J・K・シモンズ)はその記者エディ・ブロックJr.(トファー・グレイス)とピーターのうち、スパイダーマンの悪事を撮影した方を社員にすると宣言します。スパイダーマンは名誉式典でグウェンのキスを受け、それを見たMJはショックをうけます。
メリー・ジェーンは舞台降板をハリーにだけ相談し、ピーターがプロポーズしようとしたディナーでは口ゲンカで退席します。一方、ベンおじさん殺害の真犯人フリント・マルコ(トーマス・ヘイデン・チャーチ)は脱獄して物理研究所へ逃げこみ、分子分解実験に巻き込まれて「サンドマン」になります。
ブラック・スパイダーマンはヒーロー?(ネタバレあらすじ)
MJとの不仲、ベンおじさん殺害犯の話も聞いてマイナス感情のピーターは、謎の寄生生物シンビオートで黒く染まったスーツを着ると気持ちよくなります。凶暴化したスパイダーマンは仇のサンドマンを大量の水で流すが、メイに犯人の死を望まないと言われます。
記憶がもどったハリーは、ピーターからMJを引き離すが、黒スーツで攻撃性の増したピーターはハリーを打ち負かします。ハリーは投げた爆弾を投げ返されて顔の右半分が焼けただれます。ピーターはブラックスパイダーマンの写真を編集長に持ちこみます。
敵はヴェノムとサンドマンの2人組?(ネタバレあらすじ)
先に採用されたエディの写真は加工したものだとピーターがばらして、エディは首になります。MJが働く店でデートを見せつけるピーターにあきれてグウェンは帰ります。ピーターはMJを押し飛ばした時、我に返って、教会の鐘の塔で黒スーツを強引に脱ぎます。
黒スーツは教会で「ピーターを殺してほしい」と祈るエディ・ブロックJr.に取りつき「ヴェノム」が誕生します。ヴェノムはサンドマンと共闘してMJを拉致します。ピーターはハリーに救いを求めるが断られ、スパイダーマン1人で立ち向かうが苦戦します。
『スパイダーマン3』ネタバレ結末と最後/ラスト
そこへハリーことニュー・ゴブリンが来てくれ、MJを救って形勢逆転します。ヴェノムは鐘の音に弱いと思い出したスパイダーマンは、鉄棒を鳴らして弱らせ、エディを引き離してから爆弾を投げるが、エディはヴェノムとの一体化を望んで共に爆破消滅します。
サンドマンのマルコは、ベンおじさん殺害は望まない事故だったと話し、ピーターが許すとどこかへ消えます。ピーターを救うため犠牲になってくれたハリーはピーターを許して息を引きとります。ピーターはメリー・ジェーンに想いを打ち明けて抱き合います。
ネタバレ感想『スパイダーマン3』考察や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、スパイダーマンシリーズ一覧も参考にしてください。
スパイダーマン実写シリーズのサム・ライミ監督、トビー・マグワイア主演版の3作目にしてラストです。前作『スパイダーマン2』は必須でないけど、1作目『スパイダーマン』は観といたほうが、ベンおじさんやハリーの話がわかりやすいです。
本作のテーマの1つは「復讐は何も生み出さない」です。ベンおじさんの実行犯マルコに復讐しようとするピーター、父のかたき討ちでピーターを倒そうとするハリーは両者とも自滅していきます。メイおばさんの発言「おじさんはそんなこと望んでない」が無意味さを伝えます。
総括としてはラストのタッグマッチバトルは三部作で一番楽しめたけど、キャラが多いので深掘りされてない点が残念でした。ただこの三部作はヴィランも恋人MJもピーターもハリーも心情表現は重視されてなくて移り気なので本作が特に悪いわけではないです。
3人のヴィラン(敵役)は多すぎたか?
各ヴィランのキャラクター背景などを描くつもりなら、3人は多すぎます。2時間映画なら敵は2人が限界だと思います。ただ、キャラの深掘りはせず、倒すだけの相手という割り切りなら3人でもいいでしょう。2人vs2人の戦いは斬新で楽しかったです。
サンドマンのフリント・マルコは脱獄して、愛娘に会いに行ったり、幸せに暮らしたいようで写真を持ち歩いていますが、もう少し心の動きや本心を知りたかったです。不慮の事故とはいえサンドマンになってからは街を破壊したり市民に迷惑ばかりかけてます。
ヴェノムのエディに打倒スパイダーマンを誘われた時もあっさりOKしたのに、そのヴェノムが倒された後に「ベンおじさんを撃ったのは事故だった」と許しをこうのは調子が良すぎます。その件はいいとしても市民に被害を与えた件は許されることではないです。
宇宙からの黒い寄生生物「シンビオート」や、エディに寄生後の「ヴェノム」は本編では名称すらほぼ出なかったヴィランですが原作では人気キャラで後ほど単独映画『ヴェノム』(2018)も製作されました。かなり手ごわかったのに最後はあっさりすぎて残念だし、エディの葛藤も薄っぺらかったです。
ダークスパイダーマンも合わせると4人のヴィランですが、ダークスパイダーマンじたいはかっこいいです。その時のピーターの踊りながらの不良っぷりは笑えたけど長すぎます。ニューゴブリンのハリーは3作とも出てるのにいずれも影薄くてかわいそう。
ハリーは鏡の裏の秘密の部屋に入った時、父ノーマンがグリーン・ゴブリンだったと知ったはずなのに、悪事については何も感じなかったのでしょうか。悪事はともかく殺されたことを恨んでるのなら、スパイダーマンの正体を世間にバラさない理由も不明です。

MJが1人で生きられない問題?
MJ(メリー・ジェーン)は1作目の高校時代にはフラッシュ、そしてハリーとつきあった後、ピーターに断れてからは、2作目で編集長の息子ジョンと婚約するが、結婚式をボイコットしてピーターとつきあうことになります。そしてまたハリーに近づきます。
つきあってきた人数はそれほど多くないけど、結局ずっとピーターを想いながらなので当てつけのような恋愛遍歴となっています。ピーターに冷たくされるとすぐに別の男性の所へ行く姿は現実でもあり得るけど、MJの思いは伝わならなすぎて人間みがないです。
しかし本当に悪いのは、MJを振り回してるピーターです。スパイダーマンなので危険に巻きこみたくないから恋人を作らないのなら徹底すべきなのに、グウェンにキスさせたり、前作では「やっぱり好き」「でもつきあえない」とコロコロ態度を変えて信念が全くないように感じます。
ベンおじさんの真犯人が登場?
1作目『スパイダーマン』で、ピーターがわざと逃した強盗がベンおじさんを殺害したとわかり、それ以降ピーターはベンの最後の言葉「大いなる力には、大いなる責任が伴う」を胸にヒーロー活動してきました。しかし実行犯は違ってたのです。
結果的に事故だったとわかるけど、真犯人フリント・マルコの登場により、精神不安定なピーターはさらに復讐を考えて闇に落ちていき、ダークスパイダーマンの存在感が増す展開は本作で一番うまいなと思います。それだけにもっと強調してほしかったです。
親愛なる隣人ではない?人命救助が描かれない?
前作『スパイダーマン2』では、ドクター・オクトパスの暴走させた電車を生身で止め、救われた多くの乗客たちがスパイダーマンの素顔を見たのに誰にも言わないと誓ってくれる感動シーンが大好きです。
今回は、クレーン事故からグウェンを救うシーンはあったけど、それ以外はダークスパイダーマンでの悪行やピーターの個人的な問題解決ばかりで、本来ヒーローとしてあるべき人命救助がありません。親愛なる隣人を描けてないのでは?と感じます。
ピーターとハリーの関係に納得感がない?
ハリーは父ノーマンがスパイダーマンに殺されたと誤解して、その正体である親友ピーター・パーカーに復讐したいと考えています。ピーターはグリーン・ゴブリンことノーマン・オズボーンが自滅して死ぬ間際に「ハリーには言うな」と口止めされました。
そういう誤解の連鎖で、親友どおしだった2人は戦うことになります。しかしハリーが父グリーン・ゴブリンの武器を引き継いだ時点で、ピーターが口止めされてた件もバレたので、2人でしっかりコミュニケーションを取れば戦う理由もなくなったはずです。
ハリーは自分で投げた爆弾を投げ返されて顔半分を負傷します。これは父オズボーンが、スパイダーマンに向けたグライダーで自滅したのと似ています。どちらも間接的にピーターの反撃です。それなのにあっさりピーターと共闘する心情は分かりづらいです。
ラストでハリーはスパイダーマンの命を救って犠牲になります。親友だった頃ならわかるけど、この時点での2人の距離感を考えると、ハリーのとった行動には納得感がありません。しかもそれで死ぬのは、ハリーを感動キャラあつかいしてるようにしか見えません。
アクションや敵とのバトルシーンの賛否は?
ヴィラン(敵)が3人もいる割にアクションシーンは少なめです。ラストバトルはスパイダーマンとニューゴブリン=ハリー対ヴェノム=エディとサンドマン=マルコのタッグマッチで、観たことない展開なので好みです。サンドマンは巨大化した意味が不明ですが。
巨大化したことで動きがにぶくなり、ハリーの爆弾の標的にもなっています。ヴェノムの倒し方は教会の鐘の音を応用したロジックで好みですが、サンドマンに弱点の水を使わない理由がわかりません。火や爆弾でも倒せるので、サンドマンは弱点だらけです。
原作者スタンリーのカメオ出演シーンはどこ?
原作者スタン・リーは、マーベル映画ではカメオ出演することでおなじみです。ピーターがタイムズスクエアで「スパイダーマンが名誉市民賞を受賞」のニュースを見てる時に隣へ来て「ひとりでも世界を変えられる」と発言する白髪サングラスのおじいちゃんが、スタン・リーです。
スパイダーマン実写シリーズ三部作では全て出演してるし、興味ある人はマーベル映画MCUでのスタンリーカメオ出演一覧もぜひ見てください。
続編前作や関連映画は、スパイダーマンシリーズ一覧も参考にしてください。
『スパイダーマン3』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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